「嫌われてる気がする」と感じる理由・心理とは?対処法も解説

「何もしてないのに嫌われてる気がする」と、感じたことはありますか?アンケート結果やどんなときにそう感じるのか、20〜30代のリアルな声を紹介します。また、嫌われていると感じる心理的な理由や事実を確認する方法、不安への対処法について、心理カウンセラーで恋愛や人間関係、メンタルヘルスのカウンセリングを数多く行っている小日向るり子さんに伺いました。

「嫌われてる気がする」と感じたことはある?



「嫌われてる気がする」と感じたことはある?

※出典:マクロミルアンケート

20〜30代の男女310人に聞いたアンケート調査では、「心当たりはないけれど、なんとなく嫌われてる気がする」と感じたことのある人は59.7%という結果になりました。2人に1人は経験があるようです。

「ある」と回答した人は、具体的にはどのような理由やきっかけで嫌われていると感じたのでしょうか。アンケートのコメントから体験談を紹介します。

「嫌われてる」と感じたときのエピソード


「あいさつをしたときに、よそよそしい態度や少し不機嫌なあいさつをされた」(25歳/男性)

「当時付き合っていた人が目を合わせてくれなくなり、よそよそしい対応をするようになった」(27歳/女性)

「学生時代、普通に連絡したり、食事や飲みに行ったりしていた友達に、ある時期から唐突に連絡を無視されるようになった」(27歳/男性)

「会話をしたとき、自分の話だけ異様に盛り上がらなかった」(25歳/男性)

「自分がその場に来たら、会話が急に止まった」(35歳/女性)

「学生時代、グループで自分だけ誘われなかったり、誘われる優先度が低かったりした」(39歳/女性)

「仕事でミスが続いたとき、先輩に嫌われたような気がした」(37歳/女性)

複数人いる中で自分にだけ当たりが強いときや、それまでの関係性と比べて心の距離ができたときに、嫌われたと感じる人が多いようです。

また、「コソコソ話をされていると自分の悪い話ではないか気になる」という声や、「ある出来事をきっかけに関係性が悪くなったと感じる」といった声も見られました。


「嫌われてる気がする」と感じる心理的な理由



「嫌われてる気がする」と感じる心理的な理由

「自分は嫌われてるかもしれない」と感じるとき、どのような心理が働いているのか見ていきましょう。

自分の言動に心当たりがある


「自分の言葉や態度に対して相手が不快な表情をした」「自分でも後から反省するくらい強い態度を取ってしまった」など、自分の言動に心当たりがある場合です。

不安や思い当たる節があると、より「嫌われた」と感じやすくなります。

過去に同じ体験がある


嫌われたことで無視された、誘われなくなったなど、過去に同じような経験があると、「嫌われてるかもしれない」という勘が働きやすくなります。

コミュニケーションに苦手意識がある


人とのコミュニケーションに苦手意識がある人は、人のささいな反応にも敏感になる傾向があり、会話や態度などの反応を否定的に捉えがちです。

そのため、実際は勘違いだったということもあるでしょう。

自分がどう思われているかを意識しがち


周りが自分をどう思っているかを過度に意識しすぎている場合もあります。

「良く思われていないのではないか」という不安から想像を膨らませた結果、「たぶん嫌われてるからだ」と、結論を導き出してしまいます。

自己肯定感が低い


自己肯定感が低いと、自分の価値や能力、言動に自信が持てません。ちょっとした出来事でも嫌われていると感じやすくなります。


嫌われている気がするときの不安への対処法



嫌われている気がするときの不安への対処法

「自分は嫌われてるかも……」と考え始めると、気になってどんどん疲弊してしまいます。ここでは、不安への対処法や気持ちの整理の仕方について解説します。

相手と距離を置く


相手との積極的な関わりを減らすことで冷静になり、自分の感情や状況を客観的に見られるようになります。

もし相手から連絡が入れば、勘違いだったと気付けるでしょう。実際に、気のせいだったというケースも少なくないはずです。

冷静に振り返る


自分の考えや行動、相手の反応を、まずは落ち着いて振り返ることが大切です。状況を整理できれば、関係性を回復する方法を考えることができます。

例えば、「感情が抑えられずに強い言い方をしてしまった」など、自分に心当たりがあるなら謝ればいいのです。

第三者に相談してみる


一人で考えていると、ネガティブな方向に思考が飛躍しがちです。公平な視点から判断してくれる友達や、カウンセラーなどの第三者に相談してみるとよいでしょう。

相談する際は私見を入れずに事実だけを話すようにしましょう。


実際に嫌われているのか事実を確認する方法



実際に嫌われているのか事実を確認する方法

モヤモヤした気持ちを払拭したり、誤解を解いたりするためには事実を確認することが大切です。確かめたいときの対処法を紹介します。

自分からあいさつをする


会社や学校など頻繁に会う人の場合、「おはよう」「お先に失礼します」といったあいさつを、意識して自分から伝えましょう。

嫌いになると、あいさつさえもうっとうしいと感じる人もいます。あいさつをしても返されない、目をそらされる、聞こえないふりをされるなどの場合は、嫌われている可能性が高いと考えられます。

ハッキリ聞いてみる


恋人や親友など関係性が深い相手であれば、単刀直入に聞いてみるのがおすすめです。

特に自分の言動に心当たりがある場合は、探るよりも、「もしかして私が嫌な言い方をしていたかな?あなたとの関係を大切にしたいから、正直に話してもらえると嬉しい」など、率直に尋ねてみましょう。

自分の反省点を伝える


恋人同士など、相手と親しくなればなるほど対応が雑になってしまいがちです。ささいなことでも、思い当たる理由があるなら、まずは話題に出して反省を伝えましょう。

「最近、メッセージアプリの返信が遅くなることが増えてごめんね」など謝ってみると、「それは気にしていないよ。実は……」といった形で、相手の本音を引き出せる場合があります。


「嫌われてる」と思ったら、まずは気持ちを整理して



「嫌われてる」と思ったら、まずは気持ちを整理して

「嫌われてる気がする」と感じることは、多くの人が経験する不安の一つです。特に恋愛においては、好きな人のちょっとした態度や言葉に心が揺れ、不安が募ることもあるでしょう。

しかし実際には、嫌っているわけではなく、思い込みや誤解から生じているケースもあります。

大切なのは、不安に対処するための前向きな方法を見つけることです。自分の言動を見つめ直す、ハッキリ聞いてみる、反省点を謝罪するなど、取り入れやすい方法で、相手との接し方や自分の考え方を変えてみると、気持ちが楽になりますよ。


取材・文/高坂晴奈

【監修】
小日向るり子さん
「カウンセリングスペースフィールマインド」代表。心理カウンセラー。一般社団法人 日本産業カウンセラー協会認定産業カウンセラー。JAAアロマコーディネーター。恋愛、人間関係、メンタルヘルスなど多くの悩みにカウンセリングを行っている。恋愛や心理系コラムの執筆やメディア出演、監修も多数行う。2024年4月までの相談件数は約6000件を超える。
オフィシャルサイト:http://feel-mind.net/


【データ出典】
・ご自身に関するアンケート
調査期間:2024/8/8〜2024/8/9
有効回答数:310人(男性155人、女性155人)
(インターネットによる20〜30代男女向けアンケート調査 調査機関:マクロミル)