結婚前に話しておくべきことランキング!体験談や確認ポイントも
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結婚が決まったら、この先のふたりの生活やライフプランについて話し合うことは、とても大切です。お互いの仕事や生活スタイルについてはもちろん、家事の分担やお金に関すること、子どもの有無や将来についてなど、結婚の前に話し合っておきたいことはたくさんあります。本記事では、既婚男女を対象に行ったアンケートの回答から「結婚前に話し合っておけば良かったこと」をランキングにして紹介。結婚前に話しておくことの大切さや、話し合いでのポイントなど、心理カウンセラーの小日向るり子さんにお話を聞きました。
20〜30代既婚男女のアンケートから、「結婚前に話しておきたいこと」ランキングを発表!それぞれ、なぜ話しておくべきなのか理由と共に詳しく見ていきましょう。
※データ出典:マクロミルアンケート(複数回答可)
子どもの有無、人数は人生設計の中でも特に重要です。子どもを育てるのにはお金もかかるため、「生涯、家庭で何にどのくらいお金を使うのか」という支出計画に大きく影響します。
まず、お互い子どもを欲しいと思っているかを話し合い、お互いが希望する家族観を知っておくと良いでしょう。子どもを望む場合にはベストなタイミングや希望の人数で授かるとは限らないことについても理解が必要です。
住む場所は、働き方や生活の基盤に大きく影響します。どこでも仕事ができる一部の職業以外は、住む場所によっては転職が必要になるケースもあるでしょう。
また、「家業を継ぐため●年後に地元に帰りたい」「一人っ子なので実家の近くに住みたい」など家庭の理由がある場合もあります。将来を共に歩む結婚だからこそ、住む場所については「今」はもちろん、「将来」も含めて話し合っておきましょう。
お金は家賃、光熱費、食費、通信費、子育てなど日常生活において欠かせないもののひとつです。
結婚しても共働きなら独身時代と変わらないように思えますが、法律上、結婚後はどちらの収入も「共有財産」、つまり合算してふたりの財産となります。そこを踏まえてお金の使い方について価値観を擦り合わせておきましょう。
自分はもちろん、結婚すると相手の働き方も日々の生活スタイルに大きく影響します。お互いの結婚後の仕事や働き方について、自分ごととして意見を擦り合わせておくことが大切です。
特に女性は妊娠・出産後に仕事をセーブしなければいけない期間があります。子どもを望む場合は、産休・育休や育児の分担をどのようにするかを話し合っておくと良いでしょう。
ふたりの現在の収入や貯蓄は、結婚式や新婚旅行、新居にかける費用に関わってきます。また、結婚後の将来的な貯蓄目標の目安にもなります。
ローンの返済や借金がある場合、使えるお金=収入とは限らないため、収入や貯蓄だけではなくローンや借金についても結婚前にお互いに知らせておく必要があります。
ふたりが主役になる結婚では、挙式する・しないを含めて、叶えたいこと、やりたいことがたくさんあるはず。
スケジュールや予算などの制約があっても、お互いに譲れない点を話し合いふたりが納得できる方法を選ぶことが、後にしこりを残さないポイントです。
一緒に生活する上で大切な家事や育児の分担については、お互いにその時々の仕事や拘束時間によって変動します。
結婚前に大まかな分担を決めたとしても、一方の仕事が大変なときには役割を変えるなど、結婚後の仕事や生活の変化に合わせて柔軟に助け合う姿勢が大切です。
親・親戚付き合いについても話しておきたいポイントです。例えば、親との同居や義理の家族との付き合い方について、相手がどのように思っているかを確認しましょう。場合によっては、将来的に住む場所にも影響することがあります。
話し合うときは、「いずれは」「そのうち」を含めて双方の家族との付き合いを長い目で見るようにしましょう。将来的に人生の取捨選択をしていくことになりますが、ふたりが納得して答えを出したという過程が大切になります。
ふたりで一緒にいられるなら譲れないものはないという人もいますが、相手に合わせるばかりでは我慢しすぎて窮屈な暮らしになってしまいます。
「これだけはどうしても譲りたくない」という、自分の主張をお互いに伝え合い、聞く方は相手の気持ちを尊重する姿勢を持ちましょう。
お互いの将来的な夢や目標を支え合い、応援し合える夫婦になるためには、まず自分の考えを共有することが大切です。
何年後・何歳までに、どんな仕事をしたいのかといったキャリアプランは、相手の人生設計にも影響します。特に「資格取得のために学校に行きたい」「仕事を辞めて起業したい」など、家計に大きく影響のする可能性がある場合は、十分に話し合うようにしましょう。
夫婦になり、いざ結婚生活を始めてみると、一緒に住む前には知らなかったお互いの違いに気が付くこともあります。
ここでは、既婚者向けアンケートで集まった、事前に話し合っておけばよかったと思う「ちょっと困った体験談」をご紹介。あわせて、結婚前にしておくと良いことやお互いの違いに気が付いたときの対策アドバイスもお伝えします。
●「付き合いたてはなんでもおいしい!と言っていたのに、結婚後はあれが苦手だったと言われてショックに」(27歳/女性)
●「私は料理が下手ですが、パートナーのお母さんが料理上手で、彼はレトルトを一切使わないのが当たり前だと思っていて、けんかになりました」(34歳/女性)
【対策アドバイス】
三大欲求の一つである食の問題は重要です。付き合っているとき、できるだけ「食事を共にする」という時間を取りましょう。一人暮らしの場合は相手に来てもらって一緒に料理をするのもおすすめです
●「服を脱いだら脱ぎっ放し。靴下がいろんな所から出てくる」(37歳/女性)
●「掃除機をかける頻度を確認すべきだった。ほぼ自分がやっている」(34歳/男性)
●「お皿の洗い残しが気になる。自分で洗い直すか、しれっとシンクに置いています……」(35歳/女性)
【対策アドバイス】
結婚前に同棲をしない限り、共有しづらいのが衛生観念。個人によっても捉え方が異なるため、どちらも悪気はなく修正が簡単ではない問題です。
結婚生活の中で違いを感じたらため込まずに早めに相手に打ち明けましょう。その上で、お互いに歩み寄る姿勢が大切です。
双方の家事の分担をきめて、ホワイトボードやスマホアプリで目に見える方法で管理する、相手が自分に合わせてくれたら感謝の気持ちを伝えるなど、長い目で見て改善につなげていきましょう。
●「生活費のやりくりの仕方について、もう少し話し合う必要があったと感じた」(33歳/男性)
●「外食をする頻度。外食が多いため出費が多いと感じる」(37歳/男性)
●「何をどちらが払うかなど、支出の細かい振り分けを決めていなかったのでモヤモヤする」(35歳/男性)
【対策アドバイス】
お金の話をすることは、つい避けてしまいがちです。周囲や相手への見栄からデートのときに本意ではない出費を続けていた……なんてこともあるでしょう。
結婚した後にギャップを感じないためには、生活のどこにお金をかけ、何を節約するのかなど、お金の使い方について結婚前に本音で話し合うことが大切です。
●「自分は夜勤でパートナーは日勤なので生活のリズムを合わせるのも大変です」(35歳/男性)
●「水の出しっ放しや服の脱ぎっぱなしが何度言っても直らない」(36歳/女性)
●「体感温度が違い、一緒に眠れない」(37歳/女性)
●「就寝時に相手は常夜灯をつけないと眠れないが、自分は真っ暗にして就寝したい」(35歳/男性)
【対策アドバイス】
夜勤や隔日勤務による生活時間や、快適に感じる睡眠環境に違いがある場合は、夫婦は同室という観念にとらわれず、お互いの体調管理を第一に考えて寝室を分けるなど妥協点を見つけましょう。
習慣による水や電気の使い方は、暮らしていくうちにわかるものなので、事前の取り決めは難しいところです。光熱費に関わる部分は、相手の習慣を責めるのではなく、光熱費削減のために見直したいという観点で話題を出すのがベターです。
結婚してからしかわからないことはどうしてもありますが、少しでも事前にわかっていれば解決できるかもしれません。ここでは、なぜ結婚前に話し合いをすることが大切なのかを解説します。
パーソナリティーとは、性格、気質、倫理観、価値観など、その人の「あり方」そのものを指します。その中でも倫理観や価値観は長い年月をかけて構築されているため、そう簡単に変えることはできません。
相手が変えるのが難しい部分に対して、自分がどう折り合いをつけるかを考えるのは円満な結婚生活において大切なことです。
お互い心地よい関係性を築くためには、自分をよく知ることも重要です。
普段の生活で自己分析をする機会はなかなかありません。話し合いをすることによって、自分が譲れないと思っていることや大切にしたいことを明確にすると、無理をせずに相手に合わせることができるようになります。
結婚生活に歩み寄りは必要といっても、一方にすべて合わせてばかりではもう一方の不満がたまり、いずれ関係に綻びができてしまいます。
自分の希望をしっかり伝え、相手の意見も尊重することで良い関係性を築き上げ、離婚を防ぐことにつながります。結婚という新しいスタート地点でふたりの基準をつくっていきましょう。
結婚後の生活についての話し合いは、デリケートな話題だけに、時間を取って適切なタイミングや方法で進めたいものです。話し合うタイミングと留意点をまとめました。
メールや電話ではなく、できる限り会って話すようにしましょう。
人の感情は言葉だけでなく、体の動きや顔の表情などからも読み取れることが多いものです。会って話せば、相手の表情を見て伝える内容や言い方を調整することもできます。
お互いに時間があり、かつ気持ちにも余裕があるときに話しましょう。
あらかじめ「将来について話したいからまとまって時間が取れるときはあるかな」といった感じで伝えると、相手も心の準備ができます。
具体的に話し始めるきっかけがわからないという人は、結婚式の話題から切り出すのがおすすめです。
挙式する場合、形式や予算、お互いの親族や友人との関係性や交流状況など話し合うことが多いため、価値観や金銭感覚など相手のさまざまな一面を知る機会になります。
結婚前の話し合いの中で、相手が自分を尊重してくれているか見極めることも重要です。話し合いの際に確認しておきたいポイントを見ていきましょう。
話を途中でさえぎらずに最後まで聞いてくれるかどうかは大切なことです。
「で、言いたいことは?」「こうしたいってこと?」など、結論をせかされたり、話の途中で割って入り価値観を押し付けられたりしても不満を感じないか、話し合いのときの言動から相手との生活を推測する手がかりを見つけましょう。
金銭管理、住む場所、家事の負担、結婚式の挙げ方など、お互いの希望がすべて一致することはあまりありません。
そのときに「それじゃあ無理だね」「勝手にすれば」などと投げやりにならず、どうしたらお互いが納得できるように着地させられるか、話し合う姿勢が相手にあるのかを見極めましょう。
伝えづらいことを話すのは誰しも緊張しますが、話し終わった後に相手に対して恐怖心を感じなかったかどうかを振り返ってみましょう。
とげのある言葉だったり威圧的な態度だったり、その怖さには理由があるはずです。そのような恐怖がある場合は、結婚生活で対等な関係を築くことは難しいかもしれません。
「結婚」という、これからのふたりの人生を大きく左右するライフイベント。お互いの考えを確認せずに結婚後に「確認しておけばよかった」と思うことがないように、しっかりと本音で話し合うことが大切です。
バックグラウンドが違うふたりが共に生きることを約束するのが「結婚」です。お互いの違いを尊重しながら、ふたりで明るい未来を目指して進んでいきましょう!
取材・文/ペパーミント
【監修】
小日向るり子さん
「カウンセリングスペースフィールマインド」代表。心理カウンセラー。一般社団法人 日本産業カウンセラー協会認定産業カウンセラー。JAAアロマコーディネーター。恋愛、人間関係、メンタルヘルスなど多くの悩みにカウンセリングを行っている。恋愛や心理系コラムの執筆やメディア出演、監修も多数おこなっている。2023年4月までの相談件数は5500件を超える。
オフィシャルサイト:http://feel-mind.net/
X(旧twitter):https://twitter.com/ruriyakko1107
ブログ:https://ameblo.jp/r-kohinata
【データ出典】
・ご自身に関するアンケート
調査期間:2023/9/14〜2023/9/15
有効回答数:206人
(インターネットによる20〜30代既婚男女向けアンケート調査 調査機関:マクロミル)
結婚前に話しておくべきことランキング
20〜30代既婚男女のアンケートから、「結婚前に話しておきたいこと」ランキングを発表!それぞれ、なぜ話しておくべきなのか理由と共に詳しく見ていきましょう。
※データ出典:マクロミルアンケート(複数回答可)
1位 子どもの有無・人数について(57.3%)
子どもの有無、人数は人生設計の中でも特に重要です。子どもを育てるのにはお金もかかるため、「生涯、家庭で何にどのくらいお金を使うのか」という支出計画に大きく影響します。
まず、お互い子どもを欲しいと思っているかを話し合い、お互いが希望する家族観を知っておくと良いでしょう。子どもを望む場合にはベストなタイミングや希望の人数で授かるとは限らないことについても理解が必要です。
2位 将来住む場所について(51.5%)
住む場所は、働き方や生活の基盤に大きく影響します。どこでも仕事ができる一部の職業以外は、住む場所によっては転職が必要になるケースもあるでしょう。
また、「家業を継ぐため●年後に地元に帰りたい」「一人っ子なので実家の近くに住みたい」など家庭の理由がある場合もあります。将来を共に歩む結婚だからこそ、住む場所については「今」はもちろん、「将来」も含めて話し合っておきましょう。
3位 結婚後のお金の管理・使い方について(51.0%)
お金は家賃、光熱費、食費、通信費、子育てなど日常生活において欠かせないもののひとつです。
結婚しても共働きなら独身時代と変わらないように思えますが、法律上、結婚後はどちらの収入も「共有財産」、つまり合算してふたりの財産となります。そこを踏まえてお金の使い方について価値観を擦り合わせておきましょう。
4位 結婚後の仕事・働き方について(48.1%)
自分はもちろん、結婚すると相手の働き方も日々の生活スタイルに大きく影響します。お互いの結婚後の仕事や働き方について、自分ごととして意見を擦り合わせておくことが大切です。
特に女性は妊娠・出産後に仕事をセーブしなければいけない期間があります。子どもを望む場合は、産休・育休や育児の分担をどのようにするかを話し合っておくと良いでしょう。
5位 現在の収入や貯蓄状況について(45.1%)
ふたりの現在の収入や貯蓄は、結婚式や新婚旅行、新居にかける費用に関わってきます。また、結婚後の将来的な貯蓄目標の目安にもなります。
ローンの返済や借金がある場合、使えるお金=収入とは限らないため、収入や貯蓄だけではなくローンや借金についても結婚前にお互いに知らせておく必要があります。
6位 結婚式について(36.4%)
ふたりが主役になる結婚では、挙式する・しないを含めて、叶えたいこと、やりたいことがたくさんあるはず。
スケジュールや予算などの制約があっても、お互いに譲れない点を話し合いふたりが納得できる方法を選ぶことが、後にしこりを残さないポイントです。
7位 家事や育児の分担について(35.9%)
一緒に生活する上で大切な家事や育児の分担については、お互いにその時々の仕事や拘束時間によって変動します。
結婚前に大まかな分担を決めたとしても、一方の仕事が大変なときには役割を変えるなど、結婚後の仕事や生活の変化に合わせて柔軟に助け合う姿勢が大切です。
8位 親・親戚との付き合い方について(33.5%)
親・親戚付き合いについても話しておきたいポイントです。例えば、親との同居や義理の家族との付き合い方について、相手がどのように思っているかを確認しましょう。場合によっては、将来的に住む場所にも影響することがあります。
話し合うときは、「いずれは」「そのうち」を含めて双方の家族との付き合いを長い目で見るようにしましょう。将来的に人生の取捨選択をしていくことになりますが、ふたりが納得して答えを出したという過程が大切になります。
9位 絶対に譲れないことについて(31.1%)
ふたりで一緒にいられるなら譲れないものはないという人もいますが、相手に合わせるばかりでは我慢しすぎて窮屈な暮らしになってしまいます。
「これだけはどうしても譲りたくない」という、自分の主張をお互いに伝え合い、聞く方は相手の気持ちを尊重する姿勢を持ちましょう。
10位 将来的なキャリア・夢について(27.7%)
お互いの将来的な夢や目標を支え合い、応援し合える夫婦になるためには、まず自分の考えを共有することが大切です。
何年後・何歳までに、どんな仕事をしたいのかといったキャリアプランは、相手の人生設計にも影響します。特に「資格取得のために学校に行きたい」「仕事を辞めて起業したい」など、家計に大きく影響のする可能性がある場合は、十分に話し合うようにしましょう。
事前に話せば良かった!結婚後にちょっと困った体験談
夫婦になり、いざ結婚生活を始めてみると、一緒に住む前には知らなかったお互いの違いに気が付くこともあります。
ここでは、既婚者向けアンケートで集まった、事前に話し合っておけばよかったと思う「ちょっと困った体験談」をご紹介。あわせて、結婚前にしておくと良いことやお互いの違いに気が付いたときの対策アドバイスもお伝えします。
食の好み
●「付き合いたてはなんでもおいしい!と言っていたのに、結婚後はあれが苦手だったと言われてショックに」(27歳/女性)
●「私は料理が下手ですが、パートナーのお母さんが料理上手で、彼はレトルトを一切使わないのが当たり前だと思っていて、けんかになりました」(34歳/女性)
【対策アドバイス】
三大欲求の一つである食の問題は重要です。付き合っているとき、できるだけ「食事を共にする」という時間を取りましょう。一人暮らしの場合は相手に来てもらって一緒に料理をするのもおすすめです
衛生観念
●「服を脱いだら脱ぎっ放し。靴下がいろんな所から出てくる」(37歳/女性)
●「掃除機をかける頻度を確認すべきだった。ほぼ自分がやっている」(34歳/男性)
●「お皿の洗い残しが気になる。自分で洗い直すか、しれっとシンクに置いています……」(35歳/女性)
【対策アドバイス】
結婚前に同棲をしない限り、共有しづらいのが衛生観念。個人によっても捉え方が異なるため、どちらも悪気はなく修正が簡単ではない問題です。
結婚生活の中で違いを感じたらため込まずに早めに相手に打ち明けましょう。その上で、お互いに歩み寄る姿勢が大切です。
双方の家事の分担をきめて、ホワイトボードやスマホアプリで目に見える方法で管理する、相手が自分に合わせてくれたら感謝の気持ちを伝えるなど、長い目で見て改善につなげていきましょう。
お金の使い方
●「生活費のやりくりの仕方について、もう少し話し合う必要があったと感じた」(33歳/男性)
●「外食をする頻度。外食が多いため出費が多いと感じる」(37歳/男性)
●「何をどちらが払うかなど、支出の細かい振り分けを決めていなかったのでモヤモヤする」(35歳/男性)
【対策アドバイス】
お金の話をすることは、つい避けてしまいがちです。周囲や相手への見栄からデートのときに本意ではない出費を続けていた……なんてこともあるでしょう。
結婚した後にギャップを感じないためには、生活のどこにお金をかけ、何を節約するのかなど、お金の使い方について結婚前に本音で話し合うことが大切です。
生活スタイルの違い
●「自分は夜勤でパートナーは日勤なので生活のリズムを合わせるのも大変です」(35歳/男性)
●「水の出しっ放しや服の脱ぎっぱなしが何度言っても直らない」(36歳/女性)
●「体感温度が違い、一緒に眠れない」(37歳/女性)
●「就寝時に相手は常夜灯をつけないと眠れないが、自分は真っ暗にして就寝したい」(35歳/男性)
【対策アドバイス】
夜勤や隔日勤務による生活時間や、快適に感じる睡眠環境に違いがある場合は、夫婦は同室という観念にとらわれず、お互いの体調管理を第一に考えて寝室を分けるなど妥協点を見つけましょう。
習慣による水や電気の使い方は、暮らしていくうちにわかるものなので、事前の取り決めは難しいところです。光熱費に関わる部分は、相手の習慣を責めるのではなく、光熱費削減のために見直したいという観点で話題を出すのがベターです。
結婚前に話し合うことが大切な理由
結婚してからしかわからないことはどうしてもありますが、少しでも事前にわかっていれば解決できるかもしれません。ここでは、なぜ結婚前に話し合いをすることが大切なのかを解説します。
相手のパーソナリティーを深く知るきっかけになるから
パーソナリティーとは、性格、気質、倫理観、価値観など、その人の「あり方」そのものを指します。その中でも倫理観や価値観は長い年月をかけて構築されているため、そう簡単に変えることはできません。
相手が変えるのが難しい部分に対して、自分がどう折り合いをつけるかを考えるのは円満な結婚生活において大切なことです。
自分のパーソナリティーを認識して相手に伝えられるから
お互い心地よい関係性を築くためには、自分をよく知ることも重要です。
普段の生活で自己分析をする機会はなかなかありません。話し合いをすることによって、自分が譲れないと思っていることや大切にしたいことを明確にすると、無理をせずに相手に合わせることができるようになります。
結婚前の認識不足が離婚の原因になりうるから
結婚生活に歩み寄りは必要といっても、一方にすべて合わせてばかりではもう一方の不満がたまり、いずれ関係に綻びができてしまいます。
自分の希望をしっかり伝え、相手の意見も尊重することで良い関係性を築き上げ、離婚を防ぐことにつながります。結婚という新しいスタート地点でふたりの基準をつくっていきましょう。
結婚後の生活について話し合うタイミング&留意点
結婚後の生活についての話し合いは、デリケートな話題だけに、時間を取って適切なタイミングや方法で進めたいものです。話し合うタイミングと留意点をまとめました。
対面で話す
メールや電話ではなく、できる限り会って話すようにしましょう。
人の感情は言葉だけでなく、体の動きや顔の表情などからも読み取れることが多いものです。会って話せば、相手の表情を見て伝える内容や言い方を調整することもできます。
お互いに時間の余裕があるときに話す
お互いに時間があり、かつ気持ちにも余裕があるときに話しましょう。
あらかじめ「将来について話したいからまとまって時間が取れるときはあるかな」といった感じで伝えると、相手も心の準備ができます。
結婚式の話題から始める
具体的に話し始めるきっかけがわからないという人は、結婚式の話題から切り出すのがおすすめです。
挙式する場合、形式や予算、お互いの親族や友人との関係性や交流状況など話し合うことが多いため、価値観や金銭感覚など相手のさまざまな一面を知る機会になります。
結婚前の話し合いの中で確認したいポイント
結婚前の話し合いの中で、相手が自分を尊重してくれているか見極めることも重要です。話し合いの際に確認しておきたいポイントを見ていきましょう。
自分の話をさえぎらずに聞いてくれるか
話を途中でさえぎらずに最後まで聞いてくれるかどうかは大切なことです。
「で、言いたいことは?」「こうしたいってこと?」など、結論をせかされたり、話の途中で割って入り価値観を押し付けられたりしても不満を感じないか、話し合いのときの言動から相手との生活を推測する手がかりを見つけましょう。
問題を解決する姿勢があるか
金銭管理、住む場所、家事の負担、結婚式の挙げ方など、お互いの希望がすべて一致することはあまりありません。
そのときに「それじゃあ無理だね」「勝手にすれば」などと投げやりにならず、どうしたらお互いが納得できるように着地させられるか、話し合う姿勢が相手にあるのかを見極めましょう。
「怖い」という感情が湧かなかったか
伝えづらいことを話すのは誰しも緊張しますが、話し終わった後に相手に対して恐怖心を感じなかったかどうかを振り返ってみましょう。
とげのある言葉だったり威圧的な態度だったり、その怖さには理由があるはずです。そのような恐怖がある場合は、結婚生活で対等な関係を築くことは難しいかもしれません。
幸せな未来のためにも結婚前の話し合いが大切
「結婚」という、これからのふたりの人生を大きく左右するライフイベント。お互いの考えを確認せずに結婚後に「確認しておけばよかった」と思うことがないように、しっかりと本音で話し合うことが大切です。
バックグラウンドが違うふたりが共に生きることを約束するのが「結婚」です。お互いの違いを尊重しながら、ふたりで明るい未来を目指して進んでいきましょう!
取材・文/ペパーミント
【監修】
小日向るり子さん
「カウンセリングスペースフィールマインド」代表。心理カウンセラー。一般社団法人 日本産業カウンセラー協会認定産業カウンセラー。JAAアロマコーディネーター。恋愛、人間関係、メンタルヘルスなど多くの悩みにカウンセリングを行っている。恋愛や心理系コラムの執筆やメディア出演、監修も多数おこなっている。2023年4月までの相談件数は5500件を超える。
オフィシャルサイト:http://feel-mind.net/
X(旧twitter):https://twitter.com/ruriyakko1107
ブログ:https://ameblo.jp/r-kohinata
【データ出典】
・ご自身に関するアンケート
調査期間:2023/9/14〜2023/9/15
有効回答数:206人
(インターネットによる20〜30代既婚男女向けアンケート調査 調査機関:マクロミル)