【ゲストの年代別】結婚式で嬉しいこと&気にしなくていいこと<招待編>
せっかくの結婚式、「ゲストに喜んでもらいたい!」と意気込んでいる人は多いはず。でも、ふたりでできることには限界も……。そこで、ゲストが嬉しいこととあまり気にしていないことを年代別に徹底調査。これを参考にすれば、さまざまな年代のゲストにとって何が嬉しいのかピンポイントで分かり、効率良く準備ができます。まずは、結婚報告や招待状、結婚式の日取り、会場などについて聞いた<招待編>からどうぞ。
全世代の「嬉しいこと&気にしなくていいこと」の傾向をチェック!
【結婚報告・招待状について】結婚報告は基本を守って
結婚が決まったら、招待状を送る前に結婚の報告をし、結婚式に招待したい旨を伝えるのは基本中の基本。そして、主賓や乾杯の発声、受付などの役割や、スピーチや余興などを依頼する際には、結婚式への出席を打診するときに一緒に伝える方がいいのも基本のマナー。この2つはしっかり守った方がいいというのが、ゲストへのアンケートでもわかりました。
また、遠方からの出席の場合は、交通費と宿泊費を負担してもらえると嬉しいという答えが多かったのも、当然といえるでしょう。ただ、予算の都合上、全額を負担できないということもあるはず。そのような場合は、半額程度でも構いません。重要なのは交通費と宿泊費を負担するかどうか、招待するときに伝えることです。それがゲストにとっては、結婚式へ出席するかどうかを考える判断材料になるからです。
一方、招待状に関しては、それほど気にしているゲストはいないということが分かりました。ですから、準備が忙しくて大変なら、招待状は市販のものを使用し、宛名も印刷で済ませるいという選択肢もあるといえるでしょう。
【日取り・会場について】会場はファシリティーの充実度をチェック
ゲストにとって気になるのは会場の設備面。やはりトイレの数は切実な問題のよう。また、アクセスも良好な方がいいし、挙式場も全員が座れるような規模が望ましいといえます。会場選びの際には、会場のインテリアや装飾、演出などに目を奪われがちになりますが、ファシリティーに関してもしっかりチェックしたいところです。
日取りに関しては、お日柄はそれほど気にしないというゲストが多いという結果に。また、3連休に結婚式を行う場合、中日は避けた方が良いのか悩む人が多いかと思いますが、こちらもゲストはそれほど気にしていないということが分かりました。
では、次からは年代別の傾向を見ていくことにしましょう。
年代別の「嬉しいこと&気にしなくてもいいこと」をチェック!
【20~30代】慣れていないから、丁寧な対応が喜ばれる
結婚の報告については世代間で差が鮮明に。全世代の平均では「電話や対面の方が嬉しい」という人がわずかに上回っていましたが、この世代ではそれが逆転。「メールやSNSでOK」という人が20代で61.9%、30代で69.0%という結果になりました。
ただ、これ以外の部分では、細かな対応を求める人が多いのがこの世代の特徴です。20代では「招待される際に、他に誰に声を掛けたか伝えてもらうと嬉しい」と答えた人が71.4%と突出している他、「服装の指示を事前にもらえると嬉しい」と答えた人も61.9%に上りました。結婚式への出席回数がまだ少ない20代では、事前にいろいろ教えてもらった方が何かと安心ということなのでしょう。
また、招待状に関して他の世代よりもややこだわる傾向が見受けられます。「招待状に手書きのメッセージがあると嬉しい」と答えた人は、他の世代では約5割程度なのに対し、20代では61.9%と少し多め。宛名書きについても、他の世代は手書き派が2割程度しかいないのに対し、20代では約3割が「手書きの方が嬉しい」と答えています。
会場へのこだわりは比較的少なく、主に50代以上が気にする会場の広さについても、30代では71.4%が「気にならない」と答えています。ただ、20代では会場からの景観を気にする人が多く、59.5%と全世代で最も高い割合でした。
20~30代のリアルVoice
電話はタイミングが悪いと出られないことも……。折り返したりするのも面倒くさいので、結婚報告もメールで十分です。(あっぷるさん/34歳)
参列する際、親しい友人がいないと心細く、孤独感があります。結婚式に出席するか否かの判断材料にもなるので、誰に声を掛けたかを教えてもらえるとありがたい。(ぼんちゃんさん/29歳)
結婚式当日、自分一人だけ浮きたくないので、事前に服装の指示をもらえると安心ですね。(yn9001108さん/26歳)
招待状に手書きのメッセージがあると、一人一人きちんと考えながら招待してくれたんだなと思い、嬉しい気持ちになります。(samilesun777さん/28歳)
【40~50代】余裕の世代。全てにおいて比較的寛容
結婚報告については「電話や対面の方が嬉しい」という人が40代で61.9%、50代で69.0%と、20~30代とは対照的。この結果から見ると、40代以上には電話や対面で結婚報告を行うのがお勧めです。
ただ、これ以外のことに関しては、比較的寛容なよう。特に50代にその傾向が強く、他の世代では拒否反応が強い「招待状をいきなり送る」や「役割の直前依頼」についても、2~3割の人が許容しています。とはいえ、多くはマナーにのっとった方法を望んでいるので、早めに伝えるのに越したことはありません。
また、招待状の宛名も手書きを好むのかと思いきや、50代では810.%の人が「印刷で構わない」と答えており、これは全世代で最も高い割合となっています。
一方、こだわりを見せるのが日取りについて。全世代の平均では「3連休中の中日でも構わない」という人が6割を占めていますが、40代では47.6%と少なめ。40代は仕事に子育てに最も忙しい世代ともいえ、できれば連休は確保したいという思惑がありそうです。
会場について特徴的なのは、50代は着替え室や控室の広さや数にこだわっているところ。69.0%が「着替え室や控室は十分な広さがあるか、数が多い方がいい」と答えています。50代といえば、新郎新婦の親世代。会場で着替えることも多いし、親戚への対応も考えると控室の広さも気になるといったところでしょうか。
40~50代のリアルVoice
いまはほとんどのものが印刷なので、招待状の宛名が印刷でも何とも思いません。(ばんびchanさん/54歳)
招待状は3カ月くらい前に来るのが一般的なので、事前に連絡がなくても気にしない。都合が悪ければ、欠席するだけ。(タンゴさん/54歳)
3連休の中日に結婚式があると、他の予定が入れられなくなってしまうので、できれば避けてほしいと思います。(あさかさん/40歳)
会場で着替える人もいるし、宿泊予定で荷物が多い人もいるから、着替え室は広い方がいいのではないかと思います。(土佐文旦さん/57歳)
【60代以上】昔ながらのマナーを踏襲するのが無難
結婚報告については「電話や対面の方が嬉しい」という人が目立ちます。その割合は81.0%にも上り、全世代で最も高い値に。一方、「誰に声を掛けたか」については、「伝えてもらわなくて構わない」と答えた人が59.5%と、若い世代と比較すると少なめ。誰が来ても気にしない、大丈夫という余裕が、60代以上には感じられます。
特徴的なのは、交通費や宿泊費の負担について比較的寛容であるということです。50代以下では「負担してもらえると嬉しい」と答えた人が7~8割を占めているのに対し、60代以上では42.9%の人が「負担してもらわなくても構わない」と答えています。
ある程度の蓄えがあり、経済的に余裕がある人が多いと考えられるのが、その理由といえるでしょうか。もし予算的に全ての人に交通費と宿泊費を負担するのが難しければ、この年代の人に事情を丁寧に話して、理解をしてもらうという方法もありそうです。
なお、「事前に食べられない食材を聞いてもらわなくても構わない」と答えた人は69.0%で、これは全世代で最も高い割合。20代で「聞いてもらえると嬉しい」と答えた人が76.2%にも上ったのとは対照的です。アレルギーなどに配慮して、事前に食べられない食材について聞くのは、最近になって増えつつある配慮なので、60代以上ではあまり気にする人がいないといえます。
60代以上のリアルVoice
招待されるということはそれなりに近しい間柄のはずなので、結婚報告をメールやSNSでというのは寂しい!(ガンジーさん/70歳)
結婚式で食べられないものが出たら残せばいいわけなので、事前に食べられない食材について聞いてくれなくても構いません。(ふふさん/65歳)
結婚式に誰を招待するかは新郎新婦の自由だし、そもそも出席者はだいたい予想できるので、誰に声を掛けたかまでは伝えてもらわなくていい。(HENRYさん/61歳)
結婚式にお金がかかるのだから、招待客の交通費や宿泊費まで面倒を見なくてもいいと思いますよ。(タケノスケさん/72歳)
From 編集部
世代間の受け止め方の差に注意して対応してみては?
マナーに厳しいと思われていた50代以上が、いろいろな物事に関して比較的寛容なのはちょっと意外な結果でした。一方、結婚式にあまり慣れていない20代に対しては、事前にきめ細かく対応をすると喜ばれるようです。世代間で最も意見が分かれたのは、結婚報告について。40代以上はメールやSNSでの報告はまだ抵抗があるようなので、気を付けたいところです。
構成・文/粂 美奈子 イラスト/てぶくろ星人
※掲載されている情報は2019年7月時点のものです
※記事中のデータとコメントは2019年5月に、2年以内に結婚式に参列したことがある男女210人を対象に行ったマクロミル調査によるものです
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