慶び事のマナー
祝儀袋の選び方・書き方
ひとくちに祝儀袋といっても種類はさまざま。選び方、書き方、包み方にも決まりがあります。祝儀袋は相手の手元に残るものだけに、礼にかなった知識を身につけてマナー美人を目指しましょう。
結婚式用の祝儀袋の決まり事
結婚祝いを包むときは、右肩に「のし」が付いた祝儀袋で。これは「のしあわび」を簡略化したもので、昔から祝い事に縁起の良い海産物を贈ってきた名残です。祝儀袋に掛ける「水引」は、一般の祝い事は5本ですが、結婚祝いは慶びが重なるように10本が正式。結び方は、一度結んだらほどけない「結び切り」がお約束です。「のし」なしや、何度も結び直せる「蝶結び」の祝儀袋はNGなので注意して。 また、包む金額や相手に応じて、失礼にならない祝儀袋を選ぶことも大切なポイント。これから紹介する基本を押さえておきましょう。
表書きの書き方- ●表書きは「寿」か「御結婚御祝」が正式。「結婚御祝」は4文字になるために縁起が悪いと嫌う人もいることを覚えておいて
- ●贈り主の名前はフルネームで。毛筆・楷書・濃い墨で書くのが正式
- 黄色い短冊状のものを「のしあわび」に見立て、紅白の紙で包んだ「のし」
- 結婚祝い用の水引は10本が正式。「結び切り」はこの形が正式
- 表面に波状のしぼのある檀紙(だんし)の祝儀袋は格が高い
- 夫婦連名の場合は、ともにフルネームか、夫の氏名の左に妻の名前を書いてもOK
格の高い祝儀袋- 夫婦連名で祝儀を包む場合は、ひとり分の倍額よりやや少なめが一般的(ひとり3万円とするなら夫婦で5万円程度)。5万円以上包むなら格の高い祝儀袋を。水引で鶴亀を図案化したものなら10万円程度包む時に
- 祝儀袋の色は白が正式。カラフルな祝儀袋はカジュアルな印象
- デザイン化された「のし」や「水引」はカジュアルな印象
- 祝儀袋についている短冊に名前をかくときは、個人名か2名までがきれい
カジュアルな祝儀袋- 「のし」や「水引」をアレンジした華やかな祝儀袋は、選んだ人の個性が伝わって楽しいもの。友人や会社の同僚、後輩の式には向いていますが、目上のかたの式には礼を欠くことも。上手に使い分けて
- 水引の色は、金銀でも紅白でもOK。この水引の形は、「結び切り」をアレンジした「あわじ結び」
- 連名の場合は右側が目上の席。上下関係があるなら右から地位の高い順に名前を。友人同士なら五十音順で。3名までがきれい
オーソドックスな祝儀袋- 3~5万円包むのに適した、もっともオーソドックスな祝儀袋が、結び切りの水引を「あわじ結び」にアレンジしたのこのタイプ。会社関係や親族、目上のかたの式など、礼儀を欠くと失礼になる時に
- 祝儀袋が印刷の略式でも、結婚祝いには水引10本の祝儀袋を。水引5本は一般祝い用なのでNG
- 祝儀袋が略式でも、贈り主の名前はフルネーム、毛筆、楷書、濃い墨ではっきりと
※印刷の祝儀袋は厚みがなく、現金書留用封筒に納まるので、郵送には最適
印刷の祝儀袋- 式に出席できないときは、お祝いの言葉を添えて早めに品物かご祝儀を贈るのがマナー。1万円程度包んで郵送するなら、「のし」と「水引」が印刷された祝儀袋で。袋だけ立派だと中味と釣り合いが取れません
祝儀袋の裏側は、「慶び・幸せを受けるように」という意味を込め、上向きに折り返した方を外側にして水引を掛けるのがルール。水引が印刷されている祝儀袋の場合も、重ね方は同じです。逆に重ねると不祝儀(葬儀)の折り方になり、失礼にあたるので注意して。式場で手渡す前に、もう一度確認を。
祝儀袋と不祝儀袋は、裏側の重ね方が違う- お祝い金を包む祝儀袋の裏は、「慶びを受ける」上向き。葬儀や法要の時に用いる不祝儀袋の裏は「悲しみを流す」下向き。このポイントだけを覚えておけば間違えません
前もって予定されているお祝い事には新札を用意して包むのがマナー。シワクチャの紙幣では失礼にあたるので、早めに銀行へ行き、新札を準備しておきましょう。中包みの表には金額(写真右下)を、裏面に郵便番号・住所・氏名を楷書で書くのが正式。ただし中包みに金額や住所記入欄がある場合は、それに従って構いません。
漢数字の正式な表記
| 1万円 | 壱萬円(壱萬圓) |
|---|---|
| 2万円 | 弐萬円(弐萬圓) |
| 3万円 | 参萬円(参萬圓) |
| 5万円 | 五萬円または伍萬円(五萬圓または伍萬圓) |
| 7万円 | 七萬円(七萬圓) |
| 8万円 | 八萬円(八萬圓) |
| 10万円 | 拾萬円(拾萬圓) |
*5万円は伍萬円、「円」は「圓」としてもOK
祝儀袋をそのままバッグに入れて持参すると、汚れたり、折れ曲がったりすることがあります。購入した時のビニール袋に入れて持ち歩くのも、受付で取り出す時に美しくありません。ご祝儀は新郎新婦へのお祝いの品なのですから、本来は「ふくさ」に包んで持参するのがマナー。夫婦で結婚式に招かれる機会が増えたら「ふくさ」か「ふくさばさみ」を用意しておくのが、妻としての心得です。
慶弔両用・夫婦兼用があると便利- ●慶弔両用に使うなら紫やグリーンなどの色で、金糸銀糸やおめでたい文様の入っていないものを
- ●慶び事の時は右開き、お悔やみ事の時は左開きがルール。二つ折りの「ふくさばさみ」は、左右両側から開けられるタイプが慶弔両用。入れる時は、右上の写真のように使います
祝儀袋の選び方・書き方Q&A
- 水引が「蝶結び」の祝儀袋は
結婚式にNGなの? - ほどいて結び直せる「蝶結び」の水引は、出産祝いなど、何度あってもよいお祝い事に使います。そのため、一度きりが好ましい結婚式には不向き。購入する時は、必ず「結婚式用」かどうか確認を。
- 毛筆が苦手。表書きを
ボールペンで書くのはダメ? - 事務的な印象になるのでボールペンはふさわしくありません。「寿」の字が印刷されている祝儀袋も多いので、せめて自分の名前だけは毛筆で。苦手でも、心を込めて書いた気持ちは相手に伝わるものです。
- 祝儀袋にうっかりお金を
入れ忘れた時は? - 会場で気づいたり不安になった場合は、受付の人に告げて確認してもらうのがベスト。後日、「実はお金が入っていなかった」とは新郎新婦も言いにくいので、式当日は出かける前に必ず確認を。
- 二次会の会費は祝儀袋に入れるべき?
- 普段でもお金の受け渡しをする時は、むき出しの現金を渡すより封筒などに入れた方がスマート。会費制の二次会でも、新札を用意しておしゃれな「のし袋」や「封筒」に入れると、心づかいが伝わります。
- 結婚式場の受付で、直接現金を差し出したゲストのかたがいました。祝儀袋もなし、ってNGですよね。
- 友人からの祝儀袋にお金が入っていなかったのですが、後日、「入れ忘れた」と連絡が。「ご祝儀用に銀行で新札に替えたお金が、封筒に入ったままになっている!ごめん!」とお金を渡してくれました。
- 友人からの祝儀袋が使い回しで、中包みに違う人の名前が書いてあった。使い回しは別に悪いと思わないけれど、他人の名前が書いてあるものはやめてほしい。
- 祝儀を忘れたゲストのかたが、大変申し訳なさそうに「郵送するから送付先を教えてほしい」と言われ、受付が混乱。「お気持ちだけでうれしいです」とていねいにお断りしてその場は収まりましたが、ほかの招待客に迷惑をかけてしまいました。
- ご祝儀が1万円?こちらから「お車代」を出して挙式・披露宴に出席していただいたのに?しかも祝儀袋に名前が書いていない?大人としてどうでしょう。
- 叔母といとこをふたり招待し、ご祝儀が1万円。ご祝儀は気持ちではありますが、さすがにビックリしました。
- 祝儀袋の中に、新札ではなくシワシワのお札が入っていてビックリ。しかもそれが主人側のゲストではなく、私の友人だったので、余計にショックでした。









