結婚式の“空き缶ガラガラ”どんな意味があるの?
2010/1/20 11:00
祝福の言葉を浴びながら、教会を後にする花婿と花嫁。ふたりは用意された車に乗り込み、颯爽と走り去る。車の後ろにくくり付けられた、無数の空き缶をガラガラと鳴らしながら…なんてシーンを映画やマンガで見たこと、ありませんか?
この“空き缶ガラガラ”について、「結婚式ならではのもの」といった漠然としたイメージはあるものの、何を意味するかは知らない人も多いはず。なぜこんなことをするの?大阪学院大学でブライダル関連科目の講師も務めている、トータルイメージコンサルタントの米谷侑子さんに聞いてみました!
「そのような車を『ブライダルカー(Bridal car)』といいます。日本では白無垢の花嫁さんが角隠しをしたまま乗り込めるように、天井が高く設定されているブライダルカーが一般的です。でも、もともとはアメリカで“結婚式を挙げたふたりがハネムーンに向かっていること”を象徴するものとして、後ろに空き缶をくくり付けたり、フロントや側面をお花のリースなどで装飾したりして使われていました。空き缶を鳴らすことで、その幸せな気持ちを周囲に伝えるほか、“騒々しい音を立てて、悪霊が近づかないようにする”といったげん担ぎの意味も込められています」
また、花嫁の父が娘を託す想いを込めて、「花嫁の古い靴」を車の後ろにくくりつけることもあるとか。しかし、靴であれ、空き缶であれ、日本ではどちらも実際に見たことないですよね…。
「アメリカとは道路事情がまったく違いますからね。日本では地域ごとに道路を管轄している警察署の許可が必要になりますし、当日の交通規制などにも費用が相当かかると思います。また、『婚礼』はその土地の文化であり、根づいた風習に従って行われるもの。いくら日本がアメリカナイズしているとはいえ、騒音にも聞こえるガラガラの音は、受け入れられにくいのではないでしょうか」
ちなみにアメリカでも、カリフォルニアやミネソタなど交通量が比較的少ない州では今も行われているものの、都市圏では、滅多に見られなくなっているとか。どうしても“空き缶ガラガラ”がやりたい場合は、この2州での挙式が狙い目かも!?(安田 明洋/verb)
【取材協力】
米谷侑子(こめたに ゆうこ)さん
株式会社aim取締役社長。大阪学院大学非常勤講師。トータルイメージコンサルタントのほか、サービス接遇指導員やブライダルプランナーとしても活躍中。
この“空き缶ガラガラ”について、「結婚式ならではのもの」といった漠然としたイメージはあるものの、何を意味するかは知らない人も多いはず。なぜこんなことをするの?大阪学院大学でブライダル関連科目の講師も務めている、トータルイメージコンサルタントの米谷侑子さんに聞いてみました!
「そのような車を『ブライダルカー(Bridal car)』といいます。日本では白無垢の花嫁さんが角隠しをしたまま乗り込めるように、天井が高く設定されているブライダルカーが一般的です。でも、もともとはアメリカで“結婚式を挙げたふたりがハネムーンに向かっていること”を象徴するものとして、後ろに空き缶をくくり付けたり、フロントや側面をお花のリースなどで装飾したりして使われていました。空き缶を鳴らすことで、その幸せな気持ちを周囲に伝えるほか、“騒々しい音を立てて、悪霊が近づかないようにする”といったげん担ぎの意味も込められています」
また、花嫁の父が娘を託す想いを込めて、「花嫁の古い靴」を車の後ろにくくりつけることもあるとか。しかし、靴であれ、空き缶であれ、日本ではどちらも実際に見たことないですよね…。
「アメリカとは道路事情がまったく違いますからね。日本では地域ごとに道路を管轄している警察署の許可が必要になりますし、当日の交通規制などにも費用が相当かかると思います。また、『婚礼』はその土地の文化であり、根づいた風習に従って行われるもの。いくら日本がアメリカナイズしているとはいえ、騒音にも聞こえるガラガラの音は、受け入れられにくいのではないでしょうか」
ちなみにアメリカでも、カリフォルニアやミネソタなど交通量が比較的少ない州では今も行われているものの、都市圏では、滅多に見られなくなっているとか。どうしても“空き缶ガラガラ”がやりたい場合は、この2州での挙式が狙い目かも!?(安田 明洋/verb)
【取材協力】
米谷侑子(こめたに ゆうこ)さん
株式会社aim取締役社長。大阪学院大学非常勤講師。トータルイメージコンサルタントのほか、サービス接遇指導員やブライダルプランナーとしても活躍中。