<専門家&卒花に聞いた>式までに3桁達成するための【貯めテク】って?
結婚式のためのお金、どのくらい貯めてる? ふたりの貯蓄を足してみたら思ったよりも少なくて、がくぜん…‥。そんな状況でも大丈夫! 式までに100万円貯蓄できる貯めテクを、ファイナンシャルプランナーの西山美紀さんと目標額を達成した卒花4人から、教えてもらいました!
みんなはどのくらい貯めてる?
式まで平均10カ月で、約124万円を貯蓄!
「ゼクシィ結婚トレンド調査2019」によると、結婚費用のためのふたりの貯蓄総額は、平均313.7万円。式までに貯蓄をしていた人は、86.4%でした。
「そんな大金、ふたりとも持ってないよ~(涙)」と落ち込まなくても大丈夫。卒花194人に「結婚が決まってから式までにいくら貯めましたか」を聞いたところ、平均10.25カ月で約124万円を貯めていました。そこで、式までに3桁の貯蓄を増やす方法とテクニックを、専門家と卒花さんから伝授してもらいます!
【FPの先生に聞いた!】短期間で3桁貯めるコツって?
臨時収入に頼らず、毎月コツコツが大事!
ふたりで力を合わせて短期間で3桁の貯蓄をするにはどうしたらいいのか? お金のプロであるファイナンシャルプランナーの西山美紀さんに聞いてみました。
――まず最初に大事なことは?
ふたりで目線をそろえることです。どちらかが乗り気でなければ、貯蓄も続かないからです。「こんな結婚式をしたいから、これくらいのお金を準備したいね」と話し、卒花さんの事例なども伝えると、彼もイメージが湧きやすいです。
――次にすることは?
それぞれいくら貯めるかを決めましょう。1年以内に100万円を目指す場合、50万円ずつ分担するのが公平ですが、収入や家賃の有無などでどちらかの負担が大きい場合は、比率を相談して決めましょう。ポイントは、ボーナスなどの臨時収入に頼るだけでなく、毎月コツコツと積み立てることです。
――具体的には?
彼の収入が彼女より多くボーナスが出る場合、例えば彼が3万5000円×12カ月+ボーナス20万円。彼女が3万2000円×12カ月で貯めていくと、合計で100万4000円になります。
貯蓄は同じ通帳に入れていくと、合計でどれくらい貯まったかが一目瞭然。「今これくらい貯まっているよ」とふたりで共有することで、貯蓄のモチベーションが上がり、結婚式に向けての楽しみも膨らんでいくのでお勧めです。
【卒花に聞いた!】式までにどうやって貯めた?
【Case1】給与から天引きで貯まる仕組みをつくった!
彼にほとんど貯蓄がないことを知り、今後のためにも貯蓄できる仕組みを導入しようと思ったS.Tさん。余った分を貯めるのでは甘えが出てしまうので、先取り貯蓄を徹底。ふたりの努力の結果、式までの10カ月で250万円の貯蓄に成功!
おかげで海外挙式の際にはスイートルームに宿泊♪ オプションやドレスも諦めることなく、希望を叶えられた。
【貯めテク1】
彼の給与の一部を財形貯蓄へ。先取り型にすることで確実に貯まる&いつまでにいくら貯まるかがわかるように。
【貯めテク2】
式準備中に婚姻届を出したのを機に、お小遣い制にして毎月使えるお金を設定。基本は彼の給与で生活し、自分の給与はお小遣い以外は貯蓄。結婚後の家計のスタイルを固めた。
【貯めテク3】
自分のボーナスは全額貯蓄口座へ入金。余剰金は必ず貯蓄するルールに。
貯まる&貯まらないテクはこれ!
事前に何月までにいくら貯めたいかを決めて、固定額を先取りしたので、貯まらない!と焦ることがありませんでした。共働きでふたりとも帰宅が遅くなることもあり、毎日のお弁当作りは難しかったので「決まった額貯まればOK」と割り切りました。ハードルが高すぎる目標を立てるとストレスになるので、ゆるーくやった方がいいと思います。(S.Tさん)
S.Tさんの貯めテクの成果【計250万円】
◇ボーナス2回分で、100万円
◇自分の給与 月10万円×10カ月で、100万円
◇彼の一般財形貯蓄 月2万円×10カ月で、20万円
◇自分の一般財形貯蓄 月3万円×10カ月で、30万円
【Case2】日々の買い物でこまめに節約しコツコツを実践!
yurinaさんは貯蓄が趣味といっても過言ではない倹約家。対して彼はいわゆる浪費家タイプ。結婚式や今後の家族のイベントにお金がかかるので、小さなことからコツコツ貯める癖を付けようと貯蓄を開始。式までの12カ月で150万円の貯蓄を達成した。
式では「ゼッタイにかぶりたい!」と思っていた花冠を生花でオーダー。ステキなものに仕上がり、大満足!
【貯めテク1】
普段の買い物を激安スーパーに変更。食品や日用品の購入費用を抑えた。
【貯めテク2】
半年おきに行っていた美容院を我慢して、美容費を削減。
【貯めテク3】
電車移動の際はチケットショップで格安切符をゲット。通常割引がない交通費を減らした。
【貯めテク4】
フリマアプリで不用品を売却。給与以外の臨時収入に。
貯まる&貯まらないテクはこれ!
格安切符はお勧め。長距離になれば片道200円ほど安くなるので、その日のランチ分の足しになります。映画のチケットやレストランの優待券などもあるので、チケットショップをのぞいてみるといいです!
逆に、一駅歩くのは効果が薄いです。途中で喉が渇いて飲物を買ってしまい、節約になりませんでした。
小さな積み重ねで日々の生活に余裕が出るので、できることから始めてみてください!(yurinaさん)
yurinaさんの貯めテクの成果【計150万円】
◇激安スーパーの買い物で、約1.5万円
◇フリマアプリの売却で、約1万円
◇美容院代の節約で、1万円
◇格安切符の利用で5000円
◇ポイント〇倍デーのネットショッピングで、1万円
(一部抜粋)
【Case3】フリマアプリにお手軽弁当で3桁を達成!
いずれはマイホームを計画したいと考えて、貯蓄を崩して結婚式をするよりは今から貯めようと話し合ったふたり。お弁当生活に切り替えて、貯蓄を6カ月で100万円増やすことに成功! 資金に余裕ができたことで、新婚旅行は行ってみたかったハワイへ。
【貯めテク1】
ふたり分のボーナスに手を付けず全額貯蓄。月給で生活する仕組みに。
【貯めテク2】
ランチは、昨晩のおかずの残りをごはんの上にのせた簡単などんぶり弁当に。外食費を大幅削減。
【貯めテク3】
1人暮らしから同居する際に必要なくなった家電や家具をフリマアプリで売却。給与以外の臨時収入に。
【貯めテク4】
休日は外出を控えて、ふたりでゲーム。交通費や外食費などが掛からない工夫をした。
貯まる&貯まらないテクはこれ!
収入で大きかったのがフリマアプリ。炊飯器や電子レンジを出品したところすぐに売れました。壊れている家電にも需要があったので、お金を払って捨てるくらいなら、フリマアプリがお勧めです! 節約のためにカット野菜や無洗米をやめてみたのですが、共働きで疲れて帰った後の家事がしんどくて結局外食やコンビニ弁当に…。自炊の意欲を下げない方が最終的には節約になります!(もももさん)
もももさんの貯めテクの成果【計100万円】
◇ボーナスふたり分で、70万円
◇お弁当生活で、月2万円×6カ月=12万円
◇フリマアプリで、10万円
◇スーパーのタイムセール狙いで月5000円×6カ月=3万円
◇休日の外出を控えて、月2万円×6カ月=12万円
【Case4】今後のことを考えて、倹約生活を徹底!
持病がある沙耶香さんは、今後治療にお金がかかることを想定して倹約生活を実践。結婚式にお金を使うことに彼が消極的だったこともあり、ご祝儀と自分の貯蓄で賄うことに。
式までの2年5カ月で、貯まった額は350万円。 頑張った分、ドレスのグレードアップと、外国製の空気清浄ファンヒーター、布団乾燥機をゲット。
【貯めテク1】
式の5カ月前に引っ越し。以前の家賃より3万6000円ダウンして、大幅に固定費を削減。
【貯めテク2】
彼のお弁当を、昼と夜の分1日2個作る。外出時の食費がかからない工夫。
【貯めテク3】
生命保険料を半年から1年ごとに見直し、固定費を減らした。
【貯めテク4】
地元の農家から直接野菜を購入。直売を利用することで、食材費を減らした。
【貯めテク5】
飲物は買わず、水筒を持ち歩く。外出時の飲料費がゼロに。
【貯めテク6】
プリンは夫の大好物。卵が1パック100円のときに大量購入して、バケツサイズのプリンを手作り。好きな物を我慢せず貯蓄できる工夫をした。
貯まる&貯まらないテクはこれ!
外食は高くつくので、旅行に出かける際も1食だけはお弁当に。また野菜はゆでずに電子レンジを使うなど、ガス代や電気代の節約も心掛けています。やはり大きいのは、家賃や保険料などの固定費。ここを見直すのがポイントです。
500円玉貯蓄もやってみたものの、500円玉にすることに気を取られて節約にならず断念。夫に買い物に行ってもらったら、余計な物を買ってしまうので危険です(笑)。(沙耶香さん)
沙耶香さんの貯めテクの成果【計350万円】
◇ボーナス4回分、200万円
◇自動積立で月5000円×29カ月=14万5000円
◇農家やお肉屋さんでのまとめ購入で、月5000円×29カ月=14万5000円
◇家賃の安いところに引っ越し、月3万6000円×5カ月=18万円
◇夫のお弁当を手作りして、月1万6000円×29カ月=46万4000円
◇飲物を持ち歩いて、月3000円×29カ月=8万7000円
◇スーパーで浄水をもらって月600円×29カ月=1万7400円
◇洗濯洗剤などをマグネシウムに変更し、1カ月2000円×25カ月=5万円
◇ふるさと納税でお米を賄って、1カ月2300円×12カ月=2万7600円
◇電車やバスの移動を回数券やネット購入にし、1万7000円
◇フリマアプリで不用品売却し、3万3000円
◇生命保険を見直し、月8000円×12カ月=9万6000円
◇確定申告で医療費申告などをして、還付金6万円 (一部抜粋)
From 編集部
ふたりで目標額を決めて力を合わせて
結婚式のためだけでなく、これからの結婚生活のためにも貯蓄はしておきたいもの。今後の生活をふたりでイメージして、目標額を設定しよう。ひとりでは頑張れなくてもふたりで力を合わせれば、大丈夫! 増えた貯蓄額は、ふたりで支え合っている証し。無理をしすぎず、楽しみながら貯蓄に取り組んで。
西山美紀さん
ファイナンシャルプランナー
ライター/コラムニスト
出版社で編集・マーケティングを経験後、2005年に独立しファイナンシャルプランナーの資格を取得。女性の生き方やマネーなどをテーマに取材を重ね、単に貯蓄額を増やすのではなく、潤いのある毎日のためのお金の貯め方・使い方を発信中。『Oggi』、『ミモレ』などでマネーコラム連載、情報サイト「All About」の貯蓄ガイドなど。著書に『お金を貯める「体質」のつくり方』(すばる舎)。男女2児の母。
構成・文/稲垣幸子 イラスト/てぶくろ星人
※掲載されている情報は2019年12月時点のものです
※記事内のデータならびにコメントは、2019年11月に「ゼクシィ花嫁1000人委員会」のメンバー90人が回答したアンケート、および2年以内に結婚した女性104人が回答したマクロミル調査によるものです
※データ出典:「ゼクシィ結婚トレンド調査2019」
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