あの日の約束

10年前

まだ高校生の頃

「もしお嫁に行くことがあったら

私が担当して　素敵な結婚式をつくるよ！」

そう私が伝えた相手は

今も変わらず私の一番大切な友人である。

そんな彼女の側にいた私は

楽しい時は一緒に笑い　悲しい時は一緒に泣き

沢山の素晴らしい時間を共有した



大人になってからは

お互いにいそがしい生活を送り　年に一度会えるかどうか

そんな感じで段々と疎遠になっていた


そんな彼女から久しぶりに連絡がきた

「突然だけど　昔約束したこと覚えてる？」

私は昔の記憶をゆっくりと　たどり考えていた

ずっと返答しないまま無言で考えていた時

彼女の口から

「私、ついに結婚することになったよ。
　だから　私の結婚式の担当をしてくれるかな？」


その言葉に

10年という月日が流れていたこと
そして今でもその約束を覚えていてくれたこと
そしてその約束を果たす日が本当に来ることへの喜びに
胸があつくなった