“親あいさつ”を成功に導く!「ふさわしい話題」「避けるべき話題」
彼親へあいさつに行く前は、服装や手土産など気になることばかり。だけど、当日の話題はちゃんと用意してる?まだ打ち解けていない彼の親御さんとの会話は、あなたの印象を決める最初の関門!親あいさつの話題に迷える花嫁さんに、コミュニケーション研究家の藤田尚弓先生がポイントを教えてくれました。
親あいさつで話題選びが大事な理由
初めて会う相手との話題選びはとても重要。その理由は、脳がごく少ない情報を基に、素早く印象を形成するため。人は誰しも、初対面のイメージで相手がどんな人かを判断する傾向があるのだそう。
ではどんな話をするとよいのか、藤田先生に聞いてみました。
「初対面の相手に良い印象を与えるためには、意見が一致しそうな話題を選ぶのがお勧めです。人は、自分と考え方が似ている人に好意を持ちやすいためです。
親御さんはわが子の幸せを願う半面、息子を大切にしてくれそうか、厳しい目で観察します。彼を大切にしているという気持ちが伝わることが大事です。例えば、彼に勧められて好きになった食べ物や趣味の話などがよいでしょう。
また親御さんの前では、彼との会話にも気を付けます。普段通りのフランクな話し方は控え、尊敬を持って話すことで、彼を大切にする姿勢が伝わります」(藤田さん)
彼親との会話で、好感度を上げる話し方3カ条
【1】相づちはゆっくり
彼親と初めて会う際は、相づちに気を付けます。早い相づちは、軽く聞き流しているように聞こえたり、横柄な印象を与えたりしてしまいます。いつもよりゆっくりと相づちを打つと、ていねいさや穏やかさが伝わります。
【2】質問は具体的になり過ぎないように注意
質問をするときは、突き詰めず曖昧さを残します。質問が具体的過ぎると、取り調べのように聞こえてしまい、相手の印象が悪くなります。質問には適度な「ぼかし」を入れて、曖昧に答えられる逃げ道をつくるようにしましょう。
例)
NG「お正月の家族旅行はどこに行ったのですか」
→OK「家族旅行は、どの辺りに行ったのですか」
【3】自慢にならないように話す
親御さんから自分や家族のことを聞かれたときは、自慢に聞こえないように答えるのが大切。質問と同様に「ぼかし」を入れるのがポイントです。互いの家の事情が分からない段階では、親の仕事や学歴についても、具体的になり過ぎないよう注意しましょう。詳しく聞かれた場合は、素直に答えても大丈夫です。
例)
NG「○○株式会社の社長をしています」
→OK「○○関係の仕事をしています」
訪問して最初に親御さんに伝えるべきことは?
まずは時間を作っていただいたお礼を伝えて
まずは、時間をつくってくれたお礼を伝えます。彼から話を聞いていた親御さんに、ついに会えた嬉しさを伝えるのもお勧め。「緊張しています」と今の気持ちを率直に話すのもよいでしょう。
実は“非言語コミュニケーション”は、会話以上に冗舌です。軽やかな声のトーン、丁寧なしぐさ、明るい笑顔など、立ち居振る舞いにも気配りを。表情や話し方がぎこちないと、相手に感情が伝わって親御さんも不安に。緊張するとは思いますが、これから続く親御さんとの縁を、うまくスタートさせましょう。
最初はこんな話をしました!
彼の実家のペットのワンちゃんが可愛くて、そのことを伝えたら会話ベタな私でもうまく話せました!(popoさん)
故郷は和菓子が有名で、観光地として人気のある県。地元の名産を手土産としてお渡しして、故郷のことを話しました。(まふぱんさん)
自分を紹介するのにオススメの話題とは?
先走って話し過ぎず、自分の話は控えめに
初めて彼の親御さんにあいさつするときは、自己紹介は控えめにするのがポイントです。具体的な質問をされた場合は、素直に答えるようにすればよいです。聞かれてもいないのに、自分から先走って話し過ぎないように注意しましょう。自己紹介でお勧めの話題としては、以下を参考にしてみてください。
<自己紹介にお勧めの話題>
・好きな食べ物
・出身地
・年齢
・相手に影響されて好きになったもの
・仕事
・趣味
こんな自己紹介をしました!
自分から積極的に話すのは気が引けたので、彼に紹介してもらう感じにしました。いろんな趣味を持っていて、毎年一緒にスノボ旅行することなどを話してもらいました。(Pららさん)
自分と親の出身地の話をしました。農家でいろんな野菜を作っていたという話をしたら、彼の祖父が同じく農家だったので、親近感を持ってもらい盛り上がりました。(はなちゃんさん)
彼のお母さんがやっていた仕事と、今の私の仕事が同じでした。同業同士で話が弾みました。(ゆいさん)
【避けるべき話題】
優劣のあることは、自分から話さない
学歴、職歴、親の仕事内容、自分や親の年収などは、受け止め方がさまざまで、優劣を感じやすいため、自分からは話さないのが正解。聞かれたら最低限の答えに留めます。
結婚の承諾を得た後、盛り上がる話題とは?
彼が子どもだった頃の話を聞くのが、テッパン!
彼の親御さんとの会話で盛り上がるのは、彼が子どもの頃の話です。どんな子どもだったのかという話題は、親御さんも思い出話に花が咲きやすいですし、パートナーとなる彼の意外な一面を知ることができます。ただし親御さんの前では、彼の子どもの頃の出来事を否定しないよう気を付けてください。基本は“全肯定”で、聞き役に回るのが正解です。
こんな話で盛り上がりました!
彼が連絡無精なことやお酒を飲み過ぎるときがあることを、お義母さんが困っているという話で盛り上がりました。彼が小さい頃の話や、私の親が彼のことを気に入っているという話もしました。(@hikari_wd1215さん)
彼の親御さんに、新婚旅行はどこに行ったのかを聞きました。きれいだった所など、思い出話をいろいろと楽しそうに話してくれました。(美南さん)
趣味で登山をしていることを伝えたら、彼のお母さんも登山をされていて、趣味の話で盛り上がりました。(chiiiiiさん)
【避けるべき話題】
彼をけなすような物言いはNG
親御さんが彼のことを「泣き虫で頼りなかったのよ~」などと謙遜したとしても、親御さんと同じ立場で同意するのはNG。結婚相手として、今の彼の素晴らしいところを伝えると安心してもらえます。
彼とのなれそめを聞かれたら?
心配を掛けるような出会い方なら配慮して伝えて
ふたりの出会いについては、事前にパートナーとどのように伝えるかを話し合っておくのがよいでしょう。正直に話すこと自体は悪くはないのですが、生々しい恋愛話を親御さんが聞きたいわけではありません。親に心配を掛けるような出会い方であった場合は、配慮して伝えることが必要なケースもあります。
こんな風になれそめを話しました
彼とは3年ほど同僚だったのですが、お互い退職後にお付き合いを始めたので「同僚の頃は意識しなかったの?」と親御さんから聞かれて、盛り上がりました。(ゆむちさん)
アプリで知り合ったことを正直に話しました。「反対されるかなぁ」と思っていましたが、「時代も変わったね」と快く受け入れてくれてホッとしました。(Cさん)
4年間婚活をしていて、彼とは合コンで出会ったことを話しました。会った瞬間に「この人と結婚できなかったら一生結婚できない、絶対に逃がさない」と思ったことを伝えたら、笑ってくれました。(美南さん)
【避けるべき話題】
初キスや婚前旅行などは、シークレットに
場が盛り上がって万が一聞かれたとしても、付き合いの詳細は口を滑らさない方がベター。言葉は記憶に残るので、ロマンチックな思い出はふたりの中に留めておいて。
From 編集部
話題を選んで、彼の親御さんと良い関係を築いて
彼の親御さんとの距離は、急がずゆっくりと縮めていくのがより良い関係を築くポイント。初対面は控えめな会話で、良い印象を持ってもらうように努めよう。話題の中から、親御さんと仲良くなれる糸口を探してみて。
藤田 尚弓さん コミュニケーション研究家
私立大学の生涯学習機関で「コミュニケーション心理学」を担当。著書は『NOと言えないあなたの気配り交渉術』他多数。テレビのコメンテーターなども務める。日本社会心理学会所属。
構成・文/稲垣幸子 イラスト/てぶくろ星人
※掲載されている情報は2020年12月時点のものです
※記事内のコメントは2020年10月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー50人が回答したアンケートによるものです
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