これって非常識?なし・少額etc.ゲストをモヤッとさせたお車代・お礼
結婚式は大切な人たちに「今まで支えてくれてありがとう。これからもよろしくお願いします」と伝える場。でも、うっかり「お車代」や「お礼」を渡さなかったり、少なすぎると、「え?あり得ない!」と思われたり、最悪、これまでの関係性が崩れてしまうことも!そこで今回は実際に「モヤッ」を体験したゲストの本音を徹底リサーチ。「非常識!」と思われないお車代やお礼の相場や渡し方を紹介します。
【モヤッ1】遠方はるばる行ったのに、え、お車代、これだけ?なし?
■式当日の「お車代」でモヤッ
往復の交通費が約3万円。日帰りできない時間帯で1万円超えのホテル代も自己負担。ワンピやヘアアクセ、靴なども新調し、ご祝儀も3万円出しました。なのに、お車代の封筒に入っていたのは、相場だと思っていた金額をはるかに下回る少額の現金。結婚式のドレスや演出が想像以上に豪華だった分、「ここで削る?」とモヤッとしました。(30代・女性)
他にもある、ゲストが感じたお車代の非常識
福岡の友人の結婚式にわざわざ東京から駆け付けましたが、お車代が全く出ず、話にすら出ませんでした。ちょっと非常識では……。(30代・女性)
大学の先輩の結婚式。一番安い方法で時間をかけて行ったが、お車代はそれより安かった。(30代・男性)
親族として、山形の結婚式に東京から参列。移動に新幹線含めて3万円かかり、ご祝儀5万円を渡しましたが、お車代はなし。出費がかさみ残念でした。(40代・女性)
飛行機に乗って行ったのに、お車代がたった5000円で驚いた。(40代・男性)
数合わせで呼ばれ、渋々参加した結婚式。お車代がなく、せめてそのくらい出してほしいという不満しかありませんでした。(50代・女性)
【モヤッ2】頼まれて結婚式に協力!あんなに頑張ったのにお礼がコレ?
■式当日の「お礼」でモヤッ
結婚式を挙げる友人から「リングピローを作ってほしい」と頼まれたので、「私でよければ」と快諾。友人の希望を聞いて、材料も買い集め、心を込めて手作りしました。ハンドメイドは大好き&得意なので苦になりませんが、時間も手間も材料費もかかったのは事実。なのに当日、その辺で売っていそうな安価なお菓子しかもらえず、残念な気持ちに。(20代・女性)
他にもある、ゲストが感じたお礼の非常識
友人に頼まれて余興をしましたが、ステージとして使える広さなど聞いても「プランナーに聞いて」と丸投げ。悪い予感は当たり、お礼は一切なし。練習した時間や、わざわざ事前に会場に足を運んだ交通費など「返して!」と思いました。(30代・女性)
手作りのために購入したものの大体の値段を伝えていたのに、お礼はおろか、材料費さえもらえませんでした。(30代・女性)
披露宴で流すショートムービーを作成。かなり時間をかけて、喜ばれるものを作ったのに、お礼など何もなく、「あれ?」と拍子抜けでした。(20代・女性)
かなり人数の多い結婚式の受付を手伝ったのですが、引出物にプラスしてお菓子をもらっただけ。しかもそれがお礼だと聞いたのが後日だったので、正直あまり手伝ってよかったと思えませんでした。(30代・女性)
二次会幹事で相当労力を割いたのに、ちょっとしたお礼の品があっただけ。会費までしっかり取られ散々でした。(20代・女性)
【モヤッ3】参列せず結構高額なお祝いを贈ったのに、お返しは?
■式とは別日の「お礼」でモヤッ
北海道在住で遠方の友人の結婚式に参列できず……。卒業以来疎遠になっていた相手でしたが招待されたのが嬉しくて、結婚祝いのプレゼントを結構奮発して贈りましたが、その後連絡も何のお返しもなし。人数合わせだったのかなと、寂しい気持ちになりました。(20代・女性)
他にもある、ゲストが感じた結婚祝いの非常識
結婚祝いのプレゼントを一生懸命選んで贈ったのに、友人からは軽い感じのお礼のLINE一通だけ。あっさりし過ぎでは?(20代・女性)
同じくらいの時期にお互い結婚。相手には結婚祝いを贈ったが、お返しも、お祝いも何もなく、それきりになってしまった。(20代・女性)
仕事の部下の結婚式に行けず、3万円のお祝いを贈りましたが、返礼は1500円くらいのお菓子でした。(40代・女性)
めいの結婚式。参列はしませんでしたが、10万円のご祝儀を贈りました。でも返礼のカタログギフトはどうみても最低ラインのもの。ちょっと非常識では?(50代・女性)
親しい友人なのでお祝い金を贈りましたが、内祝いなど、何も返ってきませんでした。(40代・男性)
ゲストをモヤッとさせない「お車代」「お礼」の相場と渡し方は?
■「お車代」と「お礼」の違いは?
ふたりのために遠くから来てくれたゲストには「お車代」、結婚式で役目を頼んだゲストには「お礼」を渡すのが大人の心配り。何をどのくらい渡せばいいか=相場を理解した上で、相手の気持ちを想像しながら準備しましょう。
遠方から来てくれ、さらに役目を果たしてくれたゲストには、「お車代」に加え、「お礼」も渡したいもの。主賓など、目上の人に対して「お礼」を渡すのはおかしいので、「お車代」の袋に、お礼を加算しキリよくした額を入れればOK。
友人には「お車代」と「お礼」を別々に考えること。両方お金で渡す場合は、袋の表書きに両方きちんと明記すれば、相手をモヤッとさせず、きちんと感謝が伝わります。
■どう渡す?
現金の場合、コロナ前までは、父母がそっと手渡しすることも多かったのですが、「受け取りづらい」「ゲストを探しにくい」などという声も。顔見知りの親族には控室などで親から渡してもらい、その他のゲストには受付で「お預かりしています」とさりげなく渡してもらうと受け取りやすく、スムーズです。
感謝の言葉は、披露宴中に新郎新婦や親から直接伝えましょう。
■相場を具体的にcheck!
【遠方ゲストのお車代】交通費+宿泊費の全額~半額
新幹線や特急、飛行機、長距離の高速料金など、高額な交通手段を使っての移動が必要な遠方ゲストには「お車代」を渡すのがマナー。泊まりがけで来てもらう場合は、宿泊費も配慮する必要が。全額負担できればベストだが、難しい場合は半額程度が相場に。
【主賓のお礼】1万~3万円(お車代として渡す)
ゲスト代表としてスピーチする大役。自宅が近い主賓は会場と自宅間の往復ハイヤー代が目安となり1万円程度が相場。「お車代」の封筒に入れて準備を。遠方からの主賓は、実際にかかる交通費の半額以上にお礼のお金を足し、3万円、5万円などキリのいい数字にして「お車代」としてお渡ししよう。
【乾杯の発声のお礼】目上の方1万~3万円(お車代として渡す) 友人5000円
目上の方にお願いするなら、主賓と同様、交通費にお礼を上乗せしてキリのいい額に。最低1万円を「お車代」として用意しよう。アットホームな結婚式で、友人に乾杯の発声とスピーチを頼んだ場合の「お礼」は5000円程度が相場。「お互いさま」「水くさい」と思われる相手なら、家に招く、食事をごちそうするなど、別の形のお礼を考えて。
【受付のお礼】3000円
会場に早く来てもらう必要があるし、最近はゲストにお車代を渡してもらうことも多く、想像以上に大変。ちょっとしたギフトやハネムーン後のお土産を渡す人もいるが、「お礼」として親から現金を受け取った方がけじめがつくし嬉しいという声も。その場合、当日受付に集まったタイミングで、両家親から感謝の言葉とともにお礼を渡してもらおう。
【友人スピーチのお礼】3000~5000円
スピーチは事前に考えて練習したり、当日緊張したりと負担がかかる。「お互いさま」「水くさい」と思われる相手なら不要だが、もし渡すなら3000円程度が相場。よく使うギフト券なども受け取りやすく喜ばれる。当日サプライズで指名し、負担が少ない形で頼むスピーチなら、現金のお礼は不要。ちょっとしたプレゼントを渡したり、式後自宅に招いてごちそうしても。
【余興のお礼】3000~1万円
関係性にもよるが、準備にかかったお金や時間に見合う金額やギフトを「お礼」として渡そう。グループに頼む場合、現金ではなくギフト券やプレゼントを渡したり、事前打ち合わせまたは打ち上げの食事会を新郎新婦負担で行っても。その場合、「余興のお礼」であることを明確に伝えれば、ゲストをモヤッとさせずに済む。
【手作りアイテムのお礼】3000~1万円
ウエディンググッズや映像など、作るのが得意で好きなゲストに頼むことが多いが、かかった労力と時間に見合ったお金を「お礼」として渡そう。材料費もきちんと聞いて上乗せを。完成品の受け取り時に渡せばスマート。「プレゼントしたい」と相手が言う場合も、気持ちとして相手の喜ぶギフトなどを用意し、感謝を伝えて。
【(お手伝いをしてくれた)キッズゲストのお礼】1000~3000円
結婚指輪を運んだり、お花をまいたり、結婚式ではキッズゲストの活躍するシーンも多いもの。お礼として、新郎新婦から直接プレゼントを渡すと喜ばれる。役目を果たしてくれた直後でもいいし、演出の一つとして改めて時間を取って渡しても。何が喜ばれるか、事前に子どもの親から希望を聞いておくのも〇
【撮影のお礼】1万~3万円
写真やビデオの撮影時間や範囲、編集作業など労力に応じた現金を「お礼」として用意。プロの代わりに頼むなら、ご祝儀不要と伝えて。
【二次会幹事のお礼】5000~1万円
会費は無料にし、かかった経費は全て新郎新婦負担に。労力に見合った「お礼」もマスト。現金やギフト券、食事をごちそうするなど、関係性により方法はいろいろ。式後にお礼をする場合は1カ月以内をめどに。
【結婚祝いのお返し】頂いたお祝いの半額~3分の1程度
結婚祝いを頂いたら、「内祝い」として半額~3分の1程度を目安に品物でお返しを。式後1カ月以内にお礼状を添えて贈るのがマナー。挙式未定の場合も、受け取って1カ月以内を目安にお返しを。
■お車代を「相場分」出せないときはどうする?
お車代については、結婚式に招待したいことをゲストに伝える際に、新郎新婦がどう考えているかをあらかじめ伝えておきましょう。「宿泊費は負担するので、交通費はお願いしたい」「お車代は1万円までしか負担できない」など、できるだけ具体的に開示した上で「来てもらえると嬉しい」と伝え、出欠の判断はゲストに任せること。リゾート婚など、「交通費+宿泊費」がご祝儀より高くなる場合は、「ご祝儀はいらないから、旅費のみ自己負担で来てほしい」と頼む方法もあります。
■お車代やお礼が不要なケースは?
親しい友人同士や親族、会社などの習慣で「お車代や、余興などのお礼はなし」「結婚式はお互いさま」などのルールが自然に決まっていることも。その場合、お車代やお礼を用意する必要はありません。事前にしっかり確認しておきましょう。
※北海道、青森、山形の一部エリアでは、会費制ウエディングが一般的です。お礼・お返し・お車代の相場金額が異なるものもありますので、親や会場担当者に相談、確認をしましょう。
From 編集部
さらに素敵な関係を築くために、真心が伝わるお車代・お礼を考えて
結婚式はゲストに感謝を伝え、これからさらによい関係を築いていくためのもの。「お車代」や「お礼」で迷ったら、相手の気持ちになって考えてみて。相場を参考に、一人一人にきちんと配慮して渡せば、ゲストもモヤッとせずに「結婚式に来てよかった」と思ってもらえるはず。「あなたを大切に思っています」という気持ちが伝わるような「お車代」「お礼」を考えてみてください。
構成・文/笠原恭子 イラスト/沼田光太郎
*記事内のデータならびにコメントは2023年8月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー49人が回答したアンケートおよび、2023年9月に過去3年以内に結婚式に参列した男女232人が回答したマクロミル調査によるものです
*掲載されている情報は2023年10月現在のものです
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