新郎側からで大丈夫かな……主賓あいさつの順番、こんなときどうする?
披露宴での定番演出、新郎側と新婦側それぞれ1名のゲストに、代表してスピーチを披露いただく「主賓あいさつ」。でも、主賓ゲストの肩書や年齢などが気になって、新郎新婦どちらが先?と順番に悩んでいる花嫁がいるという情報をキャッチ。187人の先輩花嫁と103人の主賓ゲスト、そしてマナーのプロに主賓あいさつの順番の悩みの解決法を教えてもらいました。
今回教えてくれるのは……
マナー講師 岩下宣子さん
現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事長。企業、学校、公共団体などでマナー指導や講演などを行う。「マナーとは思いやること」が信条で、ゼクシィでも悩める花嫁さんへの愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。
主賓あいさつの基本って?
両家から1名ずつ、ふたりをよく知る人物から頂くお祝いスピーチ
「主賓あいさつ」とは、結婚式の招待ゲストの中でもっとも格の高い人物にゲストを代表してお祝いのスピーチとともに、ふたりの人柄などもご紹介いただく定番演出。新郎側と新婦側からそれぞれ1名ずつお願い。あいさつの順番は新郎側が先、新婦側が後というのが一般的なルールとされている。
一般的な流れ的にも、新郎側のゲストを先にお願いしたほうが参列ゲストも違和感のない進行になります。また、お願いする主賓ゲストが新郎新婦両方のことをよく知っているというパターンは少なめ。なので、主賓あいさつでは新郎新婦のそれぞれの人柄や長所に詳しい人物にお願いしましょう。
ここからは先輩花嫁が遭遇した、順番に悩んでしまった代表的なパターンをその解決法とともにご紹介。ぜひ参考に。
パターン1:新婦主賓の肩書が上の場合……
\“新郎側から先”のルールにのっとってOK/
先輩花嫁のお悩みでもっとも多かったのがこのパターン。会社の規模によって、主賓ゲストの役職や肩書に差が出ることが多く、どうしたらいいか悩む花嫁多数。この場合はルールどおり新郎側が先で問題ないよう。
花嫁VOICE
<新郎側・部長/新婦側・社長>
主賓をお願いしたゲストの肩書が、彼側は「部長」で私側は「社長」で悩んでしまいました。プランナーさんに相談したところ、「会社の規模的にも『新郎側を先に』というルールにのっとった方が」とアドバイスをもらい、彼の上司を先にお願いしました。よほどのことがない限り、新郎の主賓を先にでよいのだと知り、安心しました(ななさん)
<新郎側・課長/新婦側・社長>
彼は公務員で、私は小さな会社に勤務。主賓あいさつをしてくださる方の役職が彼側は「課長」で、私側は「社長」でした。迷いましたが、ルールにのっとって新郎側主賓を先にお願いしました(ベイマさん)
<会社が異なるのであれば、新郎側を先で>
新郎新婦それぞれの主賓の会社が異なるのであれば、役職にはこだわらず、ルールどおり新郎主賓→新婦主賓の順番で大丈夫ですよ(岩下先生)
パターン2:新婦主賓の肩書、年齢が上の場合……
\“新郎側から先”のルールにのっとってOK/
新婦主賓ゲストの方が社会的地位や肩書、そして年齢も明らかに上というケースで悩んだ花嫁も。この場合も新郎側から先のルールにのっとって問題なし。ただ主賓への事前相談・報告の有無が、当日気持ちよくあいさつしてもらえるかどうかの決め手になりそう。
花嫁VOICE
<新郎側・上司/新婦側・新郎側より肩書も年齢も上の上司>
ふたりとも上司に主賓あいさつをお願いしましたが、彼より私の上司の方が肩書も年齢も上で悩んでしまいました。しかし、私の主賓に直接この状況を相談したところ、「ルール通りでいいよ」との回答が。その言葉もあり、安心して彼の上司からスピーチをしてもらうことができました(ひよこさん)
<事前の声掛け、相談の上で新郎側が先に>
このパターンの場合も、同じ会社でなければルールにのっとって“新郎側主賓が先”で問題なし。気になる場合は、事前に新婦側主賓に一声掛けておくといいですね(岩下先生)
パターン3:新郎主賓が親族、新婦主賓が上司の場合……
\“新郎側から先”のルールにのっとってOK/
新郎主賓をおじなど親族に、新婦主賓を上司など仕事関係の方に頼んだ場合で悩んだというパターンも。この場合の悩みどころは“身内が先にあいさつしていいのか”という点。しかし、この場合も新郎側から先のルールにのっとって問題なし。
<事前の声掛け、相談の上で新郎側が先に>
本来は身内である親族より、他者である会社上司を立てるのがマナーですが、「新郎側の主賓が先」というルールにのっとった方がゲストの違和感は少ないもの。「本来ならば親族より先にごあいさついただくべきですが……」などと、上司に事前に伝えておけば問題ありません(岩下先生)
パターン4:新郎新婦の同じ会社、部署の場合……
\“主賓を複数人もしくはお1人に”という選択肢も/
職場結婚で所属部署も同じ。もしくは同じ会社ではあるが、部署が異なっていてお願いしたい上司の肩書が新婦の方が上など。同じ会社勤務でのこんなパターンでも悩む人が多いよう。この場合はまずは、お願いしたい上司への相談が悩み解決への近道。主賓を複数人立てたり、お1人だけにするなど相談の上で決めていきたい。
花嫁VOICE
<同じ会社の上司・部長、新郎新婦それぞれの直属課長>
新郎新婦とも同じ会社で、部長が同じで課長は別。主賓あいさつをどなたにお願いするか迷いましたが、直接相談し、3人を新郎新婦共通の主賓として紹介。先に部長、次に新婦直属の課長にあいさつを頼むことに。新郎直属の課長には余興でスピーチのタイミングを設け、そこであいさつしていただきました(32歳・愛知)
<ふたり共通の主賓として紹介する方法も>
同じ会社ならふたり共通の主賓として紹介。肩書の高い順にあいさつをお願いした方が、あいさつする側も聞く側も安心ですね(岩下先生)
先輩カップル、主賓ゲストに聞いた
\順番に悩んだときの解決法まとめ/
今回回答してくれた187人の先輩たちと、103人の主賓経験のあるゲストの声から見えてきた、あいさつの順番で悩んだ場合の解決法4つをご紹介します。
1.プランナーさんや親に相談を
主賓あいさつは新郎側が先だと思っていましたが、不安だったので、まずはこれまでいろんな結婚式を見てきているプランナーさんに相談。「ルール通りだから大丈夫」と言われて安心しました(29歳・福岡)
2.会社内での慣例の有無を確認
会社によってはしきたりがあるところも。身近な先輩などに相談するのが一番早いし確実だと思います(s.sさん)
3.双方の主賓に事前に確認
事前にあいさつの順番についての事情、考え方を正直に話してくれました。意見を聞いてくれ、調整をしてもらえれば何の問題もないと思います(主賓ゲスト/47歳・島根)
4.乾杯のあいさつ込みで考える
主賓=祝辞をお願いする方、乾杯のあいさつはまた別と考えると悩むけれど、乾杯のあいさつをお願いする方もスピーチを頂けるので主賓だと考えることにしたら、順番の選択肢が広がりラクになりました(星砂さん)
From 編集部
“新郎側が先”が基本ルール。懸念があっても事前に相談しておけばOK
順番決めで一番大切なのは、新郎側、新婦側の主賓両方に気持ちよくあいさつをしてもらい、周りのゲストにも安心して聞いてもらうこと。“新郎側が先”というルールは結婚式出席回数が多いゲストは周知のことなので、基本はそれにのっとれば安心。肩書や役職、年齢などで配慮が必要だと思ったら、事前にあいさつを兼ね、主賓ゲスト本人に相談するのが一番。主賓も安心できるし、新郎新婦の誠意が伝わり、祝辞により祝福の思いを込めてもらえるはず。心配しすぎず楽しんで!
取材・文/笠原恭子 イラスト/泰間敬視 構成/松隈草子(編集部)
※記事内のコメントは2018年8月に実施した「ゼクシィ花嫁1000人委員会」のメンバー84人、マクロミル会員206人が回答したアンケートによるものです
※掲載されている情報は2018年9月時点のものです
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