こんなときどうする?【職場ゲストの招待】細か~いお悩みQ&A
職場のゲストを結婚式に招待するとなると何かと気を使うもの。同じ部署の人は全員招待しなくてはいけない?どのタイミングで声掛けをしたらいい?など迷うことだらけ。そこで今回は、職場だからこそ気になる細かいお悩みをマナーデザイナーと一緒に解決。細かな疑問にもQ&Aでお答えします!
職場からのゲスト選び
自分が招待したい人から優先に考えて
基本的には、結婚後もずっとお付き合いしたいと思う人を招待すればいいのです。招待されてうれしいと思う人がいる一方で、何度も結婚式に招待されている上司などにとっては、招待されなくてほっとしているケースもあるかもしれません。見えや義理で招待するのではなく、自分が誰を呼びたいかを考えてみましょう。
会社によっては、冠婚葬祭におけるルールがあるケースもあります。誰を招待したらいいか迷ったら、職場の慣例について直属の上司や結婚している先輩に相談してみるのも方法です。
Q.上司を呼ばず、仲のよい同期・後輩だけ呼んでも構わない?
A.もちろん、問題ありません。
上司には「仲間内だけで結婚式をしたいと思います。結婚後もよろしくお願いいたします」と言えばいいでしょう。ふたりが深刻に考えるほど招待されないことにストレスを感じる上司はいないはずですよ。(岩下先生)
Q.派遣や出向などで働いている場合、仕事先のメンバーを呼んでもいい?
A.自分が招待したければOK
自分の会社以外の派遣先や出向先の人であっても結婚後も変わらず、ずっとお付き合いしたいと思うのなら招待すればよいでしょう。ただし、見えや人数合わせなどで呼ぶのは相手に失礼ですので避けましょう。(岩下先生)
Q.転職や異動した直後の場合、知り合ってすぐの職場の上司を呼んでもいい?
A.本当に呼びたいかどうか考えて招待を
結婚のタイミングで異動があり、お世話になったのは前の上司だけどこれからお世話になるのは今の上司という場合、新しい部署の上司を呼ぶケースが多いようです。ただし、呼ばなくてはならないという考えでなく、呼びたいという気持ちを大切に、招待するかどうか決めることが大事です。(岩下先生)
Q.同じ部署の人を呼ぶ場合は、全員呼ばなきゃダメ?
A.職場の規模によっても異なる
例えば同じ部署に10人以上いるなど大規模な職場の場合は、呼びたい人だけ呼べばOK。一方、少人数の部署の場合は一部の人だけ招待するより全員に声を掛けた方がお互いに気持ちがよいでしょう。無理に全員招待する必要はありませんが、職場の雰囲気を悪くする招待の仕方は避けたいですね。(岩下先生)
職場ゲストへの声掛け
報告は「直属の上司から」が基本
職場では、直属の上司に真っ先に報告するのがルールです。さらにその上の上司にはどのように報告したらいいかその場で相談してみるとよいでしょう。結婚式に招待する場合は式の2~3カ月前までには声掛けを。昼休みなど仕事が一段落した頃合いを見計らって声を掛けましょう。
Q.同じ部署内で招待する人としない人がいる場合、声を掛けるタイミングは?
A.招待することが決まったらなるべく早く
招待したい人にはスケジュールを確保してもらわなくてはならないので早めに声掛けを。その際「皆さんをご招待したいのですが、結婚する相手との都合でそれが叶わなくなりました。招待できない方もいるのでよろしくお願いいたします」などと伝えておきましょう。招待しない人への報告は通常結婚式後でいいのですが、会社によって報告せずにいることが難しい場合は、お世話になっている先輩や上司に事情を話して相談してみるとよいでしょう。(岩下先生)
Q.上司が長期不在や在宅勤務で直接会って報告するタイミングがなかなかつかめない。どうしたらいい?
A.まずはメールか電話で報告を
長期不在や在宅勤務の場合、相手の都合がわからないので、まずメールで結婚報告を。その際「もしお時間があれば直接お会いさせていただくか、お電話で改めてお話をさせていただきたいのですが……」と確認したうえで、相手の都合に合わせればよいでしょう。(岩下先生)
Q.異動して別部署になった上司や先輩への声掛けは何でするのがいい?
A.メールやLINEで伝えた上で直接声掛けを
まずはLINEなどで結婚式に招待したいことをお知らせした上で、必ず直接会って披露宴への出席をお願いしたい旨を伝えるのがマナーです。また事前にお知らせしておくことで、万が一相手が出席できない場合も断りやすくなります。(岩下先生)
Q.職場ゲストは挙式から呼ぶべき?それとも披露宴のみでいいの?
A.披露宴からでOK
最近は挙式にゲストが出席するケースも多いですが、基本的に挙式は身内で、披露宴はお披露目の会なのでゲスト全員をお呼びします。もし職場のゲストにも挙式から出席してもらいたいと思う場合は事前にお願いして、どうするかは相手に無理のない範囲でお任せしましょう。(岩下先生)
Q.公私共にいつも気に掛けてくれる部署内の先輩、招待できないけれど、どう報告したらいい?
A.相談するスタンスをとるとスムーズ
「先輩も含めて全員招待したかったのですが、彼側との人数調整がありまして……。招待できない方にはどのように報告したらよいでしょうか」と相談する方向に話を持っていけば、頼られた先輩も気持ちよく応じてくれるはず。(岩下先生)
職場ゲストへの招待状
直接本人に手渡しが本来の渡し方
本来、招待状は手渡しするのが正式なマナーです。その場合、封筒の宛名は住所や役職名は書かずに氏名のみ記します。招待状を入れた封筒に切手は不要ですが、返信はがきには切手を貼ります。その場で開封できるようにのり付けはせずシールのみ貼ればOKです。渡す際はできるだけ役職の上の人から渡しましょう。
Q.職場では旧姓で仕事している人にはどちらの名字で送るのがいいの?
A.お付き合いの仕方による
プライベートなお付き合いもある場合は本名で、会社人としてのお付き合いの場合は仕事上使っている名前(旧姓)でなど使い分けるとよいでしょう。迷ったら直接本人に聞いてみるのがおすすめです。なお、郵送の場合は旧姓では届かないので注意しましょう。(岩下先生)
Q.手渡しの招待状、渡すタイミングはいつがいい?
A.就業時間以外に渡すのが礼儀
仕事中は避け、お昼休みや就業前、就業後などに渡しましょう。たとえわずかな時間でも公私の区別はつけることが大事です。(岩下先生)
Q.社内で顔を合わせるタイミングが少ない場合は、渡すのが遅れても手渡しするべき?
A.事情を伝えた上で郵送を
事前に相手に「お目にかかったとき直接お渡ししたかったのですが」とメールなどでお伝えした上で、郵送しましょう。会えないからといって職場の人のデスクの上に置きっ放しにしておくことは絶対に避けましょう。(岩下先生)
Q.職場の人への招待状、WEB招待状を使うのは問題ない?
A.相手の立場に立って考えて
日頃からスマホなどでスケジュール管理をしている若い人なら、オンライン招待状でもいいでしょう。ただし上司や目上の人にとっては、会場名や開始時間などがすぐに見られる紙の招待状の方がありがたいと思う人が多いのでは。受け取る側の立場に立ったとき、どちらが親切か考えてみることが大事です。(岩下先生)
Q.WEB招待状を送る場合、URLを社内メールで送ってもいい?個人アドレスを聞くべき?
A.個人のアドレスを確認
仕事とプライベートのけじめをつけるのが大人のマナーです。プライベートなお知らせは個人のアドレスを伺った上でメールしましょう。(岩下先生)
From 編集部
職場環境や相手によって柔軟な対応を
職場で結婚式に招待できない人がいても決して失礼なことではなく、相手によって受け取り方が異なることがわかり、気が楽になった人もいるのでは。年齢層に幅がある職場ゲストの場合、声掛けや招待状の渡し方など、一律ではなく個々に合った方法を考えることが大切なようですね。
岩下宣子 マナーデザイナー
「現代礼法研究所」代表。マナーデザイナーとして企業をはじめ、学校、商工会議所、公共団体などでマナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、『ゼクシィ』でも悩める花嫁への愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。
取材・文/富山閣子 イラスト/てぶくろ星人 構成/小堀そら(編集部)
※掲載されている情報は2021年4月時点のものです
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