「嫌われてる気がする」と思い込む理由・心理。不安への対処法も解説
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漠然と「みんなに嫌われてる気がする」と感じた経験がある人は少なくありません。そこで、精神科医のゆうきゆう先生に、そのように思い込んでしまう理由や人間関係への不安に対する対処法について話を聞きました。

20〜30代の男女208人を対象としたアンケートによると、明確な根拠はなく、周囲から嫌われていると感じたことが「ある」は47.6%、「ない」は52.4%という結果でした。
半数は超えないものの、漠然と自分が周りから嫌われているのではないかと不安を感じた経験のある人は少なくないことが分かります。

一体どんなときに、嫌われていると感じるのでしょうか。20〜30代を対象にしたアンケートで、多く挙がった声を見ていきましょう。
「長い間メッセージが返ってこない」「大人数のグループチャットで、自分の送信後にしばらく誰も反応しない」「既読無視された」などの声が寄せられました。
返信を待つ時間が長いほど、相手の気持ちが気になるケースが多いようです。
「周りとは話が弾んでいるのに、自分にはそっけない」「輪に入ると、みんなの会話が止まる気がする」「目を合わせて話してくれない」など、周囲のちょっとした態度の変化を感じたときです。
特に、自分にだけ距離を置かれているように感じると、不安が大きくなるでしょう。
予定やタイミングの問題だったとしても、断られることが続くと「避けられている」と感じやすくなります。
実際に、「誘ってばかりで、相手からは誘われない」「誘ったのに連続で断られる」「自分だけ誘われない」といった声が多く見られました。
悪口を言われているのを実際に聞いたわけではないけれど、周囲の会話や態度から、悪く言われていると不安になるケースです。
「なんとなく自分の話をしている気がして怖くなる」「陰口を言われている感じがした」「会話に嫌味な言い回しがある」といった回答も。
気になり始めると、何げない会話まで自分に向けられているように感じるのかもしれません。
「何人かで会っているときに、自分には話しかけてこない人がいる」「自分に分からない会話をされてうまく輪に入れない」「自分にだけ必要な情報が回ってこない」など、避けられていると感じたときです。
相手に悪気がなかったとしても、反応がない状態が続くと孤独感を抱きやすくなるでしょう。

「嫌われているかもしれない」と不安を感じる理由や心理について、精神科医のゆうきゆう先生に詳しく聞きました。
自己肯定感が低い場合、他人の目が気になる傾向があります。
「自分なんて好かれるはずがない」「嫌われても仕方ない」といった気持ちが強いと、何げない言動をネガティブに変換しやすくなります。
“オール・オア・ナッシング”とは、物事を「全部良い」「全部ダメ」と、0か100かで極端に捉える考え方です。
この思考が強いと、相手に少し冷たい言い方をされたときに、「たまたま余裕がなかったのかも」と考えるのではなく、「こんなことを言うなんて、もう嫌われている!」と、一気に悪い方向へ結論づける傾向があります。
結婚や転職、異動や引っ越しなど、大きな環境の変化がある時期は、気持ちが不安定になりやすいと言われています。
例えば、結婚前なら将来への不安やプレッシャーから、「本当にこの人でいいのか」「これからうまくやっていけるのか」などと感じることがあるでしょう。
ライフステージの変化によって緊張感やストレスが高まり、何げない言動まで敏感に受け取りやすくなります。
一度、「嫌われているかも」と思い込むと、相手の言動の中から、その考えに当てはまる部分ばかりを見つけようとしがちになります。
例えば、優しくしてもらったことや好意的な態度には気付きにくい一方で、少しそっけない態度を取られると、「やっぱり嫌われている」と強く感じることがあるでしょう。
不安な気持ちが強いほど物事をネガティブに受け取り、本来見えていたはずの相手の好意まで見落とすことが増えていきます。

「嫌われてる気がする」という不安・思い込みに、どのように向き合えば良いのでしょうか。
ネガティブな方向に思考が向いているときの気持ちの整理の仕方をゆうきゆう先生に教えてもらいました。
「こんな言い方をされたから、嫌われている」と、すぐに結論づけるのではなく、まずは「今、こう言われた」と、起きた事実だけを受け止めましょう。
不安や想像と、事実を切り離して考えることが大切です。
「嫌われているに違いない」と考えるのではなく、「嫌われているに違いない、と感じている」と、「感じている」という気持ちまでを描写しましょう。
感情はあくまでも自分の受け取り方の一つです。「嫌われている」ことと、「嫌われている気がする」ことを分けて考えると、不安に飲み込まれにくくなるはずです。
不安な気持ちが強くなったときは、ゆっくり深呼吸を。特に鼻から息を吸うと、呼吸に意識を向けやすくなり、気持ちを落ち着けることができます。
深呼吸は、瞑想(めいそう)などでも取り入れられる手法の一つです。考えすぎているときこそ、まずは呼吸を整えましょう。
ひとりで考え込んでいると、どんどんネガティブな思考に陥りやすくなります。
家族や友人など、信頼できる人に気持ちを話すことで安心できたり、考えが整理されたりするでしょう。
また、自分では思いつかなかった視点や前向きな言葉をもらうことで、気持ちが軽くなることもあります。
気持ちを日記やメモに書き出すのも良い方法です。頭の中だけで考えていると、不安やモヤモヤが大きくなりがちです。
紙に書くことで冷静に考えられるようになり、何に不安を感じているのか整理できるでしょう。
不安に飲み込まれそうなときは、感情に名前を付けて、キャラクターのように捉えてみて。
例えば、「また『嫌われてる』ちゃんが出てきたな!」と考えることで、一歩引いて気持ちを見つめ直すことができます。

「嫌われているのかも」と不安になったとき、つい相手に確認したくなることがあります。
しかし、もし「嫌っていないよ」と言われても、その安心は一時的なもの。時間がたてばまた不安が戻ってきたり、何度も確認することで相手の負担になってしまったりするかもしれません。
また、「嫌われているはず」という前提で相手に接していると、表情や態度がぎこちなくなり、結果的に関係が悪く感じられることも。
心理学には「予言の自己成就」という言葉があり、人は「こうなるのでは」と思い込んだ方向へ、無意識に行動を寄せてしまう傾向があると言われています。
だからこそ大切なのは、「嫌われているかどうか」を確かめることよりも、相手との関係をより良くする行動を選ぶこと。
・明るく笑いかける
・気遣いの言葉をかける
・相手が喜ぶことをしてみる
このように小さな好意を行動で示すことで、不安に振り回されず、自然と良い関係を築きやすくなります。

環境の変化や人間関係の悩みが重なると、「嫌われてるかも」と不安になることは誰しもあります。相手のちょっとした態度を悪く受け取ってしまうのも、珍しいことではありません。
だからこそ、無理に「嫌われていないはず!」と考えを打ち消そうとしなくて大丈夫。不安な気持ちは、頭の中だけで変えようとしても、なかなかうまくいかないことが多いです。
まずは笑顔を増やしたり、元気にあいさつをしたり、小さな明るい行動を取り入れてみましょう。思考よりも行動を変える方が、気持ちや相手との関係性を良い方向へ動かす近道になるはずです。
取材・文/高坂晴奈
【監修】
ゆうきゆう先生
精神科医。ゆうメンタルクリニックグループ総院長。東京大学医学部医学科を卒業。「つらいとき、すぐに」をモットーに、2026年現在、首都圏や関西中心に29拠点を展開。『マンガで分かる心療内科』シリーズ(少年画報社、累計500万部超)など、マンガ原作者としても有名。
公式サイト:https://yuik.net/
【データ出典】
※記事内のデータは、2026年5月に男女208人が回答したマクロミル調査によるものです
Q.「嫌われてる気がする」と感じたことはある?

20〜30代の男女208人を対象としたアンケートによると、明確な根拠はなく、周囲から嫌われていると感じたことが「ある」は47.6%、「ない」は52.4%という結果でした。
半数は超えないものの、漠然と自分が周りから嫌われているのではないかと不安を感じた経験のある人は少なくないことが分かります。
Q.「嫌われてる気がする」と感じるのはどんなとき?

一体どんなときに、嫌われていると感じるのでしょうか。20〜30代を対象にしたアンケートで、多く挙がった声を見ていきましょう。
メッセージの返信が遅い
「長い間メッセージが返ってこない」「大人数のグループチャットで、自分の送信後にしばらく誰も反応しない」「既読無視された」などの声が寄せられました。
返信を待つ時間が長いほど、相手の気持ちが気になるケースが多いようです。
会話の反応が薄い
「周りとは話が弾んでいるのに、自分にはそっけない」「輪に入ると、みんなの会話が止まる気がする」「目を合わせて話してくれない」など、周囲のちょっとした態度の変化を感じたときです。
特に、自分にだけ距離を置かれているように感じると、不安が大きくなるでしょう。
誘いを断られる、誘われない
予定やタイミングの問題だったとしても、断られることが続くと「避けられている」と感じやすくなります。
実際に、「誘ってばかりで、相手からは誘われない」「誘ったのに連続で断られる」「自分だけ誘われない」といった声が多く見られました。
悪口を言われている気がする
悪口を言われているのを実際に聞いたわけではないけれど、周囲の会話や態度から、悪く言われていると不安になるケースです。
「なんとなく自分の話をしている気がして怖くなる」「陰口を言われている感じがした」「会話に嫌味な言い回しがある」といった回答も。
気になり始めると、何げない会話まで自分に向けられているように感じるのかもしれません。
無視される
「何人かで会っているときに、自分には話しかけてこない人がいる」「自分に分からない会話をされてうまく輪に入れない」「自分にだけ必要な情報が回ってこない」など、避けられていると感じたときです。
相手に悪気がなかったとしても、反応がない状態が続くと孤独感を抱きやすくなるでしょう。
「嫌われてる気がする」と思い込んでしまう理由・心理

「嫌われているかもしれない」と不安を感じる理由や心理について、精神科医のゆうきゆう先生に詳しく聞きました。
自己肯定感が低く、自信がない
自己肯定感が低い場合、他人の目が気になる傾向があります。
「自分なんて好かれるはずがない」「嫌われても仕方ない」といった気持ちが強いと、何げない言動をネガティブに変換しやすくなります。
オール・オア・ナッシングの思考(0か100かの思考)が強い
“オール・オア・ナッシング”とは、物事を「全部良い」「全部ダメ」と、0か100かで極端に捉える考え方です。
この思考が強いと、相手に少し冷たい言い方をされたときに、「たまたま余裕がなかったのかも」と考えるのではなく、「こんなことを言うなんて、もう嫌われている!」と、一気に悪い方向へ結論づける傾向があります。
環境の変化によって気持ちが不安定になっている
結婚や転職、異動や引っ越しなど、大きな環境の変化がある時期は、気持ちが不安定になりやすいと言われています。
例えば、結婚前なら将来への不安やプレッシャーから、「本当にこの人でいいのか」「これからうまくやっていけるのか」などと感じることがあるでしょう。
ライフステージの変化によって緊張感やストレスが高まり、何げない言動まで敏感に受け取りやすくなります。
自分の思い込みに当てはまる部分だけを見ている
一度、「嫌われているかも」と思い込むと、相手の言動の中から、その考えに当てはまる部分ばかりを見つけようとしがちになります。
例えば、優しくしてもらったことや好意的な態度には気付きにくい一方で、少しそっけない態度を取られると、「やっぱり嫌われている」と強く感じることがあるでしょう。
不安な気持ちが強いほど物事をネガティブに受け取り、本来見えていたはずの相手の好意まで見落とすことが増えていきます。
「嫌われてる気がする」不安・思い込みへの対処法

「嫌われてる気がする」という不安・思い込みに、どのように向き合えば良いのでしょうか。
ネガティブな方向に思考が向いているときの気持ちの整理の仕方をゆうきゆう先生に教えてもらいました。
冷静に事実だけを見る
「こんな言い方をされたから、嫌われている」と、すぐに結論づけるのではなく、まずは「今、こう言われた」と、起きた事実だけを受け止めましょう。
不安や想像と、事実を切り離して考えることが大切です。
気持ちを言語化する
「嫌われているに違いない」と考えるのではなく、「嫌われているに違いない、と感じている」と、「感じている」という気持ちまでを描写しましょう。
感情はあくまでも自分の受け取り方の一つです。「嫌われている」ことと、「嫌われている気がする」ことを分けて考えると、不安に飲み込まれにくくなるはずです。
深呼吸をする
不安な気持ちが強くなったときは、ゆっくり深呼吸を。特に鼻から息を吸うと、呼吸に意識を向けやすくなり、気持ちを落ち着けることができます。
深呼吸は、瞑想(めいそう)などでも取り入れられる手法の一つです。考えすぎているときこそ、まずは呼吸を整えましょう。
信頼できる人に話す
ひとりで考え込んでいると、どんどんネガティブな思考に陥りやすくなります。
家族や友人など、信頼できる人に気持ちを話すことで安心できたり、考えが整理されたりするでしょう。
また、自分では思いつかなかった視点や前向きな言葉をもらうことで、気持ちが軽くなることもあります。
日記を書く
気持ちを日記やメモに書き出すのも良い方法です。頭の中だけで考えていると、不安やモヤモヤが大きくなりがちです。
紙に書くことで冷静に考えられるようになり、何に不安を感じているのか整理できるでしょう。
感情に名前を付ける
不安に飲み込まれそうなときは、感情に名前を付けて、キャラクターのように捉えてみて。
例えば、「また『嫌われてる』ちゃんが出てきたな!」と考えることで、一歩引いて気持ちを見つめ直すことができます。
本当に嫌われているのか、確認したほうがいい?

「嫌われているのかも」と不安になったとき、つい相手に確認したくなることがあります。
しかし、もし「嫌っていないよ」と言われても、その安心は一時的なもの。時間がたてばまた不安が戻ってきたり、何度も確認することで相手の負担になってしまったりするかもしれません。
また、「嫌われているはず」という前提で相手に接していると、表情や態度がぎこちなくなり、結果的に関係が悪く感じられることも。
心理学には「予言の自己成就」という言葉があり、人は「こうなるのでは」と思い込んだ方向へ、無意識に行動を寄せてしまう傾向があると言われています。
だからこそ大切なのは、「嫌われているかどうか」を確かめることよりも、相手との関係をより良くする行動を選ぶこと。
・明るく笑いかける
・気遣いの言葉をかける
・相手が喜ぶことをしてみる
このように小さな好意を行動で示すことで、不安に振り回されず、自然と良い関係を築きやすくなります。
不安なときこそ、小さな行動から

環境の変化や人間関係の悩みが重なると、「嫌われてるかも」と不安になることは誰しもあります。相手のちょっとした態度を悪く受け取ってしまうのも、珍しいことではありません。
だからこそ、無理に「嫌われていないはず!」と考えを打ち消そうとしなくて大丈夫。不安な気持ちは、頭の中だけで変えようとしても、なかなかうまくいかないことが多いです。
まずは笑顔を増やしたり、元気にあいさつをしたり、小さな明るい行動を取り入れてみましょう。思考よりも行動を変える方が、気持ちや相手との関係性を良い方向へ動かす近道になるはずです。
取材・文/高坂晴奈
【監修】
ゆうきゆう先生
精神科医。ゆうメンタルクリニックグループ総院長。東京大学医学部医学科を卒業。「つらいとき、すぐに」をモットーに、2026年現在、首都圏や関西中心に29拠点を展開。『マンガで分かる心療内科』シリーズ(少年画報社、累計500万部超)など、マンガ原作者としても有名。
公式サイト:https://yuik.net/
【データ出典】
※記事内のデータは、2026年5月に男女208人が回答したマクロミル調査によるものです


