「結納」のお金Q&A~結納金の額は聞いていい?お返しはする?etc.~
結納は家と家との絆を結ぶ両家の一大イベント。ここでもめると後々のお付き合いにも響きかねないので、疑問があればきっちり解消して臨みたいですよね。今回は結納金や結納時の会食、結納返しなど、人に聞きづらい「結納にまつわるあらゆるお金のモヤモヤ」にお答えします!
Q1 結納式・食事会の費用は誰がどう負担する?
結納については地域によるしきたりの差が大きいので、費用負担についても「こうすべき」と決め付けず、お互いの親の話を聞いた上で調整を。例えば関西式の「男性側が納める」スタイルの結納の場合は、その後の食事会は女性側が持つのが普通という考え方もあるし、結納金がない場合は食事代は折半、もしくはふたりが負担するという考え方も。まずはふたりがそれぞれ自分の親の意向を聞き、よく話し合った上で相談しながら決めましょう。
先輩花嫁の体験談
結納の際には彼と彼の両親が私の実家へ泊まりに来てくれました。遠方からはるばる足を運んでもらったこともあり、食事会の費用はこちらで負担。(ともさん)
食事会の費用はこちらで持つことに決めていましたが、そのことを事前に伝えていなかったため、不安にさせてしまったかもしれません。あらかじめ誰が支払うか伝えておけばよかったです。(mikoママさん)
Q2 結納金の有無や額って聞いてもいいの?
結納金の有無や金額を聞くことをためらう人もいるけれど、結納返しに適切な金額を包むためにもぜひ確認しておきたいところです。特に関東式の場合は「半返し」など結納金に対するお返しの相場が決まっていることもあるので、聞いておかないと困ったことに。もちろん面識のないうちから親同士で話し合ってもらうのは難しいので、ふたりが間に立って確認し合いましょう。
ちなみに「ゼクシィ結婚トレンド調査2020」によると結納金の平均額は94万9000円で、最も多い金額帯は100万~150万円未満。地域差があるけれど50万円や100万円といった切りのいい金額を包むのが一般的です。
先輩花嫁の体験談
男性側からの結納金の金額が分からなかったため、お返しをどのくらい用意しておけばいいのか、悩みました。きちんと聞いておけばよかったと思います。(あいさん)
Q3 結納金は誰のもの?結婚資金などに使っていい?
昔は「お嬢さんを今まで育ててもらったお礼」ということで、結納金を女性の親に渡していました。ただし今は時代の流れとともに結納金の役割も「お支度金」という意味合いのものに変化。多くのカップルも親に渡すのではなく、ふたりがもらったお金として新生活や結婚式の費用に充てているようです。
先輩花嫁の体験談
結納金の使い道は前もって親に確認しました。いったん父に渡った結納金は「ふたりの新生活のために使いなさい」と私に回ってきましたが、今後のためにそのまま貯蓄しています。(あいさん)
Q4 結納返しはする?
「ゼクシィ結婚トレンド調査2020」によると、結納返しを行った人の割合は63.3%と、お返しをする派の方が優勢でした。
とはいえ「結納返しはいらない」と言われる場合もあり、それを額面通りに受け取ってもいいのかどうかが悩みどころ。本気でいらないと言っているのか、それとも遠慮しているだけなのかしつこく尋ねるわけにもいきませんよね。判断に迷った場合は取りあえずお返しすることをオススメします。たとえ本当にいらないと思っていたとしても、相手のことを思いながら用意したものなら、きっと喜んでもらえるはずです。
先輩花嫁の体験談
結納当日のお返しはしませんでしたが、後日、親と一緒に彼の実家を訪れた際、手土産を持参しました。(もりもりもりさん)
Q5 結納返しにふさわしい品物と相場は?
「ゼクシイ結婚トレンド調査2020」によると現金よりも品物を選ぶケースが多く、人気のアイテム第1位は腕時計でした。品物の2位以下にはスーツや電化製品、靴などが並びます。また、結納返しの平均額は現金の場合だと38万2000円、品物の場合は24万8000円となっています。
地域のしきたりがある場合はそれに従ってもいいけれど、彼が欲しいと思うものを選ぶという手も。よく結納返しの相場は結納金の3分の1から2分の1といわれますが、品物を贈る場合はそれに縛られ過ぎなくて大丈夫。記念に残るもの、もらってうれしいと思ってもらえるものを、心を込めてセレクトしましょう。
From 編集部
相場やしきたりを知った上で、親とも相談して決めよう
時代と共に少しずつ変化している結納にまつわるお金。迷ったらぜひこの記事を参考にしてみてください。大事なのはリサーチ力!両家のしきたりの違いや親の意向をふたりで上手にくみ取って、相談しながら準備を進めましょう。
岩下宣子さん マナーデザイナー
現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事長。企業をはじめ、学校・商工会議所・公共団体などで、マナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、ゼクシィでも悩める花嫁さんへの愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。
取材・文/南 慈子 イラスト/徳丸ゆう 構成/伊藤りつ子(編集部)
※掲載されている情報は2021年4月時点のものです
※記事内のデータは、「ゼクシィ結婚トレンド調査2020」によるものです
※記事内のコメントは過去5年以内に結納をした経験を持つ女性103人が回答した2021年2月のマクロミル調査によるものです
- 結納・食事会
- 式イメージ収集期
- 常識・マナー
- お金
- 安心したい