
余興を頼まれたら、何する? どう準備する?【ゲスト向け】結婚式の余興マニュアル
友人や同僚の結婚式に招かれて余興をお願いされた際、何をどうしたらいいのか、戸惑う人も少なくないでしょう。この記事では、余興を依頼されたら、どのように考え、どのようなステップを踏んで進めていったらいいかをご紹介します。
Index結婚式余興の準備ステップはこちら
#STEP1 新郎新婦の希望を聞こう
#STEP2 メンバーを集めよう
#STEP3 具体的な内容を決めよう
#STEP4 ふたりと会場に確認しよう
#STEP5 本番は恥ずかしがらず思いっきりやろう
#結婚式余興のQ&A
#STEP1|新郎新婦の希望を聞こう
結婚式の余興はあくまでも新郎新婦のために行うものです。新郎新婦の意向を無視して、好き勝手なことを行っていいというわけではありません。ですから、依頼を受けたらまずは新郎新婦の希望を聞くことが大切。なかでも重要なのはその目的。つまり、新郎新婦がその余興にどんな役割を期待しているかということです。新郎新婦の紹介をしてほしいのか、あるいは披露宴の場を盛り上げてほしいのかなど。余興の目的によって、その内容の骨格も固まってくるはずです。
メンバー
あなた一人で余興を行ってほしいのか、あるいはメンバー指定で行ってほしいのか、メンバー選びは一任されるのかを確認しましょう。
余興の内容
次にどんな内容が希望なのかをヒアリングします。歌、ダンス、楽器演奏、クイズ、映像など、できるだけ具体的に聞きます。「内容は任せる」と言われた場合は、披露宴の顔触れや雰囲気などを聞いておき、ふさわしくない余興は避けるようにしましょう。自分以外では、誰にどんな余興を頼む予定なのかも聞いておくと、かぶりも防げます。また、言ってほしくないこと、やってほしくないことなどを聞いておくと、余興を考える際に役立ちますし、無用なトラブルを防ぐことにもなります。
Caution! サプライズで行ってほしいと言われたら?
自分たちに内容を伝えず、サプライズで行ってほしいと言われたら、新郎新婦の意をくんで内容は伝えなくていいでしょう。ただし、やってほしくないことだけは確認をしておいた方が安心です。また、ふたりを担当するプランナーを紹介してもらっておくと、内容を相談することもでき、準備もスムーズに進みます。
出番と持ち時間
プログラムのどのタイミングで余興を行うのか、また持ち時間はどのくらいあるのかを確認します。お色直し入場直後ならにぎやかな内容、終盤に差し掛かっているのなら落ち着いた内容など、出番によって内容が左右される面もあるからです。また、持ち時間によっては、考えていた余興が収まらなかったり、反対に時間が余ってしまったりということも……。確定していないようであれば、決まり次第なるべく早めに教えてもらうようにします。
#STEP2|メンバーを集めよう

新郎新婦の希望や余興の内容に合わせて、必要であればメンバーを集めます。新郎新婦から顔触れの指定があった場合は、新郎新婦から直接依頼してもらいます。指定がなく、自分で考えて選んだ場合は、新郎新婦に一度確認してもらいます。新郎新婦の了承が得られたら、新郎新婦から依頼をしてもらうと、頼まれた人も気持ちよく協力してくれるはずです。
なお、余興の内容によっては、準備や練習が必要という場合もあります。そのような余興の場合は、時間の融通がききそうな人や快く協力してくれそうな人を選ぶといいでしょう。
#STEP3|具体的な内容を決めよう
メンバーが決まったら、内容を具体的に詰めていきます。演目については、結婚式の場にふさわしいものを選ぶようにします。内輪ウケや下ネタなどはふさわしくありません。これらは新郎新婦から特にNGが出ていなくても、控えるのがマナーです。
以下に、人気の余興と行う際の注意点をご紹介します。
歌

余興の定番ともいえる演目。美しいハーモニーを聞かせることができればそれに越したことはありませんが、無理をせずにメンバーの力量に合わせて選びましょう。歌詞を新郎新婦に合わせて変えて歌うのもお勧めです。
Point!
- 結婚式にふさわしい曲目かどうか
- 他の人と曲目がかぶっていないか
- 会場にカラオケがあるか、音源は自分で用意する必要があるか
曲目は結婚式にふさわしい内容のものを選びましょう。新郎新婦が好きだったり、思い出の曲だったりしても、別れの歌や失恋の歌などは避けた方が無難。日本語以外の歌を選ぶ際は、特に注意して歌詞をチェックしてください。また、他に余興で歌や演奏を行う人がいた場合、曲目がかぶっていないかも確認しましょう。
さらに、会場にカラオケの機械があるかどうかも確認します。ない場合は自分たちで音源を用意する必要があるかもしれないので、そのあたりもしっかり確認しましょう。
楽器演奏

楽器演奏ができるグループであれば、その腕前を披露するのもお勧めです。迫力ある楽器演奏は、披露宴を大いに盛り上げてくれるでしょう。
Point!
- 結婚式にふさわしい曲目かどうか
- 他の人と曲目がかぶっていないか
- 大音量を出してもいいか
- 大きな楽器が持ち込めるか
- ピアノがあるかどうか
- アンプやマイクを使用できるか
歌と同様、その曲目が結婚式にふさわしいものかどうかチェックしましょう。たとえ歌が入らない場合でも、歌詞を確認することは怠らずに。他の人と曲目がかぶらないかもチェックして。
大音量を出すバンドなどの場合は、そもそも演奏が可能なのかどうかを会場へ確認。また、ハープや太鼓など大きな楽器を演奏する際は、持ち込めるかどうかも確認するのがお勧めです。ピアノを使用したい場合は、会場に備え付けられているかどうか、聞いてみるといいでしょう。さらに、アンプやマイクなどを使用したい場合も事前に確認を。
ダンス

躍動感溢れるダンスはパーティを華やかに彩ります。流行ものやみんなが知っている曲を使うと、より盛り上がるでしょう。みんなが踊れるダンスにして、最後は新郎新婦やゲストも巻き込んでダンスするのも一つのアイデアです。
Point!
- 結婚式にふさわしい曲目かどうか
- みんなでしっかり練習できるか
- 会場に踊れるスペースがあるか
- 会場に着替える場所があるか
ダンスに使う曲に関しては、歌や楽器演奏と同様に、結婚式にふさわしいものかどうか十分に精査を。また、会場に対しては、ダンスができる十分なスペースがあるか、もしお揃いの衣裳などを着る場合、着替える場所があるかどうかなどを確認しておくといいでしょう。
また、ダンスに関しては、メンバーで揃って練習する時間や場所が必要です。時間や場所が確保できるかどうかも考えましょう。
ムービー

最近人気が高いのがムービー演出。余興として流すムービーであれば、新郎新婦へのお祝いの気持ちがストレートに表現された内容がいいでしょう。新郎新婦ゆかりの人を訪ねてお祝いのメッセージをもらったり、小学校など思い出の場所を訪ねた映像を編集したりするのは、ゲストにとっても興味深いし、ふたりにも喜ばれるはずです。
Point!
- 結婚式で流すのにふさわしい内容か
- 他のムービー演出と内容がかぶらないか
- 会場から指定された形式で制作されているか
- いつまでに納入するか
新郎新婦も自分たちでムービー演出を行うことがあります。ですから、その内容とあまりかぶらないようにしましょう。さまざまな人から動画を集める場合は、すべてしっかりチェックし、他人を傷付けたり、下ネタが入っていたり、著作権を侵害していないかどうかなどを確認します。
また、会場側に自作ムービーを持ち込む際は、さまざまな注意事項を伝えられるので、それにそって制作することが大切です。ムービーのサイズ、ファイル形式、記録メディアなどは指定されていることが多いので、それに従いましょう。また、いつまでに納入したらいいかも確認しておきます。
知っておいてほしいこと
●会場によって、音源の持ち込みができない場合や取り扱える音源に制限がある場合があります。事前に会場に相談、確認をしましょう。
●曲を購入する前に、会場での使用が可能かを事前に確認しましょう。
●会場によって、音源の再生タイミングの指定など、オペレーションの制限がある場合があります。事前に会場に相談、確認をしましょう。
●会場によって手作り映像の持ち込み、および使用する音源に制限があるため、事前に会場に確認をしましょう。
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#STEP4|ふたりと会場に確認しよう
どんなメンバーでどのような余興を行うのか具体的に決まったら、まずは新郎新婦に報告して、その内容で問題がないか確認しましょう。また、会場へ確認したり、何か依頼をする場合は、新郎新婦を通じて行うのか、会場と直接やり取りをしてもいいのかも聞いておきましょう。
ふたりに確認すること
余興の内容については、なるべく具体的に新郎新婦に伝え、内容に問題がないか、他の人の余興とかぶっていないかなどを確認します。また、余興を行うに際して、会場に確認したいことがある場合は、どうしたらいいのか新郎新婦の判断を仰ぎましょう。新郎新婦から会場に確認してくれることになったら、確認したいことをわかりやすくメモなどにまとめて渡します。また、依頼時に伝えられた持ち時間や出演のタイミングに変更がないかどうかも聞いておきます。
会場に確認すること
余興を行う際に会場にあると助かるもの(カラオケ機器やアンプ、ピアノなど)が用意できるかどうかを確認します。大きな荷物を持ち込む場合は、搬入日時や搬入方法なども会場の指示を仰ぎます。着替える必要がある場合は、控室の有無もチェック。また、当日に会場でリハーサルを行いたい場合は、時間や場所を相談しておくといいでしょう。
#STEP5|本番は恥ずかしがらず思いっきりやろう

当日は時間に余裕を持って会場入りしましょう。会場の様子などを事前にチェックし、必要であれば会場スタッフと打ち合わせをしておきます。プログラムも確認し、何時くらいに出番が来るのかおおよその時間も聞いておくと慌てなくてすみます。出番の少し前からスタンバイし、スムーズに余興に移れるようにしておきましょう。
いよいよ出番となったら、恥ずかしがらずに思い切って披露しましょう。持ち時間はオーバーしないように気を付けて。
#結婚式の余興Q&A
- 費用がかかる場合はどうすればいいの?
- まずは新郎新婦に相談して
費用が発生すると判明した時点で、新郎新婦に相談するのがよいでしょう。新郎新婦側から「費用は負担します」という申し出があれば、ありがたく好意を受けても問題ありません。その場合は、購入した品物のレシートなどはしっかり保管しておきましょう。ただ、それほど多額の費用がかかっていない場合は、お祝い事なので請求しないという考え方もありますし、その方がスマートといえるかもしれません。
- 余興の依頼は断ってもいいの?
- 事情があれば断ってもOK。理由を添えて早めに連絡を
自分の手に負えないと判断した場合は、断っても構いません。その際は「ご依頼いただいてありがとう。喜んでお引き受けしたいところですが、その時期はちょうど仕事が立て込んでいて準備をする時間が十分取れません。本当に申し訳ありません」と、依頼してもらったことへの感謝を伝えつつ、引き受けられない理由を述べて断るのがいいでしょう。
なお、断る場合は、なるべく早めに返事をするのがマナー。断りにくいからと返事をズルズルと引き延ばすのは避けてください。ギリギリになって「やっぱりできない」というのは、新郎新婦側にも迷惑を掛けてしまうので十分にご注意を。
構成・文/粂 美奈子 イラスト/moko.

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