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家計簿ズバリ診断[vol.23]富山県・KAさんの場合「65歳で夫の故郷の島に移住したい」

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結婚したら、夫婦でどのように協力して家計を管理していけるかが、未来の明暗を分けるカギ。そこでこの連載では、新婚カップルの「夢」と「リアル家計簿」から、ファイナンシャルプランナーの丸山晴美先生が一家の未来をズバリ診断。今の生活でふたりの夢はかなうのでしょうか。

「奨学金や通信費、保険料など削れない項目が……」

子ども1人を育てて、ゆくゆくは夫の故郷の島に移住したい。お金を貯めたいけれど、奨学金の返済、付き合いの通信費や保険料が重くて……という富山県・KAさんの家計簿を診断してもらいました。

相談者:富山県・KAさん

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2年後に子ども1人希望。夫65歳のころ、夫の生まれ故郷の南の島に移住したいと考えています。でも奨学金の返済や、付き合いで契約した通信費、保険料など削れない費用の負担が重くのし掛かり、どこを見直せばいいのか……途方に暮れています。よろしくお願いいたします!

KAさんの平均的な月の家計簿がこちら!

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【KAさんの夢と現実memo】※金額はすべて「約」

●将来の夢
・2年以内に子ども1人希望(育休後に時短で復帰希望)
・夫65歳のとき夫の故郷の南の島に移住したい
・住宅購入の予定なし(子どもが小学校までは今のアパートに住む予定)
・1年置きに島に里帰りしたい(交通費1人往復10万円)
・車は10年置きに新車に乗り換えたい

●月収とボーナス(手取り)
夫:20万円、ボーナス年間50万円
妻:17万5000円、ボーナス年間100万円

●年収(手取り)
夫:290万円
妻:310万円

●借入金・ローン
夫:奨学金300万円
妻:奨学金400万円
共有:車のローン162万円

●貯蓄総額(現在)
共有:普通預金127万円
妻:定期預金111万円
※結婚式で300万円を使用後2年間の貯蓄

●貯蓄以外の金融資産(現在)
なし

●家計管理
夫6万円、妻5万円を共通の財布に入れ妻が管理
夫3万円、妻2万5000円を貯蓄

FP丸山先生が診断

KAさんの家計簿の採点結果は……

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from 丸山先生

通信費、本当に削れない?
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外から見るとプランが過剰!
新料金プランも検討しては?

友達との付き合いで通信費を削れない?
むしろ安いプランを教えてもらおう

奨学金と車のローンの返済で毎月7万7100円出ていくなか、毎月5万5000円貯蓄して、頑張っていると思います。
でも、ふたりで3万円超の通信費はやっぱり高い!

夫がSoftBankのギガモンスタープラン、SoftBank Air所有、妻がDocomoの家族でギガシェアパック50GBプラン+カケホーダイ、賃貸住宅にネット回線なしとのこと。でも使い放題のWi-Fiルーターがあるのに家族で50GBをシェア?など、謎な部分が多いです。

夫の友達が通信関係の仕事だから、とのことですが、妻の分だけでも見直せませんか。今なら格安スマホに変えなくても、新料金プランに変更するだけで節約できます。20GBで5分間の無料通話付きで3000円程度にできるはず。

友達なら、自分ばかりが得をするのではなく、むしろ安くていいプランを紹介してくれるはず。相手はプロなのですから、見直しを提案してもらいましょう!

from 丸山先生

ほかにも削れる項目が……
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食費、衣類・美容費、
交際費も削れるのでは?

食費は1週間8000円での
やりくりを目指すと管理がラク

通信費は半分くらいに削れそうですが、ほかにも削れそうな項目があります。

食費は、大人2人なら月4万円でなんとかなるはず。上手なやりくりのコツは、週単位で管理することです。外食を含め、1週間8000円以内を目指してやりくりできるように工夫してみましょう。

衣類・美容費も、もう少し頑張れそう。今が高すぎるというわけではないけれど、もっと貯蓄を増やすためには、こういう部分から削っていく必要があるので、ここは半分の1万円で予算を組んでみては。

交際費も、夫の飲み会なら夫のお小遣いから出してもらえば、さらに1万2000円浮きます。

保険料も高めですが、うち2万円は年金保険なので貯蓄と考えるとして、上記4項目を削ると、通信費、食費、衣類・美容費、交際費で4万3000円の節約に。

これと毎月の貯蓄、年金保険を足すと、約12万円も貯蓄できる計算に。いい家計になる余地は、ものすごくありますよ!

from 丸山先生

2年以内に子どもを……
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望むなら、ぜひかなえてほしい!
働く・節約する原動力にもなります

ふたりの奨学金を完済したら
子どもの教育費の積み立てを

2年以内に子どもをという希望は、ぜひかなえてほしいですね。一般的には子どもが誕生したら積み立て開始、を提案しますが、今は奨学金の返済を先に。子どもが10歳くらいで奨学金を完済したら、そこからピッチを上げていきましょう。

子どもが下宿をしながら私立大学に行くとなると、費用は4年間で1000万円が目安。これが夫53歳・妻54歳くらいからかかります。

全額用意するのが難しければ、学費は奨学金で、下宿費用はバイトで、という考え方もあると思います。

いずれにしても、子どもを望むのであれば、早い方が体への負担も、家計への負担も少ないと思います。そして何より、働く・節約する原動力にもなりますよ!

子どもが巣立ってから移住まで9年あるので、移住の資金はその間に貯められるはず。心配いりません。

ふたりで同じ夢を持つのは素敵なことですね。その夢に向かって、今は節約と貯蓄を頑張ってくださいね。

診断を終えて

相談者さんからひと言

KAさんより

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目からウロコの素敵なアドバイスありがとうございます! 通信費……普段何気なく払っているお金に、節約のポイントがあったとは!
食費は毎週の目標額を封筒で管理し、使用額の把握に努めます。

2年以内に子どもという希望も、診断のおかげで兆しが見えてきました。毎月の奨学金の返済に対しても、前向きに頑張る力がみなぎってきました!

ありがとうございます。80点家計を目指してがんばります!

From 編集部

夫婦共通の夢に向かって最強の家計管理を

夫婦共通の素敵な夢があるから、そのためにと思うことで、経費の見直しも節約も頑張っていけそうですね。丸山先生のアドバイスを参考に、これからもどんどん貯蓄を増やして、夢に近づいていってくださいね!

sensei
Profile

丸山晴美 節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナー

旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどさまざまなメディアで活動中。
URL:http://www.maruyama-harumi.com/index.html

構成・文/前川ミチコ イラスト/Sachicafe 監修/丸山晴美
※掲載されている情報は2021年2月時点のものです

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