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現場フォトグラファーが伝授! スナップ写真の上手なオーダー術

式当日のスナップ写真をプロのフォトグラファーに頼むなら、「好きなポーズで」「家族だけで」「ドレスの後ろ姿も」と、いろいろなパターンやポーズで撮ってもらいたいもの。式準備ではこのような要望をフォトグラファーに的確に伝えることも重要。結婚式の写真に精通したプロのアドバイスに耳を傾け、あなたも自分の願いを上手に伝えましょう。

お話を聞いたフォトグラファー

カメラマンさんのアイコン

dapandaさん
20年間約1900組の結婚式を撮影したフリーフォトグラファー。さまざまな会場で撮影した経験から、会場選びやプログラムの相談まで乗ってくれる。ブログ「ウエディングカメラマンの裏話」がユニーク

カメラマンの顔写真

YUKINOさん・ROCOさん
共に会場のフォトグラファーを経て独立し、ainowa photographyを結成。ウエディングでは「よりたくさんの写真を残したい」という想いから、フォトグラファー2名体制で撮影する

撮ってほしい写真は「リクエストシート」で伝えて

想い残しのない写真を撮ってもらうための要望書

リクエストシートの説明イラスト

プロといっても、結婚式に慣れたベテランから、写真学校出たての人や趣味の延長で撮っている人までいろいろ。経験や技術からセンス、使う機材まで人それぞれなのです。
ところが、フォトグラファーの指名ができない会場の方が圧倒的に多く、「当日までどんな人が来るのか分からず、打ち合わせの場もなかった」という花嫁も多数。それでは心配ですよね。
そこで役立つのが、ふたりの要望を書き出したリクエストシート。
「メモ書きしてメールしてもいいし、当日のフォトグラファーと直接話せたら口頭でもOK。遠慮しないで、希望することははっきり伝え、不安を解消しましょう」(dapandaさん)。

伝えて成功・伝えないで失敗

花嫁の後ろ姿

[プロから良いアドバイスがもらえることも]

「こんな撮影、無理かな?」と思ったことも聞いてみたら、より良い提案をしてもらえました。「迷惑になっては……」とためらい、式後に後悔しても手遅れ。ダメ元でなんでも聞いてみるといいですよ。(あるみさん)

花嫁の顔写真

[式後に欲が湧いてきて……]

式当日、ある程度の希望は伝えたのですが、フォトデータをもらってから、「もっとこういう写真があったら」「ゲストの写真が少なかったな」と欲が出てきました。事前によく考えてリクエストシートを作れば良かったです。(鈴木絵理菜さん)

こだわるならフォトグラファーもリクエストを

自分好みの写真を撮ってくれる人を指名すれば、理想的な写真を撮ってもらえるし、事前の打ち合わせもしやすくなります。
「指名する場合、式当日のスナップを2~3組分見せてもらって決めるのがおすすめ。絵柄を作り込む時間がある前撮りの作品を見ても参考になりません」(dapandaさん)。
「フォトグラファーを選ぶなら、個性が出やすい構図の取り方や色みの出し方をポイントに探してみて」(YUKINOさん)。
「これから会場を決める方は指名できる会場、または外部にフォトグラファーを頼んでも良い会場にするといいですよ」(ROCOさん)。

指名して成功・しないで失敗

花嫁の顔写真

[当日の仕切りまでしてくれて大助かり]

プロ意識の高い方を指名したら、可能なこと・難しいことを丁寧に教えてくれました。リクエストシートもしっかり読み込んでくれていたので、当日、頭が回らなくなっていた私たちの代わりに先導して撮ってくれ、助けられました。(中村あす香さん)

花嫁の顔写真

[指名料をケチると後悔することも]

指名料がかかったのでしなかったのですが、私たちのフォトグラファーは寄り添って話を聞いてくれる方ではなく……。それなりのものは撮れたけれど、イメージ通りかと聞かれたら?? 過去の作品を見て指名すれば良かったです。(みっちーさん)

[オーダー時の注意点1] 式当日のリクエストはプロも困惑!

要望はプログラム決定後~挙式1週間前までに

沢山のリクエストを式当日にされて困っているカメラマン

要望を伝えたタイミングを先輩花嫁に聞いたところ、4人に1人が前日~当日。
「フォトグラファーは撮影開始時間に合わせて来ます。式当日では慌ただしくてじっくり目を通す時間がありません」(dapandaさん)。
「プログラムに沿って撮影しますので、進行表ができたところで要望を整理して伝えるのがおすすめです」(ROCOさん)。
「指名できない会場でも、1週間前には撮る人が決まっていることが多いので、その頃までには、リクエストシートをプランナーやスタッフに渡しておきましょう」(dapandaさん)。
「中にはリクエストの内容を見て、それに応えられるフォトグラファーを選んでくれる会場もあります」(YUKINOさん)。

早めに伝えて成功・遅くて失敗

花嫁の顔写真

[打ち合わせ時に提出後、じっくり相談]

4回目の打ち合わせ時、プランナーにリクエストシートを提出。後日フォトグラファーから電話がかかってきて、難しいショットとその代替案を出してくれました。前もってできないショットが分かったので、過度に期待しすぎることもなく、撮影してもらえました。(まゆさん)

花嫁の後ろ姿

[当日の思い付きだと完成度もイマイチ]

式当日に希望を伝えたのですが、表情やポーズがイマイチ。当日の思い付きは失敗のもとと思いました。事前にリストアップして、模範写真を渡し、フォトグラファーとイメージを共有しておけば良かったです。(annieさん)

[オーダー時の注意点2] ふたりの決めポーズが多すぎるのも問題

撮れるのは30分で3~4ポーズ

沢山のポーズをリクエストされて困っているカメラマンのイラスト

ふたりの決めポーズや全身写真、後ろ姿などをたくさんリクエストする人もいるが、先輩花嫁たちも「式当日ってこんなにバタバタするの?」「本当に時間がなくて、ふたりだけの写真はほぼ撮れなかった」と証言。

「この雑誌の写真のようにと希望する方がいますが、雑誌は1ポーズに30分かけることも。式当日は場所の移動や体、首の角度、ドレスの裾の調整などもあり、目安は30分で3~4ポーズ」(dapandaさん)。
「ふたりの写真はお支度後~挙式リハーサルまでに撮りますが、取れて10分。その時間がまったくない会場もあります。なので、お支度を30分早めるなど、まずはプランナーさんへの相談が必要ですね」(YUKINOさん)。
「もっと早く支度に入れば、撮影時間も長く取れますが、皆さん、同じ場所で撮ろうとするので、貸し切りでないと、他のカップルとかぶってできないことも。撮影が長くなると式前に疲れてしまうので、おすすめできません」(dapandaさん)。

ポーズ写真の難しさを実感

花嫁の顔写真

[思うようにポーズを取るのが難しい]

撮ってほしいポーズがあっても、いざ自分たちがやろうとすると、緊張や照れで、うまくできない。イメージトレーニングや練習をしておくか、前撮りをして慣らしておくと良いと思いました。(さくらさん)

花嫁の顔写真

[ポーズの数より大事なことがある]

どうしても撮影してほしいポーズを絞った方がフォトグラファーさんの負担にもならないし、コミュニケーションを取りながら楽しく撮影できて、自然な笑顔の良い写真になると思います。(まりもさん)

ふたりの写真にこだわるなら前撮りを

挙式日よりも前に半日~1日かけて行う前撮りをすれば、1カットに時間をかけられるし、撮影枚数も増やせるので、思いのまま!
「前撮りと式当日のフォトグラファーが同じ人だったら、前撮りしながら打ち合わせができます。式当日はすでに顔見知りの状態なので、安心感もありますね」(ROCOさん)。
「カメラを向けられると緊張してしまう方が多いのですが、前撮りするとカメラに慣れることもでき、式当日の対策に。時間が十分あれば、このときに衣裳小物や指輪の撮影までできて、式当日は他の撮影に回せます」(dapandaさん)。

[オーダー時の注意点3] 複数アングルは1人では撮りきれないことも

フォトグラファーの動線も考えてリクエストを

バージンロードの後ろから撮影するカメラマン

ふたりの写真や挙式リハーサルの写真も欲しいし、控室でくつろぐゲストの写真も。時間帯が同じ場合、フォトグラファー1人では撮影しきれません。
「バージンロードを歩く姿を後ろから撮ってという希望も多いのですが、フォトグラファーはバージンロードを歩けません。両サイドの通路を走るわけにもいかず、ふたりが祭壇に進んだ直後の一連の流れが撮れなくなります。両サイドの通路がない会場だと、前には行けず、ずっと後ろから撮ることに。このようなことがあるので、動線を考え、優先順位を決めると良いですね」(dapandaさん)。

2カメラにすることもおすすめ

フォトグラファーを2人頼めば、挙式シーンも正面からと後ろからの両方を撮ってもらえます。
「2人体制なら、一方は新郎新婦中心、もう一方はゲスト中心で撮るなど役割分担ができます。だから、中座中も会場内と新郎新婦の両方撮れますし、乾杯やファーストバイトを1人は新郎新婦だけ、もう1人はゲストも入れて撮るといったことも可能。よりバラエティーに富んだ写真を残せます。ふたりの写真もフォトグラファーが2人だとわいわいと楽しく撮れますよ」(ROCOさん)。
「2人頼む場合は、あうんの呼吸で撮り合える人たちに。2人体制に慣れてない人に頼むと、お互いのカメラに写り込んでしまうことも」(dapandaさん)。
中には、お支度をする美容室やブライズルームは男性の入室が禁止の会場も。その場合は1人を女性に。

プロを2人頼んで良かった

花嫁の顔写真

[男女2人のプロにお願い]

男性1名+女性1名のダブルカメラだったので、1台は新郎新婦、もう1台はゲスト中心に撮影。同じシーンでも、異なる目線で撮ってもらえました。また、控室でのゲストの様子など、新郎新婦から見えないゲストの表情まで撮影してもらえて大満足。(伊藤愛美さん)

【まとめ】スナップ写真の上手なオーダー術

良い撮影ができた時のイメージイラスト

こだわることを絞ろう

花嫁の希望には撮ってほしいポーズ、アイテム、一緒に撮りたい人などいろいろあります。
当日どんな人が撮ってくれるか全く分からない場合は撮り残しがないよう、ある程度、細かく希望した方がいいけれど、そうでなかったら、絶対撮ってほしいことだけにしても。
「プロを指名する場合、要望を5つくらいに絞るのがおすすめ。自分好みのテイストの写真を撮ってくれる人を選ぶのだから、基本的な撮影は任せ、その場の雰囲気や表情を押さえてもらった方が印象的な写真になるでしょう。撮影はプログラムに沿って行うので、撮りたいシーンの希望は不要です」(dapandaさん)。

どうリクエストした?

花嫁の顔写真

[譲れないことだけお願い]

ドレスの後ろ姿など、譲れなかったことだけ強く希望したら、フォトグラファーが「時間配分を考えてご希望に沿うよう努力します」と。当日は想像以上に駆け足で進み、リクエストが多いと時間的にも厳しくなると実感。(tamaさん)

花嫁の顔写真

[写真の評判が良い人ならお任せでも]

指名はできなかったのですが、ポーズや構図にこだわりがなかったし、事前に口コミを見て、良い評価が多い会場だったので、あえて希望は出さず、お任せ。当日はポーズ指定が的確で良いスポットも知っており、スムーズに進みました。(ちぃさん)

何の写真をいつ、どこで、どのように撮るのか具体的に

大事なのは撮る時間と場所を確保すること。
「まずはプランナーにどんな写真をいつ、どこで撮りたいか、相談を。そして、プログラムに決めたことを書き込んで、当日のフォトグラファーに渡るようにしておきましょう」(ROCOさん)。
ポーズやアングルなどの希望もあったら、それが正しく伝わるようにすることも大切。
「例えば、このシーンは引いて(寄って)」と希望する場合、自分のイメージとプロの感覚が違うこともあるので、どれだけ引いた(寄った)写真がいいのか、見本の写真を提示して、事前に打ち合わせを」(dapandaさん)。

<上手なリクエストの仕方の一例>
「和装にお色直し後、再入場前に、花嫁一人で。好きな角度は左斜めから。着物の柄のアップもお願い」
「中座で退場した直後、廊下で家族写真を。母娘のツーショットも撮りたい」
「挙式後、外階段でこんなポーズを取って全員写真を」
「歓談中のゲストを万遍なく。特に私たちと会話している自然な笑顔を押さえて」
「メイン卓にいる新郎新婦の自然な表情と口を閉じてかしこまった表情を歓談が始まった直後に。顔が大きく見えないように撮って」など。

シーン別 リクエストPOINT

●会場で撮るふたり/構図の参考写真はできたら同じ会場で撮ったものを

「他会場の写真を見せて、これと同じようにと希望されることもありますが、背景や照明、外光の入り方が異なると違う雰囲気に。できたら、同じ会場で挙式した卒花さんの写真を探して」(dapandaさん)

●お支度シーン/最初から撮る場合はプランナーに相談を

「お支度から撮るといっても、実際はほぼメイクができたところで、最後ルージュを引くシーンだけ撮影という会場がとても多いのです。それより前から撮ってほしい場合はプランナーに相談を」(YUKINOさん)

●料理/誰のものを撮るのか指定しましょう

「新郎新婦の料理を撮るようにしていますが、最近、新郎新婦の料理は全品でない会場が増えました。その場合、ゲストですと失礼なので、親御さんなど誰の料理を撮ったらいいか指定してくださると助かります」(dapandaさん)

構成・文/渡邊博美  イラスト/泰間敬視
取材協力/dapandaさん https://ameblo.jp/dapanda45/ 
YUKINOさん・ROCOさん https://www.ainowaphotography.com/
※掲載されている情報は2019年6月時点のものです
※記事内のコメントは2019年4月に「ゼクシィ花嫁1000人委員会」のメンバー70人が回答したアンケートによります

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