ロマンチックなダズンローズ演出。由来や取り入れ方をご紹介♪
結婚式の演出として人気を集めている「ダズンローズセレモニー」。最近ではバラを受け取る際にゲストにメッセージを贈るなど、ゲストへの想いを伝える演出としても注目されているそう!ダズンローズはどのように行うか、一般的な流れやゲストへのメッセージ文例などをご紹介します。
ダズンローズってどんな演出?その意味は?
ダズンローズとは、ゲストの前で新郎が新婦に12本のバラの花束を贈る演出のこと。ダズンローズの歴史は古く、中世ヨーロッパ時代に始まったブーケ・ブートニアに由来しています。ある男性がプロポーズのために女性の家に行く道中で、野に咲いた花を摘み、それを束ねてプロポーズしたときに、女性が花束から1輪の花を取り、男性の胸元に挿して「YES」と返事をしたことが、ダズンローズの由来となったといわれています。
ダズンローズは直訳すると、1ダース(12本)のバラという意味を持ちますが、12本のバラにはそれぞれ感謝・誠実・幸福・信頼・希望・愛情・情熱・真実・尊敬・栄光・努力・永遠というメッセージが込められています。欧米では、「12本のバラを恋人に贈ると幸せになれる」と言い伝えられていることから、日本の結婚式でも人気を集めるとってもロマンチックな演出なのです。
ダズンローズセレモニーはどんな流れで行う?
挙式で取り入れるなら人前式がおすすめ
ダズンローズセレモニーを結婚式で取り入れる方法は大きく分けて2つ。一つは、挙式で取り入れる方法です。
まずは、新郎がバージンロードを進みながら、あらかじめバラを渡した12人から1本ずつバラを受け取っていきます。新婦が入場し、新郎の元に着いたタイミングで、新郎から花束にまとめた12本のバラとともに、プロポーズやメッセージを贈ります。新婦はそれに応えて、花束の中から1輪を選び、新郎の胸元に挿して誓いが成立。
ダズンローズセレモニーは、自由度の高い人前式と相性がよく、バラ以外の花にするなどアレンジも可能。また、セレモニーの最中にゲストの名前を呼んで、バラをふたりの元まで持ってきてもらうなど、サプライズ演出も人気です。キリスト教式の場合は、伝統や儀式を大切にすることもあり、ダズンローズセレモニーができるかどうかは会場に確認を。
披露宴で取り入れるなら、お色直し後に
2つ目は披露宴で取り入れる方法。お色直し後、テーブルラウンドをしながら、あらかじめバラを渡していたゲストから花を受け取ります。入場する際は、新郎のみでも、新郎新婦ふたりで受け取るのもOK。再入場する前に、司会からダズンローズセレモニーについて説明をしてもらうと、会場も盛り上がります。
【文例付き】ゲストからダズンローズを受け取るときに伝える言葉
12本のバラにはそれぞれ意味があるため、バラの花を渡すゲストを選ぶときは、各バラの意味にちなんだ方を選びます。また、新郎がゲストからバラを受け取るタイミングで、バラの意味にふさわしい言葉を添えるのがおすすめ。その言葉を選んだ理由やふたりのこれからの誓いなどを伝えると、ゲストの感動を誘います。ここでは12の意味それぞれの誓いに沿った文例をご紹介します。
■感謝:母へ
「いつも優しく見守ってくれて【感謝】しています。ふたりのような温かい家庭を築きます」
■誠実:上司へ
「仕事に対する【誠実】な姿勢は、いつも私の目標になっています」
■幸福:同僚へ
「いつも笑顔で、一緒にいるだけでみんなが【幸福】な気持ちになります」
■信頼:親友へ
「学生時代から、つらいときも一緒に壁を乗り越えてきたあなたには特別な【信頼】を寄せています」
■希望:後輩へ
「どんなことにも【希望】を持って全力でぶつかるところがとても素敵です」
■愛情:祖母へ
「小さな頃からたくさんの【愛情】を注いでもらい、ここまで成長できました」
■情熱:友人へ
「自分の夢に向かって【情熱】をかけて頑張る姿にいつも刺激を受けています」
■真実:父へ
「厳しさと優しさを持って育ててくれ【真実】の愛が何かを教えてくれました」
■尊敬:恩師へ
「部活の技術面だけでなく人として大事なことも教えていただいた【尊敬】する人生の先輩です」
■栄光:同期へ
「起案したプロジェクトで【栄光】をつかむまで何度も挑戦する姿がかっこよかったです」
■努力:先輩へ
「見えないところで人一倍【努力】をされていて、入社してからずっと憧れている存在です」
■永遠:友人へ
「幼なじみとしていつも一緒に過ごした日々が懐かしいです。これからも【永遠】の友達でいてください」
お手本がいっぱい!先輩のダズンローズ実例
ダズンローズでどんな言葉を伝えればいいか迷ってしまう人のために、実際に結婚式で素敵なダズンローズを取り入れた先輩花嫁の文例をご紹介!ぜひお手本にしてみて。
誓いの言葉をアレンジしてアットホームなダズンローズ♪
■幸福:新郎友人
「幸せな家庭を築いている目指すべき先輩夫婦です」
■笑顔:新婦先輩
「いつも笑顔の絶えない先輩のように、私も笑顔の絶えない家庭をつくっていきたいです」
■栄光:新郎友人
「大学時代、共に建築を勉強した輝かしい仲間です」
■誠実:新婦前会社友人
「毎日一緒にお昼ご飯を食べるのが楽しみでした。仕事に誠実に向き合う姿をよく覚えています」
■希望:新婦前会社先輩
「前会社で心の支えだった尊敬する先輩です。◯◯さんのおかげでつらいときも頑張れました」
■情熱:新郎友人
「部活での情熱的な姿を今でも思い出す大切な仲間です」
■努力:新婦友人
「資格学校で一緒に頑張った思い出は忘れられません。ひたむきに努力する姿が印象的でした」
■尊敬:新郎先輩
「誰からも慕われ、面倒見のよい尊敬する存在です」
■信頼:新郎兄
「小さい頃から頼りになる存在でした。これからも頼らせてね」
■安心:新婦友人
「出会ってからはや12年の仲ですね。いつ会っても久しぶりな感じのしない安心感たっぷりの友人です」
■愛情:新郎母
「愛情たっぷりに育ててくれてありがとう」
■感謝:新婦友人
「今日の受付を快く引き受けてくれた大学からの友人です。楽しい思い出がいっぱいです、いつもありがとう!」
ここがおすすめ!
ゲストと楽しむアットホームな雰囲気にしたく、ダズンローズを採用しました。12の言葉は「永遠」「真実」を「笑顔」「安心」にアレンジ。ゲストを選ぶときは、新郎と新婦のゲストのバランスや、一部の友人や家族に偏らないようにしました。挙式の始めに行ったので、全体の一体感や和やかな空気がダズンローズでつくられたと思います。感動の涙や笑いもありゲストとの距離がぐっと縮まりました!(ERIさん)
新郎へは何と伝えた?
新郎から「これからも笑顔の絶えない家庭をつくっていきましょう」と花束を渡されたので「はい」と答えました。その後、司会のアナウンスで、新郎の胸ポケットにブートニアを挿しました。
披露宴でダズンローズ!ひまわりで季節感ある爽やかなアレンジ
■感謝:新郎父
「家族への精一杯の感謝を今日改めて伝えていきます」
■誠実:新郎恩人
「旧知の仲にも礼儀、誠実さを持ってこれからも関係を続けていきたいです」
■幸福:新婦祖母
「幼い頃から見守ってくれたことで幸せな時間を過ごすことができました」
■信頼:新郎上司
「同僚、上司との職場での信頼関係をこれからも大切にしていきたいです」
■希望:新婦友人
「これからのそれぞれの活躍に期待と希望を持っています」
■愛情:新婦父
「本当に本当にたくさんの愛情をありがとうございます」
■情熱:新婦友人
「部活に情熱を注いだ3年間を共に過ごした思い出はこれからもずっと忘れません」
■真実:新郎祖父
「これまで築いてきたうそ偽りのない関係をこれからもずっと続けていきたいです」
■尊敬:新婦上司
「尊敬できる上司や同僚と共に仕事ができて毎日充実しています」
■栄光:新郎上司
「今まで築いてきた病院の栄光をこれからも引き継いでいきたいです」
■努力:新郎友人
「学校で皆と努力した3年間はこれからもずっと大切な宝物です」
■永遠:新婦友人
「部活で一緒に頑張った仲間との絆は永遠です」
ここがおすすめ!
新婦側のゲストからは新婦が、新郎側のゲストからは新郎が受け取り、最後に新郎が花束にまとめて、新婦に渡しました。披露宴で取り入れたので、各テーブルを回る機会ができ、代表ゲストとは花を受け取るときに話せたので、お祝いの言葉を直接もらうことができました。工夫した点は、最後に花束にして新郎が新婦に渡す際に、愛の言葉を添えて渡すという点です。「一生幸せにします」と言ってもらえました!(summerさん)
新郎へは何と伝えた?
「よろしくお願いします」と伝えました!
ゲストは当日サプライズ!感謝を伝えるダズンローズ
■永遠:新郎友人
「幼稚園からのベストフレンド。これからも一緒に歌おう!」
■安心:新婦友人
「会えばすぐ高校時代!シオが『大丈夫』と言ってくれると安心します」
■気遣い:新郎友人
「いつもぼーっとして口が半開きになっているとき、教えてくれてありがとう」
■信頼:新婦友人
「何も言わなくてもお互いを理解している関係。夢に向かって頑張れたのは朋恵ちゃんがいたからです」
■情熱:新郎友人
「高校3年間足立がいたから野球を続けることができました」
■笑顔:新婦友人
「あやかといるとどんなときでも笑顔になれます!」
■努力:新郎後輩
「いつも力を貸してくれてありがとう。これからも切磋琢磨し成長できる関係でいたいと思っています」
■優しさ:新婦先輩
「うれしいときは私以上に喜んで、つらいときは一緒に悩んで泣いてくれる。淺井先生と出会えて幸せです」
■尊敬:新郎会社社長
「行動力、コミュニケーション力、思いやり、たくさん尊敬しています」
■味方:新婦恩人
「私の最強の味方!先生がそばにいてくれるだけでなんでもできそうな気がします!」
■幸福:新郎両親
「二人の元に生まれて幸せです。二人のように仲良く、時には助け合える夫婦を目標とします」
■愛情:新婦両親
「いつも変わることのない真っすぐな愛情をくれました。これからも見守っていてね」
ここがおすすめ!
12本のチューリップに12の意味も自分たちに合うものに。大切な言葉(意味)を教えてもらったゲストは当日サプライズ指名で!指名とともに司会の方に感謝のメッセージを読み上げてもらいました。(@wd2_22さん)
新郎へは何と伝えた?
ブートニアを渡す時は、シンプルに「はい、よろしくお願いします」と伝えました。また、挙式前に自分の気持ちを一冊の本にして新郎に渡しました。口ではなかなか恥ずかしくて言えないことも文字にすると素直に伝えられて良かったです!
メッセージなしの、シンプルなダズンローズも素敵!
ダズンローズセレモニーでは、必ずしもゲストにメッセージを伝える必要はなく、花を渡すのみを選んだ先輩花嫁も。ゲストを選ぶ際のポイントについてご紹介します。
■感謝:新郎母
新郎をここまで育ててくれたかけがえのない存在であり、名の通り感謝を込めて。
■誠実:新郎友人
普段から真心をもって人に接し、誠実さを感じる人柄だったので。
■幸福:新郎友人
結婚したばかりで、幸せオーラいっぱいのラブラブな友人だったので。
■信頼:新郎友人
とても人柄が良く、信頼のおける友人なので。
■希望:新郎会社の同僚
才能が豊かで、これから出産も控えている未来への希望にあふれた人なので。
■愛情:新婦友人
愛にあふれた家庭の方なのと、某有名人似であだ名が愛ちゃんだったことがあるため。
■情熱:新婦友人
好きな芸能人のために論文を書き上げるなど、私の知っている人の中で最も情熱がある友人のため。
■真実:新婦友人
人にも自分にも嘘がつけない、とても気が置けない友人のため。
■尊敬:新郎先輩
弓道部の先輩で、文字通りとても尊敬している人なので。
■栄光:新婦恩師
若くして教授になられた尊敬する恩師。それでいて白スーツで「えいこう」違いの某芸能人の真似もしてくださるユーモラスな方なので。
■努力:新婦伯母
ウェルカムドールの衣装やブーケの作成も手伝ってくれ、細かい作業をもくもくとやってくれた姿に努力の人を感じたので。
■永遠:新郎新婦息子
まだ生まれたばかりの永遠を感じる存在で、8月8日生まれで∞に所縁があるため。
ここがおすすめ!
各ダズンローズには意味を記載したタグを付けて渡してもらい、ローズを持ったゲストはバージンロード沿いに座ってもらうようにしました。ローズは、セリアで購入したオーロラローズを使用。見た目がキラキラしているので派手すぎるかなとも思いましたが、写真だととてもきれいに映えるので満足でした!(rumix1118さん)
新郎ヘは何と伝えた?
言葉はかけていませんが、家族の絆を永遠にしようという気持ちで、子どもから受け取った「永遠」のローズを選んで新郎の胸元に挿しました。
バラ以外でもOK! ダズンローズはアレンジも楽しめる♪
ダズンローズというと、真っ赤なバラの花をイメージする人が多いかもしれませんが、実は花の色や種類に決まりはありません。バラは、花の色によって花言葉が変わるので、ふたりに合った言葉を選んでみるのもおすすめ。
赤…愛情、ピンク…上品、オレンジ…絆、黄色…友情、白…純潔、紫…気品
また、バラ以外の花でアレンジして、カスミ草やチューリップ、ヒマワリなど、好みの花でブーケを作るのも素敵。あえて、アートフラワーを選んで、インテリアとして新居に飾ることもできます。
ダズンローズだけじゃない!結婚式の人気演出
From 編集部
一人一人にメッセージを伝えて、より心に残るダズンローズを
ヨーロッパで始まったダズンローズは、結婚式にふさわしい華やかさはもちろん、ゲストが参加することで、会場に一体感もプラスしてくれます。また、バラ以外の花にしたり、12本の意味を変えて言葉をアレンジしたりと自由度も高く、演出をどうしようかお悩みのカップルにもおすすめです。文例や実例を参考に、ふたりらしいダズンローズをぜひ取り入れてみて!
構成・文/古閑真梨子 イラスト/南夏希
※掲載されている情報は2022年12月時点のものです
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