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家計簿ズバリ診断[vol.9]茨城県・はづきさんの場合「貧しくならず普通に暮らしたい」

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結婚したら、夫婦でどのように協力して家計を管理していけるかが、未来の明暗を分けるカギ。そこでこの連載では、新婚カップルの「夢」と「リアル家計簿」から、ファイナンシャルプランナー(以下FP)の丸山晴美先生が一家の未来をズバリ診断。今の生活でふたりの夢はかなうのでしょうか。

「夫の本当の収入、お金の使い道がわかりません」

夫の本当の収入が不明。毎月1万円は共通の預貯金としてくれるけれど、ほかは何に使っているのか……という茨城県・はづきさんの家計簿を診断してもらいました。

相談者:茨城県 はづきさん

kakeibo901

以前聞いた収入からすると少し余裕があると思うのですが、毎月お金がないと言う夫。私が家計を管理したいと言うと「奨学金の返済とかあるから自分でしたい」と言われました。近々子どもが欲しいけれど、かわいそうな思いをさせるのではと心配です。よろしくお願いいたします!

【はづきさん家族のプロフィール】

・夫35歳(会社員)
・妻28歳(会社員)

子どもは2021年までに1人、2023年までにもう1人希望。

はづきさんの平均的な月の家計簿がこちら!

kakeibo902

【はづきさんの夢と現実memo】※金額はすべて「約」

●将来の夢
・2021年までに第1子、2023年までに第2子希望
・1年に1回は国内旅行に行きたい
・日々、貧しくならず普通に暮らしたい

●月収とボーナス(手取り)
夫:20万円?、ボーナス10万円?
妻:13万円、ボーナスなし

●年収(手取り)
夫:260万円?
妻:156万円

●借金
夫:奨学金(金額不明)
夫妻で:義母から結婚式費用100万円

●貯蓄/月
夫:共通1万円、個人不明
妻:共通1万円、個人2万円

●貯蓄総額(現在)
不明

●保険/月
なし

●家計管理
夫:光熱費、自分の通信費、共通の貯蓄1万円
妻:家賃、食費、自分の通信費、共通の貯蓄1万円
を出し、ほかはなりゆき。家計簿はつけていない

FP丸山先生が診断

はづきさんの家計簿の採点結果は……

kakeibo903

from 丸山先生

「独身」感覚の夫が変わらないと……
maruyama903

このままでは破綻する危険性が!

夫の収入、借金、お金の使い道……
すべてクリアにしてから子どもの計画を

はっきり言って、今は夫婦で一つの家計を作れていない状況。夫は本当の収入を開示していないだけでなく、お金の使い道、借金の内容にも疑問が残ります。

携帯電話に月3万円。もしパケットを買い足しているのなら、自宅に光回線を引いた方が低コストで快適です。何かの課金につぎ込んでいる可能性はありませんか。

奨学金も35歳で月5万円ずつ返済しているなら、完済もあと数年の可能性があります。正確な返済金額と完済年月日を確認して、その後の貯蓄計画を立てましょう。
夫がはぐらかすなら、奨学金以外の借入の可能性があります。

妻は基本的にやりくり上手ですが、夫の意識が独身のままなのが問題。もし本当に来年までに子どもをと思うなら、そのためにかかるお金をシミュレーションして、しっかり計画を立てましょう。

それができないうちに子どもを持ってしまうと、この家計のままでは早いうちに破綻する危険性がありますよ。

from 丸山先生

子どもが生まれる前がチャンス!
maru904

今ならまだ間に合います!

納税証明書を取れば収入はわかる。
その前に、自ら開示してもらおう

この状況を脱出してハッピーな家計を築いていくには、夫の意識を、妻が変えていくこと。今ならまだ子どもはいないし、お互い収入もあるし、なんとかなるずです。

まずはプラス(収入)もマイナス(借金)も洗いざらい情報を開示して話し合い、借金から返していきます。

本当の収入は、調べようと思えば納税証明書を取ることでわかります。そういう手段もあることを伝えて、自ら開示してもらいましょう。それくらい強く出ないと、子どもが生まれても疑問を持ちながら生活するようになります。

妻は基本的にやりくり上手ですし、しっかりと危機感を持っていますが、やり方がよくわからないだけでは。

今はアプリで簡単に家計簿が付けられ、夫婦で共有もできますし、お互いの口座の中身が見られるという仕組みもあります。不透明な出費を見える化していきましょう。

from 丸山先生

夢を語るのはいいことだけれど
maru905

夢を叶えるためにはお金が必要です

子どもを迎える前に
まずは300万円用意しましょう

「借金はあるけれど子どもが欲しい」……夢を持つのはいいことだけれど、そのために何をしているの?と聞くと、特に何もしていないという人が多い。でも実際問題、夢を叶えるにはお金が必要です。

子どもを迎えるとなると、光熱費もアップしますし、もしかしたら車も買い替えないといけないかもしれない。そういったことまで具体的に考える必要があります。

一般的には、300万円用意してから第1子を迎えたいもの。まずは借金を返し、家計簿を付けて、節約できるところは節約し、貯蓄を増やしていきましょう。

診断を終えて

相談者さんからひと言

はづきさんより

kakeibo906

今、家計を管理できていない自覚があったので、そこを指摘され反省の思いです。その中、妻はこの状況でしっかりやりくりしているとお褒めいただき嬉しかったです。

納税証明書で本当の収入が分かること、アプリで家計簿を共有できること、お互いの口座の中身が見られることなどは知らなかったので、すぐにでも彼と話し合って実行したいと思います。

診断していただき、本当によかったと思いました。ありがとうございました。

From 編集部

夫婦でお金の流れをオープンに

夫婦で管理してこその家計。丸山先生のアドバイスを参考に、夫婦ふたりともがお金の流れをオープンにして家計を管理し、まずは300万円貯めることを目指して、子どもをもつ夢をかなえてくださいね!

maruyama
Profile

丸山晴美 節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナー

旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどさまざまなメディアで活動中。
http://www.maruyama-harumi.com/index.html

構成・文/前川ミチコ イラスト/Sachicafe 監修/丸山晴美
※掲載されている情報は2020年7月時点のものです
※記事内のデータ・コメントは2020年3月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー44人が回答したアンケートを基にしたものです

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