大人花嫁こそ、心に響くものだけを。定番から「変えたこと、やめたこと」
結婚式はこうしなきゃ、という思い込み、ありますよね。でも、大人花嫁だからこそ、もっと自由に、自分の心が惹かれるままに結婚式をつくってみませんか。大切なゲストへ気配りしつつ、定番をあえてやめたり、ちょっと変えたら素敵になった!今回は、そんな大人花嫁ならではのアイデアが詰まった結婚式のつくり方をウエディングプロデューサーの二谷さんのアドバイス付きでご紹介します。
1.義理ではなく、「結婚式を挙げたい理由」に沿ったゲストを招待
義理や人数合わせではなく、心から祝福してくれるゲストを呼ぶことが重要。さらに、結婚式の目的、どう過ごしたいのかを考えて、誰を呼ぶかを決めましょう。例えば、「両家の親睦を深め、親に感謝を伝えたい」のなら家族だけのファミリー婚、「仲間とわいわい盛り上がりたい」なら友人メインの1.5次会パーティなど。親族と友人と分けた二部制ウエディングをはじめ、複数回に分けて結婚式を行う大人花嫁も増えています。(ウエディングプロデューサー二谷さん)
From 大人花嫁
コロナの影響もありましたが、とにかくアットホームな雰囲気にこだわりたくて、両家親族のみ28名を招待。リラックスして楽しめたと好評。(ぼのさん)
両家家族、親族、友人、計61名を招待し結婚式を。友人ゲストは、卒業後、一度も会っていないのに招待されるのは違和感があると思い、3年以内に会っている親しい友人のみに限定しました。みんなの心からの祝福が嬉しかったです。(shokoさん)
自分たちの大好きな人たちに感謝を伝えたかったので、本当に大切な家族、親族、友人のみ計40名を招待。人数を増やさずに一人一人と話せる時間を多く持てるようにしました。(みさみささん)
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大好きな沖縄での挙式は親ときょうだいのみを招待。地元での披露宴には大切な友人が大勢来てくれることになり、ゆったり過ごせるよう二部制に変更しました。親族の部では親や祖母に感謝を伝える演出も行い和やかに、友人の部はゲームなども入れ大盛り上がり。みんな気兼ねなく楽しんでくれ、「これからもよろしく」と心が繋がる大切な機会になりよかったです。(彩果さん)
2.アクセスや格式以上に、ふたりの居心地やこだわりで会場を選ぶ
アクセスや設備の充実度も大事ですが、ふたりならではのこだわりや、大切な人をもてなしたいという気持ちが伝わる会場だと喜ばれます。ゲストの顔触れ、どんなふうに過ごしたいのかを考えてからふさわしい会場を選びましょう。くつろいで過ごせるか、ふたりに代わってゲストをもてなすスタッフのホスピタリティーも重視して。多少アクセスなどに難があっても、開始時間に配慮したりその会場ならではのおもてなしを加えれば、ふたりもゲストも心の満足度もアップ。(二谷さん)
From 大人花嫁
アットホームでありながら、おうちのような雰囲気ではなく高級感のある会場に。スタッフがゲストと一緒に楽しみながら、明るく親しみのある接客をしてくれたのも好評でした。(@ac_wedding0718さん)
選んだ会場は軽井沢。ゲスト目線ではアクセスなどで手間を取らせてしまいますが、「大事な人たちと特別な場所で特別な時間を過ごしたい」というふたりの考えを重視しました。子ども連れゲストも楽しめる工夫をし、大人も子どももくつろいで楽しめたと好評。(tama3nさん)
ゲストへのおもてなしももちろん重要ですが、ふたりにとっても大切な一日なので、自分たちらしく振る舞える居心地の良い会場であることも重視しました。(最高のティラミスさん)
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大切な友人たちといつも通り飾らず自然体で過ごしたくて、以前から”ご褒美ご飯“として通っていた木のぬくもりと自然光あふれるレストランで結婚式を。久しぶりに会う友人とおいしい料理を囲み、心行くまでおしゃべりを満喫。みんなわいわい、伸び伸びと楽しんでくれ、嬉しかったです。ふたりらしく大切な人と過ごしたアットホームな結婚式は一生の宝物です。(Yukiさん)
3.質だけでなく、オリジナリティものせた料理が何よりのおもてなしに
料理のランクアップ、ドリンクの種類も増やすなど、大人花嫁はおもてなしの要として料理とドリンクを重視しています。さらに「量より質」、「高級食材よりおいしい地元食材」にこだわるのが大人花嫁の傾向。食材の産地やお酒の銘柄などもメニュー表に。シェフと相談して新郎新婦の出身地の食材を使ったり、思い出をモチーフにしたオリジナル料理を作るなど、ふたりらしさを出す工夫も心に響くはずです。(二谷さん)
From 大人花嫁
料理はゲストが楽しむ一番身近で大切なものと考えて、ランクアップをしたり、お茶漬けなどこだわりの料理を入れました。(ぷうかさん)
おいしい料理は記憶にも残りやすいもの。友人からも料理が結婚式の満足度を左右すると聞いていたので、華やかな料理にこだわりました。ゲストの満足した笑顔が嬉しかったし、幸せな気持ちになってくれたようでよかった。(shokoさん)
料亭での祝宴で装花の持ち込みも可能でしたが、衛生面や費用面を考えて装花はなしに。花がなくてもテーブルが華やぐよう、おいしさはもちろん、料理の見た目の華やかさにもこだわってコースを選びました。おいしい料理で場が和み、喜ばれました。(A子さん)
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試食会でどうすればふたりらしさが出せるかシェフと相談。秋という季節と、新郎の出身地・山梨産のぶどうやワインにこだわって、追加、変更、ランクアップを。オープンキッチンから出来たての料理が運ばれてくるたび、「珍しい」「おいしい」「きれい」とゲストにも喜ばれ嬉しかったです。シェフによるメニュー紹介も、こだわりがしっかり伝わり好評。(ゆきさん)
4.お色直しはやめて、とっておきのドレス1着を着倒す
当日は挙式から披露宴まで一番気に入っているドレス1着のみ、または挙式後に着替えて披露宴は1着のみで過ごすという大人花嫁も増えています。自分が着て自信を持ってゲストの前に立てる運命の一着を探してみてください。パーティ中はみんなとカジュアルに歓談できるよう歩きやすさも重視して。お色直しなしでは寂しいのではという心配は無用。ヘアメイクやアクセサリー、ブーケを変えるだけでもイメージが変わります。(二谷さん)
From 大人花嫁
ゲストをもてなす料理などに力を入れたかったため、ドレスは1着のみに。中座時間が減り、友人たちと楽しむ時間が増えたのもよかった。(shokoさん)
私が今までゲストとして参列した式で、花嫁不在のお色直しの時間が苦手だったので、自分の披露宴ではお気に入りのワンピースドレス1着のみに。歓談や食事をゆっくり楽しめたのもよかったです。(A子さん)
家族式だし、憧れのドレスを彼に買ってもらったので長く着たくて、ヘアとリボンのみのチェンジに。お支度時間20分くらいで、歓談の時間も長く取れました。(misakiさん)
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上半身のビジューが華やかで、ストンと落ちるシルエットが優美なドレスにひと目ぼれ。できるだけ長く着ていたかったので、挙式から披露宴までドレスチェンジなし。雰囲気の違うヘアスタイル、アクセサリー、ブーケを3パターン用意したことでガラリとイメージを変えることに。ゲストも驚き、楽しんでくれたし、私もずっと運命の一着を着続けることができ、幸せな一日を過ごせました。(小雪さん)
5.演出を最小限に、くつろいで会話が弾むメリハリあるプログラムに
歓談メインの結婚式を希望する大人花嫁多数。さりげなく会話が弾むプログラムをゲストの顔触れに合わせて考えてみましょう。ただし、演出をそぎ落とし過ぎるのはもったいない。ゲストはふたりの仲むつまじい姿を見たいし、感謝の想いなど、結婚式でしか言えない言葉もあるからです。大事なのはメリハリ。ウエディング感のあるケーキ入刀や親への手紙などは行った方が、みんなの心の温度が上がるのでお勧めです。(二谷さん)
From 大人花嫁
ゲストに負担を掛けたくなくて余興は一切なし。歓談メインでふたりがゲストをもてなすスタイルで楽しんでもらいました。(みさみささん)
場が華やぐケーキ入刀は行いましたが、ファーストバイトは恥ずかしかったので省略。プロフィールムービーもやめましたが、ふたりらしさを伝えるためにふたりの普段の生活や自宅近くを紹介するムービーを作成しました。(ゆきさん)
友人スピーチは新郎側だけ、余興ムービーは新婦側だけにして歓談時間を増やし、ゲストとゆったりと時間を過ごせるようにしました。(piiさん)
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披露宴ではみんなが一つの卓に座り、歓談メインの進行に。ゲスト一人ずつに新郎新婦への想いを語ってもらうテーブルスピーチも盛り上がりました。デザートタイムもガーデンに出したテーブルに座ってラッキードラジェのゲームをしたり、くつろいで会話が弾む工夫を。最後は花嫁の手紙も読み、親に普段言えない感謝を伝えました。アットホームな雰囲気ながら、大切な人たちと想いを伝え合える結婚式が叶いました。(misakiさん)
6.会場装飾は足し算より引き算、あえてシンプルにまとめて洗練感を
「おもてなしはゲストファーストで」という大人花嫁も、装飾はふたりらしさを出したい部分。とはいえ会場の雰囲気やゲストの顔触れに合っているかは重要。また、それぞれ1カ所ずつ見ると素敵でも、全体のトーンがバラバラだったり、花嫁花婿姿が映えない装飾だとおしゃれに見えません。あれもこれもと欲張り過ぎず、引き算を意識してふたりらしくトータルコーディネートしてみては? (二谷さん)
From大人花嫁
ドレスなどを引き立てるために、会場の装飾は控えめ&シンプルに。自分たちが映えてよかったです。(蒔野千詠さん)
各テーブルのお花はシンプルに。代わりにギフトとして持ち帰ってもらえるカラフルなキャンドルを置きました。キャンドルのふたを開けると、感謝のメッセージが浮かび上がるサプライズも好評でした。(みーこちゃんさん)
ごみになってしまうものは極力使わず、ゲストが持ち帰れるような装花、装飾にしました。(YUKIさん)
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ウエルカムスペースは白、ブラウン系で色みをまとめ、統一感を出しました。受付も友人から贈られたウッド調の写真立てのみ。卓上装花は花瓶3~4個に小花を中心に数本ずつ挿し、抜け感を出してもらいました。ゲスト卓にはプロフィールカード兼席札のみが見えるようにし、マスクケースとナプキンは下に隠しシンプルに。「おしゃれで可愛かった」「会場の雰囲気にぴったりでふたりらしい」と好評でした。(rinaさん)
7.慣習にとらわれ過ぎず、本当に喜ばれるギフトを贈る
「ギフトの数は奇数」「地方の縁起物を渡す」など、引出物にもマナーやしきたりがありますが、「偶数ならプチギフトも数に入れ奇数にする」「地方の縁起物は親の意見を聞きつつ親族のみに渡す」など臨機応変にするのもあり。また、「本当に喜ばれるものを贈りたい」という気持ちを優先し、相手の好みや家族構成に合わせて贈り分けをしたり、品数を減らしていいものを贈る大人花嫁は多数。ギフト選びを演出に組み込むアイデアも素敵です。(二谷さん)
From大人花嫁
ゲスト一人ずつの好みに合わせて、引出物の種類や個数、品物を変えて送りました。(みさみささん)
友人ゲストにはしきたり品を省略。主賓、親族、友人など関係性で引出物を贈り分けしました。(rikkoさん)
土地のしきたりで入れなくてはいけない縁起物は親戚のみに用意。県外の友人には名産品を入れ、お土産感覚も味わってもらいました。(まっぴさん)
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お菓子、コーヒーパック、バスグッズ、ハンドクリームなど、パッケージも可愛くて高品質&おいしいギフトを集め、夜のガーデンにおしゃれにディスプレー。ゲームで順番を決め、事前に配っておいたエコバッグを持ったゲストに出てきてもらい、3品ずつ好きなものを選んでもらいました。みんながとても楽しそうに選んでくれ、会話も弾み、喜ばれました。(sonokaさん)
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From 編集部
大人花嫁こそ、自分の気持ちに寄り添った選択でときめくウエディングを
先輩花嫁やプランナーが教えてくれた心に響く結婚式のつくり方、いかがでしたか?「こうあるべき」にとらわれず、定番の内容をちょっと変えたり、思い切ってやめることで、結婚式の楽しさや嬉しさ、感動が変わってきます。自分の思いに従った大人花嫁らしい選択&決断で、結婚式を楽しみ尽くしてくださいね。
二谷真知子さん ウエディングプロデューサー
プランナー歴15年。12年前、夫と共に「ウエディングプロデュースCALARS」を設立。地元・京都から関西を中心に、新郎新婦の希望に合わせた場所で、ふたりらしさを叶える自由なオーダーメイド結婚式をプロデュース。
取材・文/笠原恭子 イラスト/mashroom design 構成/小堀そら(編集部)
※記事内のコメントは2022年5月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー80人が回答したアンケートによるものです
※掲載されている情報は2022年7月時点のものです
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