夫の家族を何と呼ぶ?義理の父・母・兄弟姉妹の呼び方

2023/1/23 11:00

結婚したら、夫や妻の家族のこと、みんなどう呼んでいるの?義理の父・母・兄・姉・弟・妹、それぞれ本人に声をかけるとき、LINEやメールなどで呼びかけるときの呼び方について調査したアンケート結果をご紹介します。また、おすすめの呼び方や失礼にならない呼び方、義理の家族の紹介の仕方などを日本サービスマナー協会認定マナー講師の江頭美鈴さんに教えてもらいました。

義理の父・母・兄弟姉妹の呼び方は?



義理の父・母・兄弟姉妹の呼び方は?

義理の家族の呼び方で大切なのは、相手の立場になって「呼んでほしい呼び方」「不快に感じない呼び方」「違和感のない呼び方」をするということです。その呼び方は、夫や妻が自分の家族をどのように呼んでいるかを参考にし、それに合わせるのが自然です。

また、呼び方に迷ったときは「なんとお呼びした方がよいですか?」「●●と呼ばせていただいてもいいですか?」などと、コミュニケーションを取りながら、相手の意見をさりげなく引き出しながら決めるのも一つの方法です。

確認するタイミングを逃した場合には、基本の「お義父さん・お義母さん」などの呼び方から始めて、状況に応じて自然と変えていけるといいですね。これが絶対に正しいと決めつけずに、あくまでも相手の気持ちに合わせる視点と、親しみの深さの度合いに合わせて変化させる柔軟性が大切です。

では、実際にどのように義理の家族を呼んでいるか、20〜30代の男性と女性にアンケート調査した結果の上位5位までをご紹介します。


義理の父・母の呼び方


義理の父の呼び方
1位:お義父さん(68.4%)
2位:夫/妻の名前+のお父さん(8.5%)
3位:その他(3.4%)
4位:子どもの名前+のおじいちゃん(2.6%)
5位:お義父さま(1.7%)
5位:夫/妻の名前+のパパ(1.7%)

義理の母の呼び方
1位:お義母さん(73.5%)
2位:夫/妻の名前+のお母さん(7.7%)
3位:子どもの名前+のおばあちゃん(4.3%)
4位:その他(2.6%)
5位:お義母さま(1.7%)
5位:夫/妻の名前+のママ(1.7%)

その他の呼び方には「パピーさま・マミーさま」「パパさん・ママさん」など個性的な回答もありましたが、ほとんどの人が「お義父さん・お義母さん」と呼んでいます。

マナー的にも、本人と話す場合は「お義父さん(さま)・お義母さん(さま)」と呼ぶのが基本です。「夫/妻の名前+のお父さん・お母さん」「夫/妻の名前+のパパ・ママ」「子どもの名前+のおじいちゃん・おばあちゃん」などは、第三者との会話で使用する場合はOKですが、本人にそのような呼び方をすると、他人行儀でマイナスの印象を持たれる場合もあるので注意が必要です。


義理の兄・姉の呼び方


義理の兄の呼び方
1位:お義兄さん(37.6%)
2位:義兄の名前+さん(14.5%)
3位:義兄の名前+くん(10.3%)
4位:夫/妻の名前+のお兄さん(6.8%)
5位:お義兄ちゃん(3.4%)

義理の姉の呼び方
1位:お義姉さん(35.0%)
2位:義姉の名前+さん(12.8%)
3位:義姉の名前+ちゃん(10.3%)
4位:夫/妻の名前+のお姉さん(6.0%)
5位:お義姉ちゃん(3.4%)

回答で最も多かった「お義兄さん・お義姉さん」はマナー的にも問題のない基本的な呼び方ですが、兄弟間の距離感で呼び方も変わってくるので、夫や妻が自分の兄姉を何と呼んでいるかも参考にすると良いでしょう。しかし、夫や妻が「兄貴・姉貴」と呼んでいる場合は、同じように呼ぶのではなく一般的な「お義兄さん・お義姉さん」と呼ぶのがふさわしいです。

また、夫や妻が「お兄ちゃん・お姉ちゃん」と呼んでいる場合は、最初は「お義兄さん・お義姉さん」と呼び、親しくなったら「お義兄ちゃん・お義姉ちゃん」に切り替えるのが自然です。「義兄・義姉の名前+さん」もマナー上、問題ありません。兄姉が他にもいる場合には、長兄・長女を「お義兄さん・お義姉さん」と呼び、下の兄・姉は「名前+さん」にすると分かりやすくていいですね。

本人に「夫/妻の名前+のお兄さん・お姉さん」と呼ぶのは、距離を感じさせてしまいます。「義兄・義姉の名前+くん・ちゃん」は、夫や妻がそのように呼んでいる場合に使用しても良いですが、最初は「さん」付けで始め、距離感が縮まったタイミングで「くん・ちゃん」にするのがおすすめです。


義理の弟・妹の呼び方


義理の弟の呼び方
1位:義弟の名前+くん(22.2%)
2位:義弟名前+さん(10.3%)
3位:弟さん(6.8%)
3位:弟くん(6.8%)
5位:夫/妻の名前+の弟さん(6.0%)

義理の妹の呼び方
1位:義妹の名前+ちゃん(22.2%)
2位:義妹の名前+さん(12.0%)
3位:妹ちゃん(8.5%)
4位:妹さん(6.8%)
5位:夫/妻の名前+の妹さん(4.3%)
5位:夫/妻の名前+の妹ちゃん(4.3%)

最初のうちは「義弟・義妹の名前+さん」と呼ぶのがマナー上おすすめです。特に、義理の弟・妹であっても年上の場合は「さん」付けで呼びましょう。

また、夫や妻が「義弟・義妹の名前+くん・ちゃん」で呼んでいる場合には、ある程度の早い段階で「さん」から「くん・ちゃん」に変えても違和感はないと思います。夫や妻が弟妹をあだ名や愛称、呼び捨てで呼んでいることもありますが、初めから同様に呼ぶと相手が戸惑うかもしれません。親交が深まってきた段階で、自然と切り替えるようにしましょう。

本人に向かって「弟くん・妹ちゃん、弟さん・妹さん」という言い方は、最近、愛称のニュアンスで使われているようです。状況によりますが、マナーの観点からは「義弟・義妹の名前+さん」からはじめ、関係性を築きながら変える方がいいでしょう。

また、「夫/妻の名前+の弟さん・妹さん」という呼び方は、やはり本人に使うと他人行儀な印象になるので、名前を呼ぶ方がおすすめです。


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LINEなどの文面で呼びかけるときは?



LINEなどの文面で呼びかけるときは?

アンケートでは、義理の父・母・兄・姉・弟・妹にLINEやメールをするとき、どのように呼びかけているかも調査しました。それぞれの結果とおすすめの呼び方は次のようになります。


義理の父・母の呼び方


アンケート結果
■お父さん・お母さん
■お義父さん・お義母さん
■お父さま・お母さま

基本的には、いつもの呼び方を使います。しかし、「おとうさん・おかあさん」は口頭では自然ですが、文字にする場合に悩みますよね。

「お義父さん・お義母さん」と書くと、「義」という漢字に少々冷たさや、硬さを感じてしまいます。本来は自分の親に使う「お父さん・お母さん」ですが、親しみを込めて義理の父母に使用しても問題ありません。

漢字の使い方に迷う場合は、あえて「おとうさん・おかあさん」と書くのもよいでしょう。違和感もなく柔らかい印象になります。


義理の兄・姉の呼び方


アンケート結果
■お兄さん・お姉さん
■お義兄さん・お義姉さん
■名前+さん

義理の父母同様、「お義兄さん・お義姉さん」だと、少々硬い印象と距離間を感じさせてしまいます。こちらも「お兄さん・お姉さん」「おにいさん・おねえさん」または「名前+さん」を使うと良いでしょう。

かしこまる必要はありませんが、自分が義理の弟・妹の立場なので、文面も基本的には敬語を使うのがおすすめです。


義理の弟・妹の呼び方


アンケート結果
■名前+くん・名前+ちゃん
■弟くん・妹ちゃん
■義弟くん・義妹ちゃん

こちらは「名前+さん・くん・ちゃん」を使用するのがおすすめです。「弟くん・妹ちゃん・義弟くん・義妹ちゃん」は、普段からそのように呼んでいてコミュニケーションが取れていれば問題ないですが、文字にするとやはり距離間を感じさせてしまうので注意が必要です。

義理の弟妹が年下の場合、文面は少々フランクな言葉遣いで親しみを感じてもらえるような書き方にすると良いでしょう。

アンケートでは、あえて呼びかけずに「お世話になっています」「お疲れさまです」とすぐに用件から入る、という回答も多くありました。しかし、いきなり本題から入るよりも、呼びかけから始める方が温かさや親しみを感じ、印象が良くなります。

また、文面がフランクになりすぎるのは失礼です。丁寧語をベースとして、基本的な敬語でさりげなく相手を立てましょう。あまりかしこまりすぎても逆に冷たい印象になる可能性もあるので、大人の敬語が書かれた温かい雰囲気のスタンプなどを適度に使い、上手にコミュニケーションを取るのも良い方法です。


義理の家族を人に紹介するときの呼び方は?



義理の家族を人に紹介するときの呼び方は?

義理の家族を人に紹介する場合、身内として紹介するので「さん」付けはしません。また、実の家族と間違えられないように伝える必要もあります。

義理の父・母を紹介する場合は、「夫の父・母です」または「義理の父・母です」と言うのが基本です。「おとうさん・おかあさん」という言い方はしないようにしましょう。また、「夫/妻の名字+の父・母です」という言い方もあります。

「しゅうと・しゅうとめです」という言い方は、身内ではない第三者に対して義理の父・母のことをへりくだって使う表現なので、本人を目の前に「うちのしゅうと・しゅうとめです」と紹介する場合には使用しないようにしましょう。

義理の兄・姉を紹介する場合は、「夫の兄・姉です」「義理の兄・姉です」、義理の弟・妹を紹介する場合は、「夫の弟・妹です」「義理の弟・妹です」と言うのが基本です。身内として紹介するので、「さん・くん・ちゃん」付けで呼ばないように気を付けましょう。


形式にとらわれず心地よい関係を目指して♪



形式にとらわれず心地よい関係を目指して♪

マナーを意識することは大切ですが、これらはあくまでも基本的な考え方です。家庭内も多様化している時代なので、呼び方に対する捉え方はその家によって違いがあります。

自分では良いと思っていても、相手にとって必ずしも良いとは限らないので、夫や妻、または義理の家族に確認しながら、相手が心地よい呼び方を見つけられるといいですね!


取材・文/仲西なほ子


【監修】
江頭美鈴さん
NPO法人 日本サービスマナー協会認定マナー講師
M.E.プロダクション 代表
一般社団法人 エグゼクティブ・イメージ・コンサルタント 代表理事
大手映画会社のニューフェースとして女優業を経たのち、司会やアナウンサーなどの話す仕事に転身。現在は、MCの仕事の他、マナー講師や、企業での人材育成事業、交流分析士、心理カウンセラー、イメージコンサルタント、婚活講師、各種コンテストのトレーナーなど幅広く活動している。
公式HP:https://www.me-production.com/
インスタグラム:https://www.instagram.com/misuzubelle/
日本サービスマナー協会URL:https://www.japan-service.org/


【データ出典】
・ご自身に関するアンケート
調査期間:2022/11/8〜2022/11/9
有効回答数:310人※155人(男性)、155人(女性)




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