婚約食事会&結納、準備から当日までのキホンQ&A
お互いの親へのあいさつが終わったら、いよいよ両家顔合わせ。と、ひと口に言っても「婚約食事会」「結納」と大きく分けて2種類あるから、悩みどころ。どちらにすべきか、どうやって決めればいいのか、さらにいつ・何を準備すればいいかまで解説します。
どっちにする?「婚約食事会」or「結納」
両家顔合わせには、大きく分けて「婚約食事会」と「結納」の2種類があり、どちらも行うケースもあります。まずはこれらの違いを知り、どちらが自分たちに合っているか、親たちの意向に近いかなどを考えてみましょう。
【婚約食事会】
両家が顔を合わせ、親睦を深める意味合いが強いイベント。伝統的な結納品は用意せず、婚約指輪などの記念品を交換するケースが多いようです。特に決まった流れや儀式性はなく、料亭やレストランを利用して行うのが一般的です。
【結納】
結納品や婚約記念品を取り交わし、正式に婚約を調える伝統的な儀式。古くからのしきたりに沿って女性宅で催すなど、地域によってやり方はいろいろ。結婚式会場やホテルの結納パックを利用するケースも増えています。
【step 1】日時・場所などを「決めるまで」の準備
まずは婚約食事会と結納のどちらにするのかを決め、だいたいの場所と時期まで決めましょう。
Q1●婚約食事会か結納か、どう決める?
A1●できれば親あいさつのときなどに相手の親の意向を聞き、それぞれが自分の親に伝え、その感触を確かめましょう。意向が合っていたらすぐに話を進め、合わない場合はふたりが間に入って調整しましょう。
Q2●誰が出席するの?
A2●新郎新婦のふたりとそれぞれの親で行うのが一般的。家庭によっては祖父母が出席するケースもありますが、本人・親以外が出席する場合は、事前に相手に伝えておきましょう。
Q3●どんな場所でやるの?
A3●料亭や個室のあるレストラン、ホテルや結婚式会場などに一堂に会して行うのが一般的です。結納の場合、女性宅で行うことも。
Q4●日時と会場はどう決める?
A4●挙式の3~6カ月前の吉日を選ぶのが一般的。この後に会場選びを始めるなら、早めに設定した方がいいでしょう。ふたりから「この日程と場所はどう?」と提案してみましょう。
Q5●料理の内容は?
A5●どんなお店で行うかによるけれど、伝統的な結納は和食が一般的。洋食などの場合でも、特別感のある高級な料理が選ばれることが多いです。両家の意向が合致すれば、居酒屋などのカジュアルな店で行っても構いません。
先輩花嫁「私の場合」
【婚約食事会】
「結納は大変だったという話を聞いたので、それよりおいしい食事を楽しく食べたいと思い、有名シェフの店で婚約食事会をすることに。お互いの親にこのスタイルでやりたいと話し、日時もすんなり決まり、問題なく開催できました」(R.Iさん)
【結納】
「私の親は結納はしたくない派、彼の親は絶対するべき派で、なかなか決まらない中、私の親が『せっかくしてくださるなら』と折れることに。場所も関東と関西で離れていたので、会場などは私たちと彼の母親で打ち合わせて決めました」(りんこさん)
【どちらもなし】
「母から『堅苦しい結納は抜きで』と言われたのを、結納がいらないという意味に捉えた私。ところが母は、堅苦しい結納ではなく、略式の結納をしたかったそうで、後日怒られました。コミュニケーションが取れていなかったと反省」(ももさん)
【step 2】婚約食事会&結納の「当日まで」の準備
顔合わせのスタイル、だいたいの時期とお店を決め、両家の了承が得られたら、具体的な準備に取り掛かりましょう。日時と会場を決めてお店を予約し、服装や手みやげなどについても考えます。
Q6●服装はどうすればいい?
A6●男性はスーツ、女性は和服や清楚なワンピースなどの準礼服が一般的。結納の場合、母親は留め袖などの和服が多いようですが、洋装でもOK。親の服装は事前に話し合い、格を揃えましょう。
Q7●手みやげはどんなもの? いくらのもの?
A7●地元が離れているなら、地元の名産の飲食物などがオススメです。表立って事前に話し合うことではないけれど、両家で金額の差が大き過ぎた場合、気まずくなってしまうもの。一般的な手土産の金額3000~5000円を目安とし、彼・彼女で連絡を取り合い、様子を探りましょう。
Q8●事前に用意しておくべきものは?
A8●当日交換する婚約指輪・記念品のほか、結納の場合は結納品や結納金も新札で用意しましょう。婚約指輪は30万~40万円、結納金は100万~150万円が目安。結納品は、会場によってまとめて手配してくれるところもあります。
先輩花嫁「私の場合」
【服装】
「軽い食事会の予定でしたが、私は成人式で買ってもらった振り袖を最後に着たいと思いました。それを両家の親に伝えると、どちらの母も着物を着たいと言いだし、予定よりもきちんとした食事会に。着物は写真映えするのでよかったです」(かえるの子)
【手土産】
「彼の親には遠方から来ていただくので、手土産は荷物になると考え、お互いになしで、と決めました。『そうはいっても』という気遣いもなしで、と両家に伝えたので、一方が手土産を持ってくることもなく食事会を楽しめました」(花さん)
【婚約指輪】
「婚約食事会の1カ月前から婚約指輪を探し始めたのでギリギリでした。私のサイズが小さ過ぎ、規格外でオーダーできない指輪も多く、探すのにも時間がかかり、納品はなんと前日に。当日指輪が入るのか、本当にドキドキでした」(かおりんさん)
【step 3】「当日」の流れ
〈結納編〉
一般的なマナーとして、入口から遠い「上座」が招かれる側、入口から近い「下座」が招く側の席とされていて、結納の席順や進め方にも決まりがあります。以下を参考にしつつ、会場が仕切ってくれる場合は、それに従いましょう。
Q9●席順ってあるの?
A9●新郎・父・母、新婦・父・母の2列になって向かい合うのが一般的。上のイラストを参照しましょう。
Q10●どんな流れでやるの?
A10●仲人がいない場合、進行役は男性側の父が務めるのが一般的(母でも可)。「このたびは○○さまと私ども△△に素晴らしいご縁を頂戴いたしまして、ありがとうございます」などと口上を述べます。
その後、結納品を男性側から女性側に納め、女性側から男性側に納め、結納品・婚約記念品をお披露目し、男性側の父親が結びのあいさつをします。
先輩花嫁「私の場合」
【進め方】
「私の父が一瞬口上を忘れてしまいました。ホテルスタッフが『メモを見てもいいですよ』と助け舟を出してくださいましたが、結局、自力で思い出し、言葉をつなげてくれて安心しました。口上を覚えるのが難しいので練習が必要です」(noelさん)
【進め方】
「結納のひと通りの儀式の後はルールなしにしたので、会話も弾み、お互いの家庭環境などを知るいい機会に。お互いの親に共通点が見つかり、楽しく過ごせました。婚姻届の押印もここでしたので、いい思い出になりました」(rintanさん)
〈婚約食事会・結納後の食事会編〉
婚約食事会は、結納ほど決まったルールがないけれど、きちんとした印象にしたいなら、結納のルールを取り入れるのがオススメ。
Q11●席順ってあるの?
A11●結納と同じ席順なら、より改まった印象に。でも、もっと親睦を深めることに重きを置くなら、ふたりが中心に座り、親がその周りを囲むように座ると、より会話が弾みます。
Q12●誰が仕切るの?
A12●婚約食事会だけなら彼が仕切ってOK。結納後の食事会は進行役が仕切るのがスマートです。
Q13●どんな会話をすればいいの?
A13●例えばふたりが子どものころの話は、全員がリラックスして楽しめる話題。また、結婚式でしたいことの話などもオススメ。両家の意向が聞けるいいチャンスなので、聞きたいことをリストにしておくといいでしょう。
先輩花嫁「私の場合」
【席順】
「上座・下座であたふたしました。彼の親が、お嫁さんをもらう側なので我々が下座で……などと言ったりして、少し落ち着きませんでしたが、最終的には彼の親の提案を受け入れる形で座りました」(R.Kさん)
【進め方】
「婚約指輪と記念品の時計をふたりで交換し合い、ふたりが事前に記入した婚姻届を持参し、それぞれの親にサインと押印をしてもらった。ただの食事会ではなく儀式的な感じになってよかった」(ふみさん)
From 編集部
両家の意向を聞いて、ふたりらしいスタイルで
リラックスして盛り上がれる婚約食事会も、スペシャルな雰囲気を楽しめる結納も、どちらにもそれぞれの良さがありますよね。どちらが親の意向に沿えるかを考えつつ、よりふたりらしいスタイルを選びましょう。そして先輩たちの成功・失敗エピソードを参考にしながら、両家にとってハッピーな時間を成功させてくださいね。
構成・文/前川ミチコ イラスト/chinatsu
※掲載されている情報は2016年5月時点のものです
※記事内のコメントは2016年3月に20代・30代女性206人が回答したマクロミル調査、および「ゼクシィ花嫁1000人委員会」のメンバー99人が回答したアンケートによるものです
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