携帯・クレカ・保険。「ふたり暮らし」を機にみんなが見直してるサービスって?
ふたり暮らしで名前や住まい、働き方などが変わるのを機に、携帯電話&スマホ、クレジットカード、保険などの契約を見直す人が多いよう。そこで、見直しをした先輩カップルの体験談とともに、ファイナンシャルプランナー・丸山晴美先生からのアドバイスも紹介。結婚・出産・住宅購入・老後まで続く見直し計画の参考にしてくださいね。
ふたり暮らしスタートは見直しのチャンス
ふたり暮らしを機に、何を見直した?
ふたり暮らしを機に何かを見直したカップルは多く、アンケートの結果、主なものは上のイラストの3つ。「携帯電話&スマホ」は約半数の人が、ふたり暮らしを機に見直しているようです。
ファイナンシャルプランナー(以下FP)の丸山晴美先生によると「結婚、出産、住宅購入など、ライフイベントごとの見直しは大切」なのだそう。「特に携帯電話&スマホに関しては、どんどん新しいプランやサービスが出てくるので、適宜見直す必要があります。毎月支払う固定費は、例えば月5000円安くなれば年間6万円の節約になるなど、家計への影響が大きいので、しっかり見直すことが大事ですよ」(丸山先生)
【携帯電話&スマホ】の見直し
「同じ会社にして家族の割引プランにした」人が多いけれど……
携帯電話やスマホは、49.7%と約半数が見直した項目。それぞれ異なるキャリアで契約していたものを統一し、家族の割引サービスがあるプランに加入したというカップルが多く見受けられました。
私たちこんなふうに見直しました
【同じ格安SIMで家族の割引プランに】
彼とキャリアが別々でしたが、ふたりとも格安SIMにして家族の割引プランにし、家計のスリム化を図りました。家にいる時間が増えたため、家のWi-Fiに繋げていることが多く、通信状況に不便はありません。料金は5000円ほど安くなりました!(タイコさん)
【1年間無料の新プランに乗り換え】
今までお恥ずかしながら親に携帯料金を払ってもらっていましたが、結婚を機に自分で払うことになったので変えました。ちょうど乗り換え料金が無料のキャンペーンをやっていた、新料金プランに移行。インターネットはかなり繋がりにくくなりましたが、普段は自宅のWi-Fiを使えるし、なんといっても1年間無料! 1年たったらまた見直す予定です。(むーさん)
【ふたり暮らしだから、かけ放題なしに】
キャリアを統一して家族の割引プランにしました。また、ふたり暮らしになって長電話をしなくなり、電話は通話料無料のアプリで済ませてしまうため、かけ放題プランを外して安くなりました。(藤岡瞳さん)
FP丸山先生からのアドバイス
「結婚=家族の割引」にとらわれないで
携帯電話やスマホは、大手キャリアだけの市場に格安SIMや新料金プランなどが加わり、激変の時代を迎えていますね。
携帯電話&スマホの見直しは、結婚したとき、使う台数が変わるときもそうですが、最大のタイミングは、新サービスが出てきたとき。それぞれにメリット・デメリットがありますが、大きなところでは、困ったことがあったときに窓口に駆け込みたい人は大手キャリアのままで、自分で調べて対処できる人は格安SIMなどに変更しても大丈夫、という点などがあります。
つまり、新婚カップルに知っておいてほしいのは、家族の割引プランが必ずしもお得とは限らないということ。夫婦であっても使い方は違い、最適な会社・プランは変わります。結婚するから家族の割引プラン、という固定観念を取り払って、それぞれに合ったものを探すことが大切。それがたまたま同じ会社であれば、家族の割引プランでさらにお得、くらいに考えましょう。
【クレジットカード】の見直し
「家族カードで家計を一元管理」もいいけれど……
クレジットカードは33.7%のカップルが見直した項目。氏名・住所変更の手続きをするタイミングで、あまり使っていなかったカードを解約した人、家族カードを作って家計を一元管理できるようにしたというカップルが多かったようです。
私たちこんなふうに見直しました
【氏名変更を機に一部を解約】
名前が変わるし、仕事も辞めるので、必要以上のカードはいらないと思い、数枚のカードに絞って後は解約しました。見直してみると、少額でも年会費がかかっているものがあったり、どのカードがどこの銀行から引き落とされるのかを把握できていなかったりもしたので、これを機に管理が行き届くようになって良かったと思います。(池本綾さん)
【家族カードを作り生活費を一元管理】
最初はそれぞれのカードだけでしたが、生活費を一元管理するため、生活用品など共通のものを買うとき用に家族カードを作りました。以前は、つい面倒で自分のカードから持ち出しがあったりしましたが、そうしたものがなくなり、家庭の生活費全体も見える化されました。(タイコさん)
【現金派の彼とお得な家族カードを】
彼が現金派であまりカードを使いたがらなかったのですが、帰省する際など飛行機を使用するのでマイルも貯められるカードにして、かつ家族カードも作りました。(藤岡瞳さん)
FP丸山先生からのアドバイス
家族カード1枚だけに絞らないで
クレジットカードは氏名・住所の変更に伴って見直したり、家族カードを作ったりする人が多いですよね。家族カードを作ることは、家計を一元管理するという意味ではいいこと。
ただし、家族カード以外にも自分名義のカードを持ちたいもの。専業主婦になった場合などはクレジットカードが作りにくくなります。また、クレジットカードの実績(毎月請求されたものがちゃんと引き落とされること)がないと、例えば住宅ローンを組むときに審査が通りにくくなることもあります。
また、クレジットカードが1枚だけだと、なくしても即時発行されないので、トラブル時の予備として、持ち歩かないカードを持っておくのがオススメです。
クレジットカードは、ショッピング保険などが付帯するものもあります。家族カードのほかに、できれば年会費がかからないカードを、かかる場合はそれに見合ったサービスがあるものを2枚ほど持っておきましょう。
【保険】の見直し
「最小限の保険に入った」人が多いけれど……
生命保険(医療・死亡)も損害保険も含めて「保険」は46.7%と半数近いカップルが見直した項目。入っていなかったので新たに加入した、手厚く入っていたものを最小限にしたなどというカップルが多く見受けられました。
私たちこんなふうに見直しました
【結婚を機に基本的な保険に加入】
彼が保険に入っていなかったことが、ゼクシィ相談カウンターで判明。とにかく入らなくてはと思い、格安ですが、基本的なものすべてが保障されるものに加入しました。お金はかかりましたが、万が一に備えての安心感は増えたので良かったです。(りぃさん)
【見直しをして最小限のプランに】
彼が保険の営業の方から言われるがまま入っていたプランを見直しました。あれこれ手厚く入っていましたが、しばらくは共働きのため、子どもができるまでは最小限のものに。見直した分、貯蓄にたくさん回せるようになりました。(さーちゃんさん)
【専業主婦になって保険料をダウン】
専業主婦になって保険料が負担になってきたため、内容を見直して月額の保険料を下げました。保障内容にも満足しているので見直しをして良かったし、今まで高すぎる保険料を支払ってきてもったいなかったかな、とも思いました。(あっさんさん)
FP丸山先生からのアドバイス
プロに相談して過不足のない保険に
保険は加入したら終わりではなく、ライフイベントごとに見直すのが基本。結婚はもちろん、出産、住宅購入も重要なタイミングとなります。子どもが生まれたら1人2000万円程度の死亡保障に入るのがオススメです。
学資保険は、子どもの教育資金の積み立てと同時に、契約者が亡くなった場合は、以降の保険料支払いが免除になり、契約内容により進学準備金、満期金が支払われます。住宅ローンを組む際に加入する団体信用生命保険も同様で、その分、死亡保障を減らすことができます。
医療保障については、日本の健康保険制度が充実しているため、最小限でいいことも。持病があるとか、がんになりやすい家系の場合は、その辺りが厚めの保険を検討しましょう。
保険は入りすぎると家計を圧迫するので「過不足なく」「バランスよく」入ることが大事。この辺りの見極めは難しいので、第三者的な窓口で相談を。今後もライフイベントごとに相談しましょう。
From 編集部
結婚のタイミングで一度は見直しを
結婚や出産などのライフイベントごとに見直したいものはたくさんありますね。丸山先生によると「出産後は忙しくなってしまうので、まずはその前に1度目の見直しをするのがオススメ」なのだそう。
節目ごとにサービスやプランの見直しをして、無駄な出費を抑え、たくさん貯蓄に回せる家計を築いていきましょう。
丸山晴美 節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナー
旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどさまざまなメディアで活動中。
URL:http://www.maruyama-harumi.com/index.html
構成・文/前川ミチコ イラスト/てぶくろ星人 監修/丸山晴美
※掲載されている情報は2021年7月時点のものです
※記事内のコメントは2021年5月に実施した「ゼクシィ花嫁会」65人が回答したアンケートと、結婚して3年以内の男女104人が回答したマクロミル調査によるものです
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