黒のウエディングドレスが持つ意味は？おしゃれな花嫁実例もご紹介♪

黒のウエディングドレスを着ても問題なし！

一般的に、縁起が悪いというイメージがある黒。「結婚式に黒いドレスを選ぶのは、あまりよくないのでは？」と思っている花嫁もまだまだ多いのでは？しかし、現在はその考え方も変わりつつあり、結婚式に黒いドレスをチョイスする花嫁が増えているんです。

ウエディングドレスの起源は、遠く古代エジプトやギリシャの時代までさかのぼりますが、実はウエディングドレスが白ではない時代もありました。16世紀末には、黒や暗い色のウエディングドレスが、1900年ころには黒のウエディングドレスに白いベールといったスタイルが登場し、さまざまな色のウエディングドレスが着られるようになったといわれています。

黒いウエディングドレスを着て挙式をしてもマナーとしては問題ありませんが、ウエディングドレスは白を選ぶ花嫁が主流。黒いドレスは、お色直しのカラードレスや前撮りで取り入れる傾向にあります。（写真提供：mayukoさん）

黒のウエディングドレスには「あなた以外には染まりません」という意味があります。一方、白のウエディングドレスには「あなたの色に染まります」といった意味が。それぞれ意味は違っても、結婚相手へのいちずな思いはどちらにも共通しています。また、黒のウエディングドレス自体はまだまだ珍しく、ゲストに新鮮な印象を与える効果も。個性的で自分らしいウエディングを表現する一つの手段になっています。（写真提供：m_mika_i さん）

装飾は最小限に！黒のドレスが引き立つクールで華やかな着こなし

「花嫁の純白・無垢のイメージに、新しい世界観をつくれたらと思っていました。
いわゆる“花嫁らしさ”よりは、ブラックドレスとシックな色合いのブーケを合わせて、芯の強い大人の女性の格好良さを表現したかったです。

こちらのドレスは、ブラックでカッコイイ雰囲気に合わせて女性らしいラインが強
調されるマーメイドのフォルムに、裾がフリルになっていて可愛らしさもあり、まさに女性の多面性そのものだなとひと目ぼれしました」（mayukoさん）

fromスタイリスト土田さん

黒の印象を多角的に捉えてうまく、昇華していらっしゃいますね。装飾も少なく、足元のフリルデザインが潔くて好印象。ヘアはあえてノーアクセにすることで、耳元のゴールドのアクセサリーが効いています。ブーケはエキゾチックな花材を中心にまとめていてトータルでのこだわりを感じます。

高級感ある刺しゅうが目を引く！黒のマーメイドドレス

「ENZOANIのブラックのマーメイドドレス。ドレスのラインがとてもきれいでスタイルアップができ、ひと目ぼれしました。
施された刺しゅうもとても素敵で、後ろも程よくボリュームがあり気に入りました。ブラック一色なのでアクセサリーも映え、シンプルだけど、豪華な感じに仕上がったと思います！」（静香さん）

fromスタイリスト土田さん

黒いドレス生地に刺しゅうが施された奥行きのある一着。重くなる印象のカラーなので単色遣いのブーケやサイドに流したヘアでバランスを上手く取っていますね。

シアー感のあるスカートで、ブラックドレスも軽やかに♪

「結婚式当日に着るウエディングドレスが白から白へのお色直しなので、前撮りは自由に、自分らしさが出るカラードレスにしたいと思っていました。
黒＝縁起が悪いイメージでしたが、海外では“あなた以外の色に染まらない”という素敵なメッセージが込められているのと、スタイリッシュでメリハリのある形のドレスでお気に入りです。
まだまだ黒色のドレスは人とかぶりにくく、おしゃれな花嫁さんにおすすめしたいカラーです」（枝梨沙さん）

fromスタイリスト土田さん

ブラックのドレスでも軽やかな印象のドレス。黒は格式の高い色とされていますが、キャミソールストラップがカジュアルさを演出しています。新郎さまのスタイルと相まって、まるで海外のウエディングのようにおしゃれ！ヘアスタイルもゴージャスなダウンスタイルからカジュアルなローポニースタイルまでアレンジもお見事です。

ハリ感ある黒ドレス＋黒ベロアリボンで つややかな気品漂うスタイル

「テーマは夜会！インパクトのあるドレスにしたかったのでブラックを選びました。ヘアはタイトシニヨンに、ドレスの色に合わせた黒のベロアリボンでアレンジ。ブーケはバレリーナと決めていて、ドレスの色に合わせて深みのある赤やピンクで大人の印象に仕上げました。ゲストからも好評で、このブラックドレスを選ぶ方が増えると嬉しいです！」（sy_wedding0226さん）

fromスタイリスト土田さん

気品のあるロールカラーのドレスはクラシックな会場と相性◎ブラックの持つ高級感とサテンの素材感がベストマッチです。ヘアメイクはシンプルに、ベロアのリボン合わせがトレンド感をプラスしています。上半身がスッキリな分、アクセサリーはロングなものをチョイスして好バランスに。

ダウンヘア×黒のマーメイドでぐっと大人の雰囲気に！

「二次会でガラッとイメージチェンジをしたかったので、ブラックドレスを選びました。VERA WANGのJocelynブラックは、トレーンに尻尾のようなモフモフとしたチュールが付いて、とっても可愛いところがお気に入り。ヘアアクセサリーを着けない代わりに、大ぶりのイヤリングを着けて大人っぽくスタイリングしました」（rei_wd1002さん）

fromスタイリスト土田さん

二次会にてブラックをチョイスすることでゲストへのサプライズがありそう！大人なマーメイドドレスはブラックカラーで気品溢れる印象に。膝裏からのチュールがゴージャスに。あえてのノーアクセで大ぶりイヤリング合わせが大人の潔さを感じます。新郎さまとのオールブラックコーデがシックです。

黒のドレスでも柔らかい素材ならキュートな印象

「挙式当日のカラードレスは黒以外を選ぶ自信があったので、前撮りはあえて黒タキシード×黒ドレスでシックに。結果、友人からは『めっちゃ意外！』『びっくりしてズキュンときた！』と言ってもらえ嬉しかったです。アクセサリーはパールのイヤリングと、リボンをおだんごに結び付けてシンプルに。やりたかったことが全部前撮りでできて、とっても良かったです」（Chizukoさん）

fromスタイリスト土田さん

”強さ”を与えすぎない素材感やデザインを選んでご自身の可愛らしさも演出できています。軽やかなシフォンがリズム感のあるフリルデザインでデコルテ周りが華やかに。合わせた小粒のパールのアクセサリーが程よく品のある印象に。前撮りロケに合わせたおだんごスタイルがドレスともマッチしています！

異素材MIXがおしゃれ！存在感あるブラックドレス

「SNSで出会ったこの黒ドレスをどうしても着用したく、前撮りで取り入れることに決めました！サテン素材×フェザーの異素材切り替えが珍しい存在感のあるドレスに、ゴールドのヘッドアクセサリーとピアスを合わせて、アンティーク調だけど今どきっぽさも感じられるように仕上げました」（wedding.c_acさん）

fromスタイリスト土田さん

サテン地とスパゲティストラップの掛け合わせでカジュアルに、スカートはフェザーで華やかな印象に。ロケーションシーンでしっかり映えるドレスは黒をチョイスすることで異素材のバランスをまとめ上げています。ゴールドのアクセサリーを合わせて統一感と華やかさをプラス。

ロケにぴったり！ヘルシーでシンプルな黒のドレススタイル

「海での前撮りに合わせて、おしゃれなブラックドレスを選びました。ラフでヘルシーなイメージにしたかったため、すとんとしたシンプルなシルエットに。ピアスはシンプルにしつつ、地味にならないようヘアには金箔（きんぱく）とヘッドアクセサリーを着けました。ゲストからも好評で嬉しかったです」（wd___kkさん）

fromスタイリスト土田さん

ヘルシーな背中見せが潔く、ブラックの持つ落ち着きと上品さを感じる一着。スレンダードレスでありながらとろみのある素材なので、表情の変化も楽しめます。ドレスの前後で印象ががらりと変わるデザインは、ロケフォトでの写真映えが抜群。ねじりヘアがおしゃれでトレンド感もあります。

エレガントなラインとふわふわトレーンがおしゃれ！大人モダンな黒ドレス

「黒のドレスはボディラインがとてもきれいに見え、スタイルアップするので披露宴でも着たいと思ってましたが、会場の雰囲気も考慮し、前撮りでおさめることに。VERA WANGのJocelyn/ブラックドレスは、バックにのびるふわふわモコモコのチュールが特徴的でとても気に入っています。靴はJimmy Chooのブラックリボンのタイプのパンプス、アクセサリーはジェニファーベアのゴールドのピアス、ヘアスタイルはハーフツインにゴールドのボールピンでまとめました。使う色は２～３に絞り、統一感を持たせています」（m_mika_i さん）

fromスタイリスト土田さん

フロントのスリットがシャープな印象を与えつつ、膝裏からのチュールがゴージャス。マーメイドラインはブラックカラーによってよりメリハリの効いたモードな一着に。花嫁のこだわりが細部まで感じられ、トータルバランスが素晴らしいですね。オレンジのブーケが優しく柔らかい印象にまとめ上げています。

トレンド感薫る！黒×パフスリーブドレスのおしゃれな着こなし

「ブラックドレスがあなた以外に染められませんという意味だというのを知り、とても素敵だなと思って前撮りは絶対にブラックドレスで！と決めてました。低コストでと決めていたのでネットでドレスを見つけたり、ヘアセットのリボンやアクセサリー類は100円ショップなども活用。安くても可愛い物を集め、自分の思い通りにできたので大満足の前撮りになりました」（___ayn.414さん）

fromスタイリスト土田さん

パフスリーブのオフショルダーがトレンド感のあるブラックドレス。花嫁のハイトーンヘアも引き立っていますね。ブーケやイヤリング、メイクのパールパーツの小物合わせがホワイトで統一されていて個性を感じます！

ナイトウエディングやカジュアルなパーティにマッチ！

シックな雰囲気をまとう黒のウエディングドレスは、ナイトウエディングにおすすめ。ラメやグリッター、スパンコールなど光との相性が良い素材を取り入れれば、照明がよく映え主役感も抜群。洗練された大人の花嫁を演出してくれます。

また、黒のウエディングドレスは、レストランウエディングや1.5次会、二次会など、カジュアルな雰囲気のパーティにもぴったり。親族や年配ゲストの目が気にならないので、自分好みのドレスと着こなしで個性をアピールできそう♪

会場選びでは、黒のウエディングドレスが引き立つようコントラストを意識して選ぶのがポイント。白やゴールドなどを使ったスタイリッシュな会場のほか、アンティークな雰囲気が香るレトロモダンな会場にもよく映えます。
（写真提供：rei_wd1002さん）

素材や合わせるアイテムでなりたいイメージを叶えて！

■ドレスの素材を工夫
黒はどうしても重たく、暗い印象になりがち。シフォンやチュールなど、柔らかさや透け感のある素材を選べば、軽やかさのある華やかな花嫁に。一方、あえて黒が持つ重厚感を生かしたスタイリングを選ぶのも一つ。シルクやサテン、タフタなど光沢感のある生地は、気品のあるエレガントな印象を与えてくれます。

■小物で華やかさをプラス
黒のウエディングドレスには、小物やアクセサリーでエッジを効かせたコーディネートを意識するとぐっとおしゃれに。ゴールドやシルバーのアクセサリーは黒との相性も良く、顔周りのポイントにもなります。また、ビジューやグリッターなどキラキラ素材のシューズなら、ドレスの隙間からちら見えしても素敵。リボンも黒なら大人っぽく決まります。

■ヘアメイクもドレスに合わせて
全体的に大人っぽいトーンでまとめ、ポイントで色を使うメリハリのあるメイクがおすすめ。メイクが濃くなりすぎると、強い印象になってしまうので、注意が必要。

■新郎コーデとバランスをとって
新郎新婦ふたりとも黒一色だと暗くなりすぎてしまうことも。新郎はダークグレーにする、シャツやネクタイは柄物を取り入れるなど、黒と相性のいい色をチョイスしましょう。また、ウエディングドレス同様、光沢感や起毛している素材を選ぶなど、質感のあるものを選ぶと洗練された雰囲気にまとまります。

ゲストの反応が気になるなら、お色直しや前撮りで取り入れて

挙式で黒いウエディングドレスを着てもマナーとしては問題ありません。しかし、親族などの世代では黒＝縁起が悪いといったイメージが強く、抵抗を感じる場合も。ゲストの反応を考慮するのであれば、ウエディングドレスではなく、お色直しや二次会、前撮りなどで取り入れるのがおすすめ。

また、黒とひと口にいっても、漆黒のドレスもあれば、グレーに近い色みのドレスなどさまざま。真っ黒に抵抗がある場合は、薄めのブラックであればチャレンジしやすくなります。（写真提供：wedding.c_acさん）

構成・文／古閑真梨子　イラスト／itabamoe　監修／土田麻美
※参考文献：坂井妙子『ウエディングドレスはなぜ白いのか』（勁草書房）　　
※掲載されている情報は2023年10月時点のものです

• 挙式・披露宴
• ドレス・衣裳
• アイテム検討期
• モード
• クール
• 個性的
• 先進的
• スタイリッシュ