普段のメイクと何が違う? ブライダルメイクの基礎知識
特別な日のメイクは、絶対後悔したくないですよね。「ブライダルのメイクってどうしたら素敵に仕上がるんだろう?」「 そもそも普段のメイクとはどんな違いがあるんだろう?」 卒花さんに聞いたところ“最初に知りたかった”ブライダルメイクの知識として、こんな疑問が上がりました。そこで、プロのヘアメイクさんに、素敵なブライダルメイクのポイントを聞きました!
卒花さん、ブライダルメイクでわからなかったことって何ですか?
普段は薄いメイクしかしないので、どのくらいまでハッキリしたメイクにすればドレスに負けないものになるのかがわからなかった。ドレス映えするメイクのポイントがわかったら良かった。(かもめさん)
ブライダルメイクと普段のメイクとの違いについて知りたかった。(R.Tさん)
結婚式映えするメイクがあるのかどうか。何か決まりがあるのか、自分の好きな感じを追求していいのか迷いました。(若水奈穂美さん)
教えてくれるのはこの方!
いつもの自分らしさと花嫁らしさを表現するための、ブライダルメイクのポイントについてお伝えします。
目指すのは「いつもの私の延長線上」
最近は、結婚式全体の世界観やコーディネートについて、自然体を好む花嫁さんがとても多いです。メイクについても、結婚式だからといって「濃く」という発想ではなく、「いつもの自分らしさはあるけれど、ちょっと特別感がある」という、普段の延長線上にあるメイクが支持されています。
一方で、結婚式は普段のファッションとは違う華やかな衣裳を身に着け、ブーケを持ち、装飾をされた空間に身を置くことになります。空間や全身とのバランスにも配慮するのが、ブライダルメイクでは大切です。(金子さん)
【POINT1】
長時間キープが重要! ベース作りに命を懸ける
メイク前にしっかりたっぷり潤い補給
結婚式は挙式・披露宴、その前後を含めてかなりの長時間になります。お色直しはあるけれど、プログラムや進行上、すぐにはメイク直しができないんです。
特に、準備や緊張で睡眠不足やストレスを抱えて、お肌の調子が万全ではないという花嫁さんを多く見掛けます。式当日は、いつもと違うコンディションである可能性が高いと思っていた方がいいかもしれません。
その上で、まず大切なのが、“テカリ”“ヨレ”など“化粧崩れしないメイク”をするための土台作り。
たっぷり時間をかけて、化粧水、乳液、パックなどを行って潤いを補給し、肌のコンディションを整えること。これは花嫁メイクのマストです!(金子さん)
さらに……ここまでできたらGOOD!
前日や当日の朝、慌ただしいけれど、“ながらパック”などで、セルフケアも大切に! 何よりもたっぷり睡眠を取れたらベスト!
【POINT2】
色をのせるなら、血色オンリー!
目元に色を使うと“盛った感”が出ちゃいがち!
私はブライダルメイクでは落ち着いたトーンを含めて、基本アイメイクには色をプラスすることはおすすめしていません。アイシャドーをプラスする場合は、極力肌色に近いもので、つややきらめきなど質感をプラスする程度に抑えます。
代わりに、血色良く見せるためチークやリップには色を入れます。
結婚式にはブーケや装花をはじめ多彩な色が使われます。また多くの花嫁さんはお色直しもされます。ブライダルメイクに色を使う場合、周囲の色とのバランスも大切で難しいポイントでもあります。
また、お色直しでメイクもチェンジする場合、リップに比べてアイメイクは、色を落とすときにベースメイクも落とすことになってしまうため、大きくチェンジするのが難しいアイテムであることも、理由の一つ。
一方で、アイラインはしっかりメイクします。といっても、太いラインを引くのではなくまつげとまつげの隙間を埋めて、もともとの自然なラインを立たせることに注力します。
さらに……ここまでできたらGOOD!
メイクで入れた色やラインの濃さが気になる人は、アップではなく、引きで写真を撮って、メイクが濃いか薄いか確認するのがお勧め!
【POINT3】
花嫁らしい特別感は“きらめき”で演出する
いつも以上に光沢感やつやが大事!
結婚式では、いつも以上にスポットライトや強い光を浴びる瞬間が多いです。そんな状況を生かして、花嫁らしい特別な雰囲気を演出するには、キラメキの力を借りるのが正解!
鼻筋や目の下などにハイライトを入れたり、アイメイクで色をのせる代わりに粒子の細かいラメなどをプラスしたりします。
光を浴びて、動くたびにキラッと輝く様子は、主張しすぎないのに、さりげなく華やかでお勧めです。
さらに……ここまでできたらGOOD!
光沢とテカリは紙一重。ハイライトの付けすぎはテカリに見えることも。メイクリハーサルでは強めの光のところで写真を撮って、ハイライトの見え方をチェックして。
【POINT4】
全身コーデとのトータルバランスを計算するのが大前提!
ヘアメイクさんにはドレスや会場、ブーケなどの情報を伝えて
好みや似合うといった視点も大切ですが、なんといっても結婚式全体のテーマやドレスやブーケなど全身コーデとのバランスに気を配ることが大切になります。
私はメイクを提案するときに、まずはドレスや会場の雰囲気などの写真、結婚式のテーマを聞いて、外堀から埋めるように提案していくことも多いです。
メイクリハーサルでは、まずはどんなドレスを着るのか、決まっている場合はブーケや小物、会場の雰囲気がわかる資料をヘアメイクさんに伝えてください。
リハーサルはドレスを着ないで行うため、結婚式当日、ドレスやヘアなど全部の条件がそろった段階で、花嫁さんに「何か足したいポイント」「変えたいところ」がないかをもう一度確認して、必要に応じてチェンジします。
当日、変更する余地を残してほしい場合は、「ドレスを着た後に、仕上げや微調整が可能か」あらかじめヘアメイクさんに聞いておくと安心です。
さらに……ここまでできたらGOOD!
メイクへのこだわりや理想が明確な人は、その理想の画像を提示。「似ているけどこれはNG」などの画像もあると、よりイメージを共有しやすい。
【POINT5】
リハーサルをしたら、引きの写真、時間経過も観察
ゲストの視点、時間がたったときの状態こそ見ておきたい
結婚式は多くの人の注目を浴びる場。ゲスト視点でのチェックも大切です。リハーサルでメイクが仕上がったら、アップとともに、鏡から距離を置いた引いた状態での確認も大切。より客観的に見るために、写真を撮って見ましょう。
また、最初にお伝えした通り、結婚式はとっても長丁場です。だからこそ化粧崩れが大敵! リハーサルをしたら、できるだけメイクを落とさず、帰宅して数時間経過した状態も見ておきましょう。そこで気になることがあったら、当日の前にヘアメイクさんにお伝えを。例えば、リップが落ちやすいなら、落ちにくいベースに変えるなど、対策も立てやすくなります。
さらに……ここまでできたらGOOD!
リハでは、仕上がりだけでなく、メイク中の経過もチェックするのを忘れずに。金子さんの場合は最初に薄めにスタートし、都度確認しながら必要な場合は足していくというふうにしているそう。途中で迷ったら、いくつかパターンを作ってもらい、写真を撮って、冷静になってから決めるという手も。
他にもメイクに関するさまざまな疑問に答えてもらいました!
Q.愛用の化粧水やコスメを使える?
遠慮せず聞いてみて
特定のアイテムじゃないと肌荒れしやすいという人もいますし、使いたいものがあったら、ぜひ遠慮なく聞いていただきたいです。アイメイクだけは自分でやりたいなどの要望も、まずはフラットに聞いてみてもいいと思いますよ。
Q.ほくろやあざなどはメイクで隠せる?
依頼前に確認しよう
気になるポイントをカバーする専用のファンデーションがあります。お顔だけでなく背中などのボディでも、ドレスに色移りしないような特殊なタイプも。メイクさんによって対応も変わると思うので、リハ前に確認するのがおすすめです。
Q.二重まぶた形成化粧品など、プラスαはあり?
リハーサルで見ておきたいです
まぶたの幅によってアイメイクも変わってきますので、リハーサルのときに実際に見せていただきます。
Q.リハーサルでメイクが気に入らなかったら、どう言えばいい?
第三者の意見として伝えてみる
まずは、そうならないように最初にしっかり情報共有することが大事だと思いますが、やっぱり違う……となったときは、親や彼の意見として伝えてみるのはどうでしょうか? 「これも良かったけど、彼からもっとこうしたらと言われて……」といったような感じだと角が立ちにくいように思います。
From 編集部
ブライダルメイクはトータルバランスが何より大切!
ブライダルメイクについてチェックする場合、狭い視点ではなく、時間経過や周囲とのバランス、見られ方など多角的で広い視点が大切ということがわかりました。特に普段メイクをしない人にとっては、「いい」か「悪い」か確認するのは至難の業。まずは、ここでチェックすべきポイントを押さえてリハーサルに臨んでくださいね。
金子真由美さん ヘア・スタイリスト
「BOTTOMS」所属のヘア・スタイリスト。インスタグラムでは「#かねこアレンジ」が話題を集める。2019年発売のウエディングヘア本『#かねこウェディング 』(amzn.to/2vmHFDg)をはじめ、現在までに5冊のヘアアレンジ本を出版。
構成・文/小松七恵 イラスト/NicoMaison
※掲載されている情報は2019年12月時点のものです
※記事内のデータならびにコメントは2019年10月に「ゼクシィ花嫁1000人委員会」メンバー80人が回答したものによるものです
- 挙式3ヶ月前
- 挙式1ヶ月前
- ヘアメイク
- 式直前1カ月前
- ナチュラル
- 定番
- スタンダード
- 安心したい