[全文掲載] 花嫁の手紙vol.12～時にはぶつかった思い出も手紙に盛り込む～

花嫁が親や家族への思いをつづった手紙を読む「花嫁の手紙」は、結婚式の定番演出。普段言えなかった素直な気持ちを伝えられる良い機会ですが、何をどう書いていいかわからない……なんて悩む花嫁さんもいるのでは？
そこで卒花の実例から、あなたが花嫁の手紙を書くためのヒントやコツを見つけてみませんか？

「結婚式という人生の門出で、感謝を伝えるのに迷いはありませんでした」

今回ご紹介するのは、瑛里奈さんのお手紙。「結婚式という人生の門出の場で、27年間の感謝の気持ちを伝えるのに迷いはありませんでした」と花嫁の手紙を読みました。

【基本DATA】
■2020年10月挙式（カノビアーノ福岡）
■招待ゲスト数…109名（家族、親族、友人、仕事関係、新郎のお店のお客さま）
■花嫁の手紙を書き始めた時期…挙式２カ月前
■花嫁の手紙を書くのに要した時間…約１カ月
■事前練習の有無…有
■挙式で花嫁の手紙を読んだ時間…約４分半

瑛里奈さんの「花嫁の手紙」

【GOODポイント＆感動ポイント】

2000組以上のウエディングをサポートし、多くの花嫁さんから「花嫁の手紙」の相談を受けている、ウエディングプロデューサーの澤さんにコメントを頂きました。

本音でぶつかってきた家族のエピソードが書かれていてGOOD！

お手紙を読みながら、ご家族のこれまでを一緒に体験した気分になりました。

【Ａ】では親御さんとのエピソードが書かれています。
やんちゃなエピソードも隠さずに書いていることで、いろいろなことを乗り越えて今の良い関係につながっているのが伝わってきました。ご家族の歴史と新婦さまの成長を感じる素直な文面に好感が持てます。聞いているゲストの方も成長した新婦さまのお姿をほほ笑ましく思ってくださったでしょう。

【Ｂ】の妹さんへのメッセージでは、誇りに思っている気持ちを伝えています。
ソフトボールを頑張っている様子や姉妹の仲の良さが目に浮かぶように伝わってきました。
本音でぶつかってきたご家族のエピソードを飾らずに伝えているのがとてもGOODです。（澤さん）

花嫁の手紙「書いてどうだった？」「受け取ってどうだった？」

今回のお手紙を書いた瑛里奈さんと、ご家族にお話を伺いました。

手紙を読んでどうでしたか？

ありのままの言葉で感謝を伝えられて良かった

結婚式場で５年間働いていた経験やこれまで友人の式に参列した経験から、「花嫁の手紙は必ず読むものだ」と思っていたんです。普段は照れくさくて感謝の気持ちなどは伝える機会がないので、結婚式という人生の門出で花嫁の手紙を読むことに迷いはありませんでした。ただ、読む練習をしたときに感情を込めて泣きすぎて、実際に式で読んだときにはなぜか冷静で泣くことができませんでした（笑）。

苦労＆工夫したポイントは？

「起承転結」を意識しました

写真を見ながら思い出に浸っていると、ちょっと反抗期だった部分を含めて、書くのに欠かせないエピソードがどんどん浮かんできました。構成は起承転結を意識して書きました。また、ゲストの方が聞いていて「何の話？」とならないように、誰もがわかるような伝え方や言葉選びをしました。

後輩花嫁さんにアドバイスを

結婚式は感謝の気持ちを伝えるにはこれ以上ないタイミングです

両親への感謝の気持ちを伝えるタイミングはなかなかないので、結婚式という人生の門出は感謝を伝える絶好のチャンスだと思います。幼い頃の写真などを見返すと自然と書きたいエピソードが湧いてきますよ。
私は起承転結を意識して書きましたが、「転」の部分は誰しもが通る反抗期の部分にスポットを当ててエピソードを考えると良いと思います。そして「結」の部分で感謝の気持ちを精一杯伝えれば何とかなります！

お手紙を受け取ったご家族より

幸せな家庭を築いていってね

改めて手紙として気持ちを聞いて涙が出ました。かなり心配した時期もありましたが、何事にも一生懸命で目標を決めたらそれに向かって頑張る性格だと分かっていたので瑛里奈なら大丈夫！と思っていました。
式の準備やドレスも事前に聞けず当日のサプライズ。飾り付けなども手作りざんまいで娘らしい式でした。これからもいろいろあると思うけど、目標を決めて幸せな家庭を築いていってくれたらいいなと思います（新婦母より）

学生のときの共同生活は一番楽しかった！ソフトボールを見に来てくれたときは写真もたくさん撮ってくれて、今でも追っかけしてくれてありがとう。頑張れる源です(笑)。これからも仲良し姉妹だよ！（新婦妹より）

From 編集部

「あのときはごめんね」の気持ちも花嫁の手紙で伝えよう

家族には家族の数だけエピソードがあります。
ぶつかり合った経験も、今となっては懐かしいと感じる貴重な思い出となっているものも多いでしょう。
花嫁の手紙では、ゲストの前で読むからと良い、美しい思い出を書かなきゃ……と思っている花嫁さんもいるかもしれませんが、そんなことはありません。
「あのときはごめんね」の気持ちだって花嫁の手紙だからこそ、素直に伝えることができると思いますよ。