そのまま使える!お相手別【式後のお礼の言葉&礼状】キホン文例集
無事に結婚式を終えたら、お礼状や電話、メール、SNSでのメッセージで家族や親族、主賓あいさつをしてくれた目上の人などに、きちんとお礼の気持ちを届けましょう。「誰に」「いつ」「どのように」のポイントを押さえてナビゲートします。タイミングと伝え方によって、今後のお付き合いにも影響するとっても大事な関門です。
「誰に?」「いつ?」「どのように?」
式後のお礼先リスト
上記のように、ゲストのタイプ別に「だれに」「いつ」「どのように」お礼を伝えるのか、事前にリストを作っておきましょう。主賓あいさつなどをしてくれた目上の人はもちろんのこと、親やきょうだいなど身近な人もおろそかにしないように。当日の写真や新婚旅行のお土産を添えると一層喜ばれます。結婚式には参列しなかったけれど祝電などを頂いた人にも、できるだけ早めに感謝の気持ちを伝えましょう。
感謝の気持ちが伝わる、お礼状の心得3
★心得1:タイミングを逃さない
相手に「お礼の言葉がまだないなぁ」と思わせてしまってはアウト。ゲストによってちょうどよいタイミングがあるので、上記の『「誰に?」「いつ?」「どのように?」式後のお礼先リスト』をチェックして。
★心得2:相手に合った文面にする
友人なのに、上司に向けたようなお礼状では、せっかくの感謝の気持ちも伝わりません。相手の心に響くよう、ゲストによって文面に変化を付けましょう。
★心得3:具体的なエピソードをひと言プラス
「先輩の乾杯の発声のおかげで、会場が一気に盛り上がりました」など、結婚式を思い出して、それぞれのエピソードをほんの少しでいいのでプラスしましょう。ただ「ありがとうございました」だけでは、事務的なお礼状として受け取られることも。
〈ポイント〉特に目上の人へのお礼状は、手書きの縦書きでつづりたいもの。最後に添えるふたりの名前は、それぞれの自筆だと一層ぬくもりを感じられるものになる。
次からは、お礼の言葉の一例・お礼状の文例を紹介します!「電話でどんなふうにお礼の気持ちを伝えよう……」「どのような文面にしたらいい?」と迷ったら参考にして。相手別に用意しました。
お礼の言葉の一例:親族に電話編
翌日~3日以内に
~言葉の一例~
「昨日の結婚式では、どうもありがとうございました。おかげさまで無事に終えることができました。おばちゃんにあつらえてもらった成人式の着物をお披露目できて、幸せでした。これからもふたりで頑張っていきますので、よろしくお願いします。また近いうちにあいさつに行きますね」
お礼状の文例:親族に手紙・結婚報告はがき編
1カ月以内に
~文例~
謹啓 急に暑さが厳しくなってまいりましたが、皆さまお変わりなくお過ごしでしょうか。
先日は、私たちの結婚式にご参列くださり、誠にありがとうございました。結婚準備中は、披露宴で上映した生い立ち映像用の写真を探すために、久しぶりにアルバムを開く時間がありました。叔父さんが私を抱っこしている写真が何枚もあり、可愛がっていただいたことが思い起こされました。花嫁姿も見てもらえて本当に嬉しかったです。
さて結婚したとはいえ、ふたりともまだ至らぬ者同士です。今後もサポートのほどどうぞよろしくお願いいたします。
下記に新居を構えました。お近くへお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
皆さまのご多幸を心よりお祈りしております。(最終行に、一番下から1文字分空けて)謹白
〈ポイント〉ふたりの名前は結語の位置にそろえて、全体的に美しく見えるようにする。過分にお祝いを頂いた相手には、親族でも、熨斗に「松の葉」と書いて感謝の贈り物を忘れずに。
お礼の言葉の一例:目上の人に対面編
上司なら式後初出社時に
~言葉の一例~
「先日の結婚式には、お忙しい中ご参列くださり、また私どもにはもったいないお祝辞も頂戴しまして、ありがとうございました。
私の普段の仕事ぶりについてのお話は、親は知らない一面だったようでとても喜んでおりました。また彼の上司からは、会社の皆さんが盛り上げてくださったので、“チームワークのいい職場ですね”とお言葉を頂きました。本当にありがとうございました。
ふたりともまだ至らぬ者同士ですが頑張ってまいります。これからもご指導のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます」
お礼状の文例:目上の人に手紙編
1カ月以内に
~文例~
謹啓 日ごとに秋が深まってまいりました。
鈴木先生におかれましては、ご清栄のこととお慶び申し上げます。
先日の結婚式の折には、挙式から披露宴までご参列いただいた上に、私どもにはもったいないお祝辞まで頂戴し、誠にありがとうございました。
先生のお人柄が表れた言葉には、妻も感銘を受け「中学時代に鈴木先生に教わりたかった」と申しておりました。特に「結婚とは相手を受け入れること。その気持ちは、社会のあらゆる場面であなたを助けるでしょう」というお話が深く印象に残りました。
これからは夫婦で心を一つにし、明るい家庭を築いてまいります。
なにぶん未熟な私どもですので、今後も変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
下記に新居を構えました。お近くへお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
末筆ながら、鈴木先生のご健勝を心よりお祈り申し上げます。誠にありがとうございました。
(最終行に、一番下から1文字分空けて)謹白
〈ポイント〉ふたりの名前は結語の位置にそろえて、全体的に美しく見えるように。
お礼状の文例:受付・余興をしてくれた人にメール・LINE編
翌日~3日以内に
~文例~
昨日は結婚式に参列してくれて、本当にありがとうございました!久美ちゃんに受付をしてもらえたので、安心して挙式に臨むことができました。写真も素敵に撮れたので送るね。またお茶しましょう♪たくさんお話ししたいです^^
お礼状の文例:遠方の人に手紙・結婚報告はがき編
1カ月以内に
~文例~
前略 俊介、元気ですか?
先日は、遠方から僕たちの結婚式に参列してくれて、本当にありがとうございました。チャペルの扉が開いた瞬間に目が合って、お互い笑っちゃったね。いつもの優しい顔で見守ってくれて、本当に心強かった。母とは小さい頃の話をたくさんしたようですね。久しぶりに会えてとても喜んでいました。
さて、ようやく引っ越しも落ち着き、下記に新居を構えました。近くに来たときには、ぜひ立ち寄って!
これからもどうぞよろしくお願いします。
(最終行に一番下から1文字分空けて) 草々
〈ポイント〉ふたりの名前は結語の位置にそろえて、全体的に美しく見えるように。
お礼状の文例:妊婦・子連れの人に手紙・結婚報告はがき編
1カ月以内に
~文例~
美希ちゃん、お元気ですか?
先日は、幼いヒロ君と一緒に私たちの結婚式にいらしてくださり、本当にありがとうございました。ヒロ君が真剣な顔でリングを運んでくれたことは、生涯忘れられない場面になりました。長丁場で負担をかけてしまったかと思うけれど、親子で参列してくれて本当に嬉しかったです。
さて、ようやく引っ越しも落ち着き、下記に新居を構えました。近くに来たときには、ぜひヒロ君と立ち寄ってね!
これからもどうぞよろしくお願いします。
(最終行に一番下から1文字分空けて)かしこ
〈ポイント〉ふたりの名前は結語の位置にそろえて、全体的に美しく見えるように。
お礼状の文例:一般の参列者にメール・LINE編
翌日~3日以内に
~文例~
孝太郎、先日は僕らの結婚式に参列してくれて、本当にありがとうございました。大学のサークルメンバーが集まるのは久しぶりで、まるで同窓会の盛り上がり!妻もすぐに打ち解けたのはみんなのおかげだね。また一緒に飲もう!新居の住所が決まったらお知らせします。これからも夫婦ともどもよろしくね!
お礼の言葉の一例:参列していない人に電話編
翌日までに
~言葉の一例~
「昨日の結婚式では、サプライズの祝電をお送りくださり誠にありがとうございました。司会者が朗読すると、小粋なメッセージに大きな拍手が湧きました。ビックリしてとても嬉しかったです。
結婚式は無事に終えることができましたが、ふたりともまだ至らぬ者同士です。これからもご指導のほど、どうぞよろしくお願いいたします」
~言葉の一例~
「昨日の結婚式では、過分なお祝いを頂き誠にありがとうございました。ちょうど来週引っ越しをして、新居での暮らしが始まります。そろえなくてはいけないものが多く頭を抱えていたので、新生活への準備に有意義に使わせていただきます。
結婚式は無事に終えることができましたが、ふたりともまだ至らぬ者同士です。これからもご指導のほど、どうぞよろしくお願いいたします」
お礼状の文例:参列していない人に手紙編
1カ月以内に内祝いを添えて
~文例~
拝啓 若葉の風薫る今日この頃、田所様におかれましてはご健勝のこととお慶び申し上げます。
先日、私どもの結婚式の折には過分なるお祝いを頂戴し、誠にありがとうございました。早速、妻と量販店へ繰り出し炊飯器を購入させていただきました。田所様のおかげで、毎日、おいしいご飯をいただいております。
これからは健康を第一に、夫婦で心を一つにして理想の家庭を築いていきたいと思っております。ご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
ささやかではございますが、お礼の品を同封させていただきました。私たちが出会った和菓子店の看板メニューです。どうぞお納めください。
また下記に新居を構えましたので、お近くへお越しの際はぜひお立ち寄りください。
書面にてお礼を申し上げます。誠にありがとうございました。
(最終行に、一番下から1文字分空けて)敬具
〈ポイント〉ふたりの名前は結語の位置にそろえて、全体的に美しく見えるように。
From 編集部
鮮度抜群の気持ちを届けましょう
結婚式は、たくさんのゲストに祝ってもらい感謝の気持ちでいっぱいになるものです。その気持ちが新鮮なうちならお礼の電話も、お礼状も、LINEも難しいことはありません。事前にリストを作っておけばスムーズにクリアでき、ゲスト一人一人に素直な思いが届くはず。とにかくお礼の気持ちは早めに届けましょう。
岩下宣子 マナーデザイナー
NPO法人 マナー教育サポート協会 理事相談役。全日本作法会の内田宗輝氏、小笠原流小笠原清信氏に師事。各社企業などでマナーの指導・研修、講演、執筆活動など行う。
構成・文/千谷文子 イラスト/田中麻里子 D/mashroom design 監修/岩下宣子
※掲載されている情報は2023年8月時点のものです
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