Wedding Manual
キリスト教式の基礎知識&流れを知っておこう
結婚式といえば、バージンロードを歩いて指輪を交換して……というイメージを持っている人も多いはず。一番人気の挙式スタイル=「キリスト教式」についての基礎知識や式の流れを知って、結婚式のイメージを具体化してみましょう。
ココをおさえて!
- キリスト教式はキリスト教の教義にのっとって行う挙式のこと
- キリスト教式の費用の平均は首都圏で38万3000円
- 希望に応じてさまざまな演出を取り入れられる
#01|キリスト教式とは?
キリスト教の教義にのっとって行う
教会やチャペルでの挙式のこと
ステンドグラスのあるチャペルやフラワーシャワーに憧れる花嫁も多い
##s##キリスト教の教義にのっとって執り行う##e##キリスト教式は、51.8%のカップルが行う人気の挙式スタイルです。##s##キリスト教の聖書の言葉を引用して、神に永遠の愛を誓います##e##。誓約の証しとして、結婚指輪の交換や誓いのキスを行い、神の承認を得て結婚が認められます。
##s##親族だけでなく、友人や知人など多くの人に列席してもらえる##e##のも魅力。ゲストは賛美歌を歌ったり、退場時にフラワーシャワーなどを行って式に参加できます。
カトリックとプロテスタントの違い
キリスト教の宗派には、大きく分けて##s##カトリックとプロテスタントの2種類##e##があります。
##s##カトリック教派ではふたり、あるいは一方が信者でなければ挙式することはできませ##e##ん。本来、教会(チャーチ)はキリスト教徒が礼拝を行う公的な祈りの場。そのため挙式できるのは信者だけ、もしくは信者でなくても前もって結婚講座を受ける必要があります。カトリックの司式者は神父と言い、バージンロードの色も赤または緑と決められています。
一方、##s##プロテスタント教派であれば、信仰宗教に関係なく誰でも挙式をすることができます##e##。司式者のことは牧師と呼び、バージンロードは白が正式とされています。
ホテルや式場にあるチャペルは結婚式用の施設となっており、プロテスタントの牧師が出向いて式を執り行ってくれます。そのため信仰にかかわらず、キリスト教式のスタイルで結婚式を挙げることができます。
再婚者の結婚
不可(死別は可)
離婚理由など状況により可
#02|キリスト教式はいくらかかる?
キリスト教式の費用平均は
首都圏で38万3000円
首都圏を例にとると、##s##キリスト教式の挙式にかかった費用は平均で38万3000円##e##。神前式が33万7000円、人前式が平均35万8000円となっています。
首都圏のキリスト教式の費用分布は以下の通り
10万円未満……3.6%
10万~20万円未満……21.0%
20万~30万円未満……40.6%
30万~40万円未満……14.5%
40万~50万円未満……2.1%
50万円以上……18.1%
20~30万円が約4割でボリュームゾーンとなっていますが、50万円以上かかった人も18.1%います。
費用の中には、##s##牧師やオルガニスト、聖歌隊などへの謝礼や、会場使用料、音響使用料など##e##が含まれます。また、チャペル内の装花代やフラワーシャワーなどの演出費用は、希望によって追加料金が発生します。
#03|キリスト教式の基本の流れ
一般的に##s##プロテスタント式で行う挙式にかかる時間は、20~30分##e##です。結婚指輪の交換や証明書へのサインといった式の流れは、司式者の牧師が進行してくれるので、その指示に従って行います。大抵の場合は、事前にリハーサルやレクチャーがあるので、全て事前に覚えていなくても大丈夫です。
列席者入場
祭壇に向かって右に新郎側、左に新婦側の列席者が入場。前から父・母、きょうだい、親族、友人の順に着席する。
新郎の入場
列席者一同は起立。最初に新郎が入場し、祭壇前で新婦を待つ。
新婦の入場
新婦は父親と入場、新郎の横に進む。新郎は新婦父より新婦の手を受け取り、新婦と共に祭壇前へ。
賛美歌斉唱
全員起立したまま、列席者一同で賛美歌を歌う。
聖書朗読・祈祷(きとう)
司式者が聖書の中から婚姻にふさわしい愛の教えを朗読し、神に祈りをささげる。
誓約
結婚式の最も重要な場面。司式者の問い掛けに、最初に新郎、次に新婦が答えて結婚の誓約をする。
指輪の交換
ふたりの誓約の目に見える印として指輪を交換。新郎、新婦の順に相手の指に指輪をはめる。
ベールアップ・ウエディングキス
新郎が新婦のベールを上げ、ウエディングキスをする。
結婚成立を宣言
神と列席者の前で司式者が、ふたりが夫婦であることを宣言する。
結婚証明書に署名
新郎新婦、続いて証人もしくは司式者が結婚証明書に署名をする。
結婚成立の報告・閉会の辞
司式者が結婚が成立したことを列席者へ報告、閉式を伝える。
#04|キリスト教式に取り入れたい挙式演出
ふたりの希望の演出を取り入れよう
キリスト教式の挙式の魅力の一つとして、さまざまな演出を取り入れられることがあります。主立った挙式演出を知って、自分たちが行いたい演出を考えてみましょう。
▼音の演出
生演奏
バイオリンやハープ、チェロ、フルートなど洋楽器の生演奏は、チャペルの神聖な雰囲気を一層引き立ててくれます。生演奏は入場や退場の際に行うことが多く、演奏曲をリクエストできる場合もあります。
ゴスペル
賛美歌を歌う聖歌隊に代わって、ゴスペルシンガーに生歌をお願いすることもできます。チャペルの厳かな雰囲気にぴったりの歌声は、式をドラマチックに盛り上げます。
▼入場時の演出
ベールダウン
挙式が始まる前に花嫁のウエディングベールを下ろして送り出す儀式です。花嫁の母が行うことが多く、最後の身支度という意味が込められています。
家族で入場
通常は新郎が先にひとりで入場しますが、新郎の入場の際に新郎の父や母が一緒にバージンロードを歩くのも、心温まる演出になります。また、新婦も父とだけ歩くのではなく、父と母と共にバージンロードを歩くというアレンジ方法もあります。
キッズ演出
キリスト教式では、子どもたちにお願いする役目がさまざまあります。
[フラッグボーイ・フラッグガール]
新郎の入場前に式の開始を告げる旗を持って歩きます。比較的簡単なので、幼い子どもにも頼めます。
[フラワーガール]
花びらをまいてバージンロードを清める役目です。
[リングボーイ・リングガール]
結婚指輪をのせたリングピローを牧師に届けるのが仕事。こちらは5歳くらいからが目安です。
[トレーンベアラー]
花嫁のドレスの裾を持って歩きます。つまずいてしまうと危険なので、ある程度の年齢の女の子に頼みます。
ブーケ・ブートニアの儀式
新郎が入場の際にゲストから1輪ずつ花を受け取り、その花束をプロポーズとして新婦に渡す儀式です。新婦はプロポーズの返事がOKであれば、その中の1輪を新郎の胸ポケットに挿します。
▼退場演出
シャワーセレモニー
退場時の演出といえばシャワーセレモニーが有名です。チャペルからの退場時や退場後の屋外で行うことが多いです。シャワーはゲストが新郎新婦の結婚を祝福し、今後の幸せを祈るという意味が込められています。
[フラワーシャワー]
生花や造花の花びらを新郎新婦に向かって投げ掛けます。花の香りで清め、悪魔や災難からふたりを守るという魔よけの意味が込められています。
[ライスシャワー]
お米は一つの穂からたくさんできることからヨーロッパでは子孫繁栄のシンボルとされています。実りのある生活や子宝に恵まれることを願って、お米をまきます。
[フェザーシャワー]
フェザーは羽根のこと。天使の羽根で悪魔を追い払い、ふたりの幸せを祈るという意味があります。ふわふわと羽が舞い降りる様子は、幻想的な雰囲気になります。
このほかに、ベルを鳴らし音で祝福するベルシャワーや、シャボン玉を吹いて飛ばすバブルシャワー、リボンを投げかけるリボンシャワーなど、さまざまなシャワーがあります。
コンフェッティ
コンフェッティとは、英語で紙吹雪のこと。欧米のパーティでは定番アイテムです。色とりどりの紙片を一斉にまいて、新郎新婦の結婚を祝福します。清掃に手間が掛かるので、行ってもいいか会場に聞いてみましょう。
バルーンリリース
風船をゲストと共に一斉に飛ばして、幸せが天まで届くことを願う演出です。環境に配慮して、土に返る素材の風船を使って行います。会場によっては禁止しているところもあるので、行いたい場合は事前に確認しておきましょう。
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結婚式全体の流れやほかの他の挙式スタイルについても見てみよう
結婚式に漠然と憧れを抱いていても、具体的な流れまでは分からない人がほとんど。今どきの挙式と披露宴の流れやスタイルを知って、ふたりが行いたい結婚式の形を考える参考にしましょう。
構成・文/稲垣幸子 イラスト/田中麻里子 D/mashroom design
データ出典:「ゼクシィ結婚トレンド調査2023(首都圏)」