【披露宴の席次・決め方&マナー】注意することは?肩書は?いろんなギモンをまるっと解決!
披露宴の席次には一定のルールがあります。これは来てくれたゲストへ敬意を示し、気持ちよく過ごしてもらうための配慮です。とはいえ最近では親族だけでの少人数婚や、新郎新婦が家族を含めて「全員がゲスト」という形で招待することもあり、それに伴って席次のあり方も多様化してきました。この機会に基本をおさらいしつつ、最近のトレンドもチェックしてみてください。
Index
#01|[テーブルタイプ別]席次の基本
どんな席次でも
上座と下座が基本
席次の基本は上座と下座。##s##新郎新婦の座るメイン卓に近い場所が上座で、離れている場所が下座##e##となり、ゲストを招待する側でもある家族席は、最も離れた出入り口に設けられるのが普通。また、同じテーブル内でもより高砂席に近い席ほど上座になることを覚えておこう。
<丸テーブルの席次>
披露宴会場で多く見掛けるのがこのタイプ。円卓だとお互いの顔がよく見えるので、同じテーブル内での会話が弾みそう。向かって左側が新郎と新郎側のゲスト席、右側が新婦と新婦側のゲスト席となり、##s##メイン卓に最も近いテーブルは主賓や主賓クラスの方々、間に職場の同僚や友人グループなどのテーブルを挟み、出入り口に最も近いテーブルが家族席##e##になります。
なお、同じテーブル内にも席次があり、メイン卓により近い席が上座、離れている場所が下座になることを覚えておいて。特に上司を中心とした職場関係者のテーブルでは、じっくり考慮して失礼のない席次を考えましょう。
<長テーブルの席次>
長テーブルは丸テーブルほど場所を取らないため、大人数のゲストをお招きする際に取り入れることの多いレイアウトです。晩さん会のような華やかな雰囲気を出すことができるけれど、長テーブルという性質上、会話を楽しむ相手が両隣や向かい合った人などに限られてくることも頭に入れておきましょう。丸テーブルと同様、##s##メイン卓に近い場所が上座、最も遠い場所が親の座る家族席の下座##e##です。
長テーブルを両家それぞれ複数用意する場合は、##s##中央の2テーブルの最前列を上座として、上から順に主賓クラスや上司などの席を設けて##e##。親族や家族は高砂席から遠い両脇のテーブルに座ってもらうのが一般的。
<オーバル形テーブルの席次>
家族や親族を中心とした10~20人くらいの少人数婚なら、オーバル形の大きなテーブルを全員で囲む方法もおすすめです。この場合、新郎新婦もゲストと同じテーブルに着き、両家で和気あいあいとしたひとときを過ごすことができます。基本の席次ルールは##s##新郎新婦と近い真横の席が上座で、向かい合う両端が下座の親の席##e##。
とはいえ全員が身内の式なら、上座・下座にしばられず、みんなが過ごしやすいスタイルに変えても問題なし。例えばふたりがホスト役になって家族をゲストとしてもてなしたいと思うなら、親の席を新郎新婦の真横にしても大丈夫。両家の親とも相談しながら、居心地のよいレイアウトを考えてみて。
#02|席次の決め方Q&A
~親族編~
ここからは、人に聞きづらい席次の疑問をプロがズバッと回答!
最初は親族の席次にまつわるケース。親族とはいえ、必ずしも良好な関係の人たちばかりとは言い切れないし、体の不自由な高齢者、長丁場が苦手な小さな子どもなど、席次の配慮が必要なケースはいろいろとありそう。
- 一番近くで見守ってほしいのは親。上座に席を設けても大丈夫?
- 新郎新婦の意向であることが伝われば問題なし
「結婚式には地域性があり、親族席が上座(高砂近く)になるケースもありますので、ふたりが強く希望するなら問題はないと思います。ご列席者の反応が気になるようであれば、##s##両家の了承を得た上で、始まりに司会者から新郎新婦の意向でこのような配席となっていることを伝える##e##とよいでしょう」(フリープランナー/岡崎 桂さん)
- 体の不自由な祖父祖母の席はどこにする?
- 扉の近くで、お世話しやすい人が隣だと安心
「一般的に親族席は下座に設けるため、必然的に出入り口に近い場所になるとは思いますが、さらに化粧室に立つときなどに動きやすいよう、扉の近くだと安心です。親族の場合、##s##あまり上座・下座は気にせずに、お世話をしやすい人や話がしやすい人が隣り合って座れる配慮##e##が大切です」(岡崎さん)
- 小さな子どもはどこに座ってもらう?
- 親御さんの間に挟んだ席がおすすめ
「小さなお子さまの席は、##s##お世話をしやすいよう、親御さんの間に挟んでいただく##e##ことをおすすめしています。また、退屈しないように玩具をセットしたり、最近ではタブレットを置いて好きな動画を楽しめるようにされている方もいらっしゃいます」(岡崎さん)
- 親が離婚している。席次や肩書はどうすれば?
- 席次に肩書を入れない、エスコートカードでの案内に変えるなど工夫を
「例えば親が離婚した後、一緒に暮らす母親が再婚すると、実の父親と義理の父親が存在することになります。このような場合、実の父は挙式のみ出席し、披露宴は遠慮するケースが多いようです。しかしながら、親族との仲が良好で付き合いが続いているようなケースもあるので、もし実の父親が出席するなら、##s##仲の良い親族と一緒のテーブルに座ってもらう##e##といいでしょう。席次表についても柔軟に考え、全員肩書を入れない、あるいは席次表は用意せずに、エスコートカードのみで席のご案内をする方法もあります」(岡崎さん)
【迷いがちな親族の肩書例】
#03|席次の決め方Q&A
~友人編~
友人の席次はグループ単位で配置するのが基本だけど、丸テーブルの場合は座れる人数がある程度決まっているため、異なるグループの人たちの組み合わせ方法や、新郎側・新婦側でゲスト数に差がある場合の対処などが主な悩みどころ。単独で出席する人へのフォローも必要になってきそう。
- 新郎新婦の友人の数に差がある場合、どうする?
- 特に気にしなくても大丈夫
「友人の数に差があるのは当たり前のことですし、##s##基本的にはあまり気にせずに呼びたい人を呼びましょう##e##。人数差は席次の工夫で目立たなくすることも十分可能です。ただし、両家でそれぞれ考え方が異なるケースもありますので、##s##両家での話し合いは必須##e##です」(岡崎さん)
- 1人で出席する人は、どこに座ってもらうのがベスト?
- 同じく1人で出席する人の隣にするなど配慮を
「なるべく1人きりとなることがないように##s##受付係をお願いしたり、同じように単独で出席する人の横に席を設けるなど##e##、配慮できることはいろいろとあります。イレギュラーではありますが、披露宴では親族テーブルに席を設けて、親やきょうだいと一緒と過ごしてもらうようにすれば気遣いが伝わるのではないでしょうか」(岡崎さん)
- 友人席にも上座・下座あり?できればあまり目立たせたくない!
- 基本的に友人テーブルに上座・下座という概念はありません
「年齢の異なる友人たちが集うグループや、グループ内にリーダー的存在の方がいる場合などを除き、##s##友人テーブルに上座・下座という概念はありません##e##。仲の良い友人同士が居心地のよい時間を過ごせることを一番に考えて。また、職場の同僚と学生時代の友人も基本的には同じポジション。こちらもテーブル内の上座・下座は気にせずに配席するとよいでしょう」(岡崎さん)
- 新郎側と新婦側の友人が、同じテーブルってあり?
- 両家が了承していれば問題ありません
「新郎側と新婦側で友人の人数が異なっているのは当たり前で、中途半端な席ができそうな場合は、##s##お互いの少人数グループを一つのテーブルにまとめる##e##方法もあります。よくあるケースなので、両家で了承しているのであれば問題ありません」(岡崎さん)
【迷いがちな友人の肩書例】
#04|席次の決め方Q&A
~職場編~
職場関係者の席次も難しいところ。主賓は別格として、同じ職位の上司がいる場合、どちらを上座にすればいいのか頭を悩ませる人も少なくないよう。転職や転勤などをしている場合は、席次だけでなく肩書の問題も発生するので、ケース・バイ・ケースで一つずつ丁寧に対応を。
- 同じ立場の上司が2人。上座を決める際の判断基準は?
- 社歴が長い方を優先
「主賓を除いて考えると、同じ役職の上司がいらっしゃる場合、##s##社歴が長い方を優先して配席##e##するようにご案内しています。社歴が同じ同期の場合は、上座・下座は気にせずに話しやすい人同士を隣に配席するのがよいでしょう」(岡崎さん)
- 職場の席次って部署別?それとも立場(上司・同僚)別?
- 部署ごとの方が上司間の席次に悩まずに済みます
「職場関係者のテーブルが複数できてしまう場合は、部署ごとに上司と同僚が同席する席次や、部署を超えて「上司席」と「同僚席」を分ける方法が考えられます。職場の雰囲気やカラーにもよりますが、##s##部署ごとに分けた方が、上司間の席次に悩まなくても済む##e##ので、席順が決めやすいかと思います」(岡崎さん)
- お世話になった前の職場の上司と、異動して間もない部署の上司、どちらが上座?
- 現在の上司を優先するケースが多いです
「##s##現在の職場の上司を優先される方が多いようです##e##。できればグループごとにテーブルを分けるのが理想ですが、難しい場合は、現職の関係者を優先させましょう。現職の上司よりも前の部署の上司の方が役職が上ならば、##s##現職の上司や先輩などに相談してみる##e##ことをおすすめします」(岡崎さん)
- 例えば30歳の社長と50歳の係長。一般的にはどちらが上座?
- 基本マナーは「役職が優先」です
「転職を経験している新郎新婦の場合は、異なる職場の上司が同じテーブルに、というケースも起こり得ますよね。##s##席次の基本マナーとしては“役職が優先”なので、この場合、年齢が若い30歳の社長が上座##e##という考え方になります」(岡崎さん)
【迷いがちな職場関係者の肩書例】
岡崎 桂さん Wedding and Event Planner
ゼクシィなび、海外ウエディングのプロデュース会社、ホテルのプランナー、ウエディングマネジャーを経て、フリーランスのプランナーに。さまざまな結婚式に携わった経験を基に、会場探しから新郎新婦をサポートしている。
オフィシャルサイト URL:http://katsuraokazaki.com/