【お礼・お返し・お車代】悩みがちポイントをまとめて解決!
結婚式でお世話になった方へのお礼やお返し、お車代。いざ考え始めると、いつ、どうやって渡せばいいのかわからないし、いろいろ細かいところで疑問が出てくるもの。そこで今回は、多くの花嫁が抱きがちなお悩みについて、マナー講師の岩下宜子先生に解消法を教えてもらいました!
【お車代】に関するお悩みTOP5
主賓や遠方ゲストなど「お車代」を準備するという花嫁は多いけれど、渡すタイミングや渡し方、さらには渡す対象などをどうやって決めればいいのかわからないという声が多く集まりました。
【お悩み1位】「お車代を渡すタイミングっていつ? 式当日? 式後?」
お車代は式当日にお渡しするのが一般的です。(岩下先生)
【お悩み2位】「お車代は受付・親・新郎新婦どちらから渡すべき?」
お車代は、受付の人から渡してもらいましょう。式当日に受付の人にお願いして、席次表と共に「預かっております」と言いながらさりげなく渡してもらいます。会場で親がお酌しながら渡す光景を見ることもありますが、お車代を受け取る人にとっては、受付の人からさりげなくもらう方が受け取りやすいと思います。(岩下先生)
【お悩み3位】「お車代って何に入れて渡せばいいの? ポチ袋でOK?」
ポチ袋でOKです。ただし、仲人さんにお渡しするお車代は、式後、祝儀袋に入れて渡します。(岩下先生)
【お悩み4位】「どの程度の距離からが、お車代を支払う対象?」
どれくらいの距離というよりも、ぜひいらしていただきたい方(主賓・乾杯の音頭をお願いする方など)には、お車代を包みましょう。友人へは、自分が友人の結婚式に出席した際にお車代をもらっているのなら同じように用意します。また、親せきでどのようにするか取り決めがあるのであれば、それに従いましょう。(岩下先生)
【お悩み5位】「お車代は要らないと言われた場合、払わなくてOK?」
上司など、必ず来てもらわなければならない人でしたら、「要らない」と事前に言われていても当日お車代を用意しておきます。用意しておいて渡そうとした際、2度ぐらいすすめて、それでも要らないと言うのであれば、引っ込めましょう。その代わり、お礼状などを出すようにして対応しましょう。(岩下先生)
【お礼】に関するお悩みTOP5
受付や余興を手伝ってくれた友人たち、スピーチをお願いした上司などへ渡す必要がある「お礼」。どんなタイミングでどんなものを渡すべきか迷うケースが多いよう。また、新郎の主賓は少し遠い所から、新婦の主賓は近場から出席という場合、お礼の額が一緒でもよいのか、また、余興をやってくれた人数に差があるけど、全員同額にするべきなのか、などの悩みも聞かれました。
【お悩み1位】「受付、スピーチ、エスコートへお礼を渡すタイミングは?」
受付は式よりも早めに集合してもらい、かつお金の保管までお願いするので、お礼をする必要があります。帰り際にはバタバタして渡し損ねてしまうこともあるので、式前に渡しましょう。スピーチやエスコートをお願いする友人に対しては、友人としてお互いさまですし、水くさいと思われますのでお礼は必要ありません。その代わり、式後自宅に招いておもてなしをするなどしましょう。または、新婚旅行のお土産を渡します。(岩下先生)
お悩み2位「お礼とお車代、合わせて一緒に渡してもOK?」
袋の表書きにきちんと明記すれば、一緒に渡しても大丈夫です。(岩下先生)
【お悩み3位】「彼側と私側で、お礼の金額は揃えるべき?」
新郎側・新婦側それぞれのゲストへお渡しする金額が違っていても問題ありません。経済状態に応じて、妥当だと思える金額を考えて大丈夫です。また自分が以前友人の披露宴に出て余興をした経験がある場合には、どのように対応してもらったかを思い出し、それと同じように対応するようにしましょう。(岩下先生)
【お悩み4位】「余興をしてもらった友人のお礼はお金でなくてもOK?」
私のおすすめのやり方は、お金でお礼をするのではなく、食事をごちそうしたり、プレゼントをお渡しすることです。その方が友人は喜ぶかと思います。お金でお礼をすると、友情をお金で買われるようで悲しくなる人もいます。これからも付き合いが続くのですから、お互いさまの精神でよいのではないでしょうか。友情はお金では買えませんし、お金でお礼をするのも、水くさいように思います。(岩下先生)
【お悩み5位】「アイテム作りに協力してくれた友人へのお礼はするべき?」
こちらから頼んで作ってもらったときには、材料費+手間賃(1万~2万円)を支払うのが一般的です。友人からプレゼントするよと言われたときには、材料費の負担でよいでしょう。お礼をお金でお渡しする代わり、式後家に招いて感謝の気持ちを込めておもてなしをすればよいと思います。(岩下先生)
【お返し】に関するお悩みTOP3
結婚式に招待したゲスト以外からもお祝いを頂くことは意外と多いもの。そんなとき、どんな「お返し」をしたらよいのか迷うという声が多数。また、「お祝いを頂いたら、すぐに郵送でお返しを送るべき?それとも、多少遅くなっても会えるタイミングで直接渡した方がよい?」など、渡し方についての質問も多く寄せられました。
【お悩み1位】「お返しってそもそも何を渡せばいいの?」
相手に喜んでもらえるものが一番です。どのようなものを選べばよいか、相手のことをよく観察して、役に立つもの、喜んでもらえるものを選びましょう。また、お返しを選ぶ際には、いただいたお祝い金の2分の1から3分の1を目安にします。10万いただいた場合、若い人が2分の一を負担するには金額が大きうので、3分の1で良しとすると先人たちは考えたのです。(岩下先生)
【お悩み2位】「頂いたお祝いへは、いつまでにお返しをすべき?」
式後1カ月以内を目安にお返しをしましょう。もらってすぐにお返しをするのは、かえって失礼です。お祝いをしてすぐにお返しが来ると、相手に気を使わせたようで申し訳なく感じさせてしまいます。頂いたお祝いへのお返しは「式後1カ月以内」と覚えておきましょう。(岩下先生)
【お悩み3位】「式当日に祝電を送ってくれた方へはお返しをするべき?」
少額の電報でしたら、お礼状をお送りするだけでよいでしょう。高額(5000~1万円近く)の場合は、半額から3分の1程度の金額を目安にお返しの品を贈るなどして対応してもよいです。(岩下先生)
【その他】細かいけれど気になるお悩み
多額のご祝儀をいただいた場合、特別な配慮をすべきなのか気になるという声や、お礼・お返し・お車代ではないけれど、ハネムーンのお土産を誰に渡すべきか悩むという声が多く聞かれました。
「予想外に多くの祝儀を包んでくれたゲストが! 特別なお礼をすべき?」
基本的には、披露宴にご招待したゲストであれば、頂いたご祝儀の金額にかかわらず、特別なお礼をしなくても構いません。(岩下先生)
「ハネムーンのお土産は、どの範囲まで配るべき?」
親、兄弟、特別に懇意にしている親戚、結婚式でお世話になった人などへ配りましょう。(岩下先生)
From 編集部
マナーを把握して、誠意を込めた対応を
それぞれのシーンにおいて「マナー」は存在するものの、大事なのは誠意を込めて対応すること。マナーをしっかり押さえた上で、相手との関係性を考慮した自分なりのベストな内容で「お礼・お返し・お車代」の対応を行おう!
岩下宣子先生 マナー講師・現代礼法研究所代表
時代に合うマナーの心を若い人にも分かりやすく伝える。企業や学校などでマナーの指導をするほか、執筆活動など幅広く活躍。
構成・文/島袋芙貴乃 イラスト/itabamoe
※掲載されている情報は2019年8月時点のものです
- 式直前1カ月前
- 常識・マナー
- 人間関係
- ゲスト
- お金の疑問
- お礼・お車代・交通費