大好きな手

3人兄妹　末っ子の私は
いつも親や兄弟達に守られてとっても甘えん坊だったとか

結婚式の準備をしていく中
ふと　母とそんな昔話をしていた。
『あんまり覚えていないな～』なんて笑いながら
一緒に写真を見返していた

なんだか母との時間が心地よくて
翌日　打合せの時に『中座のエスコートはどなたに？』
そんな質問に私は『母で』と即答してしまった。

結婚式当日　エスコートのことなんて
予想もしていなかった母は驚き　笑いながら
私のところへ来て　手を繋ぐ

一体　いつから
この手を握らなくなったのだろう･･･

幼い頃に日が暮れるまで一緒に遊んだ手
泣いていた時　頭をなでてくれた手
嬉しいとき　一緒に抱き合った手
今までたくさんの美味しいご飯を作ってくれた手

反抗してこの手にビンタされた時もあったな･･･！なんて
思わず　懐かしくて笑ってしまう

いつも甘えてた私を一番に守ってくれてたのは
お母さんだったね。この手に私は守られていたんだね

いつのまにかシワが増え　私よりも細い指
お母さん　今までありがとう
これからは私がお母さんを支えていくからね