【ゲストの年代別】結婚式で嬉しいこと&気にしなくていいこと<おもてなし編>
ゲストを精いっぱいおもてなししたいと意気込む新郎新婦は多いはず。でも、善かれと思ったことがそれほど喜ばれていないなんてことも……。そこで、ゲストにとって嬉しいことと気にしなくてもいいことを年代別に徹底調査。これを参考にすれば、さまざまな年代のゲストに対して “かゆいところに手が届く”おもてなしが実現できます。
全世代の「嬉しいこと&気にしなくてもいいこと」の傾向をチェック!
【料理・ギフトなどについて】きめ細やかな気配りを心掛けて
ゲストの関心が高い料理とギフトについては、「気にしなくていい」の割合が半数以上を超えた事柄がどの世代でもほとんどないという結果に。つまり、料理とギフトについては、きめ細やかな対応をした方がゲストには喜ばれるということが分かりました。
嬉しいと答えた割合が高かった「洋食メニューにお箸を添える」や「軽くてかさばらないギフト」は、ぜひとも対応を検討したいところ。また、「メインの肉料理は鶏肉や豚肉よりも牛肉の方が嬉しい」や「メニューにはフォアグラや伊勢エビなどの高級食材が入っていた方が嬉しい」という人も過半数を超えていて、ゲストが結婚式の料理に寄せる期待度の高さもうかがえます。
席札の手書きメッセージやプロフィールパンフレットについても、あった方が嬉しいと答える人の割合は6割を超えています。時間が許すのであればこれらのアイテムも用意すると、ゲストには喜ばれるでしょう。
【演出・装飾について】大げさなものは求められていない
披露宴の演出に何をしようか頭を悩ませる新郎新婦は多いはず。でも、アンケートを見るとゲストはそれほど凝った演出は求めていないということが分かります。
ゲストが求めているのは大掛かりな演出ではなくて、「テーブルスピーチの指名予定があるのなら、事前に伝えてほしい」といったきめ細やかな気配り。全員参加型演出やサプライズ演出については、それほど必要性を感じていない人が多いようでした。
新郎新婦の手作りアイテムやウエルカムスピーチについても、「なくても気にならない」と答えた人が多かったので、もし苦手なのであれば無理をしてまでやらなくてもいいかもしれません。
また、装飾についても豪華さは求めていないものの、昨今のインスタブームを反映してか、「写真映えするようなセンスのよい装飾」があると喜ばれるようです。
年代別の「嬉しいこと&気にしなくてもいいこと」の傾向をチェック!
【20~30代】サプライズ演出などで楽しく過ごせるように
20代で最も意外だったのは「洋食メニューにもお箸が添えられていると嬉しい」と答えた人が92.9%もいたこと。これは全世代を通じて最も高い値でした。世代的に高級店に行く機会がまだ少なく、ナイフやフォークの扱いに自信がない人が多いのが一因といえるかもしれません。
20代は料理のボリュームに、30代はドリンクの種類にこだわる人が多かったのも特徴。また、30代では「メニューにはフォアグラや伊勢エビなどの高級食材が入っていた方が嬉しい」と答えた人が66.7%と多く、婚礼メニューを楽しみにしていることが伝わってきます。
演出については、ゲストへのサプライズ演出に肯定派が多いのが特徴。20代・30代でいずれも54.8%の人たちが「あった方が嬉しい」と答えています。また、新郎新婦との会話や記念撮影を求める人も多く、20代で69%、30代で73.8%という結果に。友人や同僚として結婚式に参列することが多い世代ですから、これは当然の結果でしょう。
さらに、20代で特徴的だったのは、「新郎新婦の手作りアイテム」への考え方。「なくてもいい」という人が多いのは全世代での傾向と変わりませんが、「多い方が嬉しい」と答える人が38.1%と他の世代に比べるとやや多くなっています。この事柄だけにとどまらず、若い世代は手作りや手書きなどに価値を置く人が多い傾向が、今回のアンケートでは見て取れました。
20~30代のリアルVoice
食べづらいものもあるので、お箸が一緒に添えられていると助かります。(yuriさん・28歳)
高級食材は結婚式のような機会でもないと食べられないので、それを使った料理が出るとやはり嬉しいです。(えりちゃま・27歳)
サプライズ演出は一つくらいあった方が面白いし、その方が披露宴が盛り上がるのでは?と思います。(カルキんさん・26歳)
新郎新婦と会話したり、記念撮影したりする時間がなかったら、結婚式に何をしに来たのか分からないですよね。(わっでぃーさん・31歳)
【40~50代】演出は控えめが◎
料理・飲物については40代と50代で意見が異なるものがいくつかあるのが特徴です。「料理のボリューム」は40代の78.6%が多い方が嬉しいと答えているのに対し、50代は57.1%という結果に。「ドリンクの種類」も、40代は「たくさんあった方が嬉しい」という人が76.2%でしたが、50代は50%にとどまっています。料理・飲物の考え方は40代はどちらかというと若い世代に近く、50代はシニア世代に近い感覚を持っていることが分かりました。
ギフトに関しては「重さや大きさが気になる」という人が多く、50代は85.7%と全世代で最も高い割合に。40代までは「重さや大きさは気にならない」という人が30%前後いるのに対し、50代以降は気にならない派がぐっと減るので、もし引出物が重くなってしまったら、この世代には宅配便で送るなどの対応をするといいかもしれません。
演出では「全員参加型の演出はなくてもいい」という人の割合が多く、40代では90.5%という高い割合に。50代も81.0%で、ミドル世代には全員参加型演出は受けが悪いよう。また、20~30代では比較的支持があったサプライズ演出についても「いらない」と答える人の割合が多かったのも特徴です。また、新郎新婦からのウエルカムスピーチや手作りアイテムなどにもこだわらないと答える人の割合は他の世代よりも高めで、新郎新婦の負担を慮る傾向もあるようです。
40~50代のリアルVoice
結婚式は料理を楽しみに行く面もあるので、ボリュームが少なくて貧相な感じだとがっかりしますね。(マフィンさん・43歳)
引出物はかさばかりでかくて質が伴わないものはもらっても嬉しくない。小さくても高級感のあるもの、何か特徴があるものの方が嬉しいですね。(naokichiさん・56歳)
結婚式は普通に準備するだけでも大変なのに、その上に手作りアイテムなんて! そんな無理しなくていいです。(Keiさん・53歳)
新郎新婦はゲストを楽しませようと思って全員参加型の演出を計画するのかもしれませんが、正直面倒くさいです。(きなこさん・49歳)
【60代以上】料理・飲物へのこだわりは少なめ
料理・飲物については、20~30代とは対照的な結果を示しているものが多く見られました。料理のボリュームやドリンクの種類は少なくても気にしないという人の割合が高めなのは、シニア世代ならではといえるでしょう。
席札への手書きメッセージをはじめ、新郎新婦のプロフィールパンフレットや映像を求める割合も他の世代に比べると低く、新郎新婦の負担を心配する声も聞かれました。「新郎新婦との会話や記念撮影はそれほど多くなくても構わない」という人が57.1%と多いのも、新郎新婦への気遣いかもしれません。
20~30代と大きく異なっていたのが、テーブル装花の扱いについて。「お開き時にテーブル装花をプレゼントされると嬉しい」と答えた60代以上は52.4%いましたが、20代では28.6%しかおらず、世代格差が浮き彫りに。歳を取ると花が好きになるという説もあるようですし、若い世代は結婚式後にそのまま二次会に行くことも多いという事情も関係しているのでしょう。装花をプレゼントするのなら、シニア世代を中心にすると喜ばれそうです。
60代以上のリアルVoice
たくさんは食べられないので、おいしいものを少しずつ食べたいですね。(ちぃーちゃんさん・63歳)
飲みに来ているわけではないので、ドリンク類はビールやワイン、ソフトドリンクなど基本的なものがあれば十分だと思う。(とんちゃんさん・62歳)
席札のメッセージはあれば嬉しいかもしれませんが、新郎新婦の負担になると思うので特になくてもいいですね。(ヒロネーさん・62歳)
装花を頂いて家に持って帰ると、なんだか幸せな気持ちになります。テーブル装花のままではなく、小さなブーケにしていただけるとなお良いですね。(りこネイルさん・64歳)
From 編集部
演出は世代の特性に合わせて臨機応変に
全世代を通じて、料理やドリンク、ギフトなどはきめ細かく心配りをした方がゲストの評価は高くなります。対応が分かれるのは演出。若い世代にはサプライズ演出などが受けますが、ミドル&シニア世代では過度の演出は不必要と感じている人が少なくありません。参加型演出などは友人世代を中心に行うなどの配慮をすると、どの世代も楽しく過ごせるでしょう。
構成・文/粂 美奈子 イラスト/てぶくろ星人
※掲載されている情報は2019年8月時点のものです
※記事中のデータとコメントは2019年6月に、2年以内に結婚式に参列したことがある男女210人を対象に行ったマクロミル調査によるものです
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