同棲の解消をするときに気を付けること4選!伝え方やメリットも

2021/11/26 11:00

一緒に住んでいたものの、さまざまな事情や理由により同棲を解消することに……。原因は恋愛関係の破局が多いですが、あえて一緒に住まない選択をするカップルもいるようです。同棲解消を相手に提案するときの上手な伝え方や、賃貸契約などの手続き、トラブルを避けるコツはあるのでしょうか?恋愛・結婚をはじめ人間関係のコミュニケーションの専門家である、一般社団法人異性間コミュニケーション協会代表理事の佐藤律子さんにお話を伺いました。

同棲解消の理由とは



同棲解消の理由とは

どんな理由やきっかけで同棲を解消することが多いのでしょうか?同棲解消に関しての男女アンケート結果を基に見ていきましょう。

別れたから


別れたから、お付き合い自体を解消したからという理由が最も多く挙がりました。

恋人関係でなくなったなら、お互いの未来のためにも早く同棲を解消した方がベター。

生活スタイルや価値観の違い


一緒に住んでみて、生活パターンの違いによってストレスがたまったり、価値観のズレが気になったりしたためという回答も多く挙がりました。

一緒に生活すると嫌な部分が目に付いてしまうようなら、同棲せずに良好なお付き合いを続けるという選択肢もあります。

将来設計や生活の変化


結婚を予定して同棲していたものの、結婚への意識が薄れたり、将来への考え方が変わったりして同棲を解消するケースもあります。

転職などで生活が変わるため仕方なく、という理由もありました。

結婚が白紙になることが即、破局につながるケースがすべてではなく、多様な価値観が認められる昨今、必ずしも別れに直結するわけではなさそうです。

同棲解消のメリット



同棲解消のメリット

別れるわけではないけど、同棲を解消するというケースも少なくないようです。同棲を解消してお付き合いを続けることは、カップルにとってどんなメリットがあるのでしょうか?

相手に対するネガティブな感情を感じにくくなる


同棲して一緒にいる時間が増えると、知らなくてもいいことや見えなくてもいい部分まで視界に入ってしまいます。

共同生活では家事の分担などの問題も起こりやすく、相手に対するイライラばかりが積み重なってしまうかもしれません。

相手へのネガティブな感情を感じにくくなるのは、同棲解消のメリットだと言えるでしょう。

自分に合った生活スタイルを取り戻せる


自分にとって快適な生活スタイルが同棲によって乱されると、ストレスがたまってしまいます。

我慢しながら一緒にいるよりも、同棲を解消して自分に合った生活スタイルに変えた方が、恋人関係も良好になるかもしれません。

相手に対しての好意を保てる


離れることで、相手の良いところが見つけられることもありますよね。たまに会うからこそ、一緒にいられる時間を楽しく過ごしたいと思えるようになります。

同棲時は「嫌だなぁ」と思っていた部分も、自分の気持ちに余裕ができれば気にならなくなることも多いようです。

同棲解消で気を付けること



同棲解消で気を付けること

同棲を解消する際に気を付けるべきポイントを押さえておきましょう。面倒なことも多いですが、幸せな未来のため、強い意志で臨みましょう!

1.同棲の解消のみか、別れるのかをハッキリさせる


同棲の解消だけでお付き合い自体は続けるのか、交際を解消して別れるのかを話し合いましょう。

結婚を前提とした同棲だった場合や、家族ぐるみのお付き合いがあった場合は、けじめとして親に同棲解消の理由や経緯を説明する必要があるかもしれません。

2.お金を貯めておく


同棲している住居を引き払う場合、新しい部屋を探し、賃貸契約をして生活するための費用が必要になります。

また敷金を支払っていない場合や、支払っていても原状回復費用が敷金を上回る場合、後から修繕費用を請求されることがあります。

別れた後でトラブルにならないよう、支払いが生じた場合にどうするか事前に話し合っておく必要があります。

さらに同棲解消で貯蓄や家具などの共有財産を分けることになった場合、予想以上に蓄えがなくなってしまうこともあるため、余裕を持ってお金を準備しておきましょう。

3.引っ越しのタイミングを計画しておく


賃貸契約は2年単位のものが多く、その途中で退去する場合に違約金が発生することがあります。

不動産会社や物件によってさまざまですので、契約書を確認して退去のタイミングを考えておくと良いでしょう。

突然同棲解消が決まっても、手元にまとまったお金がないと行動に移せません。その場合お金が用意できるまでの数カ月間は一緒に生活しなければならないかも……。

それに耐えられないようなら、実家に戻ったり、一時的にシェアハウスを利用したりすることも検討してみましょう。

4.一緒に貯めたお金の分配を考える


ふたりがそれぞれ貯蓄をした金額が分かっているのであれば、その分を本人の手元に戻す形で分け合うのが自然です。

片方が生活費や家賃を多く出していた場合は、その分を計算して貯蓄を分け合うかどうか話し合いましょう。

高額な家電や車など、ふたりで使うために購入し、ローンを払い終わっていないものがある場合は要注意!

一般的な車のローンやカードローンの場合、完済前には原則として名義変更ができません。残額とどちらの名義でローンを支払っているのかを確認し、売るのか、誰が所有するのかなどを決めておきましょう。

*point*同棲解消と同時に別れる場合の注意点


引っ越し先の連絡や合鍵の管理
円満な同棲解消ではなくどちらかが納得していない場合、引っ越し先は伝えない方が良いかもしれません。

また、どちらかが住み続ける場合は、合鍵を返してもらわないと、思わぬトラブルに発展する可能性もあります。

慰謝料の請求
恋人同士で同棲を解消しても慰謝料は請求されません。

しかし、婚約や内縁の関係にある場合は、一方的に関係を不当に解消すると慰謝料の支払い義務が発生する可能性もあります。

同棲解消までにかかる期間



同棲解消までにかかる期間

では、同棲を解消したいと考え始めてから実際に別居が完了するまで、どのくらいの時間が必要なのでしょうか?

同棲を解消することになれば、賃貸物件の契約解消をはじめ、新たな引っ越しにかかる費用負担など、細かく話し合うべき問題が山積みです。

また、金銭面だけではなく精神面の負担も大きくのしかかります。一方が別れたくても一方が別れたくないという場合は話し合いが長期化しやすいですし、私物を共有しているため現実的に離れにくいケースもあるでしょう。

こうしたことを考えると、同棲解消から別居に至るまでの期間としては、手元にまとまったお金があると仮定しても、引っ越し先の賃貸物件契約や住んでいる賃貸物件の解約手続きまで約2〜3カ月は必要です。

同棲解消の上手な伝え方



同棲解消の上手な伝え方

同棲解消を切り出すときは、相手が受け入れやすい時期やタイミングを見極めることが大切です。

家の外で話す


もめてしまいそうな場合や、どちらかが感情的になりそうな場合は、人目があるファミレスやカフェで話すことをおすすめします。

周囲の目があった方がお互いに冷静に話し合えて、大きなトラブルも防げるでしょう。

お互いに忙しい時期を避ける


同棲の解消を切り出すタイミングは、落ち着いて話すためにも相手の状況に合わせましょう。

お互いの仕事の繁忙期を避けたり、距離を取りやすい長期休みを狙ったりするのも良いでしょう。

同棲解消の理由を曖昧にしない


同棲を解消したい理由は、曖昧にせずに具体的に伝えましょう。

同時に、自分の思いだけをぶつけるのではなく、相手の言い分も聞きながらきちんと話し合いましょう。

*point*話し合いが決着しないときは時間を置く


相手が「同棲を解消したくない」「別れたくない」と主張している場合は、相手の性格や関係性を考慮しながら、実家に帰ったり、ホテルなどを利用したりして数日間離れて様子を見ましょう。

お互いに冷静になってよく考えてから、再度話し合うことでスムーズに進展することもあります。

同棲解消の進め方



同棲解消の進め方

いざ同棲解消が決まったら、どのようなことをどのような順番で進めれば良いのでしょうか?スムーズに同棲解消を進めるため、事前に流れを押さえておきましょう。

1.引っ越し先の賃貸物件契約


まずは引っ越し先を決めなければなりません。

駅やコンビニなどでばったり出くわしてしまうとお互いに気まずい思いをするので、引っ越し先は相手の生活圏を避けた方が無難です。

2.住んでいる賃貸物件の解約手続き


同棲を解消して賃貸物件を解約する場合、一般的には退去の1カ月前までに大家さんや不動産会社に通知をしなければなりません。契約がどうなっているのか、賃貸契約書をチェックしましょう。

一方が住み続ける場合、契約によっては保証人や名義の変更が必要となります。契約者が変わることになるため、新たに契約を結び直すことになる可能性もあります。

新規契約の場合は敷金・礼金や火災保険料なども改めて発生しますので、想像以上に費用がかかることを覚悟しておいてください。

3.荷物の整理と共有財産の分配(家具家電、犬や猫などのペット)


一緒に買った家具や家電や、一緒に飼っていた犬や猫などのペットをどうするかという問題はトラブルになりがちです。

どちらが引き取るのか、金銭で補償するのかなどしっかりと話し合って、分配方法などを書面にしておきましょう。

4.公共料金の解約手続きや郵便物の送付先変更


電気・ガス・水道は、引っ越しの1週間前までに解約の連絡をしましょう。

さまざまな手続きに追われ、気持ちにも余裕がないときはうっかりしがちなので気を付けて!

5.退去費用の折半・敷金の折半の取り決め


退去するときは、原状回復のための修繕費用がかかります。

請求されたとき修繕費用を折半するのか、どちらかが負担するのかを話し合って決めておきましょう。

6.引っ越し


当たり前ですが、引っ越しにはお金がかかります。

敷金・家賃1カ月分、礼金・家賃1カ月分、仲介手数料・家賃1カ月分、前家賃/前管理費・家賃1ヶ月分。引っ越し業者の依頼費用は3万円から10万円ぐらいです。

*point*途中で相手に引き止められたら


「何とか考え直してもらえないか」「もう少しだけ一緒にいよう」など、相手が必死に引き止めてくると、同情の気持ちが出てしまうかもしれません。

情に流されて元の関係に戻ったとしても、今までずっと改善されなかったことが急に改善される可能性は低く、再び同棲を解消したいと思うようになるでしょう。

「同棲をやめる」と決めたら、最後まで意志を貫くことが大切です。

よく話し合って後悔のない選択を!



よく話し合って後悔のない選択を!

同棲の解消には、さまざまな手続きやお金の問題などが山積みです。しかしふたりで冷静に話し合いを重ねることができれば、きっとお互いにとって前向きな結末を迎えられるはず。もし同棲解消の道を選んだとしても、ふたりとも納得して前に進めるような新生活を始められることを祈っています。

取材・文/とみこ

【監修】
佐藤律子さん
一般社団法人異性間コミュニケーション協会(http://www.iseikan.jp/)代表理事。
恋愛、婚活、夫婦問題、子育て、ハラスメント、マネジメント、女性活躍、LGBTなど人間関係についての専門協会として、認定講師100名以上が在籍する。自治体婚活イベントのカップル成立率60%以上、異性間コミュニケーション研修の受講者は延べ3万人を超える。『最高に幸せな“たった1つの恋”を実らせるレッスン』(大和書房)他著書多数。テレビ番組の恋愛・結婚コーナーの監修、出演実績も豊富。

【データ出典】
・ご自身に関するアンケート
調査期間:2021/7/27〜2021/7/28
有効回答数:309人(男性)
(インターネットによる20、30代男性へのアンケート調査 調査機関:マクロミル)

【データ出典】
・ゼクシィユーザーアンケート
調査期間:2021/8/26〜2021/9/7
有効回答数:28人(女性)


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