ゲストはどう思ってる？「ブーケトス」で気を付けること＆演出アイデア

ブーケトスの始まりには諸説ありますが、定説となっているのは14世紀のイギリス。花嫁の幸せにあやかろうと、女性ゲストがドレスやブーケなど新婦の持ち物に触れる習慣があり、時には新婦が危険な思いをすることもありました。その予防策として、新婦が持っていたブーケを投げるようになったのだとか。
「ブーケをキャッチした人が次に結婚できる」という言い伝えから、未婚女性が参加するものと思いがちですが、最近では「幸せのお裾分け」として、幅広いゲストを対象にした演出へとシフトしつつあります。

また、ブーケ以外のものを投げるプレゼントトス、ブーケに結んだリボンを引き当てるブーケプルズなど、ブーケトスを自由にアレンジして結婚式に取り入れるカップルも増えています。
気を配るべきポイントを押さえれば、ふたりにとってもゲストにとっても、きっと楽しい思い出になりますよ。

ゼクシィでは、未婚女性110人を対象に、「独身女性」としてブーケトスの参加を促されることに抵抗があるか、アンケート調査を行いました。すると、35.5％の人が「抵抗なし」と回答。その一方で、何かしら抵抗を感じている人が半数以上もいるという結果に。
ただし、「独身女性」ではなく、「全員参加」など誰でも参加できる形なら参加すると答えた人も75％以上と多数。声の掛け方次第では、ゲストも気兼ねなく参加してくれそうです。

ゲストの本音を聞いてみました

独身女性限定は売れ残り感があって恥ずかしいので、男女参加型にしてもらえれば場の雰囲気を壊すことなく参加できるかな　(31歳／兵庫)

せっかく場を盛り上げようと企画されたセレモニーだから、参加しない理由がない！積極的に楽しみたいです　(31歳／山形県)

ガツガツしていると思われたくないので、できれば参加したくないです　(31歳／東京都）

一度ブーケを取ってみたいのでぜひ参加したい！　(31歳／栃木県)

ブーケトスへの憧れはあるけど、人前に出るのが少し恥ずかしい気持ちもあります　(29歳／北海道)

ゲストが参加をためらう理由の多くは、周囲から「次に結婚したいと思っている独身女性」と見られることや、人前に出ることへの抵抗感。
アンケートでは、「親しい友達と一緒なら」「一人一人が目立たないくらい大勢なら」参加したいと答えた人も多かったので、ちょっとした気配りでゲストの不安も解消できそう。

例えば、以下の点に注意してみて。

参加者を広げてみんなで楽しむ

「独身女性」に限定せず、「幸せになりたい人」と層を広げることで、誰でも参加しやすい雰囲気に。さらに、条件をつけず「全員参加」にすれば、周囲の目を気にせず前に出られるはず。

事前に声を掛けて心の準備をしてもらう

「次の人に幸せをバトンタッチする」という言い伝えに魅力を感じ、「独身女性」に限定したい場合は、事前に参加してほしい人へ声を掛けておくのも手。その際、「〇〇ちゃんにも声を掛けているから、みんなで楽しんでくれたらうれしいな」などと伝えると、ゲストも参加しやすくなりますよ。

参加しやすいアナウンス方法を心掛ける

「独身女性」とアナウンスした上で、参加してほしい人をサプライズで呼び出すのは避けて。ゲストの前で「独身女性」と公にするのは、デリカシーがないと受け取られかねません。それでも呼び出したい場合は、「新婦がぜひブーケをもらってほしいと思っている方々を今からお呼びします」など、言い回しに気を付けましょう。

ゲストへの気配り以外にも、いくつかポイントを押さえておくと、ブーケトスがもっと素敵な思い出になります。

司会者との打ち合わせはしっかり

参加してほしいゲストは司会者と共有しておくこと。独身限定にするか全員参加にするかを伝え、言い回しも打ち合わせておきましょう。
「この人には参加してほしいけれど、目立つのが苦手かも……」というゲストがいる場合は、名前を呼ばず「高校時代のお友達もぜひ参加してくださいね」など、それとなく対象者を絞って司会者に声を掛けてもらう方法も。

投げる練習をしておこう

セレモニー本番に新婦が不安を感じるのがブーケの投げ方。後ろ向きで投げるため力加減がわからず、遠くに飛んでしまったり、ゲストの前に落ちてしまったりと、思うようにいかないことも。
ふんわりとゲストの元に届くよう、新郎にも手伝ってもらって公園などで練習するといいですよ。会場によっては、実際の場所でリハーサルをさせてもらえることもあるので、事前に相談してみて。

写真や映像に残したいシーンは忘れずに共有

ブーケトスは幸せいっぱいの写真や動画が撮れるチャンス！前もってフォトグラファーに撮影イメージを共有しておくのもおすすめです。
ブーケを投げた瞬間の自分の姿を残したい、ブーケをキャッチした人の表情を残したいなど、具体的にリクエストをしておくと◎。

「幸せのお裾分けをする」という意味を知り、ブーケトスに憧れていたriir.i02 さん。トス用におそろいのミニブーケを作ってもらい、全員参加OKにして、いざ本番へ。「挙式の緊張が解けて、何も考えず思いっきり投げたら、遠くに飛んじゃいました（笑）」というハプニングも、ゲストの笑顔を誘う楽しい時間に。

幸運のブーケを手にしたのは新婦の弟。「弟は挙式の始まりから１列目で号泣。フラワーシャワーで笑顔だったのに、ブーケを持ってまた号泣している姿を見て、笑いが止まりませんでした。普段から仲がいいのですが、まさかこんなに泣いてくれるなんて」。弟の涙に周りのゲストももらい泣き。笑って泣ける演出になったそう。
実は、ブーケトスの際に「絶対に俺が取る！」と張り切っていた弟さんを見て、キャッチしたいとこが渡してくれたのだとか。そんな温かいエピソードも大切な思い出に。

独身だけ、女性だけなど、条件を付けずにみんなで楽しめる演出にしました。ゲストにも喜ばれましたが、ブーケ以外にもたくさんのトス演出があることを式後に知ったので、もっと調べておけば良かった！新郎のブロッコリートスも盛り上がったかもしれません。（riir.i02 さん）

最近はブーケトスだけでなく、さまざまな形で「幸せのお裾分け」演出をするカップルが増えています。中には、新婦に加え新郎もトスを行うケースも。今回紹介する先輩花嫁は、「ゲストが喜ぶもの」をトス用のアイテムに選んで大盛り上がり！ゲストが率先して参加したくなるような、楽しいアイデアで幸せを共有しています。

ブーケの代わりにコスメをトス！

ブーケトスは独身女性のイメージがあるため、女性ゲスト全員が気軽に参加できるよう、nn_wd0502さんはコスメブーケを用意。
好きなブランドのパックやヘアオイル、リップネイルバーム、バスソルトと、日常で使えるものをチョイスし、造花やクラフト紙などで手作り。

「コスメブーケと伝えた瞬間に、友人が『欲しい～！』と言ってくれてうれしかった！私たちのキューピッド的存在で、ずっと応援してくれていた共通の友人がキャッチしてくれました」。ブーケが友人を目掛けてきれいに飛んだことで、拍手が沸き大盛り上がりだったそう。

やってみてどうでした？

コスメブーケを自作したのは、感謝の気持ちを込めたかったから。ゲストにもそれが伝わったのか、喜んで参加してくれました。誰よりも一番満喫していたのは私だったかも（笑）。「使ってもらえたらうれしいな～」と想像しながらコスメを選ぶ時間も楽しかったです。（nn_wd0502さん）

お肉＆ビールトスにゲストが歓喜！

既婚・未婚関係なく、全員が楽しめるイベントにしたいと、女性には松阪牛、男性にはビール１ケースを贈るお肉＆ビールトスを行ったd_wedding1003さん。
ゲストに向けてトスしたのは、インターネットで購入したお肉とビールのぬいぐるみ。かわいいフォルムとサイズ感が写真にも映え、にぎやかな時間に。

「お肉のぬいぐるみをキャッチした友人からは、後日『食べたよー！おいしかった！』と喜びの連絡をいただきました。ビールをゲットした彼の同僚は、結婚式後にホームパーティを開いてくれて、私たちも一緒にビールを楽しみました」

やってみてどうでした？

全員で盛り上がりたいという思いが叶ったし、キャッチしたゲストにも喜んでいただけてうれしかったです。ビールをキャッチした方は、後日ホームパーティでみんなが集まる場を設けてくれたので、トス演出をきっかけにさらに楽しい思い出ができました！（d_wedding1003さん）

友人６名でプレゼントプルズ！

全員参加のゲームを別に用意していたため、特に感謝を伝えたいゲスト６名を指名してプレゼントプルズを行った@whahahonsさん。
用意したのは「女子ならきっとうれしいはず！」と選んだエルメスのシャワージェル。６本のリボンを一斉に引っ張り、オレンジ色の袋とつながっていた人に贈呈。

「周りの方も『〇〇ちゃんいけー！』という感じで応援してくれて、とても楽しい時間でした。密かに『当たりそうだな』と思っていた友人が引き当てたことにもびっくり。飛び跳ねて喜ぶ友人の姿や、驚く私の反応が映像にしっかり残っています（笑）」

やってみてどうでした？

ゲストの来館時にフラワービュッフェを行い、１輪ずつ花を持ち帰っていただいたので、花の演出がかぶらないプレゼントプルズに。外れた５名にもイソップのハンドジェルにメッセージを付けて贈りました。「残念だったね～」などと会話しながら手渡せてよかった！（@whahahonsさん）

ゼクシィの記事「楽しんで参加してもらえる♪ブーケトスに代わる【プレゼント演出】実例」では、ほかにもさまざまな進化版ブーケトスアイデアが見られます。ここでは記事の中から一部の演出をご紹介。先輩花嫁の演出をヒントにゲストと盛り上がって！

名古屋らしい結婚式をゲストとENJOY♪【菓子まき】

結婚式当日にご近所さんへお菓子を配る名古屋の嫁入り行事「菓子まき」をアレンジ。海外のお菓子やおつまみ系もたくさん準備し、新郎新婦が台の上から豪快に振る舞うと、紙袋を持つゲストは夢中でキャッチ！

どの世代のゲストも思わず積極的になっちゃう！【宝くじまき】

「ブーケトスだけだと全員参加型でも遠慮する人が多いかも」と、ブーケトスに加えて「宝くじまき」も用意。ガチャガチャのカプセルに宝くじを１枚ずつ入れ、新郎新婦がトス。みんな積極的に取りに来てくれて大成功！

テーブルで座っているだけでドキドキ♪【ラッキードラジェ】

デザートとしてウエディングケーキをサーブする際、ドラジェ入りをランダムに４つ用意。当たった４名には高砂席でコメントをもらいプレゼントを贈呈。デザートタイムが新郎新婦からの楽しいプレゼントの時間に。

文／関東博子　イラスト／南 夏希　構成／小田真穂（編集部）
※記事内のデータおよびコメントは2022年1月にマクロミル会員110人が回答したアンケートによるものです
※掲載されている情報は2022年3月時点のものです

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