お値段以上の見栄えで満足度120%!結婚式の装花&装飾アイデア
ブライダルフェアで見たボリューム満点の華やかな装花は、お値段もボリューミー。予算が限られている中でも、貧相にならない装花&装飾をしたい! そこで、Instagramでステキな装飾を多数発信しているウエディングプランナーの永野智恵美さんに、「お値段以上の見栄え」になるテクニックを教えてもらいました。先輩花嫁5人のおしゃれな装飾も参考にして。
プロが教える!少ない予算で装飾を作る際のポイントとは?
色や雰囲気から考えずに、結婚式の軸からアイデアを見つけて
装飾を決める際には、先にふたりの結婚式の軸を整理することがポイント。いきなり色や雰囲気を考えるのではなく、結婚式のイメージやゲストへの想い、生い立ちや出会いなどから、「結婚式を挙げる理由」を言葉にしてみます。その答えが見つかれば、装飾のテーマやコンセプトカラーがおのずと見つかるはず。そうすれば予算は少なくても、アイデア次第で会場装飾は作りやすくなっていきます。(永野さん)
装飾エリア別!アイデア&工夫の仕方をレクチャー
【ウエルカム装飾】は、入場前のワクワク感を演出する!
ウエルカムスペースという場所は、ゲスト全員が会場へ入る前に訪れる大切な空間です。ただ豪華にしたり華やかにするのではなく、結婚式への期待が高まるようなアイテムを飾ることで、印象深いものに。
コンセプトがあるなら、それがわかるような装飾に。会場へ入る前に、この結婚式がどんなテーマや想いで創られているのかを伝えます。例えば、上の<写真1枚目>では麦わら帽子とハンモックで夏の木陰を表現し、メッセージボードを掲げています。
会場の照明や空間の雰囲気も、装飾の味方。照明が暖色の空間であれば、前撮り写真をボードにしてギャラリーのように楽しんでもらうのもステキです。<写真2枚目、3枚目>
【ゲストテーブル装飾】は、強弱をつけると華やかさがUP!
会場全体のイメージを左右するゲストテーブル装飾。全体をボリューミーにできないときには、タテ方向の強弱がポイント。装飾をランダムな高さにすると、華やかさが担保できます。<写真1枚目>は、装花とキャンドルの高さをあえて揃えず、空間に奥行きを出している事例。
テーブルレイアウトが選べるなら、センターに長テーブルを入れて丸テーブルとMIXレイアウトに。装飾のボリュームを長テーブルに集中させると、ぐっと華やかに見えます。<写真2枚目>
ゴールドの写真立てに入れたモノクロの前撮り写真や、洋書や切り株などを飾ると、アイキャッチ効果を発揮します。色みやクロスの素材感を合わせれば、生花が少なくてもインパクトのある装飾に。<写真3枚目>
【メインテーブル装飾】は、ゲストの目線の高さにインパクトを出す!
メインテーブルは、ふたりが座ったときの見え方が大事です。予算に制約があるときには、ゲストの目線の高さに装飾を集中させると効果的。
<写真1枚目>は、装花の代わりに小物やキャンドルを多く使い、明かりに視線を集めることで、幻想的な雰囲気をつくり出しています。
ゲストの目に入りやすい高い位置にチュールやジョーゼットなどの布を飾ったり、装花を左右非対称に飾るのもお勧めです。天井の高さを生かせば、華やかな空間を演出できます。<写真2枚目>
アイデアで華やかさ満点☆先輩花嫁5人の装飾を、プロの目でポイント解説!
【実例1】気球に見立てたレースバルーンが印象的!
白い風船の周りにレースを巻いて、透明のスティックを挿して装花部分と組み合わせたアイデアフルな気球形のテーブル装飾。高砂席の後ろにもレースバルーンを飾って、浮き立つような雰囲気に。ウエルカム装飾は、クリスマスシーズンに合わせてピンクのリースやアンティーク小物で統一感を。
ただのバルーンだと幼い感じがしたので、レースを巻いた気球にしたいと依頼しました。高砂席はお花を盛らずバランスよく配置してもらい、身長が低い花嫁が隠れないように一石二鳥の飾り方に。(@chocchan_weddingさん)
<マネしたい!GOODアイデア>
ゲストの目を引く装飾で、華やかに
ピンク系の装花とアンティークな小物の組み合わせが、コーディネートを引き締めています。気球がアイキャッチになり目を引くことで、花のボリュームを抑えても、華やかさが際立ちます。(永野さん)
【実例2】手作りのヒンメリやドライフラワーでナチュラル感を表現!
ヒンメリとはフィンランドの伝統的な立体型の飾り。結婚式の装飾に取り入れたいと、真ちゅうのパイプを海外からネット購入して、手作りで完成。ヒンメリに挿したドライフラワーも生花を買ってきて、自作した。海で拾ってきた流木を重しにして、その間にグリーンを配置。ウエルカムスペースには、ハンドメイドのタペストリーを。
20面体のヒンメリは彼が作ってくれました。ゲストテーブルの装飾はほとんど手作りだったので、材料費で1万5000円ほどに抑えられました。(@915weddingさん)
<マネしたい!GOODアイデア>
色の濃淡と小物の素材感でセンスアップ
装飾全体の色の濃淡で、シンプル=ハイセンスに仕上がっています。グリーンが装花や小物の素材感の引き立て役に。手作りアイテムがいっぱいで、ゲストへの想いが伝わるコーディネートです。(永野さん)
【実例3】マクラメとドライフラワーで落ち着ける空間づくり
部屋でくつろぐような落ち着ける空間をつくりたいと、高砂席の装花はほぼ全てドライフラワーで統一。温かみのあるベージュトーンで、秋らしさも。高砂席のテーブルは自前のローテーブルを持ち込み、ひと目ぼれしたマクラメをアクセントに。ゲストテーブルは食事の邪魔にならないよう、ユーカリと流木、キャンドルでシンプルにまとめた。
メインテーブルの装花から小物まで全て持ち込めたので、思いっきりこだわりを詰め込むことができました。流木は自分で海に拾いに行くなどして、装飾にかかった費用は全部で10万円。値段も抑えられました。(@mikitty70さん)
<マネしたい!GOODアイデア>
トレンドを押さえたアイテム選び
ドライフラワー、マクラメ、流木、それぞれの色のトーンが合っていて、トレンド感のあるコーディネートになっています。高砂席のシンボルとして、ティピーテントを置いているのも◎。会場の雰囲気ともぴったりですね。(永野さん)
【実例4】一点豪華主義で、ゲスト卓は極力シンプルに
クリスマスウエディングをテーマに、高砂席の装飾はクリスマス感を全面に出したデコレーションに。その分、ゲストテーブルやウエルカムスペースは極力シンプルに、メイン席が引き立つようオーダー。ゲストテーブルはグリーン×キャンドル×ガラスで、シンプルかつ上品に。光沢感のあるテーブルクロスとつや感のあるグリーンリーフ、ガラスの皿と、質感にこだわった。
高砂席の装飾のクリスマスデコレーションにお金をかけて一点豪華主義に。ゲストテーブルやウエルカムスペースは、シンプルにしてもらって費用を抑えました。(@lovericaxxさん)
<マネしたい!GOODアイデア>
装飾の強弱と色使いで、印象的に!
クリスマスの季節感を上品な色使いで取り入れているところが、素敵なコーディネートです。高い位置にも装飾をすることで、ゲストの目を引く効果も。装飾に強弱を出すことで、限られた予算の中でも会場全体がまとまっています。(永野さん)
【実例5】思い出のブルーカラーで会場全体を統一!
彼からのプレゼントのブランドカラーをテーマに設定。同色の小物を集め、大きめの箱は自分で色を塗って制作。自宅で飾り方を研究して、指示書通りにウエルカムスペースを飾ってもらった。高砂席やゲストテーブルもブルーと白に統一。装花のランクは一番下のものをチョイス。ゲストテーブルの装花の下に100円ショップの辞書形のBOXを重ねるなど、工夫を凝らした。
色を決めていた分、迷うことなく準備。同じ色のアイテムを100円ショップや雑貨店などで探しました。実際に彼からもらったBOXや紙袋も使い、思い出あふれる装飾にできました。(@erica0022さん)
<マネしたい!GOODアイデア>
色を徹底的に揃えて、豪華に見せる!
白とブルーで徹底的に会場全体を統一したことで、まとまり感があります。テーブルクロスにテーマカラーを入れるのも◎。予算を抑えながら、コーディネートを華やかに見せられます。(永野さん)
From 編集部
アイデアと工夫でふたりらしい装飾を
装飾にかけられるお金に上限があるなら、アイデアでカバーすればよし。自分たちらしい装飾がどんなものなのか考えることで、より印象深い会場装飾にできるはず。プロや先輩花嫁の例を参考に、ふたりでアイデアを出し合ってみて。
永野 智恵美さん
CN WEDDING代表
フリーランスウエディングプランナー
福祉業界からホテルでのウエディングプランナーの実務経験を経て、現在はフリープランナーとして千葉県を中心に活動中。前職で学んだ経験を生かして、きめ細やかなケアで新郎新婦の個性を引き出し、多くの人の「記憶」に残る結婚式をつくり上げている。プライベートでは、小学生男子2人のママ。
構成・文/稲垣幸子
※掲載されている情報は2020年5月時点のものです
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