【連載】立原綾乃のOne&OnlyウエディングVol.4「家族のように大事な仲間と過ごすハワイ婚」
結婚式には大切にしたいことがいろいろあります。「テーマを決めること」もその一つ。テーマといっても色や形といった目に見えるものだけでなく、「想いの込め方」が鍵なのです。
今回は、立原綾乃さんが手掛けた素敵なウエディングの中から、大切な家族や学生時代の仲間たちと、ハワイでハートウォーミングな挙式&パーティを叶えたカップルの実例をご紹介します。
「みんなが和気あいあいと楽しく過ごせる時間」であること
ハワイでのウエディングに憧れていたRyokoさん。一方Genさんは「仕事を持つ友人たちにハワイまで来てもらうのは難しいのでは?」と心配していらっしゃったようです。ところがいざ話を切り出してみると、皆さんふたりの結婚を心から喜び、「遠くても必ず出席する」と言ってくださったとのこと。だからこそ、「何より大切な友人たちと思い出に残る温かいウエディングをしたい」との強い想いで、準備がスタートしました。
[1枚目]式後のレセプションは「ザ・カハラ・ホテル&リゾート 」のパーティルーム「オケカイ」で
[2枚目]ハワイを感じるビーチでロケーション撮影
今回のカップル「Genさん&Ryokoさん」
ご両親のお仕事の都合で海外生活が多かったふたりの出会いは、アメリカ・ニューヨークにある学校。同級生として意気投合してお付き合いが始まり、2016年の9月、クラスメイトに見守られてハワイで結婚式を挙げました。
【会場】ハワイ・オアフ島「ザ・カハラ・ホテル&リゾート 」
https://jp.kahalaresort.com/
現地へ出向き、下見をして決めた「海を望むガーデン」
「こんな素敵なガゼボの前で式を挙げたいんです」とおっしゃっていたのがRyokoさんでした。以前私たちが手掛けた「チュールのドレープが風に揺れるガゼボの画像」にひと目ぼれしてくれたんだそうです。嬉しくなってすぐにお返事をしました。会場選びにこだわりのあったRyokoさん。一度ハワイにも足を運び、一緒にいろいろな会場を見学しました。その中で、Ryokoさんが心を決めて選んだ会場が「ザ・カハラ・ホテル&リゾート 」でした。海を望む開放的なロケーションでプライベート感があり、なおかつ親御さんの希望も叶えられる、そんな場所がワイキキ近郊にあるこちらのホテルだったようです。
[1枚目]ひと目ぼれしたガゼボの装飾をおふたりらしくアレンジ。ここで挙式を行った
[2枚目]ホテル内の階段で「ファーストミート」
[3枚目]お父さまと腕を組んで入場する、晴れやかな笑顔のRyokoさん
ワンポイントadvice「挙式は屋外のガゼボ、パーティは室内で」
ゲストの皆さんにははるばるハワイまで足を運んで頂くのですから、海を望むガーデンでセレモニーを行い、屋外とつながった開放感のあるプライベートルームでフルコースのおもてなしをしました。またふたりの素敵な思い出作りとして、式の翌々日に緑豊かな自然が広がる牧場でロケーション撮影を。日程に余裕があれば、こうやって日を改めて撮影を楽しむのもオススメです。
ドレスコードを決めて、みんなで一体感を
ふたりのもう一つのテーマはプチ同窓会。「ハワイのザ・カハラに集合ね!」のひと言だけで、送迎などの手配をしなくてもスムーズに集まれるのはさすが国際人。そんなアクティブな皆さんに楽しんでもらうため、ちょっとしたアイデアを提案しました。ドレスコードを決めて参加してもらうのです。
お約束のカラーは「白」。白は花嫁さまの色ということでタブー視されることもありますが、これが緑や青い海をバックにすると驚くほど映えるんですよ。色だけ統一して、素材やデザインは各自にお任せ! 連帯感やワクワク感が生まれ、思った以上の盛り上がりでした。
[1枚目]ドレスコードは「白」。素材やデザインは自由でも、色がそろうと統一感が出るもの
[2枚目]友人たちとの懐かしい写真を飾ったコーナー。卓上花をここから持っていってもらい、ゲスト自身に仕上げてもらう
ワンポイントadvice「ゲストも参加できる楽しいアイデアを考えて」
ガーデンの一角に設けたのは、仲間と撮った懐かしい思い出たち。とはいえ足を運んでもらえないと意味がないので、アナウンスも必要です。そこでは、パーティ用のテーブル装花をゲスト一人一人に仕上げてもらおうと思い、フォトスタンドの周りにマルシェのような花とグリーンを用意しておきました。ベースのテーブル装花さえ事前に作っておけば後は簡単。ゲスト自身の式への参加感も高まるし、花を取るタイミングで写真も見てもらえて、みんなの会話も弾みます。
パーティでは旧交を温めたり、家族に感謝を伝えたり
パーティでは、はるばる遠くから足を運んでくれた人たちへ、きちんと感謝を伝えることもできました。新郎によるウエルカムスピーチのほか、お世話になった方からのスピーチや、家族のバースデーをお祝いする演出も用意。そして何より印象的だったのは、同級生の皆さんが自分のことのように喜んでいたこと。学生時代からずっとふたりの交際を見守ってきたのですから、感動もひとしおですよね。みんなが一つのテーブルを囲むスタイルだったことも、会話が弾む大きな役割を果たしたようです。
[1枚目]Genさんの職場の先輩にスピーチと乾杯の発声をお願いした
[2枚目]サプライズのバースデーケーキを前に嬉しそうなGenさんのお父さん。家族やゲスト合計3名の誕生祝いを行った
[3枚目]ゲストの喜ぶ顔を思い浮かべながら用意したカップケーキは「かわいい!」と大好評
ワンポイントadvice「カジュアル感漂うカップケーキがおしゃれ!」
着席フルコースできちんとおもてなしをしつつも、ゲストが家族や気の置けない仲間が中心だったので、ほっと一息つけるカジュアル感も欲しいところ。ふたりの要望でケーキカットを行わなかったので、その代わり、ご家族のバースデー祝いも兼ねたカップケーキを人数分用意しました。見た目も可愛らしくてフォトジェニックなカップケーキは、デザート代わりにもおすすめです。
From 編集部
From 綾乃「ビジュアルではなく、本質を大事にしましょう」
結婚式のテーマと聞くとビジュアル作りを連想する人もいるかもしれませんが、本当はもっと大切なものがあるんです。今回のふたりもまさにそう。「こんな結婚式にしたい」という想いそのものがテーマなので、ゲストにもしっかり伝わり、ハートフルな結婚式が実現しました。ケーキカットやブライズメイドなどみんなが当たり前に行うものでも、自分たちが必要ないと思えば無理して取り入れなくても大丈夫。自己満足ではなく、結婚式の本質が感じられるからこそ、ふたりにとってもゲストにとっても素敵な思い出になるのだと思います。
立原綾乃 TRUEwedding代表/ディレクター
「結婚式という時間そのものをデザインする」という新しい発想で、日本のウエディングデザイナー第一人者として活動。特定の会場を持たず軽井沢・ハワイに特化した1 日1 組のオーダーメイドウェディングプロデュース「TRUEwedding」を手掛ける。
相手の想いを形にする抜群のセンスと彼女にしかつくれない温かな時間は、ウエディングにとどまらず、ライフスタイルにおいても多くの女性から人気を集め始めている。
TRUEwedding TEL03-6450-6363(11:00~19:00)
http://truewedding.jp/
企画・監修・写真提供/立原綾乃 構成・文/南 慈子
※掲載されている情報は2017年1月時点のものです
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