心理学「吊り橋効果」のドキドキで恋愛がうまくいく?具体例も!
2023/2/17 11:00
Index
- #01 「吊り橋効果」とは
- #02 吊り橋効果は恋愛に効果的ってホント?
- #03 吊り橋効果を使った恋愛テクニック5選
- #04 吊り橋効果は冷めるもの?持続性はどのくらい?
- #05 ドキドキを活かして恋を叶えたい!
不安やピンチのときに感じるドキドキと、好きな人にときめくドキドキは同じ感情?「吊り橋効果」って、どうして恋愛に効果的といわれているのでしょうか。今回は、男女の心理に詳しい心理カウンセラーの沼田みえ子さんに「吊り橋効果」についてと、それを生かした恋愛テクニックなどを教えていただきました。恋のテクニックを身に付けて、日常の中で好きな人にさりげなくアプローチできるといいですよね!
「吊り橋効果」とは、不安や緊張から引き起こされたドキドキする感覚を「あなたが好きだからドキドキしている」と錯覚する心理現象から生まれる効果のことです。
人の感情は、
ある出来事に遭遇する
↓
その出来事を思考で解釈する
↓
その解釈に準ずる感情が生じる
という順序を経て発生するといわれています。
恋愛のケースでは、
素敵な人に出会う
↓
“素敵!なんだか好きになっちゃった”と思考で認識する
↓
ドキドキする
という経路をたどるわけですが、
素敵な人に出会う
↓
ドキドキする
↓
“あれ?もしかしてこれって恋かも……?”と、思考で認識する
と、先に発生した感情に対して自分なりの解釈をつけていく、というように認識と感情の順序が入れ替わることもあります。
このことに注目したカナダの2人の心理学者が、
不安な状態に遭遇する
↓
ドキドキする
↓
一緒にいる人に対して“あれ?もしかしてこれって恋かも……?”と思考で認識する
というように、感情を間違った認識に誘導できる可能性があると考えて、1974年に「恋の吊り橋実験」を行い、吊り橋の緊張感を恋愛感情と誤認することを実証しました。この学説が「吊り橋効果」または「恋の吊り橋理論」と呼ばれています。
錯覚や誤認識から生まれる「吊り橋効果」が、恋愛に効果的な理由を解説します。
人には「心と現実を一致させたい心理」というものがあります。例えば、福引きを引くとき「どうせティッシュペーパーだろうな」と思っていれば、実際に残念賞のティッシュペーパーしかもらえなくても落ち込んだりせず「まぁこんなもんでしょ」と、自分自身を納得させていませんか?
「あぁ、やっぱりね」と、ふに落ちたときが「心と現実が一致した瞬間」なのです。この心理は好きな人に対してももちろん起こります。
普段なんとも思っていなかった同僚と飲み会で隣同士になり、足や腕が不意に触れ合った瞬間に「ドキッ!」としたことがきっかけで、お互い「あれ?もしかしたら好きなのかも!?」と、現実に合わせた認識をしてしまいます。
また、仕事でピンチに陥って残業しているとき、飲物を渡されながら優しく「大丈夫?」と声をかけられた瞬間も、ピンチの不安感から引き起こされたドキドキがそのときに居合わせた人に対してのドキドキと錯覚し、「あれ、なんか好きになっちゃったかも?」と思ってしまうことがあります。
ドキドキの感情に対する理由が欲しくて、「心と現実を一致」させる結論を導きだすのです。
では実際に、「吊り橋効果」を使った具体的な恋愛テクニックやアプローチ方法をご紹介します。
婚活パーティは「知らない人と出会う場」なので、ほとんどの参加者は緊張感のドキドキを感じているはずです。このドキドキした状況で人を褒めると好感度が上がり、吊り橋効果に追い風を与える行為につながるので、気になる人を見つけたら積極的に褒めると効果的です!
好きな人が職場にいる場合、同じプロジェクトに参加するといいでしょう。大きなミッションを進めていく過程ではさまざまな問題が生じ、そのための解決策を共に考えることが必要とされます。
困難に遭遇したとき人の心は緊張状態になりますが、この緊張状態はまさに吊り橋を渡る緊張状態と同じです。また、困難を共に乗り越えた経験は一体感を感じられるため、親密な状態になりやすいといえます。
人は自分が知らないものに対しては無意識に恐れを抱いてしまいます。特に知らない場所への旅行は恐れだけではなく、ワクワクといった期待感のドキドキも同時に味わうことができます。
旅行という非日常空間では、お互いに知らない一面も見ることができ、ドキドキの感覚をより感じやすくなります。
ジェットコースターなどの絶叫マシンは緊張感や不安、恐怖などからドキドキ度が高まります!恐怖体験を一緒に乗り越えたという一体感に加え、「怖かったよねー!」など感情を共感しやすいため、心の距離がぐっと縮まります。
スポーツ好きの人にアプローチするなら、この方法がおすすめです。運動によって心拍数が上がると胸がドキドキと高まります。
スポーツを教えてあげることで、「お役に立てた達成感」や充実感を味わうことができ、一緒に過ごした時間の満足度が高まります。また、教えてもらった方は「教えくれてありがとう!」といった感謝の言葉や「教えるのも上手だね」などの褒める言葉によって、好感度を上げることができます。
恋愛テクニックとして活用しやすい「吊り橋効果」ですが注意点もあります。そもそも、先に感じたドキドキに対し「これって恋愛感情?」という勘違いによって生まれる効果です。
時間がたって「勘違いだった」と認識してしまうと、残念ながら気持ちは冷めてしまいます。人によって持続性はさまざまですが、最短で翌日には冷めてしまうこともあります。
ただし、この勘違いを相手に恋愛感情を抱かせるきっかけにすることは十分可能です。そのためには、「この子といるとなんだか楽しい」「この人といると元気が出る」「とてもいい気分になる」という、あなたに対して感じる良い心情を提供し続けていくことがとても大切です。
相手に好感を持たせるには「褒める」「喜ぶ」「感謝する」が、最強の方法です。相手の気持ちが冷めないように、ある程度の期間は会話やLINEなどでメッセージを送り続けてみてください!
好きな人を振り向かせたいなら、「吊り橋効果」を狙ってみてはいかがでしょうか?一つのきっかけにしか過ぎませんが、恋愛関係に発展する可能性が生まれるのでおすすめです。
\他にもある!恋愛に活用したい心理学をチェック/
恋愛心理学で好きな人にほれさせる?男性・女性別脈ありサインも
取材・文/仲西なほ子
【監修】
沼田みえ子さん
カウンセリングサービス所属。心理カウンセラー。国際線CAとして7年間勤めた後、結婚。自身の夫婦問題に心理学を取り入れ、恋人時代よりもラブラブな関係を手に入れた経験を多くの人にも生かしてもらうために、2012年よりカウンセラーとして活動を開始。浮気問題、失恋、婚活などパートナーシップの問題を中心に6000件を超えるカウンセリング実績を持つ。
現在はカウンセリングのみならず、カウンセラー養成スクールでの講座講師や講演、WEB記事寄稿など幅広く活躍している。
心理カウンセラー沼田みえ子オフィシャルサイト
https://numatamieko.com/
「吊り橋効果」とは
「吊り橋効果」とは、不安や緊張から引き起こされたドキドキする感覚を「あなたが好きだからドキドキしている」と錯覚する心理現象から生まれる効果のことです。
人の感情は、
ある出来事に遭遇する
↓
その出来事を思考で解釈する
↓
その解釈に準ずる感情が生じる
という順序を経て発生するといわれています。
恋愛のケースでは、
素敵な人に出会う
↓
“素敵!なんだか好きになっちゃった”と思考で認識する
↓
ドキドキする
という経路をたどるわけですが、
素敵な人に出会う
↓
ドキドキする
↓
“あれ?もしかしてこれって恋かも……?”と、思考で認識する
と、先に発生した感情に対して自分なりの解釈をつけていく、というように認識と感情の順序が入れ替わることもあります。
このことに注目したカナダの2人の心理学者が、
不安な状態に遭遇する
↓
ドキドキする
↓
一緒にいる人に対して“あれ?もしかしてこれって恋かも……?”と思考で認識する
というように、感情を間違った認識に誘導できる可能性があると考えて、1974年に「恋の吊り橋実験」を行い、吊り橋の緊張感を恋愛感情と誤認することを実証しました。この学説が「吊り橋効果」または「恋の吊り橋理論」と呼ばれています。
吊り橋効果は恋愛に効果的ってホント?
錯覚や誤認識から生まれる「吊り橋効果」が、恋愛に効果的な理由を解説します。
人には「心と現実を一致させたい心理」というものがあります。例えば、福引きを引くとき「どうせティッシュペーパーだろうな」と思っていれば、実際に残念賞のティッシュペーパーしかもらえなくても落ち込んだりせず「まぁこんなもんでしょ」と、自分自身を納得させていませんか?
「あぁ、やっぱりね」と、ふに落ちたときが「心と現実が一致した瞬間」なのです。この心理は好きな人に対してももちろん起こります。
普段なんとも思っていなかった同僚と飲み会で隣同士になり、足や腕が不意に触れ合った瞬間に「ドキッ!」としたことがきっかけで、お互い「あれ?もしかしたら好きなのかも!?」と、現実に合わせた認識をしてしまいます。
また、仕事でピンチに陥って残業しているとき、飲物を渡されながら優しく「大丈夫?」と声をかけられた瞬間も、ピンチの不安感から引き起こされたドキドキがそのときに居合わせた人に対してのドキドキと錯覚し、「あれ、なんか好きになっちゃったかも?」と思ってしまうことがあります。
ドキドキの感情に対する理由が欲しくて、「心と現実を一致」させる結論を導きだすのです。
吊り橋効果を使った恋愛テクニック5選
では実際に、「吊り橋効果」を使った具体的な恋愛テクニックやアプローチ方法をご紹介します。
婚活イベントで相手を褒める
婚活パーティは「知らない人と出会う場」なので、ほとんどの参加者は緊張感のドキドキを感じているはずです。このドキドキした状況で人を褒めると好感度が上がり、吊り橋効果に追い風を与える行為につながるので、気になる人を見つけたら積極的に褒めると効果的です!
同じプロジェクトに参加する
好きな人が職場にいる場合、同じプロジェクトに参加するといいでしょう。大きなミッションを進めていく過程ではさまざまな問題が生じ、そのための解決策を共に考えることが必要とされます。
困難に遭遇したとき人の心は緊張状態になりますが、この緊張状態はまさに吊り橋を渡る緊張状態と同じです。また、困難を共に乗り越えた経験は一体感を感じられるため、親密な状態になりやすいといえます。
お互い初めての場所へ旅行に行く
人は自分が知らないものに対しては無意識に恐れを抱いてしまいます。特に知らない場所への旅行は恐れだけではなく、ワクワクといった期待感のドキドキも同時に味わうことができます。
旅行という非日常空間では、お互いに知らない一面も見ることができ、ドキドキの感覚をより感じやすくなります。
遊園地の絶叫マシンに乗る
ジェットコースターなどの絶叫マシンは緊張感や不安、恐怖などからドキドキ度が高まります!恐怖体験を一緒に乗り越えたという一体感に加え、「怖かったよねー!」など感情を共感しやすいため、心の距離がぐっと縮まります。
一緒にスポーツをする
スポーツ好きの人にアプローチするなら、この方法がおすすめです。運動によって心拍数が上がると胸がドキドキと高まります。
スポーツを教えてあげることで、「お役に立てた達成感」や充実感を味わうことができ、一緒に過ごした時間の満足度が高まります。また、教えてもらった方は「教えくれてありがとう!」といった感謝の言葉や「教えるのも上手だね」などの褒める言葉によって、好感度を上げることができます。
吊り橋効果は冷めるもの?持続性はどのくらい?
恋愛テクニックとして活用しやすい「吊り橋効果」ですが注意点もあります。そもそも、先に感じたドキドキに対し「これって恋愛感情?」という勘違いによって生まれる効果です。
時間がたって「勘違いだった」と認識してしまうと、残念ながら気持ちは冷めてしまいます。人によって持続性はさまざまですが、最短で翌日には冷めてしまうこともあります。
ただし、この勘違いを相手に恋愛感情を抱かせるきっかけにすることは十分可能です。そのためには、「この子といるとなんだか楽しい」「この人といると元気が出る」「とてもいい気分になる」という、あなたに対して感じる良い心情を提供し続けていくことがとても大切です。
相手に好感を持たせるには「褒める」「喜ぶ」「感謝する」が、最強の方法です。相手の気持ちが冷めないように、ある程度の期間は会話やLINEなどでメッセージを送り続けてみてください!
ドキドキを活かして恋を叶えたい!
好きな人を振り向かせたいなら、「吊り橋効果」を狙ってみてはいかがでしょうか?一つのきっかけにしか過ぎませんが、恋愛関係に発展する可能性が生まれるのでおすすめです。
\他にもある!恋愛に活用したい心理学をチェック/
恋愛心理学で好きな人にほれさせる?男性・女性別脈ありサインも
取材・文/仲西なほ子
【監修】
沼田みえ子さん
カウンセリングサービス所属。心理カウンセラー。国際線CAとして7年間勤めた後、結婚。自身の夫婦問題に心理学を取り入れ、恋人時代よりもラブラブな関係を手に入れた経験を多くの人にも生かしてもらうために、2012年よりカウンセラーとして活動を開始。浮気問題、失恋、婚活などパートナーシップの問題を中心に6000件を超えるカウンセリング実績を持つ。
現在はカウンセリングのみならず、カウンセラー養成スクールでの講座講師や講演、WEB記事寄稿など幅広く活躍している。
心理カウンセラー沼田みえ子オフィシャルサイト
https://numatamieko.com/