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[プロ監修] 花嫁・ゲスト向け結婚式のテーブルマナー&美しく食べるコツ

みなさんはフルコースを上手に食べる自信がありますか?せっかくの婚礼料理だからおいしく味わいたいけれど、周りの視線も気になるしちょっぴり緊張しますよね。今回は、花嫁だけでなくゲストも気になる基本のテーブルマナーと共に、美しくエレガントに食事するコツを、「一般社団法人ジャパンエレガンススタイル協会」代表理事・松井千恵美さんに伺いました。

フルコースのテーブルセッティング

カトラリーは外側から順番に使う

フルコースのカトラリーが並んでいる図

カトラリーとはナイフやフォーク、スプーンなどの総称で、披露宴の場合は最初から卓上にセッティングされていることがほとんどです。たくさん並んでいてどれから使おうかと迷ってしまいそうですが、基本的に「外から使う」と覚えておけば大丈夫。使ったカトラリーは、料理と一緒にスタッフが下げてくれますので、また残りを外側から使いましょう。



★カトラリーの種類は以下の通り。
イラストと突き合わせて確認してみましょう。

1/オードブルナイフ
1’/オードブルフォーク
2/スープスプーン
3/魚料理ナイフ
3’/魚料理フォーク
4/肉料理ナイフ
4’/肉料理フォーク
5/デザートフォーク
6/デザートスプーン
7/バターナイフ

[One more tips]中座の際にはカトラリーで食事終了の合図を

テーブルマナーでは、フォークとナイフで食事中か食べ終わったのかを合図します。通常は皿の上にハの字形に置いておくと「食事の途中」、時計の4時の位置(3時または6時の位置でも大丈夫)にそろえて置くと「食事終了」のサインですが、花嫁のお色直し中座は時間がかかるので、戻ってきて続きを食べることはあまり考えられません。ここはきちんとそろえて「食事終了」とする方がスマートです。(ジャパンエレガンススタイル協会/松井千恵美さん)

グラスの持ち方・ドリンクの飲み方のテーブルマナー

グラスに表れる花嫁の食事マナー。ベッタリ口紅に注意!

グラスに表れる花嫁の食事マナー。ベッタリ口紅に注意!

飲物を飲む際に気を付けたいのはグラスの持ち方。ワイングラスは脚の部分を持ち、指先がバラバラにならないようきれいにそろえるとスマートに見えます。また、乾杯するときにはグラスとグラスを合わせるのはNG。特にワイングラスは繊細で割れやすいので、乾杯の際にはグラスを目の高さに上げる程度にとどめるのがマナーです。

[美check]グラスに口紅が付かないようひと工夫!

西洋料理では、グラスを汚さずに飲むことも大事なマナーの一つです。中でも油断大敵なのが口紅。花嫁メイクでは口紅をくちびるの内側までしっかり塗るため、その部分がグラスに付くことが多いのです。お支度の仕上げにティッシュをくちびるで挟むようにして、内側の油分を抑えておきましょう。(松井さん)

ナプキンの使い方のテーブルマナー

ドレスの場合は半分に折らず、広げて使ってもOK

ドレスの上にナプキンを広げる花嫁

ナプキンは二つ折りにし、輪の部分を手前にして膝の上に置くのがマナーとされています。これは折った内側がナプキンの裏面となり、口元や指先の食事の汚れを拭うのに便利だからです。内側に折っていれば服に汚れが付くこともないし、人からも見えません。

ただしボリュームがあるウエディングドレスだと、二つ折りの状態ではドレスを汚してしまいそうで心配ですよね。そんな場合は大きく一枚に広げてしまっても大丈夫。その際、汚れを拭った裏面がドレスに付く恐れがあるので、少し折り返しておくといいでしょう。

[美check]ナプキンは頻繁に使うのがコツ

飲物の飲み方でも触れましたが、グラスの汚れは気になる部分。料理が口の端に付いてしまうのも嫌ですよね。ナプキンはエプロン代わりではなく、汚れを拭うためのものなので、頻繁に使用し常に口元や指先をきれいにしておきましょう。(松井さん)

前菜の食べ方のテーブルマナー

料理によっては、無理にナイフを使わなくても大丈夫

前菜はナイフとフォークを使うのがマナーですが、テリーヌなどやわらかくて食べづらいものは、オードブルフォークだけで頂いても大丈夫です。基本的にカトラリーは「絶対にこれを使わなくてはだめ」という決まりがあるわけではありません。

スープの飲み方のテーブルマナー

手前から奥へ、スプーン7分目を目安にすくって頂く

スープのしずくを落としながら飲むのは、見ていてあまり美しいものではありません。スープはスプーンいっぱいにすくうのではなく、7分目くらいの量を少しずつ口に運ぶときれいに飲めますよ。

魚料理の食べ方のテーブルマナー

崩れやすいのでソーススプーンを使ってエレガントに

ソーススプーンで魚料理を食べるシーン

魚料理用は専用のナイフとフォークで食べてもいいのですが、もし「ソーススプーン(フィッシュスプーン)」が用意されていれば、ぜひ使うことをおすすめします。肉料理と比べるとやわらかい魚は、ソーススプーンの方が上手に食べられることもあるからです。左手にフォークを持ち、右手でナイフ代わりに魚をカットしたり、ソースをすくい、身に絡めて食べたりもできる万能カトラリー。ぜひお試しあれ♪

[美check]片手で使う場合は、もう一方の手もテーブルの上に

もしソーススプーンが用意されていれば、遠慮せずにぜひ使いましょう。フォークを添えても構いませんが、そのまま1本で食べる際には、もう片方の手もきちんとテーブルの上に置いておくとエレガントに見えます。(松井さん)

肉料理の食べ方のテーブルマナー

ナイフとフォークで左端からひと口大にカットししながら頂く

背筋を伸ばした姿勢でお肉を食べる花嫁

肉料理はナイフとフォークで左端からひと口ずつ切って頂きます。もちろん、最初に全部カットしてしまうのはNG。見た目もスマートではありませんし、お肉の味も落ちてしまうので気を付けて。また、ナイフは食べている最中も食べ終わりも、人に刃先を向けないのがマナーです。

[美check]姿勢がよければ花嫁の印象もグンとアップ!

高砂席で食事をする花嫁の背筋が伸びていると、美しくエレガントに見えるものです。特に肉料理はナイフとフォークを使うため、油断すると猫背になってしまう恐れが。テーブルと椅子の間にこぶし1つ分(6~9センチくらい)の隙間を空けて座ると美しい姿勢をキープしやすくなります。(松井さん)

ライス・パンの食べ方のテーブルマナー

ライスはスプーンの腹で。お皿のソースはパンで拭わない

ライスの正しい食べ方と、パンの避けたい食べ方

ライスはフォークの背ではなく、腹側に乗せて食べるのがフレンチ・フルコーススタイル。食べづらければフォークを右手に持ち替え、ナイフを置いて食べても構いません。
パンは大きなまま口に入れるのはマナー違反。ひと口ずつちぎって食べましょう。その際、ちぎった面が自分の方を向くようお皿に置いておくときれいです。

[美check]婚礼料理では、パンでソースを拭うのはNG!

カジュアルな会食の場なら構いませんが、披露宴はフォーマルな“セレモニー”なので、お皿に残ったソースをパンに付けて頂くのは避けた方が無難。TPOに合う振る舞いをするのも大事なマナーです。(松井さん)

デザートの食べ方のテーブルマナー

メロンなどカットされているフルーツは端から頂く

婚礼料理の場合、あまり食べづらいデザートは出てこないので安心して。メロンなどの大きいフルーツも、すぐに食べられるようあらかじめナイフを入れてあることが多いので、そのまま端から頂きましょう。

[美check]ケーキは崩れないよう美しく

デザートで出てくる頻度の多い生ケーキ。形状によっては安定性がなく、上手に食べられずにお皿の上で倒してしまった経験のある方もいるのではないでしょうか。上から下まで一気にフォークを入れると崩れやすいため、少しずつカットしながら口に運ぶようにすると見た目がきれいです。(松井さん)

YouTubeゼクシィTVから食事マナーの動画もチェックしてね!

From 編集部

マナーを覚えておけば堂々と振る舞える!

いかがでしたか?正しいテーブルマナーを身に付けておけば、ゲストの前でも堂々と食事ができるので安心です。さらに大事なのは料理を頂くときの姿勢。ナイフやフォークを使うのに懸命になり過ぎると、うっかり猫背になってしまう恐れがあるのでご注意!“食べる姿も美しい”エレガントな花嫁を目指し、今のうちに食事のマナーをしっかり練習しておきましょう。

松井千恵美さんのプロフィール
Profile

松井千恵美さん 一般社団法人ジャパンエレガンススタイル協会代表理事

お琴の家元であり、茶道(表千家)の心得、大手CA養成スクールで立ち居振る舞い等の講師実績を持つ経験から、日本の伝統的な作法と国際マナーを体系的にまとめたメソッドでホスピタリティーと品格あるマナーを教えている。「教養としての食べ方」(サンマーク出版)などの著書も多数。
https://japan-elegancestyle.org/

構成・文/南 慈子 イラスト/pai
※掲載されている情報は2023年11月時点のものです

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