結婚指輪に悲劇!日常での“ありがち”トラブル、ここに注意して!
大切な結婚指輪。いつまでもきれいに保ちたいけれど、どうやって扱えばいいのかわからずにトラブルに見舞われたという先輩花嫁も多いよう。お気に入りの結婚指輪をずっと長く愛用するために、日常生活で気を付けたいことやトラブルの対処法などを、ジュエリーコーディネーターの小俣友里さんにお伺いしました。
【CASE1】汚れやくすみが気になってしょんぼり
日常的に身に着けていると、どうしても気になるのが汚れ。汚れが堆積してくると、購入時のキラキラ感もなくなり、なんだかくすんだように見えてきます。
先輩花嫁も、
「お風呂から上がると水あかのような跡が気になります。できるだけ拭いているのですが……」(Mさん)
「ハンドクリームが溝に入るとダイヤが取れやすくなる、とジュエリーショップの店員さんに言われて気を付けているのですが、うっかり指輪を着けたままハンドクリームを塗り、溝が汚れてしまいます」(かなさん)
など、汚れには悩まされている様子。
汚れが付くのを防ぐには?
汚れは汗や皮脂汚れ、化粧品などが原因。くすみは指輪の表面に細かな傷がつくことによって引き起こされます。どんなに気をつけていても、日常的に指輪を身に着けていれば、汚れやくすみは避けられないもの。できるだけ汚れやくすみを防ぎたいのであれば、汚れや傷が付着しやすい家事や仕事をするときはゴム手袋を着用したり、スポーツなどの際は外すようにしたりするのがお勧めです。(小俣さん)
もし汚れやくすみが気になったら?
汚れやくすみが気になったら、まずは自分でお手入れを。ちょっとした汚れなら、ぬるま湯に中性洗剤を溶かして作った洗浄液で洗います。メレダイヤモンドが付いていたり、ミル打ちなどの装飾がある場合は、特に汚れがたまりやすいので、柔らかな歯ブラシで優しくこすり洗いを。その後、流水で洗い流し、水気を切ったら、ドライヤーで乾かします。
また、購入店での超音波洗浄機を使ってのクリーニングもお勧め。家庭用の超音波洗浄機も販売されているので、手軽に本格的にクリーニングしたいのなら、購入しても。ただし、ダイヤモンド以外の宝石が飾られている指輪は、超音波洗浄機の使用は避けましょう。(小俣さん)
【CASE2】いつの間にか小傷がいっぱいで大ショック!
結婚指輪を毎日身に着けて仕事をしたり、家事をしたりしていると、いつの間にか指輪の表面に細かな傷がついて、なんとなくくすんで見えることも。
先輩花嫁からは、
「出掛けるときに着けるだけでしたが、やや厚みのあるデザインのためか、細かな傷がついてしまいました」(ぺろさん)
「家事などをすると、どうしても細かい傷がついてしまいます。磨き直しという手もあると思いますが、指輪がすり減ってしまうのも心配……」(はちこさん)
といった声が寄せられました。
傷つくのを防ぐには?
指輪を身に着けたまま硬いものを持ったり、触ったりすると、傷が付きやすくなるので、事前に外すのがお勧め。また、重ね着けをしていたり、反対側の手にも指輪をしていると、拍手や手をこすったときなどにも傷が付くので注意して。(小俣さん)
もし傷が付いてしまったら?
日々生活をしていると、細かな傷はどうしても付いてしまいます。傷が付いてしまったら、購入店でリフレッシュ仕上げ(新品仕上げ)をしてもらいましょう。これは洗浄と小傷を取ってくれるもので、ほぼ購入時と同じくらいの状態にまで修復されます。
リフレッシュ仕上げ(新品仕上げ)は多くのブランドやショップでアフターサービスのメニューの一つとして提供されています。ただし、保証期間や料金などはブランドやショップにより異なるので、購入時にご確認を。(小俣さん)
【CASE3】いつの間にか変形して着けにくい……
結婚指輪の変形やゆがみは、実は多くの人が経験していること。汚れや傷はさほど気にならないという男性も、変形やゆがみは気になるということも。
「原因がわからない。気づいたときには潰れていた」(TMさん)
という声もあり、知らない間にゆがませてしまうことが多いよう。変形やゆがみがあると、指にはめにくくなったり、着けているうちに痛みを感じることもあります。
変形・ゆがみを防ぐには?
CASE1の傷と同様に、指輪を着けたままで重いものを持ったり、硬いものに触ったり、器具をぎゅっと握るスポーツをしたりすると、変形やゆがみが生じやすくなります。ですから、そのような動作をするときには、指輪を外すのがお勧めです。(小俣さん)
もし変形・ゆがみが生じたら?
購入店や修理専門店で変形やゆがみを直してもらうことをお勧めします。こちらもアフターサービスのメニューの一つとして採用されていることが多いようです。
何も装飾のないシンプルな指輪の場合、サイズ棒にはめて木づちなどでたたくとある程度修復することができますが、自分でやるとさらに変形がひどくなったり、サイズが変わってしまうこともあるので、あまりお勧めしません。(小俣さん)
【CASE4】ダイヤモンドが取れてしまってがっかり……
メレダイヤモンドがあしらわれた結婚指輪は女性に人気ですが、身に着けているうちにダイヤモンドが外れてしまうということも。取れたメレダイヤモンドが手元にあればまだしも、もし紛失してしまっていたとしたら、ショックは計り知れません。
「指輪の内側に付いていたダイヤモンドが知らない間に取れていました」(ぴいちゃんさん)
という声も。内側の宝石はふたりでお揃いで入れることもあるので、なくさずにいたいもの。
外れるのを防ぐには?
指輪が変形したり、ダイヤを留めている爪が折れたり、曲がったりすると、ダイヤモンドが外れてしまうことがあります。これは内側の宝石も同様です。防ぐには指輪をできるだけぶつけたり、引っ掛けたりしないこと。また、定期的に購入店でクリーニングなどを行い、ダイヤモンドが緩んでいないかどうかチェックしてもらいましょう。(小俣さん)
もしダイヤが取れてしまったら……
取れたダイヤが手元にある場合は、購入店あるいは修理専門店でダイヤを留め直してもらいます。ダイヤを紛失してしまった場合や割れたり、欠けたりしている場合も、同じような大きさやクオリティーのダイヤを留め直してもらえますのでご安心を。(小俣さん)
【CASE5】指から抜けなくなって焦った!
結婚指輪をずっと着けっぱなしにしていると、いざ外そうと思ったときに外れないということも。また結婚後に太ってしまい、指輪が抜けなくなってしまうというのはよくある話。妊娠中も要注意。
「妊娠後期にむくみすぎて指から抜けなくなりました。指にせっけんを塗り、滑りをよくして引っこ抜き、事無きを得ました」(宗 瑛里奈さん)
という人もいました。
抜けなくなるのを防ぐには?
きついと感じたら無理に身に着けずに外しましょう。指のサイズは体調や季節、時間帯によっても変わります。むくみやすい時期は人によって異なりますが、夏と冬でサイズは0.5~1号変わることも。きついときはチェーンを通してネックレスにして身に着けるなどの工夫を。
そして、なるべく早く購入店でサイズ直しをすることをお勧めします。なお、デザインによってはサイズ直しができない場合もあります。(小俣さん)
もし指から抜けなくなってしまったら?
せっけんやハンドクリームを塗って滑りをよくしたり、手を心臓より高い位置に上げてむくみを取ったり、指に糸を巻き付けて滑らせたりする方法があります。
これらの方法を試してみても抜けない場合は、消防署やリングカッターのある専門店でカットしてもらいましょう。なお、カットした指輪はつなぎ直してサイズ変更もできますが、デザインによっては難しい場合も。(小俣さん)
【CASE6】サイズが緩くなり、回ったり抜けそうになったりストレス……
逆に痩せてしまい、指輪がゆるゆるになってしまったというケースもあります。
「指がやや痩せたのか、指輪がくるくる回るようになり、地味にストレスです」(Morymayさん)
とくに目立ったのが、購入してから結婚式に向けてダイエットしたため、指輪が緩くなったというケース。
「結婚式に向けてダイエットをしたら、指も細くほっそりに。少し余裕のあるサイズにしたこともあり、指輪が抜けやすくなってしまいました」(小野寺早希さん)
緩くなると抜けやすく、紛失の原因に。また、正面の向きが決まっているデザインの場合、指輪が緩くなると回ってしまい、デザインのある面が手の内側にきてしまうなどの不都合も生じます。
ゆるゆるになるのを防ぐには?
きつくなってしまった場合と同様、緩くなったら身に着けないのがお勧め。あるいは、緩くなった結婚指輪の上からぴったりの指輪を重ね着けしたり、指と指輪の間に装着して指輪を固定するリングストッパー(リングアジャスター)を使っても。(小俣さん)
もし緩くなってしまったら?
リングストッパー(リングアジャスター)は一時的な措置なので、日常的に身に着ける結婚指輪はやはりサイズ直しをお勧めします。緩いまま身に着けていると紛失はもちろん、指輪の変形やゆがみを引き起こし、メレダイヤモンドが外れる要因になったりもしますので、注意してください。(小俣さん)
From 編集部
大切な結婚指輪といつまでも寄り添って
結婚指輪を日常的に身に着けていると、汚れや傷などはどうしてもついてしまいます。サイズが合わなくなったり、メレダイヤモンドが外れたりといったトラブルにはすぐに対応するのがいいのですが、汚れや傷はあまり神経質にならずに、一つの味として捉えても。大切にお手入れをすればより愛着も湧くはずです。
小俣友里 ジュエリーコーディネーター
難関のジュエリーコーディネーター1級の資格を持ち、ジュエリーリフォーム専門の「ラトレイユ」の代表として活躍。ジュエリーのリフォームや修理、はもちろん、オーダーメイドジュエリーも手掛けている。
取材・文/粂 美奈子 イラスト/沼田光太郎 構成/伊藤りつ子(編集部)
※記事内のコメントは2021年11月に「ゼクシィ花嫁会」メンバー92人が回答したアンケートおよび、結婚指輪を持っている女性104人が回答したマクロミル調査によるものです
※掲載されている情報は2022年1月時点のものです
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