【シンプル婚派】は注意!「ちょっと削りすぎたかも?」な後悔談&回避法
結婚式はシンプルがいい、飾らずナチュラルにと願う花嫁さん、ちょっと待って!中にはシンプルすぎて「ちょっと削りすぎたかな」と後悔している先輩花嫁さんの声も。今回は体験談と併せて、ウエディングプランナーの二谷さんに、シンプルでも後悔しない結婚式の秘訣(ひけつ)をうかがいました。
「遠慮しちゃって……もっとゲストを呼べばよかった」
自分が主役の結婚式。お金も時間もかかるし、友人を呼ぶのは悪いかなと遠慮してしまった……、と後悔の声が上がりました。
卒花Voice
友人を招待したもののコロナ拡大のためやむなく親族だけの結婚式にしましたが、やっぱり来られる人だけでも来てもらえばよかった。会場のインスタグラムでたくさんの友人に囲まれている他の花嫁さんの写真を見るたびに「なぜそうしなかったのだろう」という後悔がこみ上げてきます。(K子さん)
プロがアドバイス!
「迷うなら出欠はゲストに任せて声がけを」
親族だけでこぢんまり挙げる結婚式、友人を大勢呼んでの結婚式、どちらも良さがあります。今は婚姻届提出から数年たって結婚式を挙げてもおかしくない時代。後悔しているのなら、友人だけを招いて改めてカジュアルなパーティを叶えてみては?結婚式は自分たちが一生付き合っていきたい人に感謝を伝えるまたとない機会。招待=あなたは大切な人と伝えることだから、もし今呼ぶのを迷っている人は、ぜひ遠慮せず声をかけてみて。(二谷さん)
「お気に入りの一着だから!でもお色直しすればよかった?」
「衣裳代を節約できた」「ゲストとの歓談時間が増えた」などの理由でシンプルにしてよかったと喜ぶ人がいる一方で、後悔したという人も。
卒花Voice
会場の豪華な花とこだわりのブーケが引き立つよう、ドレスはボリューミーになりすぎないエンパイアラインのドレス1着に。でも、家族から「お色直しはしないのね」と残念がられてしまい……。カラードレスを着るべきだったかなと少し後悔。(Ricoさん)
プロがアドバイス!
「何着着るかは本人次第だけど、親の希望も大切に」
お色直しなしでも、思い入れのある1着を長く着られるし、ゲストと話す時間が増えるなどメリットたくさん。今どきは「お色直しをするのは当たり前」という常識は気にしなくても大丈夫です。ただし、家族がメインの少人数婚で、親が強くお色直しを望むのならその希望を叶えるのも親孝行に。髪型や小物を変えたり、2~3wayドレスでのお色直しなら、短時間の中座で雰囲気が変わりお勧め。(二谷さん)
「披露宴は歓談重視!だけど演出は入れてもよかったかな」
最近は歓談重視の進行が人気。ふたりが主役の演出を削る人は多いけれど、なんだか物足りなかったかも、という声も。
卒花Voice
堅苦しい雰囲気にしたくなかったので、プロフィールムービーなどを含め演出は一切なしに。ゲストと話す時間を多く取りました。終始アットホームな雰囲気でよかったのですが、少し間延びしてしまったと感じる時間があったのが反省点です。(えりさん)
プロがアドバイス!
「結婚式の本質に繋がるような演出は残したい」
例えばプロフィール映像。ふたりがどんなふうに愛情を受けて育ち、何を頑張り、どんな素敵な仲間たちに出会ったかをゲストに紹介する大切な時間に。ケーキ入刀もウエディング感が出て、素敵な写真が残せます。ファーストバイトが恥ずかしければ、サンクスバイトをゲストに頼んでも。花嫁の手紙も普段言えない感謝や素直な思いを伝える絶好の機会。新婦だけでなく、手紙を読む新郎も増えています。演出ではありませんが、入退場はゆっくりと。祝ってくれるゲストの様子を目に焼き付けてほしい。生きる力が湧いてきます!(二谷さん)
「便利さ重視でペーパーレスに!ただ説明不足だった……」
ペーパーアイテムの選択肢にWEBを、と考える花嫁が増えたのが今どき。便利だけど、慣れてない人へのフォローは大事かも。
卒花Voice
利便性と環境に配慮して、招待状をWEBにし、席次表とメニュー・プロフィールは公式LINEアカウントで配布。受付に案内を置きましたが、見ていない人も多く、ドリンクメニューなどがわからない人がいたようでした。司会者にも口頭で案内してもらえばよかった。(sayoさん)
プロがアドバイス!
「どっちが嬉しいか&ゲストが喜ぶか考えてみて」
可愛いデザインの招待状をもらう特別感や、メッセージなどを書いてやりとりする楽しさを重視するなら紙、手軽さを優先するならWEBを。親族は紙、友人はWEBと2種類用意するなど、ゲストのことも考えて使い分けるのも◎。メニューなどをWEBで見てもらう場合は、口頭でも伝えるなど、丁寧な説明を心がけると安心です。(二谷さん)
「装飾はシンプルが好み!だったけど、お祝い感が足りない?」
装花やウエルカムスペースなど、自分好みにシンプルにしたら節約できて一石二鳥!のはずが、評判がイマイチだった人も。
卒花Voice
シンプルかつ費用を抑えた装花にしたくて、フローリストさんに相談。流木やグリーンがメインでお花を入れないデザインを提案され、私は素敵だと思ったのですが、親から「あれが装花?」と言われてしまいました。ウェルカムスペースも最小限にしたので、何だか物足りない雰囲気に。(ますおさん)
プロがアドバイス!
「シンプルでもゲストの気分が華やぐよう工夫して」
緑と小物のみ、ドライフラワー、円卓に一輪挿しのみなど、シンプルな装花を好む花嫁は増えています。会場の雰囲気にマッチして素敵なら問題なし。ただし、ゲストの視線のすぐ先に花があると気分も盛り上がるので、「季節の花を使って、ゲストの目に入りやすいように」とプロに任せるのもお勧め。ウエルカムスペースもテーマや統一感にこだわれば、ボードとお花のみなど、物は最小限でも素敵です。(二谷さん)
「ギフトを簡略化。しきたりも大事だったかも……」
選んだり手配するのが大変だし、ゲストの荷物も減らしたい、とギフトをシンプルにする人もいるけど、何だか寂しい!?
卒花Voice
他のことにお金をかけたかったので、引出物はカタログ、引菓子のみの2点セットにしました。でも、予想以上にご祝儀をくださった親族もいて。もっとたくさん高価なものを贈ればよかったかな。(あやさん)
プロがアドバイス!
「身内だけの場合は特に、事前に親に相談を」
ご祝儀を予想以上に頂いた場合、まずは来てもらったことに心から感謝を伝えることが大切。改めてお礼を贈るのもいいですが、式後はおっくうになりがち。親族への引出物の金額や内容は親に相談しておくと安心です。引出物は結婚式の余韻を楽しむためのもの。カタログや引出物の宅配などシンプルでもいいけれど、当日プチギフトや引菓子なども渡せると、ゲストが帰宅した後の楽しみも増え気持ちがより伝わります。(二谷さん)
From 編集部
なぜシンプルにしたいのか、理由を考えれば削りすぎは防げる!
ゴテゴテしているのが嫌い、みんなと同じことをしたくない、予算を抑えたい、環境に配慮したい、などシンプルにしたい理由はいろいろ。でも一番大切なのは、結婚式を挙げる意味や本質を考えた上での「シンプル」であること。「感謝を伝えることに意味がある」「結婚式らしい華やぎを楽しんでもらえる」などと納得して「したい」ことを選べば、シンプルでも削りすぎは防げるはずです。
二谷真知子さん ウエディングプロデューサー
プランナー歴14年。10年前、夫と共に「ウエディングプロデュースCALARS」を設立。地元・京都から関西を中心に、新郎新婦の希望に合わせた場所で、ふたりらしさを叶える自由なオーダーメイド結婚式をプロデュース。
取材・文/笠原恭子 イラスト/てぶくろ星人 構成/小堀そら(編集部)
※掲載されている情報は2023年5月時点のものです
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