ふたり暮らしの家電は「買い替え?orそのまま?」見極め方をプロが解説
ふたりでの新生活に向けて準備中の花嫁さん、家電をどうしようか迷っていませんか?新たに買い替えるのか、今のものを使い続けるのか、彼も私も持っている場合はどうするのか……など悩みもいろいろ。今回はその見極め方を家電ライフスタイルプロデューサーの神原サリーさんがアドバイス。1つでも当てはまったら買い替え検討の余地あり!生活で必要な5つの家電を買い替え優先度が高い順に紹介しますので、参考に!
冷蔵庫【買い替え優先度★★★★★】
おすすめは『新居に置けるサイズで最大容量』
冷蔵庫を買い替えるか、手持ちのものをそのまま使うかで迷ったときの見極め基準は「まず容量をチェックしましょう」とサリーさん。「ふたり暮らしなら300L以上が目安。1人暮らし用の小さい冷蔵庫に食材を詰め込むと電気代もかかってしまいます」
冷凍室の大きさ、省エネ性、鮮度長持ち機能なども見極めポイント。すぐに引っ越しの予定がある人は、ドアの開き方(右開き・左開き・両開きなど)もよく考えて。
もし買い替えるなら「キッチンに置けるサイズの中で、できるだけ大容量のものがおすすめ。冷蔵庫の満足度が高いと、食生活の満足度も高くなるので、もし買い替え候補から1つ選ぶなら、冷蔵庫を優先してもいいかもしれません」
先輩花嫁に聞きました!
【容量重視の買い替え】
共働きなので冷凍庫の容量が大きめなものを購入。転勤で引っ越しの可能性もあり、運ぶときに壊れてしまうリスクもあるので、将来的な買い替えも考えてフルスペックにはしませんでした。家族が増えたら大きいサイズに買い替えようと思います(Raymondaさん)
【価格重視の買い替え】
1人暮らし用では容量が足りず、家族用のものに買い替えました。実際に自分たちが使いこなせる機能があるものをと思い、最新ではなく、1つ前の型をお買い得価格で購入しました(堀本未紗さん)
【そのまま使用】
5年使用した、背が高めのシンプルな冷蔵庫をそのまま使うことに。共働きだとそこまで自炊もしないこと、あまり作り置きをすることもないので十分事足りています(岡部夏希さん)
「小さいけどまだ新しくてもったいない」と迷ったら?
ふたり暮らしには小さいけれど、まだ新しい冷蔵庫。買い替えるにはもったいない……ということもあるはず。そんなときは「1つだけ残して、サブ機として使いましょう。ダイニングの横に置いてドリンクやドレッシングを入れるのも便利。小さい冷蔵庫は上に物が置けるので、トースターの置き台としてもいいですね」
洗濯機【買い替え優先度★★★★☆】
おすすめは『容量10kg以上&乾燥機能付き』
洗濯機も冷蔵庫と同様、「容量」が大きな見極めポイント。ふたり暮らしなら「容量は10kg、12kgくらいあると、まとめ洗いもしやすく、寝具などの大きなものも洗えて便利です」とサリーさん。
ただし、特に大きめサイズの洗濯機は、設置場所に置けるか、搬入経路を通れるか、必ず確認。また、特に共働きカップルなど、夜中に使うことが多いなら静音性もチェックしましょう。
乾燥機能が必要かどうかもチェック。「例えば物干しの時間が取れる人や日に当てて干したい人などは、乾燥機能のない縦型の洗濯機でOKなことも。また、共働きで夜にしか洗濯できない人などは、ドラム式洗濯乾燥機を使えば、夜に洗って朝には乾いていて便利です」。
先輩花嫁に聞きました!
【機能性重視の買い替え】
乾燥までできるのはもちろん、おしゃれ着洗剤も自動投入してくれるタイプを購入。日々の手入れのしやすさを重視し、初期費用が高くても日々の手間が減るものを選びました(meiさん)
【ドラム式へ買い替え】
縦型からドラム式に買い替え。乾燥機能付きの中でも、シャツなどシワになりにくい機能が付いているものを選びました。便利なAI機能などは必要性を感じませんでした(堀本未紗さん)
【そのまま使用】
彼が1年ほど1人暮らしで使っていた、やや小ぶりの安価なものをそのまま使うことに。乾燥機能はないけれど、浴室乾燥機があるので問題ありません(ますおさん)
「ドラム式と縦型、どっちがいいかな」と迷ったら?
判断のポイントは洗濯から乾燥まで機械に任せたいならドラム式洗濯乾燥機、自分で干したいなら、縦型の洗濯機がおすすめ。基本的に自分で干したいけれど、ときどき乾燥機能も欲しいという場合は「縦型の洗濯機に、衣類乾燥除湿機を買い足すというのも一案です。縦型の乾燥機能付き洗濯機もありますが、別で除湿機を買った方が乾燥機能が高く、プラス3~4万円くらいで済みます」
掃除機【買い替え優先度★★★☆☆】
おすすめは『小回りがきいて吸引力があるもの』
掃除機とひと口に言っても、キャニスター型、スティック型、ロボット型とタイプはさまざま。どのタイプを持っているにしても「吸引力が最大の見極めポイント。また、コードレスのタイプなら、軽くて扱いやすいか、バッテリーの持ちがいいかどうかもチェックしましょう」とサリーさん。
掃除機の場合、手持ちのものを使うか、買い替えるかのどちらかではなく「手持ちのものを持ち寄って両方使う、さらにもう1台買い足す、などの選択肢もあります。例えば人気のロボット型を買うにしても、ちょいがけ用のスティック型などがあるとさらに便利です」
新たに1つ購入する場合は「コードレスのスティック型がおすすめ。吸引力が高く、バッテリーのもちもいいので、最低これが1本あれば困らないでしょう」
先輩花嫁に聞きました!
【スティック型に買い替え】
お互いの持っている掃除機が古かったため買い替え。充電式のスティック型で、コードレスですべての部屋に持っていけるタイプを選びました(八重垣遥香さん)
【スティック型に買い替え】
買い替え条件として、コードレスのスティック型であることはマスト。あとは手入れのしやすさ、アタッチメントの多さ、掃除機そのものの収納のしやすさなどを重視して選びました。人気の海外ブランドのものより、もう少し安価で使い勝手のいいものを家電量販店の方に教えてもらい、それにしました(みなみさん)
【そのまま使用】
お互いのコードレスのスティック型掃除機を持ち寄り、リビングとその他の部屋用として使い分けています。私のは購入半年の新しいもので、彼のは3年くらい使用したもの。どちらもノーブランドで替えのダストパックが不要な充電タイプです(A子さん)
「ロボット型を使ってみたいけど高そう」と迷ったら?
ロボット型掃除機に興味はあるけど予算的に無理!という人は少なくないよう。そんなときは「1カ月数百円で使えるサブスクも検討してみては。まずはサブスクで自分たちの暮らしに合うかどうかを試してみて、それから買うというのもおすすめですよ」
炊飯器【買い替え優先度★★☆☆☆】
おすすめは『内釜が厚く、蒸気口が大きいもの』
炊飯器を買い替えるかどうか考えるときは、内窯に厚みがあるかがひとつの見極めポイント。安価なものでも内窯が厚く蒸気口が大きいものは、より美味しく炊けます。ほかにも保温・早炊き機能など、欲しい機能が備わっているかをチェックして考えましょう。
「ふたりともごはん好きなら、このタイミングでいいものに買い替えるのもありかもしれませんが、そこまででないなら、あえて買い替えなくてもいいかもしれません」とサリーさん。
数千円から数万円と価格差が大きいですが、「基本的に、価格の高さとごはんのおいしさは比例すると思って間違いないでしょう。もし買い替えるなら、おいしさを左右する内釜の厚さなどもチェックしてみては」
先輩花嫁に聞きました!
【炊き上がり重視の買い替え】
保温機能よりも一度炊いたら冷凍することを考え、炊き上がりを重視したものにしました(Mさん)
【そのまま使用】
私が1人暮らし時代から使用していた3合炊き。ごはんはふたりで夕食に食べる程度だったので1日1.5合炊ければ十分で、そのまま子どもが生まれるまで使い続けました(うーきさん)
【そのまま使用】
彼が7年くらい使った3合炊きを使用。最近のおいしく炊ける高額な炊飯器にも憧れましたが、高機能なものはサイズが大きいものが多くてかさばるし、彼の炊飯器で炊いたごはんも、感動とかはしないけど普通においしい。私たちにちょうど良いかなと思い継続使用を決めました(A子さん)
「私と彼の炊飯器、どっちを残そうか」と迷ったら?
彼も私も炊飯器を持っているけど、2台は要らない。どっちを残そうかと迷うこともあるはず。そんなときは「両方でごはんを炊いて、ふたりで食べ比べてみては。違いがよくわからなければ、内釜の厚みがある方を残すのがおすすめです」
電子レンジ【買い替え優先度★☆☆☆☆】
おすすめは『W数の出力が選べるもの』
電子レンジは、温めるだけの単機能レンジのほか、オーブン機能などが備わった多機能レンジがあり、その価格差は数千円から数万円と大きいもの。
買い替えるかどうかの最大の見極めポイントは「自分たちがどこまでの機能を求めるか。食材や料理を温めるだけでよく、すでに単機能レンジを持っているなら、そのままでもいいでしょう」
最近は音声でメニューの相談ができるものなど、多機能なオーブンレンジもたくさん。ただし「多機能すぎると、人によっては使いこなせないことも。買い替えるなら、ふたりの生活に慣れて、作りたい料理がはっきりしてきてからでも遅くないと思います」
先輩花嫁に聞きました!
【機能重視の買い替え】
予算内でなるべく良いものを買いました。オーブン、解凍機能付き、掃除しやすいフラットタイプ。料理が得意でないので簡単調理機能が付いているものを買いましたが、その機能はあまり使っていません(RMさん)
【2台をそのまま併用】
ふたりとも比較的新しく、機能の違うレンジを持っていたため、900Wで加熱ができる彼のものと、トーストやオーブン機能のついた私のレンジを両方使い続けています(HTさん)
【そのまま使用】
2年くらい使った、高機能ではないごく普通のものをそのまま使用。特にこだわりはないので困りませんでした(松下美樹さん)
「電子レンジとオーブンは1台にすべき?」と迷ったら?
多機能なオーブンレンジは要らないけど、電子レンジとトースターは1台にまとめた方がいいかなと迷う人も多いよう。サリーさんによると、そんなときは「シンプルな電子レンジとトースターを買うのもおすすめ。電子レンジに付いているトースターよりもおいしく仕上がる上に、コストも抑えられますよ」
From 編集部
最初からすべてを買い揃えなくても大丈夫!
ふたりとも持っているから、まだ新しいから、使えるからと、買い替えの必要性に迷うカップルも多いはず。でも必要最小限の容量や機能を満たしていれば、最初からすべて買い揃えなくても大丈夫。予算には限りがあるから、優先順位を話し合って、ふたりらしい選択をしてくださいね!
神原サリーさん 家電ライフスタイルプロデューサー
ライフスタイルに沿った家電を提案する「家電コンシェルジュ」として活躍。「新生活のお金は賢く使いたいもの。ふたりで暮らす中で『欲しい機能』を見つけた時が買い時です」
取材・文/前川ミチコ イラスト/てぶくろ星人 構成/小堀そら(編集部)
※記事内のコメントは2022年6月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー135人が回答したアンケートによるものです
※掲載されている情報は2022年8月時点のものです
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