[花嫁には言えない] ゲストが結婚式当日にモヤッた残念マナーTOP8
結婚式はお祝い事のため、ゲストは「ちょっと残念だな……」と思ったことがあっても、遠慮して新郎新婦には伝えないものです。そのためふたりが気付かないところで、ゲストがモヤッとする事態が起こっていることも。そこで、結婚式のゲスト経験者163人に「結婚式でモヤッとしたこと」をヒアリング。花嫁には言えないゲストの本音と、マナーデザイナーの先生からのアドバイスを参考にして。
【第1位】会場までの道のりでモヤッ!!(35.6%)
今回のアンケートでは「結婚式に出席した際にマナーとしてどうなのかな……と気になったこと」を、複数選択で回答してもらいました。
その結果、最も多かったのは「会場までの道のり」。回答者に占める割合は35.6%と、約3人に1人が「気になった」と答えました。
「ホームページには送迎バスがあると書いてあるのに、招待状では教えてくれなかった」(あいのさん)
「案内状の地図が分かりづらく、会場にたどり着くまでに時間がかかった」(キーパーさん)
「行き方の案内がweb招待状で送られてきたが、マップが開けなかった」(yyさん)
ふたりが支度で大忙しの間に、ゲストがこんな事態になっているとは、申し訳ない限りです……。
こんなところでもモヤッ!!
【バスの乗り場が見つからない!】
駅から遠い会場だったのでシャトルバスが出ていました。しかしその乗り場の案内が分からなくて結局バスを逃してしまい、タクシーで行くことに……。他にも同じようなゲストがいたので、もう少し分かりやすい案内にした方がいいのでは?と思いました。(maiさん)
【地図が抽象的すぎ!】
駅から会場までの道が複雑で、途中で迷ってしまいました。会場のホームページにある地図を確かめたのですが、抽象的なイラストになっていて、全然分かりませんでした。(おささん)
【予防策】案内が分かりにくくないか、事前に確かめて
ゲストは大切なプライベートタイムを使って出席してくれています。交通の便がよい会場でない場合は、案内した通りに会場にたどり着けるか、目印は分かりにくくないか、自分たちで一度確かめてみるのが大切です。(マナーデザイナー/岩下宣子先生)
【第2位】お車代でモヤッ!!(22.1%)
次に多かったのは、お車代に関すること。22.1%と5人に1人以上が「モヤッ」としていました……。
「遠方からわざわざ駆け付けたのに、お車代がなく正直びっくり」(のりこさん)
「遠くからの参加だったが、お車代を頂けるのか分からないのに出席を決めるのがしんどかった」(ゆみさん)
お金の話は避けがちですが、ゲストにモヤッとさせないためには、ちゃんと伝えた方がよさそうですね……。
こんなところでもモヤッ!
【お車代をもらったけれど……】
九州から関西まで、新幹線を使って結婚式に出席しました。往復3万円弱かかるのに、帰りの新幹線でお車代を開けてみたら5000円札が入っていました。正直出費がキツいなあと思いました。(むーさん)
【チケットが使えない……】
駅から離れた会場だったので、タクシーチケットをもらったのですが、使えるタクシー会社が限られていて、乗ったタクシーでは使えませんでした。新郎新婦は知らないと思うので、あえて言っていません。(ミルクさん)
【予防策】招待時にお車代について伝えよう
昔は友人同士はお互いさまでしたが、今は友人でもお車代を出すこともあります。また、以前自分がお車代をもらったことがある相手には、同じように出すのがマナー。交通費は大きな出費になるので、招待状にお車代を渡すかどうかを一筆書き添えます。その上で出欠を考えてもらうのがよいでしょう。(岩下先生)
【第3位】受付&待ち時間でモヤッ!!(21.5%)
受付や待ち時間は、新郎新婦の目が行き届かない時間帯。21.5%の人が「気になった」と挙げていたポイントとは……。
「少人数婚で受付が設置されていないことがあり、ご祝儀をどうするのか悩んだ」(ぽのさん)
「親族として出席したのですが、待合室で新郎新婦の友人と会った際、どのような対応をしたらよいのか戸惑ってしまいました」(s.amexさん)
「挙式会場へ何時ごろに案内されるのか分からず、化粧室などで席を外してよいか不安になりました」(Aさん)
挙式やパーティが始まる前のゲストは、自由に楽しく過ごしているのかと思いきや、思いの外戸惑っているようです。
こんなところでもモヤッ!
【狭くて席が足りない!】
ゲストの人数に対して、待合室のスペースが狭く、ソファも3セットしかありませんでした。ゲスト同士が譲り合って、結局誰も座らず、開始時間まで立って待つのが大変でした。(裕子さん)
【待ち時間が長い……】
挙式が終わってから披露宴までの間、かなりの時間待たされたことがあります。後から余興のリハーサルをやっていたと知ったのですが、待っているゲストの気持ちを考えてもらいたかったなと思いました。(しゃみさん)
【予防策】開場前のおもてなしも確認を
会場見学をする際は、待合室の広さも確認しておくとよいですね。もし人数に対して椅子が足りないなど気になったら、事前にプランナーに対策を求めるとよいです。挙式や披露宴ばかりでなく、開場前のスケジュールや待合室でのもてなしについても、気を配りましょう。ゲストにとっては家を出てから帰宅するまでが結婚式なのです。(岩下先生)
【第4位】進行でモヤッ!!(16%)
16%の人が気になったのが、パーティの進行について。結婚式は最初から最後までのリハーサルができないので、進行は一発勝負。中にはうまくいかないこともあるようで……。
「祝辞が長くて、なかなか食事ができずおなかが減ってしまった」(ゆうさん)
「頼まれていたスピーチが後半だった。それまでずっと緊張して、おいしい料理も味がしなかった」(ごまぷりんさん)
「動画が途中で止まったり、進行に間が空くところがあって、その間何をしたらよいのか分からなかった」(わなげさん)
これから結婚式を行う身としては、絶対に避けたいシチュエーションです……。
こんなところでもモヤッ!
【終わらない祝宴……】
披露宴が4時間を超える長時間になって、途中で食事も終わってしまいました。周りの人ともそれほど親しくないので会話も尽き、余興があるわけでもなく、手持ち無沙汰になってしまいました。(まなみさん)
【もしかして数合わせ?】
新郎の親族として出席したのですが、友人中心の結婚式で、二次会のような砕けた感じのパーティでした。交通費と時間をかけてお祝いに駆け付けたのに、ただの数合わせのようで、悲しくなりました。(Eiriさん)
【予防策】時間の範囲内でゲスト全員が楽しめるもてなしを
結婚式はふたりが主役ですが、そこに集まってくれたゲスト全員の時間を頂いていることを忘れないようにしましょう。結婚式は2時間半が目安。時間内に、どうしたら一人一人のゲストが喜んでくれるかを考えることが大切です。自分たちが行いたいことより、ゲスト全員が楽しめる進行を心掛けて。(岩下先生)
【第5位】料理&デザートでモヤッ!!(12.9%)
おもてなしのメインともいえる料理でも、モヤッとした人が12.9%いました。
「事前に伝えていたにもかかわらず、生魚が出されて食べられませんでした」(尚子さん)
「スピーチが続いている最中に前菜が運ばれてきたのですが、食べ始めるタイミングが分かりませんでした」(Tyさん)
「アルコールの提供があるのかないのか、事前に教えてほしかった」(yyさん)
披露宴でいただく豪華な料理は多くの人が楽しみにしている分、細やかな気遣いが大事ですね。
こんなところでもモヤッ!
【ケーキが全員分ない?!】
デザートとして用意されたウエディングケーキ。ゲスト全員分はなかったようで、後方のケーキ台に取りに行くのが遅れた人は、ケーキが食べられず残念な思いをしていました。(さなさん)
【飲物がいつまでも来ない……】
給仕係の人に飲物を何度かオーダーしたのに、いつまでたっても持ってきてもらえませんでした。催促するのがおっくうになって、飲むのを諦めました。(ココナッツさん)
【予防策】何よりも料理のもてなしが最重要!
ゲストにとって一番の楽しみは食事です。ゲストに喜んでもらえる料理を選ぶことこそ、招待する側の礼儀。たとえ余ったとしてもケーキは人数分用意しましょう。また食物アレルギー対応は、最終打ち合わせの際に必ずプランナーさんに確認を。料理は給仕も含めてのおもてなしなので、会場を決める前に試食してよく確かめることも大切です。(岩下先生)
【第6位】席次でモヤッ!!(11.7%)
テーブルを共に囲むメンバーは、ゲストそれぞれの居心地を左右します。時にはゲストが疑問を持つような席次もあるようで……。
「よく知らない人と一緒のテーブルに着くことがあり、何を話せばよいのか戸惑った」(ゆきゆきさん)
「高校生のときに仲の悪かった人と隣同士だったことがありました。その人が来ること自体聞いてなかったし、お互いに気まずかったです」(かなさん)
「席次が上座の方で、自分が座っていいのかなと心配になりました」(まる子さん)
ゲストの関係性を考えずに席次を決めてしまうと、負担を掛けることに……。
こんなところでもモヤッ!
【気を使って疲れた……】
大学時代に仲のよくなかった先輩と同じテーブルになってしまいました。結婚式なので、なんとか雰囲気を悪くしないようにと、気を使って疲れました。せっかく出席したのに、新郎新婦を祝う気持ちが少し薄れてしまいました。(かおりんさん)
【見えない?!席次表】
ゲストとして出席した結婚式では、席次表がガラスの板に印刷されていました。おしゃれではあったのですが、文字が小さくて読みづらく、みんながどの席か分からずにウロウロしていました。(ふとんさん)
【予防策】ゲストが気を使わない席次を考えよう
席次を考える際は、ゲストが安心して座れる場所を考えましょう。仲の悪い人を隣同士にするのは思いやりが足りません。席によっては初対面同士の人を隣にしなければいけないこともありますが、相性を考えて人選は慎重に。初対面の人と隣に座ってもらう際には、事前に隣の人の情報を伝えておくのが、ゲストへの配慮です。(岩下先生)
【第7位】ギフト(引出物・引菓子)でモヤッ!!(11.2%)
ギフトはゲストの手元に残る分、残念なアイテムだと結婚式の思い出にも影響します。
「お皿やバウムクーヘンなど、引出物が重くて荷物になった」(ラピスラズリさん)
「トイレットペーパーがプチギフトだったときは、さすがにマナーに欠けると思いました。有名ブランドのデザインに似せたマグカップは、使う気がしませんでした」(ゆきゆきさん)
持ち帰りの配慮や、お祝い事にふさわしいアイテム選びも、大事なポイントですね。
こんなところでもモヤッ!
【引出物がない?!】
結婚式当日は持ち帰るはずの引出物が何もなく、後日自宅に送られてきました。帰り際に他のゲストも「引出物がない」とざわついていたので、お開きの前にひと言「自宅に直送します」と、説明があった方がよいのではと思いました。(まつきさん)
【カタログ式ギフトは重い……】
引出物がカタログ式ギフトで、持ち帰るのがすごく重かったことがあります。最近はカード型のカタログ式ギフトもあるので、カタログにするなら軽い方が助かります。(デンデさん)
【予防策】配送はOKだけどひと言伝えて
引出物は元々、留守番をしている家族へお赤飯などをお福分けとして持って帰ってもらったことから始まっています。当日のお福分けが引出物ですから、後から宅配する場合は、その旨をゲストに伝えることが大事です。
お祝い事なので、はさみや包丁など切れる物や歯が欠けるくし、靴下など引出物にはふさわしくない物があることを心得て、相手が喜んで使ってくれる物を選びましょう。(岩下先生)
【第8位】印刷物でモヤッ!!(6.7%)
ペーパーアイテムも形として残るので、失礼があると印象がかなり悪くなってしまいます。
「名前の漢字が間違っていることがあった」(ぽのさん)
「手作りはよいのですが、紙があまりにペラペラだったり、印刷がにじんでいたりすると、節約したんだな~という印象が強いです」(はるかさん)
自作するときは入念にチェックした方がよさそうです。
こんなところでもモヤッ!
【意味が分からないプロフィール】
新郎新婦やその友人など限られた人にしか分からない言葉が書いてあるプロフィールブックがありました。披露宴なのでどういう意味かを本人には聞けなくて、結局分からないままでした。(Yさん)
【新郎新婦のことが知りたいのに】
新郎新婦のプロフィールブックや席次表など、ペーパーアイテムが何もない結婚式に参加したことがあります。新郎新婦のことやゲストの情報が何も分からなくて、自分の中でお祝いの気持ちが盛り上がりませんでした。(デンデさん)
【予防策】ゲストの興味を満たす情報を伝えて
ゲストの気持ちをよく考えると、おのずと必要なアイテムや情報が見えてきます。新郎新婦はゲストのことをよく知っていますが、ゲストは「どういう人と結婚するのか」興味を持って来てくれています。その興味に応えるためにも、席次表や新郎新婦のプロフィールを印刷して配ることはおもてなしとしての意味があります。(岩下先生)
From 編集部
招かれる側の立場になって、おもてなしをチェックしてみよう
結婚式の準備をする際は、招かれる側の立場になって、おもてなしが十分か再確認してみることが大事。全員に行き届いているか、誰かがつまらない時間を過ごさないかなど、ゲスト一人一人が楽しめる時間になっているかを気にしておけば、ゲストの「モヤッ」は防げるはず。
岩下宣子さん マナーデザイナー
現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事・相談役。企業をはじめ、学校、商工会議所、公共団体などでマナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、『ゼクシィ』でも悩める花嫁への愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。
構成・文/稲垣幸子 イラスト/pai
※掲載されている情報は2021年11月時点のものです
※記事内のコメントは2021年9月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー59人が回答したアンケートおよび、過去2年以内に結婚式に出席したことがある104人が回答したマクロミル調査によるものです
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