【基本】これで大丈夫!招待状の“切手”の選び方、貼り方
ゲストに結婚式を知らせる招待状での必須アイテム、“切手”。その種類、選び方から貼り方まで、招待状を送るに当たって知っておきたい基本をご紹介!日本郵便さんのナビゲートでお届けします。
ゲストに結婚式を知らせる招待状での必須アイテム、“切手”。その種類、選び方から貼り方まで、招待状を送るに当たって知っておきたい基本をご紹介!日本郵便さんのナビゲートでお届けします。
郵便・物流事業統括部 切手・葉書室 担当
切手は郵送するための必要品でしかありませんが、招待状を受け取った方の目には封筒に貼られた切手も飛び込んできます。そんな切手がきれいであったり、おふたりらしさや季節を感じさせるものだったら、式への参加が楽しみになるのではないでしょうか。
今回、おすすめの切手に関しては切手デザイナーにコメントをもらっています。それも参考に選んでみてください。
招待状を送る際に必要な切手は、送付する「封筒用」と同封する「返信はがき用」の2種類。それぞれ送る招待状の数に合わせて用意が必要になります。返信はがきに郵便局で販売している通常はがきを使った場合は、封筒用だけ用意を。
【封筒に必要なのは「110円」切手】
以前は25gまで84円、25gを超えて50gまで94円でしたが、2024年10月の料金改定により、50gまで110円となりました。
定形サイズは【最小】14cm×9cm、【最大】23.5cm×12cm×1cm。これを超えると定形外郵便の料金になります。
【返信はがきに必要なのは 「85円」切手】
はがきの切手代は料金改定で85円になりました。
定形サイズは【最小】14cm×9cm、【最大】15.4cm×10.7cm、重さは2~6g。
招待状のサイズや重さが不安な時は、事前に内容物をすべて入れた招待状1セットを郵便局に持参し、定形内かどうか確認してもらっておくと安心。定形内の切手を購入した後に、「定形外郵便」と判明した場合、不足分の切手をプラスして貼れば郵送可能に。
慶事用切手は結婚式の招待状などお祝い事を知らせるお便り用の切手として、おめでたいモチーフがデザインされています。招待状に貼る切手に決まりはないけれど、目上の方に送っても安心の定番切手。
「実は慶事用切手はさまざまな要素を総合的に検討した結果、日本文様になりました。そして、各種案を切手デザイナーが作成し、社内での検討を経て現在のデザインになっています。和の要素が強めですが、日本の伝統を感じる、やや改まった印象が人気を集めた理由だと思います」(日本郵便 担当)
結婚式などの慶事に使う切手として、古くから吉祥文様として伝わる鶴(85円)とちょう(110円)をモチーフにしています。
お祝い事にお使いいただくものですから、色も赤と金、ピンクと金とし、華やかな印象になるようにしています。
普通切手の松(85円)、千鳥(110円)も古くから親しまれてきた文様。はがきや封筒の色・デザインとマッチしていれば、これらの切手をお使いいただいてもいいかもしれません。
慶事用の切手が和テイストなのに対して、グリーティングは洋テイスト。洋風の招待状に合わせるなら、グリーティング切手の方がしっくりきます。
グリーティング切手にも春・夏・秋・冬と季節ごとに発行されるタイプや、「ハッピー・グリーティング」、「ライフ・花」などさまざまなシリーズがあります。いずれもシール式なので貼りやすく、招待ゲストが多い結婚式ではとりわけ便利。
写真の「グリーティング(ライフ・花)」は、日常生活の中にあるさまざまな花を題材として、発行している切手です。2024年9月25日発行の切手は「刺しゅうで描かれた草花」をデザインしており、白地とブルーが印象的で、控えめな華やかさがウエディングにもぴったりです。
日常に「彩り」を添えてくれるような花々がデザインされたシリーズの切手も、洋風の招待状にマッチ。写真の切手は同シリーズの第3集で、バラ、セイヨウヒイラギ、サザンカ、ハボタン、クロッカスがイラストで表現されています。
こちらも貼るのが便利なシールタイプ。
「花の彩りシリーズ」はお花屋さんで見かける一般的なお花などを題材としたシリーズ切手で、春から夏と秋から冬の年2回発行されます。
ボタニカルアートを意識し、植物をリアルに描いていますので癖が少なく、どのようなシーンにも使い勝手が良いデザインです。
毎年、郵政記念日(4月20日)を含む切手趣味週間に発行される切手は、切手が持つ「美しさ」や「芸術性」など「日本の文化的価値」が感じられ、和テイストな結婚式を行う人や、和紙の招待状を送る人にぴったり。
料金改定後の発行は2025年4月。写真の屏風絵の切手は令和6年発行で、84円のみとなるため、これを使う場合は差額分の切手も貼って。
神前式など和の結婚式のご案内状であれば、「切手趣味週間」をおすすめします。日本の美しく優れた絵画を題材とし、近年は凹版印刷という特殊な印刷技術を使っている豪華な切手です。
フレーム切手はお気に入りのイラストや写真で作成するオリジナル切手(後述の卒花の実例3に見本あり)。専用のサイト(https://kitte-shop.post.japanpost.jp/framestamp.asp)に画像をアップロードするだけで、誰でも簡単に作成することが可能です。
郵便局備え付けの申し込み用紙に必要事項を記入し、4cm四方に切った画像のプリントを添えて郵送する方法も。
注文してから完成した切手が郵送されるまで約3週間かかるので、招待状の準備を始めたら、早めに申し込みを。
「フレーム切手」はお客さまから申し込みいただいたイラストや写真でオリジナルな切手を作成いただける「サービス」。詳細は「オリジナル切手作成サービス」のページ
(https://www.post.japanpost.jp/kitte_hagaki/picture_stamp/index.html)をご覧ください。
招待状の数が10通以上あったら、切手を買わず、郵便局の窓口で送料を払って料金別納郵便にしてもらう方法も。
利用に当たっては封筒の切手を貼る所に「料金別納郵便」と表示を。その表示には、印刷する、自分たちでオリジナルのスタンプやシールを作って貼るなどの方法があります(スタンプやシールは後述の卒花の実例2と3でチェック)。
【デザインで注意したいこと】
●表示の囲みは円形または四角形。円形の場合は直径2cm~3cm、四角形の場合は縦・横それぞれ2cm~3cm
●表示最上部に郵便物を差し出す郵便局名を記載(例:銀座郵便局で出す場合 → 銀座局)
詳細は「料金別納」のページ(https://www.post.japanpost.jp/send/fee/how_to_pay/separate_pay/syousai.html)をチェック。
「料金別納郵便」にすることができるのは、同じ料金の郵便物を同時に10通以上送る場合。規定のルール内ならイラストや写真などを使ったオリジナルデザインのスタンプやシールを自作して使うことも可能です。一枚ずつ切手を貼る手間が省ける上、自由度が高いため、こだわりたい花嫁さんに人気です。
慶事用切手は普通切手の一種であり、郵便局のほか一部のコンビニなどでも販売。特殊切手・ふるさと切手・グリーティング切手を含め、あらゆる切手・はがきは「郵便局のネットショップ」(https://www.shop.post.japanpost.jp/shop/pages/kitte_hagakistore.aspx)でも購入でき、自宅への配送も可能です。
最新の切手情報は「切手発行一覧」(https://www.post.japanpost.jp/kitte/collection/archive/index.html)でチェックを。
アンケートによると、7割近くが慶事用切手をセレクト。選んだ理由は「一番オーソドックスで間違いがない」「幅広い年代の方に送ることができる」「おめでたい雰囲気が出る」など。
グリーティング切手やオリジナルの料金別納郵便スタンプなども徐々に浸透中。マナー重視の目上ゲストには慶事用、友人にはオリジナルのフレーム切手にするなど使い分けをした技あり花嫁も!
「招待状は大安に発送するのが良い」という人もいる中で、「料金別納郵便にすれば消印が入らず、送付日が気にならない」というコメントも聞かれました。
カジュアルな式をイメージしてもらいたくて、親しいゲストへの招待状はハッピーグリーティング切手を選びました。インスタで式イメージに合うデザインを見つけ、販売時期はズレていましたが郵便局を何軒も回ってゲットしました!シール式で準備もはかどり、招待状を出すまでの時間もいい思い出に。ハッピーグリーティング切手は販売時期が限られているので、早めにチェックしておくと好みのデザインに出会えるかも!(あおいさん)
おしゃれにしたくて、透明な用紙に印刷して貼り付けた料金別納郵便スタンプを自作し、招待状に利用。返信はがきには慶事用切手を選びました。料金別納郵便スタンプだと、サイズ規定があるのと10枚以上でないと送れないので注意!後日送ることになったお1人には使えなかったのは残念でした……。(miyabiさん)
返信はがきはオリジナル切手をネット注文して使用しました。「返信はがきの切手がかわいくて、手元に残しておきたくて返信したくなくなっちゃう(笑)」なんて言ってくれたゲストもいてうれしかったです♪
招待状は、自分で料金別納郵便スタンプを作ってシールにして使用。結婚報告はがきは、インスタで見てとても華やかでかわいいと思い、ハッピーグリーティング切手を選びました。(むーさん)
切手を貼った郵便には、切手にかかるように消印が押されます。その消印を風景印にしてもらうと招待状の格まで上がった印象に!
風景印を扱っている郵便局は限られているので、まずは風景印のページ(https://www.post.japanpost.jp/kitte_hagaki/stamp/fuke/)で、市町村名を入力したり、都道府県名を選んで検索してみて。どの郵便局でどんなデザインの風景印を押してくれるかのかも分かります。
風景印は取扱局の窓口で係員に押してもらうほか、郵送での依頼も可能。詳細は「郵趣のための押印サービス」(https://www.post.japanpost.jp/kitte/yushu/index.html)参照。
全国約1万の郵便局で用意されている、絵柄入りの消印「風景印」は、その土地ならではの景色や名所が盛り込まれ、珍しく、かわいいと人気。日本郵便のホームページでお気に入りのデザインを見つけるのも楽しいですし、出身地や思い出の場所のものなら、さらにふたりらしさを添えられます。
お祝い用の切手を希望していたので、慶事用切手を選びました。また地域性の感じられる風景印があると、ゲストにも喜ばれると思い、郵便局で押してもらいました。風景印入り招待状は珍しいようで、県外からのゲストには名古屋を象徴したモチーフが喜ばれました。また友人と集まった時に、「すごいね!」「かわいいね!」などと、話題にしてもらえたのもうれしかったです♪(ちぃずさん)※画像右上
特別感を出したいと思い、慶事用切手に地元川崎の風景印をお願いしました。風景印を希望する場合は、郵便局が開いている時間に窓口で依頼する必要があるので、営業時間(特に土日)を確認した方がよいと思います。(もちこさん)※画像左下
封筒に切手を貼る位置は横書きであれば「右上」、縦書きであれば「左上」。はがきの場合も同様です。位置が異なると「マナーを知らない」と思われてしまうこともあるので注意して。
また、貼り忘れがあるとゲストに切手代を負担させてしまいます。招待状や地図などの封入作業は、返信はがきの切手を貼り終えてから行うようにしましょう。
慶事用のような「のり式切手」を貼る場合は、水を含ませたスポンジを用意し、スポンジに切手を滑らせる感覚で水を付けると上手にのり付けできます。
貼り付ける際は、定規を封筒(はがき)の一辺と平行に封筒(はがき)上に置いて、それに沿うようにするときれいに貼れます。
間柄に応じて紙の招待状とWEB招待状を送り分けるのもあり!WEB招待状なら豊富なデザインから選んだり、前撮り写真を使ってあなたの結婚式のイメージにぴったりの招待状が作成できます。無料デザインが豊富な「ゼクシィオンライン招待状」をチェックしてみましょう。
小さいけれど、ゲストが郵便受けから取り出した時必ず目にする切手。実はおもてなしとしても大きな役割を果たしてくれるのです。ぜひ招待状のデザインや内容とともに切手もじっくり検討して、最良の方法を探ってみて!
構成・文/渡邊博美 イラスト/高篠裕子 D/ロンディーネ 取材協力/日本郵便(URL:https://www.post.japanpost.jp/)
※記事内のデータおよびコメントは2021年3月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー82人が回答したアンケートによるものです
※掲載されている情報は2024年11月時点のものです