ハネムーン症候群とは?“手が痺れる”症状はラブラブの証し!?
Index
- #01 ハネムーン症候群とは
- #02 ハネムーン症候群=橈骨神経麻痺の症状と原因
- #03 橈骨神経麻痺の疑いがあるときはどうする?
- #04 新婚さんでなくてもハネムーン症候群に注意!
まさか腕枕が原因かも?「ハネムーン症候群」と呼ばれている、朝起きたら手が痺(しび)れている、手首や指が動かなくなっている、という症状を知っていますか?「ハネムーン」という名前から、ラブラブのカップルに起こりやすいと誤解されがちですが、実は原因は腕枕だけではありません。寝る姿勢や寝方次第で誰にでも起こってしまうことなので、注意が必要です。そこで、田園調布長田整形外科の院長、長田夏哉先生に「ハネムーン症候群」について分かりやすく解説していただきました。
「ハネムーン症候群」とは「橈骨神経麻痺(とうこつしんけいまひ)」のこと。二の腕を長時間圧迫すると、肘から下の前腕部分や手の甲が痺れ、手首や指が動きにくくなってしまいます。
硬い場所で長時間腕枕をしたり、お酒に酔ってベッド以外の所で寝てしまったりなど、無理な姿勢を続けると起こりやすい症状なので「ハネムーン症候群」や「サタデーナイト症候群」などの俗称で呼ばれています。しかし実際は、1人で寝てもお酒に酔っていなくても、悪条件が重なれば起きてしまう症状なので、その原因や予防法を知っておきましょう!
「ハネムーン症候群(橈骨神経麻痺)」になる一番の原因は“寝る姿勢”です。“寝る姿勢”が腕にどんな影響を与えてどんな症状を引き起こすのか、また、どうすれば「ハネムーン症候群」を予防できるのかをご説明します。
「橈骨神経麻痺」はその名の通り、「橈骨神経」を長時間圧迫することで起こる麻痺状態です。
「橈骨神経」は鎖骨の下から上腕・前腕・手に向かって走る大きな神経で、手首や指を伸ばす動きを支配しています。脇の下から上腕部の背側を通り、肘上で外側から回り込むように前腕部に至るのですが、上腕部では橈骨神経が骨に沿って走るため圧迫によるダメージを受けやすい状態なのです。
床で腕を枕にして寝る、ソファの背に肘を突き頭を乗せて寝る、など、上腕部の背側・外側が硬いものに当たったまま体重をかけて寝てしまうと、硬いものと骨に「橈骨神経」が挟まったような状態で圧迫され、ダメージを受けてしまいます。
ベッドや布団など柔らかい場所で腕枕をしている分には「橈骨神経」がダメージを受けるほどの圧迫にはなりにくいので、腕枕だけが原因というわけではありません。長田先生の経験上では、酔っぱらってその辺で寝た、深夜バスで座ったまま腕を枕にして寝た、などが原因となる場合の方が多いようです。
また、寝る姿勢だけでなく、お酒を飲んで体調がよくない状態や緊張した状態での睡眠も影響する場合があります。新婚や付き合いたてのカップルの場合は“緊張して体がこわばったまま寝た”“一緒に寝たから寝返りが打てなかった”などの理由でも「ハネムーン症候群」になる可能性があるのでご注意ください!
「橈骨神経麻痺」は手首や指を伸ばす動きを支配しているので、圧迫によるダメージで麻痺を起こすと前腕や手の甲が痺れ、手が動かなくなります。痛みはほとんどなく、感覚障害と運動障害が主な症状です。
睡眠時の姿勢が原因となることが多いので、朝起きて手が動かなくてびっくりする、というパターンがほとんど。手首と指の付け根の関節が伸びなくなり、指先は動くのが特徴です。ただ、手首が伸びないことから指が曲がりにくく、物がつかみづらくなります。
回復までの期間は神経のダメージの度合いによって異なりますが、多くの場合で2〜3週間までには回復の兆しが出てきます。中には2〜3カ月ほどかかる場合もありますが、ほとんどの場合が時間の経過とともによくなるので、気長に回復を待ちましょう。
「橈骨神経麻痺」を予防するには、睡眠環境を整えることが一番!寝る姿勢、寝る場所、そして体調もしっかり管理することが大事です。
例えば、腕枕は無理な姿勢で長時間続けない、床やソファで寝ない、どこで寝るか分からないほどお酒を飲み過ぎない!などなど。長時間乗り物に乗る場合は、携帯枕や小さなクッションを準備するとよいですね。
ラブラブの仲良しカップルも、腕枕やくっついて寝るのはほどほどにして、お互い体が自由に動く快適な状態で、質の良い睡眠となるように心掛けてください♪
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腕枕をする男性の心理とは?男女別のお悩み&解決策も公開!
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“手首と指の付け根が伸びない”“痛みはないけど痺れがある”などの症状があり、“腕を長時間圧迫した”という心当たりがあれば、それはおそらく「橈骨神経麻痺」です。整形外科の先生に診察してもらいましょう。万が一、他の原因で麻痺が生じている場合もあるので、自己判断せずきちんとお医者さまに診てもらってください。
圧迫によるダメージであれば自然回復を待つのがほとんどですが、手が動かない状態が続くのはとても不便。そんなときは手首を固定する装具を使用し、手首への負担や不便さを緩和するとよいでしょう。
無理なく改善させるためにも、早めにお医者さまに相談してください。
新婚さんでなくても、腕枕をしなくても、「ハネムーン症候群」になってしまうことはご理解いただけましたか?“腕枕が絶対にダメ”ということはなく、腕の下に枕やクッションを置いて強い圧迫を避ければ大丈夫!
むしろ、おひとりさまがお酒を飲み過ぎた夜の方が心配です。誰にでも起こり得る症状なので、寝る場所や寝る姿勢、そして体調にも十分気を付けてくださいね!
取材・文/仲西なほ子
【監修】
長田夏哉先生
総合予防医療クリニック
田園調布長田整形外科 & Green Health 院長
日本医科大学卒業後、慶應義塾大学整形外科学教室に入局し整形外科専門医の研さんを積む
平成17年、田園調布長田整形外科を開院
令和4年、総合予防医療クリニック 田園調布長田整形外科 & Green Healthにリニューアル
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本スポーツ協会公認スポーツドクター
『人生が変わる不思議な診察室』サンマーク出版など著書も多数執筆
総合予防医療クリニック
田園調布長田整形外科 & Green Health
http://www.osada-seikei.com
ハネムーン症候群とは
「ハネムーン症候群」とは「橈骨神経麻痺(とうこつしんけいまひ)」のこと。二の腕を長時間圧迫すると、肘から下の前腕部分や手の甲が痺れ、手首や指が動きにくくなってしまいます。
硬い場所で長時間腕枕をしたり、お酒に酔ってベッド以外の所で寝てしまったりなど、無理な姿勢を続けると起こりやすい症状なので「ハネムーン症候群」や「サタデーナイト症候群」などの俗称で呼ばれています。しかし実際は、1人で寝てもお酒に酔っていなくても、悪条件が重なれば起きてしまう症状なので、その原因や予防法を知っておきましょう!
ハネムーン症候群=橈骨神経麻痺の症状と原因
「ハネムーン症候群(橈骨神経麻痺)」になる一番の原因は“寝る姿勢”です。“寝る姿勢”が腕にどんな影響を与えてどんな症状を引き起こすのか、また、どうすれば「ハネムーン症候群」を予防できるのかをご説明します。
原因
「橈骨神経麻痺」はその名の通り、「橈骨神経」を長時間圧迫することで起こる麻痺状態です。
「橈骨神経」は鎖骨の下から上腕・前腕・手に向かって走る大きな神経で、手首や指を伸ばす動きを支配しています。脇の下から上腕部の背側を通り、肘上で外側から回り込むように前腕部に至るのですが、上腕部では橈骨神経が骨に沿って走るため圧迫によるダメージを受けやすい状態なのです。
床で腕を枕にして寝る、ソファの背に肘を突き頭を乗せて寝る、など、上腕部の背側・外側が硬いものに当たったまま体重をかけて寝てしまうと、硬いものと骨に「橈骨神経」が挟まったような状態で圧迫され、ダメージを受けてしまいます。
ベッドや布団など柔らかい場所で腕枕をしている分には「橈骨神経」がダメージを受けるほどの圧迫にはなりにくいので、腕枕だけが原因というわけではありません。長田先生の経験上では、酔っぱらってその辺で寝た、深夜バスで座ったまま腕を枕にして寝た、などが原因となる場合の方が多いようです。
また、寝る姿勢だけでなく、お酒を飲んで体調がよくない状態や緊張した状態での睡眠も影響する場合があります。新婚や付き合いたてのカップルの場合は“緊張して体がこわばったまま寝た”“一緒に寝たから寝返りが打てなかった”などの理由でも「ハネムーン症候群」になる可能性があるのでご注意ください!
症状
「橈骨神経麻痺」は手首や指を伸ばす動きを支配しているので、圧迫によるダメージで麻痺を起こすと前腕や手の甲が痺れ、手が動かなくなります。痛みはほとんどなく、感覚障害と運動障害が主な症状です。
睡眠時の姿勢が原因となることが多いので、朝起きて手が動かなくてびっくりする、というパターンがほとんど。手首と指の付け根の関節が伸びなくなり、指先は動くのが特徴です。ただ、手首が伸びないことから指が曲がりにくく、物がつかみづらくなります。
回復までの期間は神経のダメージの度合いによって異なりますが、多くの場合で2〜3週間までには回復の兆しが出てきます。中には2〜3カ月ほどかかる場合もありますが、ほとんどの場合が時間の経過とともによくなるので、気長に回復を待ちましょう。
対策
「橈骨神経麻痺」を予防するには、睡眠環境を整えることが一番!寝る姿勢、寝る場所、そして体調もしっかり管理することが大事です。
例えば、腕枕は無理な姿勢で長時間続けない、床やソファで寝ない、どこで寝るか分からないほどお酒を飲み過ぎない!などなど。長時間乗り物に乗る場合は、携帯枕や小さなクッションを準備するとよいですね。
ラブラブの仲良しカップルも、腕枕やくっついて寝るのはほどほどにして、お互い体が自由に動く快適な状態で、質の良い睡眠となるように心掛けてください♪
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腕枕をする男性の心理とは?男女別のお悩み&解決策も公開!
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橈骨神経麻痺の疑いがあるときはどうする?
“手首と指の付け根が伸びない”“痛みはないけど痺れがある”などの症状があり、“腕を長時間圧迫した”という心当たりがあれば、それはおそらく「橈骨神経麻痺」です。整形外科の先生に診察してもらいましょう。万が一、他の原因で麻痺が生じている場合もあるので、自己判断せずきちんとお医者さまに診てもらってください。
圧迫によるダメージであれば自然回復を待つのがほとんどですが、手が動かない状態が続くのはとても不便。そんなときは手首を固定する装具を使用し、手首への負担や不便さを緩和するとよいでしょう。
無理なく改善させるためにも、早めにお医者さまに相談してください。
新婚さんでなくてもハネムーン症候群に注意!
新婚さんでなくても、腕枕をしなくても、「ハネムーン症候群」になってしまうことはご理解いただけましたか?“腕枕が絶対にダメ”ということはなく、腕の下に枕やクッションを置いて強い圧迫を避ければ大丈夫!
むしろ、おひとりさまがお酒を飲み過ぎた夜の方が心配です。誰にでも起こり得る症状なので、寝る場所や寝る姿勢、そして体調にも十分気を付けてくださいね!
取材・文/仲西なほ子
【監修】
長田夏哉先生
総合予防医療クリニック
田園調布長田整形外科 & Green Health 院長
日本医科大学卒業後、慶應義塾大学整形外科学教室に入局し整形外科専門医の研さんを積む
平成17年、田園調布長田整形外科を開院
令和4年、総合予防医療クリニック 田園調布長田整形外科 & Green Healthにリニューアル
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本スポーツ協会公認スポーツドクター
『人生が変わる不思議な診察室』サンマーク出版など著書も多数執筆
総合予防医療クリニック
田園調布長田整形外科 & Green Health
http://www.osada-seikei.com