キスやハグなどのスキンシップとってる?

セックスレスの原因と解消方法とは

日本性科学会によると、病気など特別な事情がないのに、1カ月以上性交渉がないカップルは「セックスレス」と定義されるそうです。
日本は性に対して奥手だったり「恥ずかしい」と考える人が多いためか、ほかの国に比べセックスレスカップルが多いといわれています。付き合い始めのラブラブ期が過ぎ、少しずつセックスの頻度が減って、このままではセックスレスになりそう……という人も、少なくないのでは?

20〜30代の女性に、「彼(もしくは夫)とセックスレスになっていると思いますか?」と質問したところ、11%の人が「そうだと思う」と回答。その他の回答は、「どちらかといえばそうだ」(14%)、「どちらかといえばそうではない」(16%)、「そうではない」(59%)という結果に。実に25%の人が、セックスレス、もしくはセックスレス気味ということがわかりました。

セックスレスにならないために……「スキンシップを大事にする」「自分磨きをする」





併せて「セックスレスにならないために工夫している(していた)ことはある?」という質問も投げ掛けてみたところ、34%の人が「ある」と回答。その具体的な内容も教えてもらいました。

●「彼が喜ぶ格好をしたり、セクシーな下着などを着けて甘える。抱き付いてキスをしたり、後ろから甘える」(27歳)
●「いつ誘われても対応できるよう、きれいにしておく。ムダ毛の処理を怠らない」(35歳)
●「『大好き』とか『愛している』とまめに言うようにしている。キスを頻繁にする」(34歳)
●「お外デートはちゃんとおめかしして、女らしくする。求められたら受け入れてあげる。男として好きですよ! という雰囲気を出す」(25歳)
●「たまにノーブラでベッドへ。さりげなく彼の体に胸を触れさせる」(27歳)
●「なるべく裸を見せない。裸でうろうろしない。下着に気を使い、行為の最中は恥じらいを忘れない」(27歳)
●「下着のクオリティーをキープする(上下セットはもちろん質感も)。刷り込み効果を狙って、いつも同じ香りのボディケアグッズ(せっけん、シャンプー、ボディミルクなど)を使う」(39歳)
●「常にお互い愛情を表現し合う。言葉だけではなくスキンシップを多く持つ」(28歳)

頻繁にスキンシップを図る、彼にいつまでも女として見てもらえるよう自分磨きをするという意見が多く聞かれました。「おもちゃを試す」「エッチなDVDを見る」「たまにこちらから攻める」という声もありました。

専門家に聞く! セックスレスを予防する方法とは?





恋愛カウンセラーであり、東邦大学医学部医学科の客員講師である西郷理恵子さんに、「セックスレスにならないために、女性側が工夫できること」について教えていただきました。

●交際当初からセックスについて話し合う習慣を持つ
「同じ相手と同じセックスを繰り返していたら、マンネリになったり飽きたりしてセックスレスに陥るのは当然。それを理解せずパートナーとセックスについて会話せず、努力や工夫をせず、継続的にセックスが楽しめると思うことこそが間違いです。

セックスはコミュニケーションの重要な要素です。恥ずかしがらずに要望が言える関係を作り、お互いに相手に何を求め、どんな関係を作りたいか日頃から話し合うことが大切です。なお、話し合った結果、深く理解し合える場合もありますが、話し合うことで問題を直視し、埋められない溝が明確になる場合もあります。だからこそ、交際当初から何でも話し合っておくことをお勧めします」

●セックス以外のコミュニケーションも重視する
「セックスの回数だけに、とらわれないようにしましょう。キス、ハグなどの愛情表現、スキンシップのほか、『ありがとう』など感謝やねぎらいの言葉も大事です。これらを抜きにして、セックスの回数だけを増やすのは難しいです」

●お互いに性的な魅力を維持する努力をする
「結婚すると安心・安定が手に入りますが、同時に緊張感を失い、彼に対して手を抜いてしまい、それがセックスレスにつながるケースがあります。『親しき仲にもエロスあり』。結婚しても、子どもができても男と女でいられるように、良い意味で緊張感のある関係でいましょう」

●男性のプライドを傷つけるような言葉は掛けない



「仕事や収入、ペニスやセックスの技術に関して、どんなに不満でも彼をおとしめるような言葉は絶対に言ってはダメ。勃起しないペニスを『役立たず』などと言うのは、たとえふざけてでもやめましょう。自信を失わせ、セックスレスを加速させる場合があります」

もしセックスレスになってしまったら……



すでにセックスレスの状態に陥ってしまっていたら、どういう方法を取ればいいのかについても、アドバイスいただきました。

「セックスレスの状態でも、男女共に解消したいと思っていれば歩み寄ることが可能です。まずは軽いキスやスキンシップは、日常的に欠かさないようにしてください。そしてふたりでお酒を飲んだり、恋愛映画を見るなどして心をほぐし、いいムードを作った後、『セックスがなくて寂しい。どうしたらいいかふたりで考えたい』と率直に相手に伝えるといいでしょう」

なお、もし彼にセックスを拒否されている場合は、「勝手な妄想で浮気を疑ったり、責めたりするのではなく、何が原因なのかを会話の中から探ってほしい」とのこと。「愛といたわりの気持ちを持って落ち着いて会話をすることで、徐々に彼の心がほぐれていくことも。旅行など、非日常的な気分になれるイベントをきっかけにするのもお勧めです」

お付き合いが長くなるほど精神的な結び付きは深くなりますが、反面、相手に対する性欲はどうしても減少していくもの。大好きな彼だからこそ、何年たってもセックスを楽しみ、心と体で愛し合える関係でいたいですよね。「最近、何だかセックスの頻度が減ったなあ……」と不安に感じている方は、アドバイスをぜひ参考にしてくださいね。(山崎はるな)


【取材協力】
西郷理恵子さん
東邦大学医学部医学科客員講師。日本性機能会会員、日本性科学会会員。
2006年から現在までに5000件以上の恋愛や結婚、性に関する対面・電話・メール相談を行うほか、企業や地方自治体向けに研修・講演会を実施している。All About恋愛ガイド、エキサイトお悩み電話相談室カウンセラー、恋愛ユニバーシティ電話相談カウンセラー。


【データ出典】
ゼクシィユーザーアンケート「恋人を家に招くときに、黒歴史」について
調査期間:2018/7/26〜8/9
有効回答数:166人(女性)