新郎新婦にとっては、人生の一大イベント!…そのプレッシャーも意外と大きい!?

余興、スピーチ、二次会幹事…“大人のマナー”的断り方

もうすぐ春の結婚式シーズン。招待状が届き、友人の幸せな瞬間に立ち会えるのはこの上ない喜び!とは思うものの、なかには新郎新婦から、披露宴での余興やスピーチ、二次会幹事を頼まれてしまい、「どうしよう!」と悶々としている人もいるのでは?

もちろん、「率先してやりたい!」「喜んで引き受ける!」という人も多いと思いますが、余興の準備や幹事の仕事は思いのほか骨の折れる作業。例えば仕事が立て込む時期だったり、どうしても人前に出るのが苦手だったり…という人などは、角が立たないようにお断りできるならしたいところ。でも、そんな方法ってあるの?現代礼法研究所代表の岩下宣子さんに聞いてみました。

「まずは相手が人生の大切なイベントの大役に自分を選んでくれたということに対しての『ありがとう』を伝えること。次にクッション言葉として『本当に申し訳ないんだけれど…』とお詫びを述べ、『実は仕事で大きいプロジェクトを任されていて、十分な準備の時間がとれない』など、お断りしなければならない理由・事実を話します。そして、可能であれば『○○ちゃんはどうかな?』『当日の受付だったらやるよ』などの代案を提案するようにしてください。

また、“人前に出るのが苦手”など、物理的な問題以外が理由の場合には、『本当はやってあげたいのだけど性格的にどうしても人前に出るのが苦手で、せっかくの式に迷惑をかけるといけないから…』と、正直に話しましょう。『ひとりじゃ不安だから誰かと一緒にやれないかな?』など、相談を持ちかけるのもいいと思います」

ポイントは相手に“嫌ではない”ということを上手く伝えること。内心では「めんどくさいな」「なんで自分が?」と思っていたり、相手からの依頼のされ方に問題があってイラッとしてしまったとしても、それを相手に伝えてしまうような言い方は大人のマナーとしてご法度。では、断るタイミングは?

「“依頼されたらすぐ”が鉄則。気の弱い人など、返事をしないままいつまでも悩んでしまうことがありますが、相手のことを考えれば、ほかの人に再度お願いしないといけないので、すぐに返事をすることが大切です。もしメールで依頼されたのであれば、ひとまず24時間以内に返信を。そして改めて電話で話すか、一番良いのは直接会ってお話しすることだと思います」

ちなみに、一度引き受けたらドタキャンは絶対にNG。また、どんな理由であれ、自分が断った相手には自分の結婚式の時にも頼むことはできないのであしからず…(苦笑)(清川 睦子/verb)

【取材協力】
岩下宣子さん
現代礼法研究所代表。企業・公共団体・学校などでマナーの研修・指導・講演を行うほか、冠婚葬祭をはじめマナーに関する著書・監修書も多数。