マッチングアプリ・街コンetc.「婚活サービス」がきっかけの3組の結婚STORY
結婚したい独身者にとって、相性のいい相手と出会うための有力なツールがマッチングアプリや、街コン、結婚相談所といった婚活サービスです。今や婚活サービスを利用して結婚したカップルは、6組に1組の割合に。ふたりはどのように出会い、お付き合いに進展し、結婚を決め、さらに周囲にはどのように結婚報告したのでしょうか。婚活サービスをきっかけにゴールインした3組のなれそめから結婚までを詳しくご紹介します。
婚活サービスを使って結婚したカップルはどのくらいいるの?
今や6組に1組が婚活サービスを利用して成婚
婚活サービスを利用して結婚するカップルは、2011年には4.5%だったのが、2021年には15.1%となっていて、この10年で増加傾向。内訳を見てみると、マッチングアプリなどの「ネット系婚活サービス」10.0%、「結婚相談所」2.9%、街コンなどの「婚活パーティ・イベント」2.1%となっており、マッチングアプリの利用者が多いことがわかります。コロナ下での婚活ゆえにオンラインの活用が進んだという背景もあるようです。
婚活サービスについて、一昔前は活用に抵抗を感じていた人や、親や知人に知られたくないと思う人も少なくなかったようですが、今は、婚活サービスは、相性の良い結婚相手と出会うための「効率的な手段」との認識が高まりつつあるよう。2020年2月の調査では、結婚相談所、街コン・婚活パーティを通じて結婚した人の8割以上が親になれそめを正直に話していました。
「マッチングアプリ」で出会ったふたりのSTORY
趣味も好みも違うふたりでしたが、彼の優しさに結婚を決めました
2020年の秋、結婚式を挙げたChikaさん夫妻。出会いは婚活マッチングアプリでした。「30歳を迎えるタイミングで、そろそろ結婚をしたいと思っていたところで、友人に勧められ、マッチングアプリを始めてみました」とChikaさん。夫とはアプリ上で何度かメッセージをやりとりし、食事の約束をして初顔合わせに至りました。真面目そうな感じが伝わってくるものの、あまり会話が多くなく、どんな人なのかつかみきれないのが初めの頃の印象だったそう。会うのは1回きりかと思っていたChikaさんですが、なんと「彼のペースに乗せられてしまい付き合うこととなりました」。
お付き合いを始めてみると「びっくりするくらい共通する好きなことはありませんでした。ほぼ真逆と言っていいくらい」とタイプが違うことに驚いたものの、「とにかく優しかったので、結婚してもずっと大切にしてくれると思いました」と彼の人柄に惹かれたそう。付き合い始めて1年がたつころ、ふたりでハワイへ行き、そこで彼からプロポーズを受けました。結婚したとき、ふたりとも30代の前半でした。
Chikaさんは、親や友人に結婚のことを話す際に、お相手とはマッチングアプリで出会ったことを伝えました。親は結婚できることを喜んでくれ、友人にも「今はそういう時代なのね~」と言われたそう。オープンな姿勢で周りから祝福されたおふたりです。
結婚式でなれそめをどう伝えた?
親族・友人・職場の方をお招きし、ホテルで大人婚をイメージした落ち着いた雰囲気の結婚式を挙げました。親族にはアプリでの出会いを伝えていましたが、友人たちには秘密にしていた部分もあったため、ふたりの自己紹介ムービーから出会いを紹介する際に、サプライズとしてアプリでの出会いのエピソードを盛り込んだムービーを作成して公表しました。(Chikaさん)
「結婚相談所」で出会ったふたりのSTORY
結婚相談所の婚活パーティで価値観が合うところに惹かれました
「前夫を亡くし、新たな生活を送りたくなりました。その時にやはりパートナーがいると良いと思いました」と、つばみちゃんさん。同世代の人、かつ結婚を前向きに考えている人と出会いたいと、婚活に選んだのは結婚相談所でした。今の夫との出会いは、相談所の会員限定の婚活パーティ。彼の爽やかで前向きに生きている様子に好感を覚え、連絡先を交換しました。
交際を始めてからは、「私がいわゆるベタなデートをしたことがなかったので、彼がそれを察して横浜の中華街や海辺、観覧車をはじめ、スカイツリー、水族館などいろいろなところに連れて行ってくれました」とつばみちゃんさん。何度か会ううちに、読書が好きといった共通点や、価値観が合うこともわかり、優しい彼を好きになったそう。1年半のお付き合いを経て、彼からのプロポーズを受け、つばみちゃんさん54歳、彼は50歳のときに結婚しました。
親や周囲に婚活事情は特に話しておらず、いろいろ詮索されるのを避けたい気持ちもあったので、出会いのきっかけは「知人の紹介で」に統一したそう。彼と事前に「知人とは?」について具体的に打ち合わせもしておきました。親がとても結婚を喜んでくれたのが嬉しかったといいます。
結婚式でなれそめをどう伝えた?
2022年の秋、緑豊かな景観を望む結婚式会場で、親族中心の少人数ウエディングを挙げました。なれそめは紹介しませんでした。特に違和感はなかったですよ。(つばみちゃんさん)
「街コン」で出会ったふたりのSTORY
婚活パーティでマッチング。音楽好きが共通点で話が盛り上がりました
31歳の誕生日直前に前の彼から別れを切り出され「自暴自棄な気持ちもあって、友人にお勧めされた街コンでの婚活をスタートさせました」というモモモさん。参加者は30代~40代、ブースで仕切られた個室を男性が移動していき、気にいった人にはメアドを送れるシステムの街コンで出会ったのが、今の夫でした。「実は第2希望」というお相手でしたが、マッチング後にふたりでカフェに入り、話し始めると、音楽の趣味や考え方が近いことが分かり、「気付いたら5時間しゃべりっぱなしで日が暮れていて、ビックリしました」とモモモさん。
交際期間は約半年。音楽とお笑いが大好きで、けんかをしても、音楽をかけるといつの間にか話し込んでしまうというふたり。一緒に住み始めてみると、彼が掃除や洗濯が好きで家事分担をスムーズにできそうなところも好印象でした。しかし、なかなか結婚へと踏み切らない彼に、モモモさんから結婚を説得。そして結婚が決まってみると、彼の両親がとても喜んだことに彼は驚き、結婚式に前向きになったそう。モモモさん32歳、彼43歳のとき、神社で親族を招いた結婚式を挙げました。
親への結婚報告は「街コンで出会ったことは、お堅い両親なので、絶対に言っていません!ふたりとも音楽関係の職に就いているので、仕事の音楽イベントで出会った、としました」と、親の性格も考えて伏せることにしたそう。
結婚式でなれそめをどう伝えた?
親族のみで神社でこぢんまりとした結婚式を挙げました。両親を喜ばせたい、という気持ちの強い彼なので、おいしい食事やお酒を用意して、双方の家族で歓談の時間をたっぷり取れる式にしました。結婚報告で出会いのきっかけは伏せているので、結婚式でも触れていません。(モモモさん)
婚活サービスで幸せをつかんだ
花嫁たちの出会い体験談
どんな婚活サービスで出会った?結婚までにどんなお付き合いをした?
婚活サービスから結婚に至った人は、どんな出会い方をして、お付き合いに進展し、結婚を決めたのでしょうか。真剣に結婚を考えているからこそ、お付き合いをするかどうかは、段階を踏んで慎重に進める人が多いよう。人柄をよく見た上で、正式な交際を決めたカップルが多いようです。
私たちのお付き合いストーリー
【きっかけはマッチングアプリ】
アプリで1週間ほどメッセージのやりとりをして、初回はランチデート。1~2週間に一度のペースでデートを重ね、4回目のデートの後にお付き合いを始めました。お互い自立していながら、相手を思いやって楽しく共同生活できると感じ、結婚を決めました。(ちかさん・35歳)
【きっかけはマッチングアプリ】
マッチングアプリにいい人がいなくてやめようと思ってたところ、今の夫から「いいね」がきて、一晩考えて「いいね」返しをして、マッチ成功しました。夫から遊ぶ約束やデート場所を決めてくれたり、スムーズにリードを取ってくれて惹かれました。(まさきの嫁れなさん・26歳)
【きっかけは結婚相談所】
夫とは結婚相談所でマッチングしました。初めて会った後、お互いに「いいね」とサイト上で回答し合い、2回目は彼が選んでくれた人気のカレー屋さんとカフェに行きました。その後もほぼ毎日、連絡を取り合い、彼の自分軸を持って生きている姿に惹かれて、結婚しました。(ポリーさん・37歳)
【きっかけは街コンのパーティ】
パーティで知り合い、連絡先を交換。始めは他の人が気になっていましたが、LINEのやりとりで誠実そうなので食事をしました。4回目に会った時ぐらいから結婚してもいいかな、と思うように。結婚の決め手は、彼といると落ち着くこと。恋愛とは違う感覚でずっと一緒に居られると思いました。(きつねとたぬきさん・49歳)
【きっかけは街コンのツアー】
夫との出会いは街コンのツアーです。未婚の男女で移動中に自己紹介などをし、観光地を巡って、最後にマッチングの発表があるツアーで、マッチングが成立。そのままふたりで二次会に行き、翌日から交際を始めました。交際していた3年間、お互い素で楽しく過ごすことができ、結婚に至りました。(n.sさん・31歳)
親や友人への報告、オープン?クローズ?
みんなどうした?
報告する相手が「婚活サービス」をどう思っているか次第で判断を
結婚の報告の際、出会いのきっかけについて、婚活サービスを活用したことを言うか言わないか、迷われるカップルもいるでしょう。婚活サービスに対するイメージは、実際に使う世代にとっては、今や普通に使うものになりつつありますが、残念ながら、親世代などにおいては、特にWebを通じた婚活サービスについては、良いイメージを持っていない方がいる場合もあります。
できれば、特に親には、本当のことを伝えられればいいのですが、報告相手の価値観に合わせて判断してもいいでしょう。出会ったきっかけそのものよりも、出会った後に、どんなところが信頼できて、結婚したいと思えたのか、その過程や思いを伝えることの方が重要なはずです。
正直に伝えたり、伝えずにぼかしたり、人によって変えたり、報告の仕方についてさまざまな判断をした先輩花嫁の声をぜひ参考にしてください。
結婚報告、私たちの考え方
【彼側には伏せました】
出会いはマッチングアプリです。私は変にうそをつくことでもないし、気を付けて使えばいいサービスだと思うので、自分の家族には全て話してました。ただ彼側はなんだか恥ずかしいようで伏せているので、嘘の出会い方を伝えてあります。(RTさん・38歳)
【結婚式ではきっかけを伝えず】
出会いはマッチングアプリです。私は親には正直に伝えましたが、結婚式のプロフィール紹介では、親族、ゲストにいろいろな考えの方がいると思ったので、出会いのきっかけについては省いて原稿を作っていただきました。(うたさん・36歳)
【お互い親には伝えない】
出会いはマッチングアプリです。お互いの両親がマッチングアプリがない時代の人たちなので「特に話さなくていいよね」とスムーズに意見が一致。お互いしっかりと知り合った理由など打ち合わせをしました。(なぎさまさん・29歳)
【家族はあらかじめ知っていた】
出会いは結婚相談所でした。ふたりとも、家族に結婚相談所を利用していることを伝えていたことから素直に喜んでもらえました。(ゆーさんさん・32歳)
【街コンのことは親には秘密】
出会いは街コンです。親世代は街コンを知らない、または、いいイメージを持っていないと思ったので、そのことは隠しました。伝えたとしてもきっと深掘りされてしまいそうで、説明も少し面倒かなと思ってしまいました。(mikimarukoさん・28歳)
From 編集部
婚活サービスで幸せをつかんだご夫婦、増えています
婚活サービスで出会ったふたりは、結婚までどんな道のりだったのかをお聞きした今回の企画。婚活の場で最初は相手の情報も少ないものの、「ありかも」「いいな」くらいの印象からスタートし、意気投合して、少しずつお相手への信頼を積み重ね、ふたりで愛情を育てて、結婚へと行きつく過程をお話しいただきました。
取材に応えてくれた先輩花嫁さんたちは、婚活サービスの活用について、とてもポジティブ!真剣に結婚を考える人にとって、とても良い出会いの場だった、という感想が寄せられました。運命の出会いから結婚したおふたり。どうかこれからもお幸せに!
構成・文/河内千春 イラスト/二階堂ちはる
※記事内のコメントは2023年5月に「ゼクシィ花嫁会」メンバーの3人が回答したアンケートおよび、婚活サービスを利用し2年以内に結婚した女性110人が回答したマクロミル調査によるものです
※記事内の「2020年2月の調査」のデータは2020年2月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー66人と、「Raicoゼクシィコミュニティ会員」62人が回答したアンケート、マクロミル調査(過去5年以内に婚活サービスで結婚した男女150人、20~30代の子どもを持つ親103人、過去5年以内に結婚式を挙げた人、かつ過去5年以内に他人の結婚式に列席した経験のある男女206人が回答)によるものです
※掲載されている情報は2023年7月時点のものです
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