Van Cleef & Arpels(ヴァン クリーフ＆アーペル)の婚約指輪(エンゲージリング)

1895年、宝石商の娘であるエステル・アーペルと、ダイヤモンド研磨職人として長い歴史を持つ家系に生まれたアルフレッド・ヴァン クリーフが結婚。これが、ハイジュエラーとして世界中に名をとどろかすヴァン クリーフ＆アーペルの始まりだ。

結婚を機に、エステルの兄弟たちとパートナーシップを組んだアルフレッド・ヴァン クリーフはジュエリー制作に若い情熱を燃やし、1906年、パリのヴァンドーム広場22番地に初のブティックを構えた。

ヴァン クリーフ＆アーペルのジュエリーの特徴は高いデザイン性。顧客の要望に応じて、ユニークかつ繊細なジュエリーを数多く世に送り出してきた。それを支えているのが比類の無いクラフトマンシップである。とくに、ミステリーセッティングはジュエリーの世界に新たなる局面をもたらした画期的なセッティング方法として知られる。これは1920年代初めから開発され、1933年に特許を取得している。石を留める爪を使用しないこのセッティング技術は、宝石をより美しく見せ、今までにない滑らかで立体的なジュエリーを生み出すことに成功したのだ。

美しく芸術性の高いジュエリーは世界を魅了。1939年にはニューヨークへの出店を果たし、世界に冠たる高級ジュエラーの地位を不動のものとした。

ヴァン クリーフ＆アーペルのこだわりは、宝石の品質にも貫かれている。例えば、ダイヤモンド。カラー（色）は無色に近いトップグレードのDとE、クラリティ（透明度）は不純物の極めて少ないFL～VVS2ランクという非常に厳しい基準をクリアしたものしか使用しない。これは創業当時から一貫している。

高品質のダイヤモンドによって作られるヴァン クリーフ＆アーペルのエンゲージメントリングやブライダルジュエリーは、全てメゾンのアトリエで開発され、今も昔も変わることなく多くの女性たちを魅了し続けている。

ヴァン クリーフ＆アーペルのジュエリーは王侯貴族やセレブリティたちにも愛され、結婚の際には愛する人への贈り物として選ばれてきた。「王冠を賭けた恋」で知られるウィンザー公爵は、1937年に結婚の約束としてシンプソン夫人にサファイヤとダイヤモンドのブレスレットをプレゼントし、また、ケネディ大統領は1953年、ジャクリーン夫人にエメラルドで飾られたダイヤモンドの指輪を贈った。

さらに、モナコ公国のレーニエ大公は1956年の婚約に際し、グレース・ケリーにダイヤモンドとパールでできたジュエリーのセットを贈っている。この時以来、ヴァン クリーフ＆アーペルはモナコ公国の御用達ジュエラーに任命された。先ごろ結婚したアルベール２世モナコ大公もシャトレーヌ妃に愛の証しとしてヴァン クリーフ＆アーペルのネックレス「オセアン」を贈った。このネックレスはティアラとしても装うことができる。