メキシコ アトトニルコのウェディング ～儀式・風習～

メキシコの地方の結婚式では、「パドリーノス（代理父母）」と呼ばれる古き良き風習が残されています。
結婚式が社会的に新郎新婦を認めてもらうためのものであることから、複数の先輩夫婦たちが若い2人を
サポートするという意味合いが込められています。

このパドリーノスは、新郎新婦の親戚夫婦や親しい友人夫婦が務めるそうです。 そして、このパドリーノスが
「結婚指輪の購入」「結婚式にかかる費用の用意」「夫婦の絆の誓いで使用する飾り結びの用意」など様々な事を
裏で支えます。

都市部ではほぼ見かける事のなくなった風習ですが、今回のように地方では新郎新婦の金銭的負担を軽減する
事を目的としていまだ根付いています。

メキシコ人にとって、人生の大切な場面では音楽は欠かせません。そこで、メキシコの祝い事では必ずメキシコの
民族衣装を身にまとった楽団「マリアッチ」が登場します。 今回も「マリアッチ」の演奏で、会場は多いに盛り上がりました。

メキシコの結婚式の中で変わった風習で「ラ・ヴィボラ・デ・マル（海蛇）」と呼ばれるものがあります。
これは、新郎新婦をそれぞれ参列者が担ぎ上げてアーチを作り、その間を参列者たちが列をなし「海蛇」のように
グルグルまわるのです。

参列者は、まわりながらも時にはアーチに体当たりをして崩そうとしますが、最後まで崩れなければ新郎新婦は
未来永劫、強い絆で結ばれると信じられています。

メキシコには、御祝儀というものは基本的にありません。 そのかわり新郎が各テーブルにおひねりを貰いにまわる
のですが、その際に参列者が新郎のシャツにメッセージを書くのが定番の流れとなっています。

メキシコの披露宴などお祝い事の席では、終了時刻は特に設定されていません。 これには、「いつまでも楽しい宴
が続いて欲しい」という願いが込められているようです。