プロのお墨付き! 会場で映える【ウエルカムツリー】の装飾アイデア
ウエルカムスペース装飾のスタンダードとなっている【ウエルカムツリー】。どんなバリエーションがあるのか、おしゃれな飾り方は? 先輩花嫁の装飾実例をウエディングのプロフェッショナル「HAKU」チーフデザイナー・大巾博史さんの解説とともに映えるポイントをひもといていきます。
そもそも【ウエルカムツリー】って?
樹木は“成長の証し”。ふたりの新たな門出にぴったり
受付スペースの装飾に取り入れられることが多いウエルカムツリー。「日々成長していく樹木のように、これからの新郎新婦の人生を象徴するものというメッセージも込められています。樹木、切り枝、イミテーションなど、会場の雰囲気や予算に合わせて選べるバリエーションも人気の理由。また、ここ5年ほどでコンセプトを掲げたオリジナルウエディングを希望される方が多く、ゲストにこれまで成長させてもらったという感謝の気持ちを込めて、ウエルカムツリーを取り入れる方も多いように思います」(大巾さん)
会場別! 映えるウエルカムツリー実例
scean1:ゲストハウスに映える温かみのある樹木
【江連智子さんの場合】新緑が美しいナチュラルなウエルカムツリーが主役。アメリカンビンテージ、デニムをテーマにしたアットホームな雰囲気にマッチしています。ゲストの待合室にもグリーンを飾り、統一感のあるデコレーションに。花瓶やボックス、流木など、高さと大きさの異なるアイテムをバランスよく組み合わせたレイアウトテクニックも参考にしたいところです。
ココがこだわり! 先輩花嫁の声
ふたりとも自然豊かな田舎育ち。木のぬくもりを感じる装飾で、ゲストにリラックスして過ごしてもらいたくてウエルカムツリーを取り入れることに。基本の装花費用にツリー1か所につき3万円のオプションを付けて会場に手配してもらいました。(江連智子さん)
プロ目線の映えポイント!
アセビやアレカヤシのような枝ものや観葉植物を使いながら、コンセプトイメージに合わせた流木やエアプランツといった植物をうまく合わせることでアメリカンビンテージらしさが強調され、空間にうまく調和できています。また、必要以上の色彩を使わないことで統一感が生まれていますね。(大巾さん)
scene2:バーンスタイル会場に映えるBigツリー×フォトガーランド
【Yukari*さんの場合】まるで海外ウエディングのような納屋をモチーフにしたゲストハウス。木のぬくもりを感じる会場でゲストを出迎えるのは、なんと高さ約3メートルの大きなウエルカムツリー! 披露宴でプロフィールムービーを流さない分、新郎新婦の幼少期や学生時代などの写真をガーランド風に飾りつけ、ゲストに生い立ちを知ってもらえるように工夫されたそう。ツリー土台に配置した、ふたりが好きなプロ野球チームのぬいぐるみがアクセントに。
ココがこだわり! 先輩花嫁の声
もともと会場にあるツリーを使わせてもらったのでウエルカムツリーの費用は、装飾に使った写真60枚のプリント代とミニガーランドの3000円程度。枝のみのシンプルな白いツリーだったので、写真をたくさん飾ってもうるさくならなくてよかったです。(Yukari*)
プロ目線の映えポイント!
枝が白くペイントされていることで壁や天井の色と調和し、大きなツリーでも見事に空間と馴染んでいます。ガーランドを含め、全体的に白でカラーを統一しているため木に吊っている写真が鮮やかに映り、よりゲストの目にとまりやすい設計になっています。(大巾さん)
scene3:ナチュラルモダンな一軒家に映えるビンテージスタイル
【@raumi.harukaさんの場合】おしゃれ花嫁に人気を集めている木々に囲まれた一軒家スタイルの会場。ウエルカムスペースには、グレイッシュカラーの花やグリーンをビンテージ感のある大小のゴールド桶に入れて設置。背の高い鉢植えの木(写真1枚目・左)、新婦手作りというウエルカムボードなど、高低差をつけて配置してバランスよくコーディネート。統一感を出すために飾り棚(写真2枚目)にも植物を飾っています。ウッド系インテリアはダークブラウンカラーでまとめるのもポイント。
ココがこだわり! 先輩花嫁の声
ウエルカムボード、フォトボード、ワイヤーアート以外はウエディングプランナーさんが用意してくれたもの。打ち合わせ用に目指したい装飾の写真をたくさん用意しておいたので、細部までイメージを共有できました。花を生けるために使ったヨーロッパから輸入したという桶が気に入っています。ウエルカムツリー、インテリアの装飾費用は4万円でした。(@raumi.harukaさん)
プロ目線の映えポイント!
大きなゴールドの桶が目に映えるアレンジメントは華やかな印象を与えてくれます。奥に吊られている写真、イーゼルのウエルカムボード、桶のフラワーアレンジメント、この3つの高さをそれぞれ変え、空間を広く使うことで、見る人の目線に動きが生まれ、その変化を楽しませるカギに。(大巾さん)
scene4:レストランに映えるシャビーシックな切り枝
【@sakibride__さんの場合】レストラン会場のため、ウエルカムツリーはバーカウンターに設置。クリアの花瓶に入れることで、たっぷりとしたボリュームのスモークツリーでも圧迫感を与えません。くすみ系ピンクの植物で統一したビンテージライクな世界観がおしゃれ。手前に飾られたウエルカムボードのピンク色もツリーとさりげなくリンクしています。
ココがこだわり! 先輩花嫁の声
ウエルカムツリーとして飾ったスモークツリーは自宅に飾っていたもの。切り枝でもボリュームがあるので、大人っぽく華やかになりました。バーカウンター前の受付台には、ドライフラワーのミニブーケやご祝儀入れのウッド製バスケットを置いて一体感を出しました。(@sakibride__さん)
プロ目線の映えポイント!
カウンターの上に高さのあるスモークツリーを乗せることでゲストの目線を上げ、ウエルカムスペース全体を広く見せる効果を発揮。装飾と同時にカウンター内部の目隠しとしての機能もあり、ウエルカムスペースをスッキリ見せることができています。(大巾さん)
scene5:迎賓館ウエディングに映える煌びやかなDIYゴールドツリー
【ちえさんの場合】白を基調としたシックな迎賓館で10月に結婚式を控えるちえさんはウエルカムツリーをセミDIY。インパクトのあるゴールドのツリーは「洋風アンティークだけど、どこか和を取り入れた空間にしたい」というテーマのもと、白から金色にペイントしたもの。家を守ってくれるといわれているヒンメリ、縁起がよいとされる蝶モチーフを飾り、ゲストと新郎新婦のこれからの幸せの願いを込めたそう。(写真2枚目はDIY前のツリー本体)
ココがこだわり! 先輩花嫁の声
存在感のあるうえ、私が挙げる式場ではウエルカムスペースのアイテムを高砂に移動して頂けるので、少しでも高砂装飾の節約になればとウエルカムツリーを取り入れました。ツリーは海外の通販サイトで約6000円、DIYに使ったスプレー塗料や折り紙、フレームは100円ショップで購入。自分らしいデザインになってとても満足しています。(ちえさん)
プロ目線の映えポイント!
ゴールドの塗装が、DIYながらとてもきれいに仕上がっていますね。枝の長さをカットしているのにも、こだわりの強さを感じます。ツリーの足元に箱を置き、高低差とリズムをつけることで、見る人の目線に動きが加わり、その変化を楽しませることができます。(大巾さん)
From 編集部
ルーツを知ると、装飾のアイデアや楽しさが倍増!
ゲストを出迎える受付スペースの装飾に悩んだら、結婚式にツリーを取り入れる由来“成長の証し”を頭に入れておくと、おのずと飾りたいアイテムが見えてくるはず。また、式場によっては管理が難しい生の樹木は設置できないなどもあるので、持参する場合には事前にスタッフに相談しておくと安心です。
大巾博史さん HAKU チーフデザイナー
“あなたの大切な人たちに 心から喜んでもらえる結婚式”がコンセプトのウエディングプロデュース会社「HAKU」に勤務。ウエディングプランナー経験を経て、現在はチーフデザイナーとして数多くの結婚式を手掛けるウエディング業界歴10年のベテラン。
取材・文/岸田雅子
※掲載されている情報は2019年8月時点のものです
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