Wedding Manual
ウエディングブーケの基礎知識|形&花の種類からトレンドまでご紹介!
花嫁姿をより美しく華やかに引き立ててくれるウエディングブーケは、ドレス同様にこだわりたいもの。でもどんなタイプがあるのかよく分からない……。そんな花嫁さんのために、まずはブーケの種類や人気の花材など、ブーケに関する基礎知識を紹介します。
ココをおさえて!
- 主なウエディングブーケの「形」は約11種類
- 生花や造花、ミックスなど「素材」もいろいろ
- 花、葉、実ものまで今どきの「人気花材」をチェック
- 記念に残す加工「アフターブーケ」もおすすめ
#01|ブーケの形(スタイル)を知ろう
主なタイプは11種類
ブーケを選ぶときのポイントの一つになるのが、形(スタイル)。ドレスにも合わせやすいと人気の定番から、形そのものが印象的なデザイン性のあるものまで、主なタイプをご紹介。
ブーケの形(スタイル)
ラウンド|クラッチ|キャスケード|アーム|オーバル(だ円)|リース|ワイルド(ビッグブーケ)|クレッセント|メリア|ハンギング(バッグ、バスケット)|ボール
ラウンド
花を密集させてコロンと丸くまとめたスタイルで、かわいらしい雰囲気のドレスに似合う。ドレスのボリュームに合わせてサイズ感を調整すると好バランス。最近は真っ白や同系色でグラデーションを付けるなど、ワンカラーのタイプが人気。
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クラッチ
今、最も人気を集める、摘んできた花を束ねたような自然なスタイル。花の種類や色次第でかわいくも大人っぽくもなる上、茎の部分をラフに持つため、どんなドレスに合わせても抜け感が出てこなれた雰囲気に。
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キャスケード
滝のような流れを描く逆三角形のシルエットが特徴。丈が短めのものはセミキャスケードと呼ぶことも。王道のノーブルな美しさを演出できるため、挙式で人気。Aラインのドレスに映えるほか、ロングトレーンやプリンセス風ドレスに合わせるとロイヤルなムードを演出できる。
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アーム
腕で抱えるように持つことから名前が付いた、長く真っすぐな茎を持つ花のラインを生かして束ねたスタイル。すっとした縦ラインが、スカートがストンとしたスレンダーやマーメイドドレスに映え、スタイリッシュな雰囲気に。
オーバル(だ円)
裾をやや絞ったしずくを思わせるだ円形で、ティアドロップと呼ぶことも。ふっくらとした程よいボリューム感がビッグスカートのドレスと相性がよく、ラウンドよりやや大人っぽい雰囲気に。また、四方に広がるように全体にボリュームを出したスタイルはシャワーと呼ばれる。
リース
途切れず繋がるその形が「永遠」を意味するリースは結婚式にぴったり!花や葉、枝を使って輪の形に編み込んだスタイルで、手で持つほか腕に通して提げても素敵。
ワイルド(ビッグブーケ)
両腕で抱えるほど大きなワイルドブーケは、圧巻のボリュームとエアリーな抜け感がおしゃれに見えると、高感度な花嫁たちの間で話題に。ビッグブーケ、ボリュームブーケとも呼ばれ、ふわふわの小花で作るのがトレンド。
クレッセント
三日月のようなカーブを描く左右非対称のフォルムが特徴。流れるようなラインの美しさが目を引くので、シルエットをきれいに見せたい細身のドレスと好相性。
メリア
たくさんの花びらを一枚一枚重ね、大輪の花に見立てたアーティスティックなブーケ。小さめでも存在感があり、コンパクトなドレスに映える。近くで見られてこそ魅力を発揮するので、ゲストと接する機会の多いパーティにもおすすめ。
ハンギング(バッグ、バスケット)
ハンギングは取っ手があり、バッグのように持てるブーケの総称。腕に掛けると両手が空くので、テーブルラウンドや動くシーンに好適。最近はバスケットに摘みたての花を入れたようなナチュラルなタイプが人気。
ボール
球体のブーケにリボンなどで持ち手を付けたスタイル。和風の花やひもを使ってアレンジすれば、和装にもぴったり。
#02|生花?造花?
素材の種類を知ろう
生花+ドライなど異素材MIXもあり!
ブーケに使われる花やグリーンなどの素材は、生花はもちろんのこと、季節を問わず入手しやすく式後も保存可能なドライフラワーや、造花を選ぶ花嫁も増えてきました。それぞれの特徴を知って自分にぴったりのものを選びましょう。
生花
生命力にあふれ、みずみずしくてフレッシュ!絶妙な咲き加減や香りを楽しめる生花は、華やかさも写真映えも抜群。前撮りや結婚式当日など、その日のためだけに用意される生花のウエディングブーケを持てるのは、まさに花嫁だけの特権。最近は、染めや塗りなどを施して発色させた一味違う生花を、アクセントに使うブーケも人気上昇中。
ドライフラワー
生花を乾燥させたものがドライフラワー。生花よりややくすんだ色合いになりビンテージ感を演出できる。最近は脱色したり鮮やかな色に染めるなど、発色も豊かになり、生花にドライを織り交ぜたMIXブーケも人気。生花に比べて日持ちもするので、前撮りと結婚式当日で同じブーケを使う花嫁も。式後は新居に飾って楽しむこともできる。
プリザーブドフラワー
プリザーブドフラワーは、濃淡のバラのみ。その他はアーティフィシャルフラワーのMIXブーケ
生花を特殊加工したプリザーブドフラワーは、色鮮やかなまま長期保存が可能。写真のブーケのバラのように、見た目の質感は生花に近く、長期間飾っておけるのも魅力的。一度脱色をしてから着色をするので、生花にはない色の花を作ることができるが、加工ができない花もあるので、花の種類は限られる。
アーティフィシャルフラワー(造花)
布や樹脂を使って作られる精巧な造花はアーティフィシャルフラワーとも呼ばれ、その出来栄えは生花と見間違えるほどのものも。時季を問わずにいつでも好きな花を使え、生花では存在しない色があったり、ラメなどをあしらってキラキラさせられるのも人気の秘密。また保存が利き、軽くて扱いやすいので、リゾートや海外挙式、ロケフォトなど、何回でも使えるのがうれしい。
#03|ブーケに人気の
花の種類(花材)を知ろう
あなたが好きな花、使いたい花はどれ?
花の種類(花材)は実にたくさん。ひらひらした花でロマンチックに、シャープな花で大人っぽくと、どんな花材を使うのかも理想のブーケに近づくために外せないポイントです。ここではブーケに人気&おすすめの花材をご紹介。あなたの結婚式の時季に手に入りやすい花を使えば、季節感も出てますます印象深く。
ブーケに人気の花の種類(花材)
バラ|ユリ|ラン|カラー|アンスリウム|ダリア|アネモネ|トルコギキョウ(リシアンサス)|ラナンキュラス|スイートピー|ガーベラ|アジサイ|スターチス|ブルースター|ミモザ|カスミソウ|スモークツリー|プロテア|エリンジウム|ユーカリ
バラ
色や品種が非常に多く、人気は絶大。横から見るとカップのような形状のカップ咲き、何重にも重なる花びらがふわっと開くロゼット咲きなど咲き方もさまざまに揃い、色と品種によってどんな雰囲気にもなるのが魅力。例えば、王道の白なら清らかでノーブルな雰囲気。ピンクの中でもくすみ系の品種を選べば、程よく甘さが抑えられて大人かわいい雰囲気に。
ユリ
エレガントな花の代表格。中でも写真のカサブランカをはじめ、大きくて高級感があるオリエンタル系のユリならよりゴージャスな雰囲気に。最近は、花びらが幾重にも重なる八重咲きの品種が増え、華やかでおしゃれと注目が集まる。
ラン
コチョウラン、デンファレ、シンビジウムをはじめ品種がとても多く、形も色も大きさも豊か。写真のシンビジウムのように、花びらが肉厚で花持ちがよいものも多く、ブーケに適した花材としても知られている。最近は、オンシジウムのダーク系やエピデンドラムなど花が小ぶりのタイプが人気。
カラー
すっとシャープな花姿が印象的で、洗練された大人ブーケの定番花材として根強い人気。しなやかな長い茎を生かしたアームやクラッチブーケで魅力を発揮する。白のほか、ピンク系、イエロー、紫、チョコレート色など、色のバリエーションも増加中。
アンスリウム
オブジェのような個性的な形と光沢のある花びらが特徴の南国の花。ドレスと和装、どちらにも合わせやすくモダンな雰囲気を演出できる。暑さに強く花持ちがよいので、夏婚にも向いている。
ダリア
色やサイズ感が豊富で和洋やテイストを問わず多用される気品のある花。大ぶりのタイプは1輪でも華やかなので、ブーケはもちろん装花の主役としても人気。アネモネ咲き、ポンポン咲きなど咲き方も多彩に揃う。
アネモネ
青紫、ピンク、赤など鮮やかな色が揃い、冬~春ブーケの定番。最近は、渋めの色や、花芯が濃い色の白いアネモネが大人っぽい印象に仕上がると、ひときわ人気。
トルコギキョウ(リシアンサス)
フリル状の花びらが重なり合う優美な花。白は神聖、パステルピンクは可憐、くすみピンクや紫はシックと、色によってイメージが変化。ブラウンやグリーンなどナチュラル系ブーケに合う色も豊富。
ラナンキュラス
バラに似たコロンと丸いフォルムが愛らしい、春を代表する花。幾重にも重なるひらひら薄い花びらは繊細で透明感があり、かわいらしい雰囲気づくりに欠かせない花材の一つ。
スイートピー
風に舞うチョウを思わせるフリル状の花びらが特徴。白やピンクなどの優しげな色のほか、最近は染めた品種が増えてきて、ニュアンスカラーが豊富に揃い、人気が再燃。
ガーベラ
色や形がさまざまに揃い、カジュアル&キュートな印象。最近は色を染めたシックなタイプも多く、使い方次第ではスタイリッシュな雰囲気にも仕上がる。
アジサイ
初夏の風物詩として知られるパステル系のほか、紅葉した秋色アジサイも人気。最近は小ぶりに切り分けてニュアンスを加える使い方がトレンド。
スターチス
リモニウムとも呼ばれ、ニュアンスのある色合いや品種が増えてイメージを一新した、今注目の花材でドライにもしやすい。抱えるくらい大きなボリュームブーケにもよく使われ、ブルーファンタジアという品種を好む花嫁も多い。
ブルースター
星のような花姿がキュートなブルーの小花。“サムシングブルー”を取り入れたいときによく使われる。花が真っ白なホワイトスターという品種もある。
ミモザ
ふわふわした黄色の小花がたわわに連なる、ナチュラル感を演出できる小花の一つ。グリーンとの相性もよく、ガーデンウエディングにも映える。生花は季節限定なので、ドライも人気。
カスミソウ
白く淡く、ふわりと広がる姿がかわいい繊細な花。最近は色を染めた鮮やかなタイプがブームの兆し。たくさん束ねると動きやボリュームが出て、存在感もアップ。
スモークツリー
煙のようにモクモクした繊細な木。ふわふわながらもシャビーな雰囲気を出せるのでドライフラワーとも好相性。ビンテージテイストに合い、アレンジの隙間を埋める役割も。
プロテア
南半球の国から届く“ネーティブフラワー”を代表するプロテアは、スタイリッシュ派の注目株。超大輪のキングプロテア(写真)だけでなく、最近は小さめの品種が使いやすくておすすめ。
エリンジウム
細かいトゲが華やかさやこなれ感を生み出す、濃いブルーの実もの。ドライ花材と合わせても相性抜群。
ユーカリ
丸い葉が特徴でドライにもなるユーカリは、抜け感と今っぽさをもたらすグレイッシュなグリーンとして大人気。
#04|生花にしたい花嫁さん必見!
ブーケを素敵に残そう
生花に加工を施すアフターブーケに注目
結婚式の大切な思い出として生花のブーケを残しておきたい!そんな花嫁におすすめなのが、アフターブーケ。押し花にしてフレームに収めたり、立体的な形のままドライ加工にして残すなど、いくつかの方法があるのでチェックしてみて。
アフターブーケをオーダーする際は、あらかじめ専門の加工会社に予約をし、式後の受け渡し方法などの確認を。挙式後1~2カ月後には完成し、親などへプレゼントする花嫁も多いよう。
結婚式のブーケ、みんなはどうしてた?
約3割の花嫁がドライ加工や押し花にして、ブーケを記念に残しているよう。
自分で持って帰った57.3%
ドライ加工にした23.5%
押し花にした11.3%
人にあげた9.8%
その他7.9%
※複数回答
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構成・文/大平美和 イラスト/湯浅 望 監修・ブーケ写真協力/落 大造(co-an)
※記事内のデータは「ゼクシィ結婚トレンド調査2023(全国推計値)」によるものです